M for Michael Gruber♪- Mは、マイケル・グルーバーのM~♪

キャッツDVDのマンカストラップ、アメリカの舞台俳優、Michael君のことや、ブロードウェイニュースをお伝えします。

Michael君のNew Photo! - At Birdland

2005-10-28 01:33:20 | Michael 05 Glorious/Birdland
Kathyさんが運営しているMichael君(マイケル・グルーバー)のサイトに、10/24にNYのBirdlandで行われたショーに出演したキャストの写真がアップされました~!(写真は、その写真のMichael君の部分です。相変わらず、ステキな笑顔~♪)

Michael君のサイトの「And Then I Wrote - The Songs of Steve Marzullo"のページに、Steveさんの写真と、Steveさんとキャストの写真が掲載されていますよ~!こちらから、ご覧下さい♪

この一晩だけのショーを終えて、今頃は、Michael君、Bostonで「White Christmas」のリハーサルをしているのでしょうか・・・。11月1日がお誕生日のMichael君、今年は、Bostonでお誕生日をお祝いするのかな~?

いよいよ本日、Birdlandで、One Night Stand!

2005-10-24 00:21:08 | Michael 05 Glorious/Birdland
以前、こちらのブログの「次のお仕事その2(9月現在)」でご紹介した通り、Michael君(マイケル・グルーバー)は、本日、10月24日(月)〔もちろんアメリカの東海岸時間でのことですが〕夜の7時から、NYにある有名なクラブ、「Birdland」で、一晩だけのショーに出演します! (写真は、今年(2005)の2月に、シアトルで撮影したMichael君の写真です♪)

Michael君が出演する、この「Monday-night conserts (サード・シーズン)」ですが、これは、JIM CARUSO'S "CAST PARTY"というBirdlandで行われるショーの一部として開催されるコンサートのようです。お仕事その2でも書きましたが、ニューヨーク市の警察基金のためのチャリティ公演です。
Michael君が出演する10/24は、「And Then I Wrote ・ The Songs of Steve Marzullo」というタイトルがつけられており、Michael君とその他の出演者の皆さんで、Steve Marzulloさんの作品を歌うのだそうです。

実は、Michael君、このSteve Marzulloさんと一緒に一晩だけのショーをやるのは、これが初めてではありません。2003年の12月22日に、「A MANHATTAN CHRISTMAS」というタイトルで、MarzulloさんとMichael君が中心となって、NYのWest 47th Streetにある「The Supper Club」の「King Kong Room」でショーを行ったことがあるんです。
この「King Kong Room」、名前の通り、キング・コングがテーマになっている部屋で、周囲の壁は、キング・コングに関する壁画が描かれているんですよ。 Kathyさんが運営しているMichael君のサイトで、この部屋の写真が見られますよ♪ ページの上の方には、このショーを紹介している記事が載っていますので、画面を下の方にスクロールして下さいね。

アメリカ東海岸時間で、本日の晩だけ開催されるMichael君のショー、お客さんがいっぱい入って、素晴らしいショーになるといいですね~~~! これが終わったら、すでにボストンのThe Wang Centerでは、「White Christmas」のリハーサルが始まっているので、Michael君もそちらに合流することになると思います。
これから年内いっぱい、ずっと忙しいMichael君、どうぞ、健康に気をつけて、元気にがんばって下さい~!

Hi, Michael! Your one night show will be hold tonight! Good luck!! :-) I just can't wait to see your "White Christmas"! Please take good care of yourself. See you in December!

WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その6

2005-09-13 02:57:08 | Michael 05 Glorious/Birdland
SaugatuckのMichael君(マイケル・グルーバー)、第6話です♪ (写真は、Playbillのプロフィールのところに使われている写真です。Stratford以来、この写真が使われています。)

8/31(水)、午前中は、宿の近くにあるボート・ツアーに参加しました。外輪船に乗って、町の中を流れるカラマズー川沿いにミシガン湖まで行きました。川沿いには、とても美しい家々が並んでおり、船を操る女性の方が説明をしてくれました。すでに紅葉が始まっている木々もあり、船の上は風も強く、少し肌寒いくらいでした。

船を降りたあと、売店で買い物をして、お店の人としばらくおしゃべりしました。友人(すっかり友人と言っているナズ・・・笑)が、Mason Street Warehouseのミュージカルに出演していると話すと、お店の人が「この写真の中にいる?」と言って、The Local Observer紙を見せてくれました。何と、表紙を飾っているのは、Michael君をはじめとするキャストの皆さんじゃありませんか!(「SaugatuckのMichael君 その2」の写真をご覧下さい。)
「いる、いる!ホラ、この手前のひざまづいてるこの人~!」ナズは、Michael君を指差しました。「アラ、ステキな人じゃない~!」「ホント、優しそうな感じよね♪」と、Michael君、とても評判がいい♪
ステキな写真が載っている新聞がほしくなったナズが、「これ、買いたい!いくらですか?」と聞くと、店員さんの1人が笑いながら、「50ドル!」と言いました。(ホントの値段は、50セントです・・・笑)
「ウソよ、あなたのお友達が載ってるんだから、ただであげるわ。」そう言って、本当にただで下さったんです! う、売り物なのに・・・ありがとう~!! でも、友人にもあげたかったし、結局、あと4部、買ったんですけどね。
「面白そうなミュージカルだから、見に行ってみようかな~」と言ってくれる店員さんに、「ぜひ! ホントに楽しいミュージカルだから~!」と一生懸命宣伝して店を出たナズでした♪

早めにB&Bに戻ったナズは、翌日の9/1にSaugatuckを発ちますから、出発に備えて荷造りをしました。荷造りはけっこう慣れているし、荷物もそれほど増えていなかったので、夕方前には何とか片付きました。いよいよ滞在中最後のショーです。身支度を済ませて、劇場へと向かいました。

いつものように早めに劇場に着くと、劇場の入り口の前で、なにやら話している人影が3つ・・・1人は、何と、Michael君でした!ナズに気付いて、「やあ!」と言って、軽くうなづいてくれました。一緒にいたコーリーンさんも、挨拶してくれました。もう1人は、監督のトムさんでした。挨拶を返したナズ、お仕事の話をしている皆さんのジャマになってはいけないと、足早に劇場の中に入りました。
Michael君は、事務所のほうに行ったらしく劇場のドアからは入ってきませんでしたが、コーリーンさんは劇場の方に入ってきて、ナズを見つけると、「また今日も見てくれるのね~♪」と話しかけてくれました。「あなたは、毎回、本当に楽しそうに見ていてくれるわね。すっごく嬉しいのよ。明日からいなくなってしまうかと思うと、とても寂しいわ。」との優しい言葉・・・。コーリーンさん、大好きです♪ 「今日も、がんばって!」と応援するナズに、ステキな笑顔を残して、彼女は楽屋へと去って行きました。

やがて開演時間になり、ナズにとっては最後の「What A Glorious Feeling」が始まりました。

今までに見たステージと違ったところは、この作品では、キャストは、側頭部にマイクをつけており、抱きしめあうシーンが多い作品なので、その度にマイクが相手の髪の毛と擦れて、「ガガガッ!」と雑音が入ってしまうことが多かったんですが、この回は、そんな雑音がほとんど聞こえなかったんです。何か、工夫をしたのかな・・・と思いました。

また「Take Me Out to the Ball Game 私を野球に連れてって」のシーンでは、前回までは、ドーネンが投げるまねをして、ケリーが打つところで、ドーネン役のMichael君が手を叩いて打った瞬間の音を出していたのですが、この時には、Michael君が舌で歯を打って音を出していました。

そして、雨のシーンのところで、雨が降らなかったので撮影が取りやめになるのですが、天井から少しだけ水が落ちてきて、ケリーとデビーが濡れてしまうところがあります。前日までは普通のコートを着ていたデビー、この時は、前半でドーネン、ケリー、コーインが着用する黄色いレインコートとレインハットを見につけていました。たぶん、水でデビー役のブリンさんの髪の毛などが濡れてしまうので、急遽、レインコート着用になったのでしょうけど、なにせ他のキャストよりもずっと小柄なブリンさん、コートがぶかぶかで・・・。しかも、映画では、デビー演じるキャシーは、このシーンでは普通のコートを着ていますから、黄色いレインコートというのはちょっと不自然な感じがしました。

他には、特に目立った違いもなく、素晴らしいショーが幕を閉じました。(と言っても、あくまでも表現上です。この劇場、ステージにカーテン、ありませんから・・・ホントに開けっぴろげな劇場なんです・・・笑)
1列に並んだキャストが、1人ずつ前に出て挨拶するのですが、ナズは、力いっぱい叫びましたよ~~! 「ホォォォォゥッ!」 もちろん、拍手も目いっぱいしましたとも!

