NYのMichael君(マイケル・グルーバー)Jan. 2008編 その3です。(写真は、1/4のショーの後、ステージのそでのところで開かれた500回を祝うパーティ
の祝賀ケーキです。
何と、ナズ、このケーキのご相伴に預かっちゃったんです~! 甘過ぎなくて、美味しいケーキでしたよ♪)
ナズにとって、いい意味でも悪い意味でも忘れられない日となった1月4日、天気もよく、前日ほどには寒くありませんでしたが、翌日にはもう帰国だったので荷物の整理もしなくてはならず、ちょっとご近所のBroadway関連グッズ屋さんに買い物に出た以外はずっと部屋で過ごしました。
夕方になり、身支度をしたナズ、夜のタイムズスクエアの写真が撮りたかったので、少し早めにホテルを出ました。タイムズスクエアまで徒歩3分程なので、ホント、劇場街を歩くのには、いいロケーションなんです♪>Milford Plaza Hotel ホテルの人も親切で感じがいい♪ (設備は少々ぼろいけど・・・笑)
7時過ぎに劇場に行ったんですが、500回くらいではBraodwayでは大したことがないせいか、何の表示も掲示もありませんでした。もらったPlaybillも、普段と何も変わらないものでしたし、ショーの開演前に「携帯の電源は切って下さい。」というアナウンスが入るんですが、これも普段通り、今日のショーが500回であるということにはまったく触れられないまま、ショーが始まりました。
その晩がラストで翌日にはNYを離れるナズ、心を込めて歓声を上げ、惜しみなく拍手を送りました。もう、キャストの皆さんは、それぞれの見せ場で、ナズから歓声が上がるのを見越してポーズを決める・・・という感じで、スタッフの一員としてステージに参加できているような感じがして、ちょっと嬉しかったです♪ (笑)
フィナーレも大盛り上がりで、金色の衣装に身を包んだ19人のキャストが、キラキラと輝く衣装に引けを取らないまぶしい笑顔を見せてくれて、本当に素晴らしいステージでした~!
今夜こそ、Michael君に会うぞ!と、通路に立つ観客の人達の間をすり抜けるようにして、ナズは、楽屋口に駆けつけました。まだキャストがそでに引っ込んでから3分くらいしか経ってなかったので、これなら大丈夫と、ほっとしながら、楽屋口で待ちました。
ところが、いつもなら、着替えの早いキャストが、そでに下がってから10分としないうちに楽屋口から出てくるのに、この晩は、誰も出てきません。(ああ~、たぶん、関係者だけで、500回記念の何かをやってるんだろうな~)と思いました。
(実際、ステージのそでで、取材陣も来て、プロデューサーのBreglioさんも参加されてのパーティが行われていたんです。Broadway.comが写真を掲載していますので、
こちらからご覧下さい。ケーキの写真の下の「VIEW PHOTOS」をクリックすると、別ウィンドウが開きます。全部で15枚の写真が見られます。Michael君はいません。)
10時半を回った頃、最初に出てきたのは、ポール役のブライアンさんでした。待ちかねていた何人かのファンがサインや写真をお願いしていました。ナズの前にブライアンさんが来たので、「素晴らしいショーだった! でも、残念だけど、今夜が最後で、明日は日本に帰るの。」と伝えると、「そうなの!? 寂しくなるな・・・。毎晩、応援しくれてありがとう。またいつか見に来てね。」と言いながらハグしてくれました。
続いて出てきたのは、ドン役のジェイソンさんでした。あまり親しくおしゃべりしたことはなかったのですが、それでもナズのことを覚えてくれたジェイソンさん、ナズの前で立ち止まって、「やあ!」と挨拶してくれました。今夜が最後で明日帰国することをお話すると、「それは、残念だな~! 毎晩、声援を送ってくれて本当にありがとう。今夜は、僕ら、君のためにショーをしたんだよ。」と優しい言葉を下さいました♪
ジェイソンさんが帰って行かれて5分くらい経った頃でしょうか、楽屋口が開いて、ラリー役のニック君が顔を出し、ナズに向かって手招きをしたんです。あわてて楽屋口に駆け寄ると、「今、僕達みんなで、500回記念のパーティをしてるんだ。ナズも、おいでよ!」と言いながら、楽屋口の中に入れてくれたんです~!
