M for Michael Gruber♪- Mは、マイケル・グルーバーのM~♪

キャッツDVDのマンカストラップ、アメリカの舞台俳優、Michael君のことや、ブロードウェイニュースをお伝えします。

3都市でWhite Christmas - Cast発表!

2005-10-29 00:43:07 | Michael 05White Xmas
Michael君(マイケル・グルーバー)が出演するのは、BostonのThe Wang Centerでの「White Christmas」なんですが、同時期に、San FranciscoとLos Angelesでも、「White Christmas」公演が行われるんです。Playbill.comにキャストを紹介する記事が掲載されていました。(写真は、昨年のワールド・プレミアからのメイン・キャストのステージ・フォトです。左からMeredith Pattersonさん、Jeffry Denmanさん、Anastasia Barzeeさん、Brian d'Arcy Jamesさんです。)

現在、全ての公演のキャストは、マンハッタンにある890 Broadway studiosでリハーサル中だそうです。Michael君も、ボストンではなく、地元のNYにいるわけですね~。Playbill.comの記事は、こちらからご覧いただけます。

この「White Christmas」も、Michael君の前回の出演作「What A Glorious Feeling」同様、新しいプロダクションなんです。昨年(2004)、サンフランシスコのCurran Theatreで、11月3日にプレビュースタート、そして11月9日から2005年の1月1日(当初12月26日までの予定でしたが、公演期間が延長されました。)まで、ワールド・プレミアが上演されました。メイン・キャストは、ボブ役にBrian d'Arcy Jamesさん、フィル役にJeffry Denmanさん、ベティ役にAnastasia Barzeeさん、ジュディ役にMeredith Pattersonさんでした。昨年のメイン・キャストであるこの4名は、今回は、ロサンジェルス公演で、それぞれ前回と同じ役を演じます。
その他のキャストは、ウェイヴェリー将軍役にCharles Deanさん(今回は、サンフランシスコで将軍を演じます。)、将軍の孫娘のスーザン役にHannah Rose Kornfeldさん、将軍の経営するホテルの従業員マーサ役にSusan Mansurさん(今回は、サンフランシスコでマーサを演じます。)でした。

3公演の監督を務めるのは、昨年のワールド・プレミアに引き続いてのWalter Bobbieさん、振付も昨年に引き続いてのRandy Skinnerさんです。

一番早く公演が始まるのは、サンフランシスコです。11月9日から12月31日まで、Orpheum Theatreで上演されます。こちらのメイン・キャストのうち、Graham Rowatさん(ボブ・ウォレス役)とKate Baldwinさん(ベティ・ヘインズ役)は、演じる役柄と同様に恋に落ち、めでたくご結婚が決まったのだそうですよ~! ロマンティックですね~~♪ 末永くお幸せに~~~
その他のメイン・キャストは、ジュディ役にShannon O'Bryanさん、フィル役にMark Ledbetterさん、将軍役にCharles Deanさん、スーザン役にNicole Bocchiさん、マーサ役にSusan Mansurです。

また11月22日から来年の1月1日にかけて、Pantages Theatreで行われるロサンジェルス公演のキャストは、ボブ役にBrian D'Arcy Jamesさん、 フィル役にJeffry Denmanさん、ベティ役にAnastasia Barzeeさん、ジュディ役にMeredith Pattersonさん、将軍役にDavid Ogden Stiersさん、スーザン役にDanielle Milanoさん、マーサ役にRuth Williamsonさんです。

そして、ボストン公演でフィル役を演じるのは、もちろん我らがMichael君です♪ そして相手役のジュディには、Nadine Iseneggerさん。
その他のキャストは、ボブ役にStephen Bogardusさん、ベティ役にKerry O'Malleyさん、将軍役にTerry Beaverさん、スーザン役にKatherine Dohertyさん、マーサ役にKaren Morrowさんです。

3つの公演のリハーサル風景は、まるでマルクス兄弟の映画を見るようだそうです。眼を皿のように広げた監督のウォルター・ボビーさんが、あちらのドアからこちらのドアへと、5分おきに次のシーンの指示を出すために出たり入ったりしています。

「構成が、重要なんだよ。」とボビーさんは言います。「今回の公演の上層部も、その点を重要視していて、しっかりやるようにと念を押されているんだ。
全部でいくつ部屋があるか分からないけど、この890 Broadwayの中の2つのフロアを使ってリハーサルをしているんだ。実物大のリハーサルセットが2つあって、ステージ・マネージャーが各公演ごとに3人で合計9人、コンダクターとアシスタント・コンダクターが3人ずつ、ダンス・キャプテンも3人なんだよ。」

たった1人で、どうやって、3つの公演全ての監督を同時にやっているのでしょう?

