Playbill.comで、10人のブロードウェイ・スターの皆さんの下積み時代の仕事を紹介しています。(写真は、記事からの物です。)
今をときめくスターの皆さんも、最初から主役を演じていたわけではありません。ビッグアップルでチャンスをつかむために、むかしから誰もがしてきたように、生活費を稼ぐために様々な仕事をしながら、夢を目差して頑張ってきたのです。
綿畑の雑草取りやメイシーズの香水売り場の店員、保険会社で死亡診断書の記入をしていたというスターもいます。Playbill.comの記事は、
こちらからどうぞ。
内容は、以下の通りです。
1.パーティの人気のないゲスト
元「Kinky Boots キンキー・ブーツ」のスターのウェイン・ブラッディさんは、かつて、衣装を身につけて、子供のパーティでパフォーマンスをしていましたが、いつでも歓迎されたわけではないそうです。
「子供は、こういうキャラクターが好きじゃないんですよ。だから、私が入っていくと、みんながブーイングをするんです。」
彼が15才の頃、エミー賞を受賞した人が、ブラシ等の洗車キットを売るセールスマンとして、各家を訪問販売していたそうです。
2.清掃員
ステージとスクリーンで活躍するサム・ロックウェルさんは、俳優になる前に多くの仕事を経験したそうです。ブリトーの配達、ウェイター助手等々、その中でも最低だったのは?とPlaybill.comがたずねると、ロックウェルさんは、こう答えたそうです。
「亡くなった女性の家から、がらくたを運び出す仕事だと思います。あれが最低、最悪でしたよ。」
3.農作業
トニー賞を受賞したケリ・オハラさんは、農村部の農場で育ったので、収入を得るための選択が限られていたそうです。
「私の最初の仕事は、綿畑の雑草取りでした。7~8才の頃から15才くらいまで、日焼け止めを塗りながら、きれいに日焼けできるように、ビキニ姿で雑草取りをしていました。短パンとビキニのトップを着ていたんです。みんなで、雑草取りで家の手伝いをしながら、お小遣いを稼いでたんです。」
4.様々な仕事
映画やテレビでも活躍するハーミッシュ・リンクレーターさんも、キャリアが軌道に乗るまで、様々な仕事を経験してきた1人です。カフェ・モーツアルトの日雇いウェイター助手や保険会社での死亡診断書の記入もしたそうで、ドラマ・ブック・ショップのレジ係は、彼の職歴の中でも一番長く続いたそうです。表示を書く仕事もしたそうですが、うまくいかなかったとのことです。
「私は、窓に掲げる大きなサインを担当したんですが、とても大変でした。現場で怒鳴りつけられて、結局、2週間しか続きませんでした。私が、職人として使い物にならないと考えたのは、うちの父親だけじゃなかったようです。」
5.顔のないウェイトレス
「Waitress ウェイトレス」のスター、トニー賞を受賞したジェシー・ミューラーさんは、自分らしさがない仕事、彼女が「Faceless Waitress」と呼ぶケータリングをしていました。
「ケータリングは、生きているトレーのようなものなんです。見た目は、けっこう楽しかったんですけど、人々とかかわることはなかったんです。まるで、壁に止まったハエのようでした。多くのリッチな人達の豪華な家に行って、持っていった物を正確にセッティングする。ただ、それだけでした!」
6.電話販売員
「Tuck Everlasting 時をさまようタック」のスター、アンドリュー・キーナン-ボルガーさんは、電話販売員の経験が「とても悲惨」だったと言っています。大学の新卒者に寄付を呼びかける仕事をしていたのですが、電話の相手は、いつも感じがいいというわけではなかったと、彼は、笑いながら答えてくれました。
「電話で、みんな、とてもひどいことを私に言うんですよ。電話お断りのリストにどんな風に載るのかを知りましたよ。」
7.映画館のスタッフ
「Fool for Love フール・オブ・ラブ」のトム・ペルフリーさんは、大学時代、映画館で働いていましたが、マネージャーからクリスマス・イブも早めに帰ってはいけないと言われて、やめてしまったそうです。
「ただ、やめてしまったんです。でも、あんまり厳しかったわけではなかったようです。1ヶ月後に、最後の給料をもらいに行ったら、もしまた働きたいなら、戻ってほしいと言われましたから。」
8.料理長とビン洗い
多くの俳優がそうであるように、「Waitress ウェイトレス」のスターのニック・コルデロさんも、コックからウェイターまで、いろいろな接客業をしてきたそうです。
「いつも、それが最後のつもりでウェイターをしていました。だから、機会がある毎に、『エプロンをはずすぞ!もう二度と着るもんか』とばかりにやめては、またウェイターに戻っていました。」
彼に言わせれば、レストランで働くと、ネットワークも広がるし、身のこなしに磨きもかかるので、俳優にとっては悪い仕事ではないんだそうです。
「多くの俳優に出会えるから、特にニューヨークではね。どうすればいいのかとか、いろいろ学ぶことができるんですよ。自分と同じことをしている人達に会えるんですからね。コミュニティを作るのに最高の方法だし、一度にいくつものことをやる能力も身に付きます。はっきり言って、もしニューヨークで俳優をするなら、これは、役に立つ能力ですよ。」
9.メイシーズの香水売り場の店員
「Finding Neverland ネバーランド」のスター、キャロリー・カメロさんは、ウェイトレスとして働いたことはないそうですが、販売業はやったことがあるそうです。
「私は、メイシーズの香水売り場で、香水をシュッとやる店員をしてたんです。通りで、タバコやガムを売る臨時雇いの売り子をしてたこともあります。」
また幸運にも、劇場で会計の仕事をして生活を支えたこともあったそうです。
「もうあきらめて法律学校に戻ろうかと思う度に、何とか別の仕事を見つけることができたんです。」
10.代用教員
「Hamilton ハミルトン」のクリエーターで、主役を演じていたリン-マニュエル・ミランダさんは、創作活動中に、代用教員をしていたそうです。彼の母校からパートタイムで教員をしないかと言われた時、彼は、安定した収入を得ることについて検討したそうです。
「どうしようかと思いました。このまま教師を続けるのか、それともあくまでも代用として働いて、暮らしを支えて、書くことに全力を注ぐのか。」
ミランダさんの疑問は、自分の息子を法律家にしたがっていた彼のお父さんがくれた、「自分の心にしたがって、書くことに専念しなさい」というアドバイスが解決してくれたそうです。