もちろん、この時点では、パーティの取材をしていたマスコミも引き上げた後で、ナズが楽屋口の中に入って行った時、ちょうど帰るところだったプロデューサーのBreglioさんは、ナズをスタッフの1人だと思ったのか、ニック君と話しながら、ナズの肩に片手を置いて、親しげにポンポンと叩いてくれました。(笑)
このニック君の思いもかけないお誘い、めったにない、とても貴重で嬉しいお誘いだったんですが、後から考えてみれば、最後の晩にMichael君に会えない羽目になってしまったきっかけでもあったんです~・・・。
この時点で、ナズは、キャストの皆さんが親切にして下さるのは、ナズが、皆さんの共演者であるMichael君の友人だからなんだと思い込んでいたんですね。だから、ニック君に「僕達みんなで」と言われた時、当然、その中にはMichael君も含まれていると思い込み、確認さえもしなかったんです。>これが大きな勘違いでした。
楽屋口を入ってすぐのところにドアマンの人が常駐するブースがあって、その両側に2階へ続く階段があるんですが、楽屋は、この階段を上がった上の階にあります。ブースの前を通ってそのまま右へ行くと、その奥がステージになっているんです。
ニック君とウィル君に案内されてステージのそでのところに行くと、キャストとスタッフが集まって、切り分けたケーキとシャンパンでお祝いをしていました。
ウィル君が、シャンパンを勧めてくれたのですが、ナズが「お酒は飲めないの」と断ると、「じゃあ、ケーキを食べなよ。このケーキは、美味しいよ」と言って、ケーキのお皿を渡してくれました。外側は黄色いクリームで覆われているんですが、中のスポンジはチョコレート味で、濃厚なんですが甘過ぎず、ホントに美味しいケーキでした♪
ウィル君が、「ナズ、よかったら、ステージに出てみない?」と言いながら、ナズをステージに連れて行ってくれました。2005年の2月にシアトルのThe 5th Avenue Theatreに、Michael君が主演していた「Singin' in the Rain」を見に行った時、やはり最後の晩にMichael君がバックステージを案内してくれて、雨が降るシーンのセットが残っていたステージ
に上がらせてもらったことがあったんですが、それ以来のことでした。ステージの上から見る劇場は、客席側から見ていたのとはかなり違って見えました。
「客席を背にして立ってごらん。写真を撮ってあげるよ。」とウィル君が、ステージに立つナズの写真を撮ってくれました。
ポール君も来てくれて、「ナズ、今日の席、C-1だったよね。降りていって、そこに座りなよ。上から撮ってあげる。」 と言ってくれたので、ナズは、ザックやラリーが客席に降りてくるのと同じステップを使って、彼らが行き来する通路に降りました。本当に急なステップです。ナズが「ねえ、この階段、危なくない?」と聞くと、ポール君が「そうなんだよ。急だろ?」と答えてくれました。そして、誰もいなくなった客席の前から3番目のC-1の席に座ったナズの写真を、ポール君が撮ってくれました。
ナズが再びステージに上がってウィル君達と話していると、前日のショーはお休みしていたシーラ役のデイドラさんや「Nothing」を歌うディアナ役のナタリーさん、マイク役のジェフリーさんもそばに来てくれました。そでで続いているパーティのほうには、まだMichael君の姿はありませんでした。
ナタリーさんとは挨拶くらいであまりお話したことはなかったんですが、「ほとんどの観客は、たいていそのお芝居を初めて見ているわけだから、拍手していいのかどうか迷ってつい遠慮がちになってしまうことが多いのよ。でも、何度も見てくれてるあなたがいて、ここぞという時に積極的に拍手や歓声をリードしてくれたから、観客の反応がよくて、本当に嬉しかったわ~! ありがとう!」と話しかけてくれました。
ナタリーさんの歌う「Nothing」が大好きなナズ、ナタリーさんとハグしながら、「あなたのナンバー、私のお気に入りなのよ。」と言うと、そばで聞いていたジェフリーさんが、「今、何て言った!? お気に入りは、俺のナンバーじゃないの!?」と抗議(もちろん笑いながら)してきたので、あわてて「もちろん、あなたのソロも、大好きよ!」と答えました(笑)
デイドラさんが、「何がきっかけで、こんなに何回も『Chorus』を見に来てくれるようになったの?」とナズに聞いたので、「ああ、それは、Michael Gruberが友達だから」と答えたら、「えっ、そうなの?知らなかった!」と驚かれたんです! 他のキャストもびっくりしているので、今度は、ナズがびっくり!