そして、最後にMichael君とお別れの挨拶をしました・・・。

「ボストン、見に来られそう?」

とたずねてくれるMichael君に、ナズは、思いっきりうなずきました。
(まだこの時点では、はっきり行けるかどうかわからなかったんですけどね・・・でも、たとえ3日ほどの滞在になっても行きたいと思いました。このブログを書いている現時点では、しっかり行くつもりで準備してますけど♪)

「よかった! じゃあ、また数ヶ月したら会えるね。本当に、いつも来てくれて、ありがとう!気をつけて、帰るんだよ。」

いつも本当に優しいMichael君です♪

こうしてMichael君に別れを告げたナズは、9/1、Hollandからバスでシカゴに向かい、シカゴで1泊して、9/2、日本へと向かう飛行機に乗って、無事、帰国しました。
帰ってみれば、日本の蒸し暑いこと・・・! Saugatuckやシカゴのあたりも、日差しは強かったですが、湿度が低かったので、久々の日本らしい天気に、ちょっとバテ気味だったナズです・・・(苦笑)

以上、SaugatuckにMichael君をたずねた旅行記、いかがだったでしょうか~? 楽しんでいただければ幸いです♪

昨年の夏、カナダの、これまた小さな町Stratford(ストラトフォード)でMichael君が公演すると知り、初めは「どうしようか」と迷ったものの、勇気を出して見に行ったナズでしたが、そのかいあって、Michael君と会うこともでき、2月にはシアトルにも会いに行き、今回はミシガンまで行くことになりました。
もし昨年、思い切ってカナダまで行っていなかったら、今も、「マイケル・グルーバーって、ステキな俳優さんだよね~」と、Catsのビデオを見ているだけだったかも知れません。がんばって見に行って、本当によかったな~と思います♪
次は、ボストンです♪ Michael君は、本当に素晴らしいパフォーマーなので、これからもなるべくたくさん見に行きたいな~~!

こちらのブログで、Michael君の情報、近況など、これからもお伝えしていきますので、どうぞ、ご覧になってくださいね~♪








WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その5

2005-09-12 01:24:11 | Michael 05 Glorious/Birdland
SaugatuckのMichael君(マイケル・グルーバー)、第5話です。(写真は、「Singin' in the Rain」の撮影現場での、ジーン・ケリーとデビー・レイノルズです。)

8/29の月曜日、この日は、Michael君のショーはないので、日がな1日あちらこちらを歩き回って過ごしました。どうせなら、川の南にあるDouglasやミシガン湖のビーチにも行ってやろうと、散歩が大好きなナズは、全行程、歩き回ったのでした♪ たぶんゆうに10キロ以上は歩いたと思います。さすがにへとへとに疲れて、夜は、バタンキューという感じで寝付いてしまいました・・・(苦笑)
でも、ビーチ、とてもきれいでしたよ♪ ミシガン湖は広い湖なので、水平線が見えるんです!ちゃんと波が打ち寄せて、海みたいなんです。湖のビーチに行ったのは初めてだったんですが、すっごく気に入りました♪

翌30日は、昼間は、19世紀に建てられた美しいおうちが多いSugatuckの町を見てまわりました。ちゃんと、歴史的な建造物の場所や説明が書かれたパンフレットがあるんですよ。とても楽しかったです♪

そして、午後、B&Bに戻り、支度をして、また早めに宿を出ました。この日も、ショーの前にMichael君とコーリーンさんに会えたナズ(ラッキー♪)、しばらく彼らとおしゃべりすることが出来ました。この時、次のお仕事について、Michael君が教えてくれました。

「次は、『White Christmas』をやるんだよ。映画では、ダニー・ケイがやっていた役なんだ。12月にボストンでやるんだよ。よかったら、見に来てね。ボストンのクリスマスは、とてもステキなんだよ。」

ちょうどクリスマスの時期に、「White Christmas」、しかもMichael君が出演しているなんて、何てステキなんでしょう~~~! もちろん「行きたい~!」と答えましたとも♪(笑)
そして、別れ際、「今日は、鼻を殴られないようにね!」とナズが声をかけると、Michael君は笑いながら「気をつけるよ!」と答えてくれました(笑)

この日のショーは、特にアクシデントもなくスムーズに進みました。(Michael君も鼻を殴られずに済みましたよ・・・笑)
ナズは、最前列の真ん中で見ていたのですが、ナズの左横に60代くらいの女性が2人連れで来ていて、往年のミュージカル映画のファンらしく、それはそれは楽しそうに、時おりキャストと一緒に歌を口ずさみながら見ていたんです♪ その楽しげな様子に、ナズも、嬉しくなりながら一緒にMichael君のパフォーマンスを楽しみました。

素晴らしいショーが終わってナズがロビーでMichael君を待っていると、「あの・・・」とナズに話しかけてくる人がいました。あの楽しそうにショーを見ていたご婦人達でした。
「もしかして、どなたかキャストの方のお知り合い?」と聞かれたので、「はい、ドーネンを演じていたMichaelの友人なんです。(「友人」と言いきっちゃったずうずうしいナズ!)」と答えました。
「とても盛り上がって見てらっしゃったから、そうじゃないかと思ったの。その方が出てくるのを待っているの?」と聞かれ、「はい」と答えると、「今日のショーがとても素晴らしかったから、キャストの人にそれを伝えたくて・・・。私達もここで待っていてかまわないのかしら?」 「もちろんですよ! もうすぐ出てきますから、待っててあげて下さい! きっと、キャストも喜びますから。」

と、そこに、いつものステキな笑顔でMichael君が現れました。「彼です! ドーネンを演じていたMichael Gruber!」といきなり、ナズがご婦人達に言ったので、事情を知らないMichael君は、キョトンとしていました。
「あのね、Michael! この方達、ナズのとなりで今日のショーを見てたんだけど、あなた達の演技がとても素晴らしかったので、それを伝えたくて、待っていてくれたんだよ!」
たちまち、嬉しそうな、そして、ちょっと照れくさそうな笑みが、Michael君の顔に浮かびました。

「待っていてくださって、ありがとう!ショーを楽しんでいただけて、とても嬉しいです。」

優しく微笑みながら、握手を交わすMichael君。ご婦人達は、口々に「素晴らしかった!」「ぜひツアーをなさって下さい。」「本当に楽しかった!」と、Michael君に感想を伝えました。Michael君も彼女達も、どちらもとっても幸せそうで、横で見ていたナズも、すっごく、すっごく幸せでした・・・♪

彼女達が帰っていったあと、「本当に、どのお客さんも、みんな楽しそうに見ていたよ。」とナズが告げると、Michael君は、ますます嬉しそうに微笑んでいました。

「明日、もう1回見てくれるんだよね。いつも、たくさん見てくれて、ありがとう。それに、君は、いつもとても楽しそうに見ていてくれるから、すごく嬉しいんだ。また明日ね!」

Michael君に別れを告げて、夜のSaugatuckの町を宿に向かったナズでした。あともう1回見られるという嬉しい気持ちと、あと1回しか見られないという寂しい気持ち、両方が入り混じって、ちょっと複雑な気持ちでした。時間が許せば、もっともっとたくさん見たかったのに・・・。でも、少なくとも、もう1回は見られるのだから、それを思いっきり楽しまなくちゃと思いました。

To be continued・・・(続く)♪

WAGF 本日、最終日!- The Closing Night

2005-09-11 14:23:12 | Michael 05 Glorious/Birdland
8月24日に開幕したMichael君(マイケル・グルーバー)の新作ミュージカル「What A Glorious Feeling」も、いよいよ本日が最終日となりました。(写真は、地元Saugatuckの The Local Observer紙(8/31)の一面を飾ったキャストの写真のMichael君とブリンさんの部分です。)

今日の夜7時(もちろん現地時間でのことですが)からのショーでクロージングとなります。新作のミュージカルということで、通常の公演の場合よりもリハーサルがたくさん行われていましたので、キャストの皆さんも、忙しかったことと思います。Michael君をはじめとするキャストの皆さん、本当におつかれさまでした!

