紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

日本ムラサキ・新年に向けて

2021-12-25 19:01:42 | 日記
「2022/元旦発芽の種子準備」
ここ数年新年早々、元旦の発芽を試みている。
温室を解体して処分してしまったので、元旦の発芽はなしと考えていた。
秋以来、そのつもりでいたが発芽条件を検証している内に・・・・
ヒーターは残っているので、小型簡易温室を作って100ポットを育苗中ある。


既に本葉は3枚目が生育中である。

100粒の発芽率検証で、残り44粒になって毎日数粒が発根している。50%を越えた。
この種子は定説的であった低温保存による発芽処理はして無い。


1ポット、3個も発芽させているのは120ポットが小型温室の限界故である。
温室管理は中々厄介である。それ故の温室処分であったが、小型にしても厄介さに変わりはない。
給水が何より大変だ。また、カビの発生(右上ポット)は致命的である。


元旦発芽計画の紙コップ内の種子30粒で、既に2粒が発根している。本日4日目である。
この種子は、発芽の事前処理として1週間の水浸けを2週間と倍の期間にしてみた。
元旦から逆算して12/21に紙コップでの発根スタートであった。


30粒を用意したが半分以上も発芽すると1ポット3粒の育苗となる。温室の空きは20ポット。
当地長野市は例年にない寒気の襲来で、クリスマスに根雪、また真冬日も珍しい。
歴史の転換期となりそうな年明けに、日本ムラサキの発芽に期待する老齢の日々は相応かも知れない。
老いた身にとって、見たくもあり、見たくもなし・・・。

   「さていかに くさのめよりも さいごのめ」

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2021・紫根収穫 終了

2021-12-18 16:03:32 | 日記
「師走中旬に入って漸く紫根堀り作業終了」
11月中旬から、ほぼ1ヵ月を要した。
紫根の根元から最先端までを残す所なく、完全な形で掘り出す事に拘った故であろう。


1本1本とりあえず、この色を確認して安心する。

昨年から紫根堀りには欠かせない道具である。
グラスファイバーの伸子とピッケルで共に農地で使うには場違いであるが重宝した。


主根を掘り出した後に細く赤い根が見え隠れする。これもつい集めてしまう。
最先端の根であったり、横根の一部であるがこれも染料としては貴重な部位である。


最後に残された2本であった。
来春からの生育を見る予定で残したが、畑の中央部で不都合に気付いて掘り出す。


意外と大きい紫根で掘り出して良かったと思う。
この周囲の紫根はこれ程大きくは無かった。

根元の太さは径2cm もある。長さは30cm にも達する。

並の大きさとも言える。この畑ではこれが限界のサイズである。

掘り出した紫根は1両日を置いて土を洗い落とす。
左手前の一山は色合いが赤黒く、数日前の一束で日を追って黒味が増してくる。
収穫を終えて、反省もしきりだが・・・残念な思いも大きい。
よる年波には、その反省も生かされそうも無いからである。

紫根は乾燥を待たずに、部位の仕分け作業をしなければならない。
完全に乾燥すると、この硬紫根はハサミも包丁も役に立た無い。
特に太い部位、茎と根の境は最初に切り落とす必要がある。
また染料として、染め液を抽出するには3cm以下にカットする必要がある。
こうした作業を紫根堀りの間に入れて、漸く終了のメドがたった処である。

  「ひといろに みせられつづく はたしごと」 
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日本ムラサキ、発芽条件の再考

2021-12-11 18:54:35 | 日記
「発芽条件の再検証」
先月11月の忘れていた資料を思い出した。
浮種(水に浮く種子)と低温による発芽処理に関する検証である。
種子は採取後乾燥して、そのままの種子である。
紙コップにテッシュペーパーを敷き水をスプレーしたセット。
セット前にどの種子も5日間水に漬け置いた。これが発根、発芽へに恣意的な事前処理であった。


採取した種子を乾燥後水に入れると、浮く種子と直ぐに沈んでしまう種がある。
これは、種の実入り具合と関係があるのではと思い付いてしまう。


水に浮いた種子も時間の経過と共に、多くの種が底に沈んで行く。
即沈む種と1時間後、2時間後、6時間後、12時間後、翌日と・・・この理由も解らない。


即沈む種と1時間後に沈んだ根をセット。

セット後6日目に発根あり。

共に同日、発根あり数の多い分、発根数も多。

翌日、7日目、発根種子はポットへ移す。3〜5日後に発芽する。

簡易温室、最低気温セット20°C、その後共にほぼ半数が発根・発芽。


まだ、セットは継続中であるが、育苗の給水補給が大変だ。
発根の遅速も課題である。これは、開花、結実時期と関係が在りそうだが・・・未だ未解決。
低温発芽処理、浮種検査共に発芽の条件に無関係と考えるが如何なものだろう。

  「なぞかけて なぞときあかす なぞのたね」
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2021・紫根の収穫(続)

2021-12-04 18:41:59 | 日記
「試煉の紫根掘りに、驚きの紫根収穫!」
腰を屈めての作業は、容易ではない。土を掘れば、倍の高さの山ができる。
足の置き場は限られ、自由が効かない姿勢を何とか保っての作業であった。
気分転換して、耕作放棄地の紫根堀りに挑戦となった。


支柱を取ったら、野生仕立ての栽培に見える。3列に定植してある。

足場の確保をして、心地良い作業手順を描く。紫根への期待も大きい。

一株、一株を確認して慎重に根の張り具合を見る。根の張りは期待に違わず、大振りである。

根の最先端までを掘り出して見る。ピッケルの先に大きな石が出てきた。

ピッケルの先端を深々と差し込み株全体を倒す。

同様の手順で、根の最先端に凹みを作る事で株全体を横倒しにする。
根元を持って軽く揺すると、土はほぐれて紫根が出てくる。


一日置いてから、水道水をホースでジェット噴射して土を落とす。

紫根の長さは、最先端まで35〜40cm 。

驚きの根元である。過去最大か?中の空洞も小さい。

どれも根元は2.5〜3.0cm と過去に見ないサイズであった。
驚きは、根の分蘖(ぶんけつ)の多さには驚きである。分枝数に比例するのではと思う程である。


軽量してみた。針は150gを指している。乾燥させると30g程になる。
深々とした耕作の結果と見ている。長年積もり溜まった腐葉土を上手く耕転できた結果でもあろう。
かつて、禁断の地と判断していたので栽培数は38本に過ぎなかった。
  
   「うれしさも これでさいごの しこんほり」
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