つまり、皆さんがナズにいろいろ話しかけたり親切にしてくれたりしたのは、ナズが何度も見に来て毎晩声援を送るのを純粋に喜んでくれていたからで、Michael君の友人であること抜きで、いつの間にかお友達になっていたからだったんです。
それはそれでとっても嬉しかったんですが、(じゃあ、Michael君は・・・?)と不安になったナズ、ウィル君に「ねえ、Michaelは?私、彼もパーティにいるんだと思って来たんだけど。今日、楽屋口で会う約束してるの」と、あわててたずねました。
「え、そうなの? 彼は、パーティが苦手だからな。ちょっと確認してくる! もしかしたら、行き違いになっちゃったかも」 ウィル君の返事を聞いて、一瞬、目の前が暗くなったナズは、「楽屋口に戻ってるね!」とウィル君に声をかけ、楽屋口に向かいました。
急いで、Michael君の携帯に「Michael、今、どこ? もう帰っちゃった? ニックが500回記念のパーティに誘ってくれて、私、あなたも参加していると思い込んで、パーティに行ってたの!ごめんなさい!あなたが参加してないって知ってたら、行かずに楽屋口で待ってたんだけど、ホントにごめんなさい!」とメッセージを入れました。
パーティに参加している人みんなに聞いてくれ、楽屋まで見に行ってくれたウィル君、「ゴメンよ、ナズ。やっぱり、行き違いになっちゃったらしい。」と楽屋口まで知らせにきてくれました。「ありがとう。私、楽屋口の外で、もうちょっと待ってみるね」とウィル君にお礼を行って、外に出ました。
でも、Michael君の姿は、当然、どこにもなく、出てくる気配もありませんでした。会えなかったこともすごく悲しかったのですが、それよりも何よりも、もしかしたらナズを待たせているからと思って急いで出てきてくれたかも知れないMichael君を待ちぼうけさせてしまったことが申し訳なくて・・・。
そこに帰り支度を済ませてジェフリーさんが出てきました。「Michaelにさよなら言えなかったの・・・」と言うと、「会えなかったんだ・・・残念だったね。明日、僕が、彼にナズが待っていたって伝えておいてあげるよ。何か伝言があるんだったら、メモをドアマンに預けるかい?」と言ってくれました。「彼の携帯番号は知ってるから、伝言は残したんだけど、彼によろしくって伝えてくれる?」とお願いすると、「もちろんだよ!何度も見てくれて、ありがとう。明日は、気をつけてね。」と言いながら、ハグしてくれました。
ジェフリーさんとお別れした後、今度はウィル君が出てきました。「ナズ、やっぱり彼は、帰っちゃったよ。もう1回楽屋を見てきたけど、いなかった。 明日、僕からMichaelにナズが待ってたって伝えておくから、心配しないで。」とウィル君。Michael君以外では、一番仲良くなったウィル君と最後のお別れをしました。
「次はいつ来てくれるの?」と言うウィル君に、「長いお休みがいつ取れるかわからないから。いつかまた来たいとは思うけど」と答えました。Michael君が出演を続けるなら、GWとか夏休みにまた見に行きたいですが、彼がツアーや別の作品に出演するのであれば、そちらを見に行くので、Braodwayの「A Chorus Line」は見に来られるかどうか、わからなかったんです。
「またいつか見に来てくれるのを楽しみにしてるよ。『A Chorus Line』が続く限り、僕らは、いつでもここで君を待ってるからね。明日、帰るんだろう? 気をつけて、いい旅をね。」 という、ウィル君の優しい言葉がとっても嬉しかったです。