拍手や歓声をもらうことで、キャストの皆さんにも、お客さんが喜んでくれているという雰囲気は伝わると思うのですが、どんな風にお客さんが感想を言っていたのかという具体的な反応までは、彼らにはわかりません。ですので、Michael君に会う時には、ナズは、なるべくお客さんがどんな風に感想を言っていたかを伝えてあげるようにしているんです。
今回も、お客さんがすごく喜んでいた様子をMichael君とコーリーンさんに話してあげたら、2人ともとても喜んでくれました。そして、その日も、予定外の急なリハーサルが入ってしまったMichael君が、

「そうやってお客さんに喜んでもらえるように、僕らはリハーサルをがんばっているんだものね。」

と、微笑みながら言っていたのが、とても印象的でした。

キャスト、スタッフの努力のかいあって、本当に素晴らしい作品なので、ぜひツアーが行われて、もっとたくさんの人達に見てもらえるといいな~と思います。そして、いつかBroadwayで上演されたら、素晴らしいですよね~!
こんな素晴らしい作品のワールドプレミアを見ることが出来て、ナズは、とっても嬉しく思います♪

Michael君、あと1公演、がんばって! そして、ゆっくり身体を休めて、次のお仕事に備えてくださいね♪ また見に行くのを、楽しみにしています!


Dear Michael, one more show! I really enjoyed your great performance. I look forward your next show! I can't wait to see it!! See you in Boston!





WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その4

2005-09-10 01:32:30 | Michael 05 Glorious/Birdland
SaugatuckのMichael君(マイケル・グルーバー)、第4話です♪(写真は、「On the Town」のシーンのリハーサルをしているキャストの皆さん。左から、Michael君、振付を担当したJamie Rocco (ジェイミー・ロッコ)さん、ショーンさん、そしてコーリーンさんです。)

8/28(日)、2時からのマチネを見終わり、いったん宿に戻ったナズは、夜7時からのショーを見るべく、6時少し前に宿を出ました。すでにチケットは持っているのだから、もっとゆっくり出かけてもよかったんですが、宿にいても何となく落ち着かなかったので、少し早めに出かけたんです。
劇場は、宿からほんの数ブロックなので、のんびり歩いても10分足らずで着いてしまいました。まだ6時を回ったばかりです。「ちょっと早過ぎたかな~」と思いながら、ロビーを見て回り、することもないのでトイレに行こうと(この劇場、トイレに行く通路のすぐ横が舞台の袖で、ついたてで仕切られているだけなんです。本当に開けっぴろげな劇場で・・・笑)、トイレに続く扉をくぐろうとした時でした。後ろから、聞き慣れた声で名前を呼ばれたんです!

「ナズ!(本当は、ちゃんと本名を呼ばれたんですよ・・・笑)どこに行くんだい?」

Michael君でした~♪きっと食事にでも行ってきたんでしょう、共演者の女優さん2人と一緒に、今まさに劇場に入って来たところでした。

「Michael~~♪」

「こんな遠くまで見に来てくれるなんて思わなかった! 嬉しいよ、ありがとう!」

いつものステキなMichael君の笑顔! 夜のショーが終わるまで会えないと思っていたので、喜びもひとしおです!早めに出かけてきて、本当によかった~♪
2月の「Singin' in the Rain」公演の時は、主役でダンスのパートが多く、身体的に負担の多い役柄だったので体重も落ちてしまい、ちょっとやつれて見えるくらいにやせてしまっていたのが、今回は、とても健康そうで顔色もよく、元気な彼の顔を見られて、本当に嬉しかった!!

「友達を紹介するよ。彼女が、コーイン役のコーリーン。僕とは、20年来の友人なんだ。そして、彼女は、デビー役のブリンだよ。」

コーリーンさんは、長身で金髪。Broadwayでキャリアを積んだミュージカル女優さんだけあって、鍛え抜かれた抜群のプロポーションで、圧倒されるような美しい人です。その上、とても優しくて、気さくで、よく笑うステキな女性なんです~♪ 優しいMichael君のお友達は、やっぱり優しい人ばかりです♪
ブリンさんは、まだ20才で、地元ミシガンの大学生。今回の公演がプロ・デビューになります。映画の「雨に唄えば」に出演した時のデビー・レイノルズが19才でしたから、ちょうど同じ年頃なわけですね~!彼女は、他の出演者と比べるととても小柄で、本当に少女のような感じで、愛らしいんです♪ デビーはダンスの経験がなかったんですが、彼女は、ばっちりレッスンを積んできた素晴らしいダンサーなんですよ。

(あとで、コーリーンさんとおしゃべりした時、「私がMichaelと知り合って、もう20年以上でしょう? その頃、ブリンは、まだ生まれてなかったのよ~! 時の経つのって、本当に早いわよね~~・・・。」としみじみ語ってくれました・・・笑)

用意してきたささやかなプレゼントを渡すと、Michael君はとても喜んでくれました。そして「本当に素晴らしいショーだったね! 歌もダンスも素晴らしくて、本当に楽しかった!」とナズが言うと、3人ともすごく嬉しそうでした。

「そろそろ支度があるから行かなくちゃ。またショーのあとで会おうね。」

さわやかな笑顔を残して、Michael君が楽屋へと歩み去っていきました。ナズはと言えば、もうスキップでもしてまわりたいような気分(笑)。自然と顔がほころんできます。思いがけず会えたことも、もちろん嬉しいのですが、彼が元気で幸せそうだったことが何よりも嬉しかったんです♪

やがて時間になり、夜のショーが始まりました。もちろん同じミュージカルですから、ストーリーやセリフ、歌詞や振付、全て同じです。でも、ライブのショーですから、毎回、どこかが違うんです。特に今回の場合は、新しい作品なため、まだまだ不慣れな部分や改善の余地があるために、ハプニングも起きたりして、本当に毎回、あちこちが違っていました。

この28日の夜のステージでは、まず冒頭のケリーとドーネンが久しぶりにあっていろいろ話すシーンで、ドーネン役のMichael君がポケットからタバコとライターを取り出してタバコを吸うんですが、マチネの時はスムーズにいったのに、この時は、どうしてもライターがつかなかったんです! ケリーがタバコを吸うシーンもあって、その時はピアノの上に置いてあるライターを使うんですが、ポケットから出したライターがダメだったMichael君、ピアノの上のライターも試したんですが、やはり、どうしてもつかない・・・。さりげない様子を装って何度も試したMichael君でしたが、どうしてもダメで、とうとうタバコを吸うのをあきらめてしまいました・・・。
あとで教えてもらったんですが、こういう場合に備えて、ピアノの上には絶対に火がつくライターが置いてあるんだそうですが、ピアノの上には他のライターも置いてあるため、この時のMichael君、絶対つくライターを見つけられなかったんですって。

続いて、この時のステージというか、ナズが見た4回の公演を通じての最大のハプニング!Michael君とコーリーンさんが、「Royal Wedding」からのナンバー、「How Could You Believe Me When I Said I Loved You When You Know I've Been a Liar All My Life」を演じていた時に、そのハプニングは起きました。このナンバーの中で、身勝手なことを言う男に腹を立てた女性が、男を殴る振付があるんです。
コーリーンさん演じるコーインが、何度かMichael君演じるドーネンを殴る仕草をした後、ナンバーのラストで最後に一発殴る仕草をして終わるんですが、何と、コーリーンさん、最後の一発の時、本当にMichael君の鼻を殴ってしまったんです!!
殴った方も殴られた方も声をそろえて「ウォゥッ!」と叫んだあと、一瞬、呆然・・・。Michael君は「ああ・・・え~と」と言いながら、自分の鼻を触り、ポケットから取り出したハンカチで鼻を拭っていました。どうやら、鼻血が出てないかを気にしているようでした。コーリーンさんも、初めのうちはどうしていいのか分からない様子でいましたが、そこは舞台キャリアの長いベテラン同士。しかも、20年来の友人で気心の知れた同士ですから、Michael君が「いや~、今の一発は、見事に決まったね。」と笑いながら言うと、コーリーンさんも「あ~ら、ごめんなさ~い!」と笑顔で返し、大事には至らなかったことが分かった観客から暖かい拍手が起きました。どうやらMichael君が大丈夫そうだと分かり、ナズも一安心でした。

