紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

紫草発芽検証2015.10~11(続報)

2015-10-25 20:55:08 | ムラサキの栽培

 パック内発根、始まる
自然の理である。気温の低い日があり、少し遅れるかと思ったが翌日(昨日)はそれを取り戻す気温の上昇を得て、予定通りの日程で発根を確認する。
 10/25(5日目)


朝、6個の発根を確認し、ポットへ移植する。
 夜、更に7個の発根を確認する。明朝ポットへの移植を予定。


発根の形態について  
別のパックの今朝の発根の様子

発根して8~10時間後には根の先端が菌糸状に変形する。最初気付いた時にはカビが生えてしまったかと心配した。
この菌糸状の細根の役割を漸く理解する事ができた。根、自身を周囲の土に固定する役割である。
今春、砂に播いた種の発芽の中に、異様な発芽を確認したことがあった。
その生育状況は、あろう事か芽ではなく、根が砂上に伸びて来たのである。

固い殻を帽子に発芽するムラサキの種は、根が地中でしっかり固定されないと、とんでもない発芽現象を引き起こすのである。
砂粒では根を固定出来ず、先に延びる根が空を見ることになる。


パック内では取りあえず隣にある種に菌糸状の根を附着させる。

 「ねがさきに のびてめをだす ムラサキや」
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ムラサキの種、パック内発根法(続)

2015-10-23 19:27:03 | ムラサキの栽培
  
  発根からの生育期間
パック内で発根したムラサキの種、その後の育苗期間の区切りを追ってみた。

 1.発根



発根後早めに育苗ポットへ移した方が良いが、パックと育苗ポットでは条件が異なるので5mm程度まで根が伸びていた方が良い。
根の先端がリング状に隆起するまでが限度で、その後白い菌糸状態になり根の先端が傷むので、これは地中での生育とさせる。


 2.発芽

育苗ポットで発芽をするのは、3~4日後になる。ほぼ間違いなく発芽するが、発根パックと育苗ポットが同じ条件である事が原則である。

発根は種が乾いた状態の場合が多く、ポットに移してから水分が多いと根が腐って発芽しない場合がある。要注意である。


 3.双葉

固い殻を帽子にして発芽して来るが、この殻を自然に落とすには2~3日掛かる。
これを育苗のスタートラインとしている。


 4.双葉から本葉覗く

双葉が完全に開く。



双葉が開いてから6~7日後に本葉に生育する成長点が出て来る。



本葉2枚が開いて、更に1週間後には本葉3枚目が覗き始める。

 5.本葉3枚目へ


発芽してから約3週間目に入る。本葉が3枚になると苗らしくなる。珍しく発芽と双葉、本葉3枚の組み合わせのポットが見つかった。

 6.本葉4枚

先は長い、まだ育苗期間中の事である。

 「むらさきの そだちをおいて まごわすれ」


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紫草発芽検証2015.10~11

2015-10-21 19:52:39 | ムラサキの栽培

 パック内発根法
紫草(日本ムラサキ)の発芽方法をすっきりさせたい思いで発芽検証をする事にした。

冷温発芽処理ができれば年間を通して紫草の種を発芽させ、栽培をスタートできる事は月々の例で確認出来ている。

年間の栽培生育期間が長い程紫根の生育は増大する。花が咲き、種を採った2年目の紫根は使い物にはならない事から、1年間での生育が生産増大の鍵を握ると考えた訳である。


ステンレスボトル保温・保冷、広口7cm(象印マホービン)は好都合な冷温保存容器である事を思いつき、試してみる事にする。0℃と云えば氷を思いつかない方が、ぼんやりミスだった。

ボトルに氷を流し込み、蓋ギリギリまで詰めて種をセットする。フィルムケースは種を入れるのに好都合だった。氷は数日おきに追加していく。



冷温保存期間は9/28~10/19の3週間。少パックにキッチンペーパーを敷いて種を並べてみた。MS とMS-Aは種のサイズの大小の識別である。共に25粒、発芽率の目安になるかもしれない。

予測としては5,6日目で発根の兆しがあるかないかで判断結果がでる。7~10日後にはその確認ができないと問題発生となる。



 「むらさきに でるかでないの かけをする」
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ムラサキの種、パック内発根法

2015-10-18 20:13:48 | ムラサキの栽培

 紫草の種「パック内発根方法について」

紫草の種は冷温発芽処理を終えて播種という手順になるが、はたして発芽するのか期待と心配が交差する。
野菜の種でも今春、全く心配していなかったスイカの種が1粒しか発芽せず残念な思いをした。


発芽が難しいと云われる日本ムラサキに至っては、尚更の事である。「パック内発根方法」は発芽の方法というより冷温処理後の単なる種の保存方法である。


がっかりする方もおられると思うが、用土に種を播いてしまってから、今日か明日かとイライラ待つよりこの「パック内発根方法」は安心で無駄の無い「発芽への手順」と考える事ができよう。



昨日10/17の朝のパック内の発根種の様子である。4粒の発根が確認出来る。個体に依って発根の差が見られる。これを2日そのままにして置くと、早い個体は根の先端を痛める心配があるので要注意。



発根種を確認出来たら育苗ポットを準備する。用土に充分に水を吸わせてからピンセットか箸で種を用土の上に移し、根は赤玉土の隙間に向けて置く。乾いた赤玉土を少量置いておく事も肝要か。根がまだ先端のみの場合はパック内で根の伸びを待つか、種の上に土を1粒程置く。


根の生育状況にも依るが3~4日で固い殻の帽子をかぶって伸びて来る。この殻が自然に落ちるまでには更に4~5日かかる。この時に双葉が開いた状態となり、発根してからほぼ10日程を要する。



同日に発根し育苗ポットへ移した8個であるが発根の違いであろう生育に差が出て来た。既に双葉を開き苗の生育を始めた個体もある。

  「たねをまき まだかまだかと たねをほり」
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紫草、水分補給の不注意

2015-10-17 19:07:53 | ムラサキの栽培

  紫草、苗枯れる



双葉も開いて2週間の苗であった。既に本葉が覗いて、いい苗であった。高温と日射、小さな育苗ポット故、留守にしていた半日で枯れてしまった。まだ緑があるが幼苗故に回復は無理である。



試しに根を抜いてみた。案の定、根は細く黒くなってしまった。4個のポットの苗が水分不足で枯れる。本葉が2枚開いて元気な苗も、同列にあって枯れてしまった。

栽培管理者としては失格である。この失敗は反作用の管理に陥りやすいので気をつけないといけない。水分補給がつい多過ぎてしまう事だ。水分過多により湿気が多くなると、苗が萎えてしまうからである。

 「かなしきは みずなきゆえの おさななえ」
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