ホテルの部屋に戻ったナズ、Michael君との約束をすっぽかす形になってしまったのが申し訳なくて、また会えなかったのが悲しくて、しばらくめそめそしていました・・・。
でも、翌日の飛行機が10時発で、座席が決まってないので早めに行かなくてはならず、かなり早起きをしようと思っていたので、着替えをして、荷造りを済ませました。日付が5日に変わってしばらくしてからようやくベッドに入ったものの、昨晩のことが気になって、ほとんど眠れず、どうせ眠れないなら・・・と予定より30分以上早くベッドを出たのですが、まだ外は真っ暗でした。着替えと荷造りを済ませ、腫れぼったい目をこすりながら、5時過ぎにロビーへと降りました。ベルボーイの人がタクシーまで荷物を運んでくれ、空港へと向かいました。
早く来た甲斐があって、希望の通路横の席が確保できたナズは、手荷物検査へと向かいました。検査では、詰め替え容器のチェックが厳しく、何のラベルも貼ってない容器に入っているものは、場合によっては放棄させられていました。
係官の人は、ナズのコンタクトレンズの容器(保存液入り)が気になったようで、「これは何?」とナズにたずねました。「コンタクトの容器です」と答えると、その女性の係官、コンタクトレンズに詳しくなかったらしく、「レンズが入ってないじゃないの?」と聞かれました。
寝不足なところにもってきて、朝早くから的はずれなことを聞かれたナズ、思わず、ちょっとつっけんどんな口調で、「入ってるわけないでしょ、今は、私の目の中にあるんだもん!ケースは、飛行機の中で寝る時にはずすから、その時、必要なんじゃないの!」と答えました。そう言われても、まだイマイチ理解し切れていないようでしたが、それでも、その女性、それ以上は何も言わずに通してくれました・・・(苦笑)
搭乗ゲートのところでしばらく座っていると、7時過ぎにようやく近くの売店が開いたので、ミネラルウォーターやサンドイッチを買いました。アメリカの空港でも、手荷物検査の後に買ったドリンク類は、そのまま機内に持ち込むことが可能でした。
朝9時をまわった頃、もう1回、Michael君に「夕べはごめんなさい。東京に帰ったら、メールします。」とお詫びのメッセージを残し、9時半に搭乗開始になったので、飛行機に乗り込みました。
たいした遅れもなく飛び立った飛行機は、予定より早い1月6日の午後1時半過ぎ頃、日本に到着しました。空港からの列車にもあまり待たずに乗れたナズ、夕方には自宅に帰り着き、まず早速したことは、Michael君への「帰宅しました」メールを送ることでした~。くどいようだけど、もう1回「ごめんなさい」と書き、腰痛を心配していることや、次のお仕事が何になるのか、また見に行くのを楽しみにしていること等をメールしました。
それから荷物を片づけたのですが、ようやく片づいた頃にはもう夜遅くなっていて、翌日が仕事初めで、普段より少し早めに出社しなければならなかったため、急いで布団に入りました~。
以上、Michael君 in NY - ACL on Broadway 2008年1月編でした~。毎回、何かしら忘れがたい思い出ができるんですが、今回は、嬉しい思い出と苦い思い出の両方ができて、いろんな意味で忘れられない旅になりました。
次にMichael君のお芝居を見に行けるのは、早くて夏頃かな~と思うのですが、その時は、楽しい思い出だけの旅行になるといいな~と思います。最後まで読んで下さって、ありがとうございました。これからも、よろしくお願い致します~♪