他には取り立てて大きなハプニングもなく、無事、夜のショーが終了しました。マチネの時はお年寄りがとても多かったのですが、夜のショーは、もう少し若い層が大勢来ていて反応もよく、ショーのラストのキャストの挨拶では、ナズばかりではなく、客席のあちこちから「ホォゥッ!」という大きな叫びが上がり、キャストもとても嬉しそうでした。

ナズがロビーで待っていると、しばらくして、Michael君が笑顔で出てきました。素晴らしかったと彼に告げ、「鼻、大丈夫だった?」と聞くと、Michael君は苦笑いをしながら、「びっくりしたよ。鼻が腫れたり鼻血が出たりしないかと思って、それがちょっと心配だったんだ。でも、どうやらたいしたことなく済んで、よかったよ。」と答えてくれました。

この晩は、翌日がこの公演が始まってから初めてオフなので、パーティの予定だったそうです。また翌日も、地元の名士が関係者を招いてパーティを開いてくれる予定になっていたのだとか。とっても忙しいMichael君です。

「じゃあ、ナズ、明日は会えないけど、また火曜日の夜、会おうね! ホントに来てくれて、ありがとう!」

Michael君とお別れしたあと、ほとんどの店がしまってしまったSaugatuckのメインストリートを、宿に向かって歩いて帰ったナズでした。ステージは、本当に楽しくて、またMichael君と会えたことがとても嬉しくて、日本からはるばるやって来たかいがあったな~と、しみじみ思いました。
29日の月曜日はショーがありませんが、30日と31日の2回、まだショーを見られます。そして、ショーが終わった後には、またMichael君に会えます。ワクワク気分で寝支度をし、ベッドに入ったナズでした。

To be continued・・・(続く)♪

WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その3

2005-09-09 03:47:00 | Michael 05 Glorious/Birdland
SaugatuckのMichael君(マイケル・グルーバー)、第3話です♪ (写真は、「On the Town」のシーンのリハーサルをしているキャストの皆さん。左から、コーリーンさん、ショーンさん、バドさん、そしてMichael君です。)

ショーの後半は、ステージに設置されたスクリーンに、映画からの映像が映し出されるところから始まりました。ドーネン役のMichael君が、客席の通路を通って、ステージに上がります。ドーネンが、出来上がった映像の試写をしているところなんですね。
試写が終わって、電話を1本かけたドーネン、物陰で眠っているデビーに気づき、その足を突っついて起こします。「ずいぶん早く来たんだね。」と言うドーネンに、「遅くまでレッスンしてて、そのまま眠っちゃったのよ!」と答えるデビー。ダンスの見せ場の1つ「Good Mornin'」の撮影を明日に控え、ダンスが得意ではないデビーは、気が気ではありません。いくらがんばっても、ケリーからはけなされるばかり。愚痴るデビーを、ドーネンが、「上手に踊れてるじゃないか」と優しく励まします。「一人だと出来ても、ケリーと一緒だと、うまく踊れない」というデビーに、「それなら、僕と踊ってみよう」とドーネン。2人が「Good Mornin'」を踊ります。普段のMichael君そのままの暖かい優しい笑顔のドーネンが、デビーを見守りながらの楽しげなダンス♪ 「上手じゃないか!ホラ、笑顔を忘れずに」とドーネン。と、そこにケリーが現れ、たちまち、デビーの顔がこわばってしまいます。

「心配しなくても、クビになんかしないよ。もっと踊ることを楽しまなきゃ!」プロ意識が高いあまりに、どうしてもデビーに厳しくなってしまうケリーでしたが、彼なりにデビーを励まします。試しに3人で踊ってみることになりました。ドーネンがコズモのパートを踊ります。軽やかで楽しげな3人のダンス。ダンスのラストで、「Singin' in the Rain」の場合はソファの上に3人が乗って、背もたれに片足を乗せて、そのまま倒してフィニッシュとなりますが、このシーンではソファの代わりに普通のけっこう高めの椅子3脚を使っていて、3人がそれぞれに椅子を倒してフィニッシュでした。かなりバランスを取るのが難しそうで、「Singin'」のステージで慣れているせいか、Michael君が一番軽やかに難なく上手にこなしていました。デビー役のBrynnさんは、小柄なせいもあってか、ちょっとやりにくそうな感じでした。

ちゃんと踊れたデビーの額に、ケリーがキスをします。「その調子だ!」 厳しいケリーに誉められて、デビーの顔に笑みがこぼれました。と、突然、ケリーが咳き込みます。撮影の無理が祟って、風邪をひいていたのです。かなり高い熱でした。
心配して帰宅をすすめるドーネンに、「まだ雨のシーンのリハーサルがある。大丈夫だ!」と帰宅を拒むケリー。「準備が出来たら呼ぶから」と、ドーネンが、デビーを下がらせました。

そこに、楽譜を手にしたフリードが入ってきました。ケリーから、「以前出演した『The Pirate』で演じた『Be a Clown』というナンバーと同じような曲がほしい」と頼まれていたフリード、ついにそのナンバーが完成したと言うのです。コズモ役のドナルド・オコーナーのためのソロ、「Make’em Laugh」です。フリードから楽譜を受け取ったドーネンが、ピアノを弾きます。
このシーンでは、ドーネン役のMichael君が本当にピアノを弾いているんですよ~♪ 自ら作曲もするMichael君がピアノを弾けるということは以前から知っていたのですが、実際に彼が演奏するところは見たことも聞いたこともなかったんです。それが今回、このステージで聞くことが出来て、とっても嬉しかったです! とても上手でしたよ~♪

ドーネンの伴奏に合わせて歌うフリード。ところが、それを聞くケリーと伴奏しているドーネンの顔に、困惑の表情が浮かびます。「ちょっと待った!」とケリーがフリードの歌をさえぎります。伴奏をやめたドーネンが、フリードに「同じ歌じゃないか!『Be a Clown』そのものだよ!」と詰め寄ります。
「同じ歌がほしいと言っただろう」とケリーに言うフリード。「同じような感じの歌がほしいと言ったんで、まったく同じ歌をもう一度作れなんて言った覚えはない!」と言い返すケリー。「『Be a Clown』の作者はコール・ポーターなんだから、彼の作品だってクレジットをつけるのか?」と訊ねるドーネンに、「どうせ誰も『The Pirate』なんて見てやしないから、気付くものか。」と気楽に言い切るフリードでした。

ドーネンが、「ケリーが、本編とは関係ないダンス・シーンを映画に入れようとしている」とフリードに話します。ケリーは、ダンス・シーンの緑のドレスの女性に、撮影所を出て行ってしまったコーインを使いたいのです。しかし、フリードは、「契約があるから、シド・チャリーズを使え。彼女を使わないなら、そのシーンは無しだ。」と言い残し、出ていってしまいました。かつてチャリーズと仕事をしたことのあるドーネンが「彼女は、素晴らしいダンサーだ。」とケリーに言いますが、ケリーは、チャリーズの背が高いことが気になる様子。
すでに離婚目前の妻に固執するケリーに、「ジーニーを愛してるんだってことを認めろよ」と話すドーネン。自分がコーインに心を奪われていることに気付き始めたケリーでしたが、まだ妻への思いも捨てきれずにいるのでした。

いよいよ雨のシーンのリハーサルです。デビーが呼び戻され、ケリーは、セットのチェックに余念がありません。「街燈の柱の位置を、少し高くした」というドーネンに、「どのくらい高くしたんだ!? おい、俺の立ち位置の印がないぞ!どうなってるんだ! コーインがいれば、こんな問題は起きないのに!」と、文句のオンパレード! 「ほんのちょっと高くなっただけだから、問題ないよ。頼むから、試しにやってみてくれよ!」と、ドーネン。
ケリーをなだめてようやくリハーサルが始まったと思えば、今度は、雨が降りません! 「どうなっているんだ!?」と叫ぶドーネン。事情を確認してきたフリードによれば、夕方になったので、各家庭の水道が一気に使われ始め、スタジオの雨の装置をちゃんと動かすだけの水圧が足りないのだとか・・・。明日の朝まで雨を降らせられないと言われ、とうとうリハーサルはお流れとなってしまいました。あきらめてセットを降りようとしたケリーの頭上から、タラタラと水が落ちてきました。うんざりしながら、セットを拭くケリーとドーネン。

トラブルの連続に気が立った2人、ついに言い争いを始めます。「いつも俺のものをほしがって来て、ついには俺の女を盗っていったわけだ!」と、ドーネンとコーインの結婚を揶揄するケリー。「あんたこそ、僕がどんなにがんばっても、全てのクレジットを持っていってしまうじゃないか!」とドーネン。「どんなにいいアイディアを持っていても、まったく日の目を見られずに影に徹してる連中が、この業界には山ほどいる!コーインもその1人だ。それなのに、お前ときたら、俺のおかげでまだ20代のうちから映画監督ができるようになったっていうのに、文句ばかりだ!そんなにイヤなら、とっとと独立して勝手にやればいい!」 怒鳴りまくったケリーは、高熱とストレスのあまり、ついに卒倒してしまいました。あわてて、人を呼びに行くドーネン。

熱に浮かされたケリーの夢の中で、ドーネンをカメラマンに、撮影が続けられていました。 このシーン、実際にステージの上に本物のビデオカメラが置かれ、ドーネン役のMichael君が本当に撮影している映像が、ステージのスクリーンに映し出されるんです。歌って踊って、演技して、ピアノ弾いて、おまけにカメラマン・・・! かなり忙しいMichael君です。
ソロを踊るケリーのシーンのあと、ドレスを着たコーインとのダンス。そして、ケリーの妻、ベッツィが登場します。演じているのは、デビー役のBrynnさんです。ベッツィは、ケリーに封筒を手渡します。
そして、グリーンのセクシーなドレスに着替えたコーインとの、緑のドレスの女性とのダンスのシーン。情熱的で濃厚なダンスのあと、ふと、ケリーがベッツィのくれた封筒を開けてみると、何かがステージに落ちました。結婚指輪です。ステージに倒れこんだケリーの手の中に、ケリーの指輪とベッツィの指輪が握られ、スクリーンにアップで映し出されます。そして、暗転・・・。

明るくなったステージには、心配げなドーネンの姿。客席の通路を通って、コーインが現れます。仕事の虫のケリーがスタジオに姿を見せないので、心配したドーネンが、コーインを呼んだのです・・・。

(ここからが、いよいよラストに向けてのクライマックスなのですが、もしかしたら、この新作ミュージカルを皆さんもご覧になる機会があるかも知れません。結末がわかってしまっては興ざめなので、ここからのストーリーは、書かないでおきますね。)

素晴らしい名曲がいっぱいの、見応えたっぷりな「What A Glorious Feeling」が終わり、キャスト全員(といっても、5人だけなんですけどね)が、舞台に勢ぞろい! 観客からの割れんばかりの大喝采を受けます♪ もちろん、ナズも、大拍手! Michael君をはじめ、キャストの皆さんの嬉しそうな誇らしげな笑顔が、まぶしいばかりに輝いていましたよ~♪

ショーが終わって、いつもなら楽屋から出てくるMichael君を待つナズなのですが、この日は、今回の公演中、唯一マチネとイブニングの2回ショーがある日。
2月のシアトルでは2回公演の日は、Michael君は、夜のショーに備えてマチネのあとは休養していたのを知っていましたから、ショーの前に渡してもらえるように預けた手紙にも、「マチネの後は会いに行きませんから、その分、ゆっくり休んで下さい♪」と書いておいたんです。
あまりに素晴らしいショーだったので、このままMichael君が出てくるのを待って「Great show!」と言ってあげたい気持ちもあったのですが、後ろ髪を引かれる思いで、劇場をあとにしました。時計を見たら、まだ夕方の5時前だったので、夜の公演の始まるのが7時でしたから、いったんB&Bに帰ることにしたナズでした。
たった今、見終えたばかりの素晴らしいステージの余韻を噛み締めつつ、今夜、もう1回見られるんだという興奮と、そして、今夜のショーの後には、2月以来久しぶりでMichael君に会えるんだという期待を胸に・・・。

To be continued・・・(続く)♪

WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その2

2005-09-07 02:45:02 | Michael 05 Glorious/Birdland
SaugatuckのMichael君(マイケル・グルーバー)、第2話です♪〔写真は、地元Saugatuckの The Local Observer紙(8/31)の一面を飾ったキャストの写真です。後ろ側の立っている3人の左から、ジーン.コーイン役のColleen Dunn(コーリーン.ダン)さん、ジーン.ケリー役のSean Martin Hingston(ショーン.マーティン.ヒングストン)さん、アーサー.フリードと振付師のバズビー.バークレーの2役を演じるG. M. Bud Thompson(バド.トンプソン)さん。手前にいる2人のうち、左側は、もちろん言わずと知れたMichael君♪ そして、彼のひざの上に座っているのは、若きデビー.レイノルズ役のBrynn Curry(ブリン.カリー)さんです。〕

翌8/28、この日は、2時からのマチネと、夜の7時からのショーの2本を見る予定だったので、午前中は出かけずに、部屋でテレビを見たりしながら過ごしました。日本からMichael君宛の手紙を用意してきていたので、マチネが始まる前にそれを預けようと、12時過ぎに宿を出ました。
劇場に着いたのはいいのですが、どこにも楽屋口が見当たらず、どこに手紙を預けたらいいのか困っていると、劇場関係者らしい女性が2人、劇場に入ろうとしながら、ナズのほうを見て、 「何か、ご用ですか?」と訊ねてくれたんです!

「はい、私は、スタンリー・ドーネン役のマイケル・グルーバーさんのファンで、日本の東京からこのミュージカルを見に来ました。ファンレターを書いてきたので、もしよかったら、ショーが始まる前に、グルーバーさんに渡してほしいんですけど。」

「まあ、わざわざ東京から! 熱心なファンなのね。いいですとも、私が預かって、必ず、彼に渡しますから。」

ついでというわけではないのですが、楽屋口がどこにあるのかを訊ねると、この劇場には楽屋口はなく、キャストも、ロビーを通って出てくるのだとのことでした。
無事、手紙も預けられ、ホッとしたナズは、劇場の近くのレストランで軽い昼食を済ませ、1時半ごろ、劇場へと向かいました。

表の扉の開場時間というのは特にないようで、観客は自由にロビーへと入って行きます。ナズも、ロビーに入り、客席に入れるのを待ちました。開演時間の10分ほど前になると、カーテンが開かれ、Playbill(無料でもらえるパンフレット)を受け取りながら、客席へと向かいました。ロビーもそうなのですが、黒を基調にした小ぢんまりとした劇場で、オーケストラ・ピットなどはないため、最前列の客席とステージは、わずか1メートルちょっとしか離れていませんでした。
最前列のど真ん中、A-10の席に腰を降ろしたナズのすぐ目の前に、あまり大きくはないステージが広がっていました。ステージの中央には、赤い傘が開いた状態で上からつるされていました。ダンス・スタジオのようなセットで、傘の向こう側、ステージ奥には、5枚の鏡が屏風のように並んで立っていました。また舞台向かって右側には、 ピアノがあり、その奥にはドラムセットが置いてありました。舞台向かって左側には、椅子が2つと、帽子掛けや電話の乗った台が置かれていました。

「いよいよ、Michael君の新作を見られるんだ~!」とワクワクしながら待つうちに、やがて入り口のカーテンが閉まり、スタッフの人がステージに上がり、挨拶を始めました。それによれば、地元の後援者の方が多額の寄付をしてくださったので、こちらの劇場をもっと立派なものに建て替えることができる運びになったのだとか! よかったですね~。ナズとしては、この手作りの雰囲気がいっぱいの小ぢんまりとした劇場、なかなか好きなのですが、舞台装置が大掛かりな作品などは上演できませんからね~。

挨拶が終わると、いよいよ、開演です。音楽が流れ、赤い傘にライトが当たると、色が黄色に変わったように見え、そのままスルスルと、上の方へと引き上げられていきました。なかなかステキなオープニングです。
まだ薄暗いステージに人影が現れ、踊り始めました。ジーン・ケリー役のショーンさんです。それほど背が高くなく、体つきもジーン・ケリーに似ているショーンさんの、まさにケリーさながらの素晴らしいダンスです。
ひとしきり踊り、舞台上手のほうに滑っていくショーンさん。そこに登場したのは、Michael君扮するスタンリー・ドーネンです。久しぶりの再会に喜び合う2人。
かつて共同で監督した「Take Me Out to the Ball Game 私を野球に連れてって」のことを思い出すケリー。タイトルナンバーを踊りながら、フランク・シナトラのパートを踊るようにとドーネンを誘います。ショーンさんとMichael君の楽しいダンスナンバーです♪その素晴らしい歌とダンスに、もうナズは拍手喝采!

踊り終えた2人は、ケリーが計画している「Singin' in the Rain」という次回作について相談します。「協力してもいいけど、共同監督として、フィフティ・フィフティのタイトルをもらうよ!」と念を押すドーネン。
ケリーの相棒に、ドナルド・オコーナーはどうかと話し合う2人。ケリーと相棒が演じるナンバー、「Moses Supposes」を、ケリーとドーネンが歌って踊ります♪ 映画ではケリーが演じていたドン・ロックウッドが持ち役のMichael君、2月のシアトルでの公演でも、ケリーとはちょっと雰囲気の違う、Michael君らしい素晴らしいドンを見せてくれたのですが、ここでは、コズモのパートを歌って踊ります。Michael君のドンを見慣れたナズには、ちょっと不思議な感じがしました。まるで、ジーン・ケリーとドン・ロックウッドがステージで共演しているみたいな、そんな感じがしたんです。ナズは、Michael君のドンが一番好きですね~♪

相棒役はオコーナーにしようと決めた2人、今度は、ケリーの相手役の女優について相談します。「となりの女の子・・・みたいな感じなんだよ」と説明するケリー。「誰か、これと思う女優がいるんだろう?」と訊ねるドーネンに、「そうなんだ、実は・・・」と言いかけるケリー。「彼女は、ダメだ!」 ケリーの言葉を最後まで聞かないうちに、ドーネンが言いました。ケリーが使いたいのは、ジュディ・ガーランドなのです。素晴らしい女優なのですが、最近は、精神的なストレスを抱えてまともに仕事ができる状態ではなく、その彼女を監督して大変な思いをしたドーネンは、「絶対に使わない」と反対します。そこに現れたのは、バドさん演じるアーサー・フリード。相手役の女優に、心当たりがあると言いながら、去っていきます。

ドーネンを驚かせることがあると言うケリーが招き入れたのは、何と、長年、ケリーとドーネンのダンス・アシスタントを務めてきたジーン(ジーニー)・コーインでした。コーリーン・ダンさんが演じています。今度の映画を成功させるには、2人の協力が必要だと言うケリー。しかし、元夫婦で離婚したばかりの2人は、大反対。「よく話し合え」と、ケリーは2人を残して、スタジオを出て行きました。
「あなた、やせたわね。」 「君は、老けたな」と、さっそくやり合う2人。「ケリーが、なぜ、君の助けを求めたのかわからない」と言うドーネンに、「自分だって、『ロイヤル・ウェディング』の時に、私を呼んだじゃない」と答えるコーイン。「ロイヤル・ウェディング」からのコミカルなナンバー、「How Could You Believe Me When I Said I Loved You When You Know I've Been a Liar All My Life」を、Michael君とコーリーンさんが披露します。「ウソツキだって知ってるくせに、どうして俺の言葉を信じるんだ?」という内容のこの歌、映画では、フレッド・アステアとジェーン・パウエルが演じていました。コミカルな演技が大得意のMichael君、コーリーンさんとの息もピッタリで、会場を大いに沸かせてくれました♪

どうにか2人が仲直りしたところに、3人分の黄色いレインコートと黒い傘を抱えたケリーが戻ってきました。雨の中で歌って踊るタイトルナンバー「Singin' in the Rain」を、LAのあちこちで雨を降らせてロケで撮影しようと話し合い、盛り上がった3人がアイディアを出し合いながら、歌って踊ります。そこに経営陣の会議に出席していたフリードが現れて、「ミュージカル嫌いな男がトップになったから、これからは、ミュージカルも他の映画同様、予算に縛られる。ロケなんて、とんでもない!」との厳しい言葉。「On the Town 踊る大紐育」の時は、ロケで撮影して大成功したことをフリードに訴える3人。ケリー、ドーネン、コーインの3人が、「On the Town」からのナンバー「New York, New York」を楽しく演じてくれました。

3人の説得も空しく、「これからは、予算を超過しないように気をつけるんだな」と言い残して、フリードは去っていきました。ガッカリする3人。
ふとケリーが、ドーネンとコーインの結婚がうまくいかなかったことを口にします。「あんたには、関係ない」と、ムッとするドーネン。「いつも俺のあとを追ってばかりいるお前だから、それでジーニーと結婚したかったんだろう!」 とケリー。「あんたこそ、仕事ばかりでジーニーのことを振り向きもしない。だから、彼女は、第2の選択で、僕と結婚したのさ。」とドーネン。自分の気持ちを無視してののしりあう男2人に、コーインの気持ちは、ひどく傷つけられます。「外の空気を吸ってくる」とドーネンが出て行った後、涙ぐみながら続いて出て行こうとするコーインを、ケリーが引き止めます。彼女の気持ちを傷つけたことを謝り、今度の映画でやろうと思っている素晴らしいダンスナンバーについて話し、彼女と2人で「The Broadway Ballet」の中の「Woman in Green Dress Dance」を踊ります。ケリーとの情熱的なダンスにうっとりとしているコーインに、「君は、最高だよ、ダンサーとして!」と、やはり仕事のことしか頭にないケリーに、コーインの怒りが爆発します。

そこに入ってきたフリード。ケリーの相手役にと連れてきたのは、デビー・レイノルズという少女でした。ドーネンもスタジオに戻ってきたので、彼らの前で、デビーが歌を披露します。ところが、彼女、歌はなかなかうまいものの、体操をやっていたことはあるけれど、ダンスは全くの素人。「なかなか、いいじゃないか」というドーネンとは裏腹に、「話にならない」と言い捨てるケリー。「彼女は、素晴らしいよ」と言いながら、デビーを連れて立ち去るフリード。
気持ちのおさまらないコーインは、ケリーをなじり、足早にスタジオをあとにするのでした。また、ドーネンのほうも、「やっぱり、あんたと一緒には働けないよ」と言い残して、去っていくのでした。
一人、取り残されて落ち込むケリー。フリードが、彼宛に届いていた電報を持ってきました。それは、別居中のケリーの妻、ベッツィからのものでした。すでに、ベッツィの気持ちはすっかり冷めているのですが、まだ妻を愛しているケリーは、何とかやり直そうと思っていたのです。しかし、電報には、「当分、戻らない」と書かれていました。
心配するフリードの手前、平静を装ったケリーでしたが、スタジオに1人取り残され、何とか気持ちを紛らわそうとしますが、ついに、スタジオの真ん中で泣き崩れてしまうのでした。この悲しみに暮れるケリーを演じるショーンさん、本当に真に迫っていて、見ているナズも、思わず涙ぐんでしまうほどでした。

ここで、ミュージカルの前半が終了しました。ミュージカル王国のMGMを舞台にミュージカル映画の撮影の裏話を描いているので、名作ミュージカルの素晴らしいナンバーが満載で、いかにもアメリカのミュージカルらしいミュージカル・コメディのスタイルなのですが、ケリー、ドーネン、コーインの3人を巡る確執を描いているため、登場人物が互いに怒りをぶつけ合ったり、気持ちを吐露するシーンも多く、そういうシーンは、シリアス・ドラマのような感じで真に迫っていて、ショーンさん、Michael君、コーリーンさんのBroadwayから来た3人の演技力の素晴らしさを満喫できて、実に見応えがあります。
客席の反応もよく、観客の皆さんは、口々にショーの素晴らしさ、キャストの素晴らしさを語り合っていました。休憩時間中にトイレを済ませ、席に戻ったナズは、期待に胸を膨らませながら、後半の開始を待ったのでした♪

To be continued・・・(続く)♪










WAGF 2005 - SaugatuckのMichael君 その1

2005-09-05 03:53:08 | Michael 05 Glorious/Birdland
Saugatuckまでの、Michael君(マイケル・グルーバー)の新作を見るための旅。第1話です。お楽しみ下さい♪(写真は、「What A Glorious Feeling」が上演されていた劇場、 Mason Street Warehouseの外観です。)

8/26の午後、台風が遠ざかりつつある成田空港を飛び立ったナズは、一路、シカゴへと向かいました。Saugatuckに直接行ける列車もバスもないので、一番近くて列車やバスが停まる町 Hollandに向かわなくてはいけないのですが、列車は夕方にシカゴを出てHollandに夜の10時に着く便しかなく、Greyhoundバスも、朝一番のバスか、夕方出て夜遅くに着く便しかありません。知らない町に夜遅く着いて、タクシーを探すのはイヤだったので、シカゴに1泊し、翌朝、バスに乗ることにしました。

8/27、朝の7:45にシカゴを発ったバスは、途中6ヶ所ほど停車しながら、お昼過ぎにHollandに到着しました。昨年の夏、カナダのStratfordに行った時は、バス停のそばでタクシーが客待ちをしていたので、今回もすぐ見つかるだろうと思ったら、大間違い!!1台のタクシーも見当たらず、仕方なく、公衆電話のところに書いてあるタクシー会社の電話番号に電話してみました。3つの会社の番号が書いてあったのですが、どれもつながりません・・・おいおい! (夜に着くバスに乗らないで、ホントによかった・・・)
途方に暮れかけたナズでしたが、途方に暮れてても始まらないので、無駄なことはやめて、予約を入れてあったSaugatuckのB&Bに電話をしてみました。

「今日から予約をしているナズ(もちろん、ホントは本名を名乗りましたよ・・・笑)ですが、今、Hollandにいるんですけど、タクシー会社に電話がつながらないんです。」
「まあ、じゃあ、今、こちらでタクシー会社に電話して、迎えに行かせますね。15分ほどで行くと思いますから、待っていてください。」

親切なB&Bの方のおかげで、無事迎えのタクシーに乗れたナズは、20分ほどの後、無事、B&Bに到着しました。チェックインを済ませ、部屋に入ったナズでしたが、ふと気付くと、部屋の時計とナズの腕時計の時間が1時間ほど違うんです! 「ありゃ・・・?」と思ったナズ、もう一度ロビーのデスクに行き、時間を確認してみました。

「ああ、シカゴとここじゃ、時差が1時間あるんですよ。」

なるほど! タイムゾーンが違うんだ! アメリカは広い国なので、国内に4つのタイムゾーンがあるんですよね。イリノイ州とミシガン州は、違うタイムゾーンなので、数時間の移動でも、時差が発生していたんですね。アメリカには何度も来たことのあるナズでしたが、移動中に時差が発生したことが今までなかったので、ぜんぜん気付かなかったんです・・・。

謎が解けてホッとしたところで、明日の観劇に備えて(到着した8/27は、公演がない日だったんです。)、日本からインターネットを通じて購入しておいたチケットを入手すべく、劇場のボックス・オフィスへと向かいました。どうみても倉庫にしか見えない劇場の外観をカメラに収め、劇場へと近づいて行きました。

こちらの劇場では、ボックス・オフィスが劇場のロビーにあったので、劇場のドアを開けて中に入ると、さほど広くないロビーには、大口の後援者のサインが書かれた星の飾ってある柱や、使い古しの長いすなどが置いてあり、壁には後援者や関係者の記念日(誕生日や結婚記念日)の書かれた大きなカレンダーが貼ってありました。
客席とロビーの間は、カーテン1枚で仕切られているだけで、ちょうどリハーサルをしているらしい声やステップを踏む足音などが漏れ聞こえていました。
ボックス・オフィスでスムーズにチケットを手に入れられたナズは、「もしかすると、このカーテンの向こうにはMichael君もいて、まさにリハーサル中なのかも・・・」と、カーテンの向こうをのぞきたい誘惑に駆られましたが、「いかん、いかん!彼がいたとしても、お仕事中なんだから、邪魔になったら申し訳ない。」と自分を戒めつつ、劇場をあとにしました。

(あとでMichael君に会った時に聞いたのですが、今回のミュージカルは新作なので、まだまだ不十分なところが多いため、手直しもちょくちょくされるし、リハーサルも頻繁に行われているのだそうです。)

とりあえず、その晩からのSaugatuck滞在に備えて、ミネラル・ウォーター等を仕入れつつ、観光客が行き交って思っていたよりもずっとにぎやかな町の通りをブラブラして、B&Bの部屋へと戻ったナズでした。
部屋のテレビをつけてみれば、超大型ハリケーン、カトリーナの接近で大騒ぎ!コース的には、シカゴやSaugatuckは圏外なので、直接的な心配はなかったのですが、ハリケーンの進路に当たっている地域の方たちはさぞ大変だろうと、しばらくニュースに見入ってしまいました。

荷解きも済ませ、明日の支度も整ったナズは、旅の疲れを癒すべく、またMichael君に会えることを楽しみにしながら、ベッドに入りました。

To be continued・・・(続く)♪


What A Glorious Feeling in Saugatuck!

2005-09-04 02:50:05 | Michael 05 Glorious/Birdland
皆様、ただいまです~~! 台風が思いのほかすばやく立ち去ってくれたおかげで、無事飛行機も飛び、Michael君(マイケル・グルーバー)の新プロダクト "What A Glorious Feeling"の待つSaugatuckへ行くことが出来ました♪ (写真は、滞在中に4回ショーを見られたのですが、その最後の晩に劇場のロビーで撮らせてもらったMichael君の写真です♪ 横にいるナズは、いつも通りジャマなので省いてあります〔笑〕ナズのカメラの調子が悪く、フラッシュがつかなかったため、ちょっと画面が暗いですが、優しい彼の笑顔は、いつも通りに輝くばかりですよね~♪)

Michigan(ミシガン)湖のほとりにあるSaugatuck(ソーガタック)は、とても美しい町でした。町は、Saugatuck-Douglasとも呼ばれ、町の中を流れるカラマズー川の南側に双子の町という感じで、Douglas(ダグラス)という町があります。どちらも、穏やかで美しい町なのですが、ダグラスは、ソーガタックよりもさらに小さな町です。
ソーガタックのほうは、カラマズー川に沿って大きなヨットクラブがあり、ミシガン湖周辺のちょっとしたリゾート地という感じで、アメリカ国内各地からやってきた観光客の人たちがたくさん滞在していて、町中に点在するステキなB&Bは、どこも満室という状態でした。
また町のあちこちには、19世紀に建てられた趣きのあるたたずまいの家がたくさんあり、それを見て回るのも楽しみな、本当に素晴らしい町でした。

そんなソーガタックのメイン・ストリートに程近いところに、Mason Street Warehouseという劇場があります。以前はパイ工場だったというこの劇場、劇場だということを知らなければ、名前の通り倉庫(warehouse)にしか見えません。劇場としては、3年前に出来たばかりの新しい劇場なのですが、客席の椅子などは、どう見ても、どこかの学校か集会所でいらなくなった椅子をもらってきたのでは・・・と思うような、かなり使い込まれた木製の椅子なんです。何か、手作り~~~という感じで、ちょっとほのぼのとした気持ちになってしまうような雰囲気がありました。

実際のショーがどんなだったのか、また2月以来久しぶりに再会したMichael君の様子などは、次の記事以降、何回かに分けてご報告させていただくとして、とりあえず、このミュージカルのあらすじをご紹介いたしますね。

あらすじ:
「An American in Paris パリのアメリカ人」で大成功をおさめ、今や押しも押されもしない大スターのジーン・ケリーは、次の映画を計画していました。「Singin' in the Rain 雨に唄えば」と名づけたこの映画の製作のために、彼は、旧知の2人を呼び寄せました。
1人は、スタンリー・ドーネン(Michael君の役)。自身の才能に加えて、ケリーの引き立てもあり、MGMのプロデューサーであるアーサー・フリードにも認められた彼は、20代半ばにしてケリーと共同監督を務めるまでになっていました。そして、27歳のドーネンは、フレッド・アステア主演の「Royal Wedding 恋愛準決勝戦」を、単独で監督したばかりでした。
もう1人は、ケリーやドーネンのダンス・アシスタントを務めてきた才能ある美しいダンサー、ジーン(ジーニー)・コーインでした。
ケリーにとっては、気心が知れ、どちらが欠けても、仕事がうまく進まなくなる大切な2人でした。ところが、最大にして唯一の問題がありました。ドーネンとコーインは、離婚したばかりの夫婦だったのです。
2人を呼んだことをそれぞれには隠して引き合わせたケリーでしたが、案の定、2人は猛反発! 大もめにもめますが、ケリーのワンマンな性格を知り尽くした者同士、何とか仲直りをして、ケリーの映画に協力することにしました。ドーネンは、共同監督として、五分五分のタイトルをもらうことを条件として・・・。

こうして始まった撮影でしたが、トラブルの連発!ロケをふんだんに行う予定だったのに、MGMの経営陣が入れ替わり、これからは、ミュージカルが優遇されなくなると知って、大弱り・・・。
ジュディ・ガーランドを相手役に使いたいというケリーに、以前、彼女を監督して彼女の行状の悪さに辟易していたドーネンは猛反対! そこにフリードが連れてきたデビー・レイノルズは、歌はそこそここなすものの、体操の経験はあってもダンスの経験が全くありません。
ブロードウェイ・バレエのシーンにコーインを起用したいというケリーに、フリードからは、シド・チャリーズを使わないなら、撮影させないときつい言葉。
肝心の雨のシーンの撮影には雨が降らず、挙句に、別居中のケリーの妻からは、「当分、帰らない」と電報が来る始末・・・。
ケリーに思いを寄せているのに、映画のことしか頭になく、自分のこともダンサーとしてしか見てくれないケリーにたまりかねたコーインが、とうとう撮影現場から去ってしまいました。

またドーネンも、ドーネンの発案を自分のアイディアのように話し、共同監督なのにドーネンをアシスタント扱いするケリーにたまりかねて、「自分がどんなに力を尽くしてがんばっても、結局は、全てのタイトルをケリーが持って行ってしまう!」とケリーに怒りをぶつけます。
一方のケリーも、「お前に才能があるからこそ、それを愛して今まで目をかけてやってきた!だからこそ、20代でMGMの監督をするという幸運にありついたんだ。文句があるなら、俺のもとを離れて勝手にやっていけばいい!」と怒鳴り返します。

撮影の無理が祟って高熱を出していたところにストレスが重なって、ついにケリーが倒れてしまいました。熱に浮かされて見た夢の中でケリーと踊っていたのは、去って行ったはずのコーインでした。

ワーカホリックのケリーが撮影現場に顔を見せないと心配したドーネンが、コーインを撮影所に呼び寄せます。人間関係がこじれにこじれ、トラブルが山積みのこの映画、果たして無事に完成にこぎつけるのでしょうか・・・?


スタンリー・ドーネンってどんな人?- Who is Stanley Donen?

2005-06-28 00:24:15 | Michael 05 Glorious/Birdland
8/24から9/11まで、ミシガン州ソーガタック(Saugatuck)のMason Street Warehouseで上演されるMichael君(マイケル・グルーバー)の新しいミュージカル「What A Glorious Feeling」。 歴史に残る名作ミュージカル映画「Singin’ in the Rain」で共同監督を務めたジーン・ケリー(Gene Kelly)とスタンリー・ドーネン(Stanley Donen)の物語です。
主人公2人のうち、ジーン・ケリーについては、ミュージカルの黄金期を代表するスターの一人ですし、こちらのブログでもご紹介致しましたので、皆さんもよくご存じのことと思います。それでは、もう1人の方、Michael君が扮するスタンリー・ドーネンとは、どんな人物なのでしょうか・・・? (写真は、「Singin' in the Rain」の頃よりだいぶ後年になってからのドーネン氏です。)

パフォーマーとしてよりも、映画監督や振付師として有名なスタンリー・ドーネンは、1924年4月13日に、サウスカロライナ州のコロンビアで生まれました。子供の頃からダンス教室に通っていたスタンリーは、16才の時にBroadwayデビューを果たし、同じショーに主演していたジーン・ケリーと親しくなりました。17才の時には、「Best Foot Forward」というショーで、すでに振付の助手をするようになっていました。
その後、舞台の世界から映画の都、ハリウッドへと移った彼は、1943年に「Best Foot Forward」の映画版の振付助手を務め、翌1944年には、ジーン・ケリーが出演した「Cover Girl」でも振付を担当しました。
1945年にMGMと契約したスタンリーは、旧知のジーン・ケリーと共に、振付やダンスアシスタントとしてキャリアを重ねていきました。スタンリーは、プロデューサーのアーサー・フリード(Arthur Freed)とも親交を深め、1949年には、ジーン・ケリーとフランク・シナトラが共演した「Take Me Out to the Ballgame 私を野球に連れてって」で、共同監督と共同振付を務めました。
その後も、「On the Town 踊る大紐育(1949)」や「Royal Wedding 恋愛準決勝戦 (1951)」と名だたるミュージカル映画の監督を務めたスタンリーですが、1952年に彼の最大の代表作とも言える「Singin' in the Rain 雨に唄えば」を、ジーン・ケリーと一緒に共同監督しました。

今回の「What A Glorious Feeling」は、この「Singin' in the Rain 雨に唄えば」がどのように作られたのかという舞台裏話と、ジーン・ケリーと彼の間にあった確執を描いたミュージカルなのだそうです。
そして、この新作ミュージカルのもう一人の重要な登場人物として、Jeanne Coyneさんという実在していた女性がいます。彼女は、ダンサーで、ジーン・ケリーのアシスタントを務めており、彼の映画のいくつかに出演もしていました。彼女は、1948年にスタンリー・ドーネンと結婚し、その翌年には離婚してしまいました。その後、1960年には、何と、ジーン・ケリーの2番目の妻となり、2人の子供をもうけましたが、1973年5月に白血病のために亡くなりました。今回のミュージカルでは、彼女を巡るジーンとスタンリーの三角関係も描かれるようです。
また、ジーン・ケリーと聞けば、誰もが彼独特の明るい優しい笑顔を思い描くのですが、今回の作品の中では、嫉妬したり、わがままだったり、言い争ったりという、もっと人間らしい彼の姿を描いているのだそうです。

ちなみに、この作品の主要登場人物である上記の3人のうち、まだ存命中なのは、スタンリー1人です(2005年6月現在)。上記以外の彼の主だった監督作品には、「It' s Always Fair Weather いつも上天気 (1955)」、「Funny Face パリの恋人(1957)」、「Charade シャレード(1963)」等があります。

ミュージカル映画史上に残る名作の舞台裏や人間模様を描いたこの「What A Glorious Feeling」。 どんな風に見せてくれるのか、本当に楽しみです。「Singin' in the Rain」だけでなく、その他の名作ミュージカル映画からの素晴らしい曲もふんだんに使われているらしいので、それも楽しみなところですね~! ますます見に行きたくなってきちゃったぞ~っと♪ (笑)

なお、スタンリー・ドーネンさんのBroadwayでのキャリアはこちらから、また映画の出演・監督作等はこちらからご覧になれます。
そして、Jeanne CoyneさんのBroadwayでのキャリアはこちらから、また映画の出演作はこちらからご覧いただけます。