「素晴らしい仲間がいるからね。昨年の公演が終わった後、1月にみんなで集まって、『何か気づいたことは? 何か改善すべきことは? もしいくつかの公演を同時に行うことになったら、どうする?』って話し合ったんだ。スーパーバイザーのマイケル・パッサーロは、最高のステージ・マネージャーでね、彼とアソシエイト・ディレクターのマーク・ブルーニが、今回のプロジェクトの大きな助けになってくれたんだ。バカげた計画のように思うかも知れないけど、決して不可能じゃないんだよ!
それに、テクニカル・スーパーバイザーのブライアン・リンチが、昨年の公演で使ったセットを、リハーサルように再現してくれたんだよ。出演者も、リハーサル前にコスチュームの準備が整うように、夏の間にフィッティングに協力してくれたんだ。何せ、各公演ごとに300着、合計900着の衣装を用意しなくちゃならないんだからね。みんな、信じられないほど、協力的だったよ。」

昨年のワールド・プレミア公演中、制作チームは、毎日が新しい何かを発見する日々だったそうです。

「あっちを書き足し、こっちを書き直ししていたけど、リハーサルの前には、ほとんど完成していたんだ。そして、磨きをかけていったってわけさ。今年は、昨年の経験のおかげで、どうリハーサルすればいいか、コツがつかめてるんだよ。」

この「White Christmas」のサイトでは、昨年の公演の写真やビデオ、チケット購入の情報などを紹介しています。またキャスト紹介もしているのですが、10月29日現在、まだサンフランシスコのキャストだけしかアップされていません・・・早く、ボストンのキャストを載せてくれればいいのに~~!

来月からの公演を控えて、リハーサルにもますます熱がこもっていることと思いますが、Michael君をはじめ、全ての公演のスタッフ・キャストの皆さんが元気で、事故やケガなどなく、素晴らしい公演になるといいですね~~~!

Michael君のNew Photo! - At Birdland

2005-10-28 01:33:20 | Michael 05 Glorious/Birdland
Kathyさんが運営しているMichael君(マイケル・グルーバー)のサイトに、10/24にNYのBirdlandで行われたショーに出演したキャストの写真がアップされました~!(写真は、その写真のMichael君の部分です。相変わらず、ステキな笑顔~♪)

Michael君のサイトの「And Then I Wrote - The Songs of Steve Marzullo"のページに、Steveさんの写真と、Steveさんとキャストの写真が掲載されていますよ~!こちらから、ご覧下さい♪

この一晩だけのショーを終えて、今頃は、Michael君、Bostonで「White Christmas」のリハーサルをしているのでしょうか・・・。11月1日がお誕生日のMichael君、今年は、Bostonでお誕生日をお祝いするのかな~?

いよいよ本日、Birdlandで、One Night Stand!

2005-10-24 00:21:08 | Michael 05 Glorious/Birdland
以前、こちらのブログの「次のお仕事その2(9月現在)」でご紹介した通り、Michael君(マイケル・グルーバー)は、本日、10月24日(月)〔もちろんアメリカの東海岸時間でのことですが〕夜の7時から、NYにある有名なクラブ、「Birdland」で、一晩だけのショーに出演します! (写真は、今年(2005)の2月に、シアトルで撮影したMichael君の写真です♪)

Michael君が出演する、この「Monday-night conserts (サード・シーズン)」ですが、これは、JIM CARUSO'S "CAST PARTY"というBirdlandで行われるショーの一部として開催されるコンサートのようです。お仕事その2でも書きましたが、ニューヨーク市の警察基金のためのチャリティ公演です。
Michael君が出演する10/24は、「And Then I Wrote ・ The Songs of Steve Marzullo」というタイトルがつけられており、Michael君とその他の出演者の皆さんで、Steve Marzulloさんの作品を歌うのだそうです。

実は、Michael君、このSteve Marzulloさんと一緒に一晩だけのショーをやるのは、これが初めてではありません。2003年の12月22日に、「A MANHATTAN CHRISTMAS」というタイトルで、MarzulloさんとMichael君が中心となって、NYのWest 47th Streetにある「The Supper Club」の「King Kong Room」でショーを行ったことがあるんです。
この「King Kong Room」、名前の通り、キング・コングがテーマになっている部屋で、周囲の壁は、キング・コングに関する壁画が描かれているんですよ。 Kathyさんが運営しているMichael君のサイトで、この部屋の写真が見られますよ♪ ページの上の方には、このショーを紹介している記事が載っていますので、画面を下の方にスクロールして下さいね。

アメリカ東海岸時間で、本日の晩だけ開催されるMichael君のショー、お客さんがいっぱい入って、素晴らしいショーになるといいですね~~~! これが終わったら、すでにボストンのThe Wang Centerでは、「White Christmas」のリハーサルが始まっているので、Michael君もそちらに合流することになると思います。
これから年内いっぱい、ずっと忙しいMichael君、どうぞ、健康に気をつけて、元気にがんばって下さい~!

Hi, Michael! Your one night show will be hold tonight! Good luck!! :-) I just can't wait to see your "White Christmas"! Please take good care of yourself. See you in December!

映画版White Christmas こぼれ話 - Trivia!

2005-10-21 12:46:19 | Musicals トリビア
Michael君(マイケル・グルーバー)が、ボストンのThe Wang Centerで11月25日から出演するミュージカル「White Christmas」。今回は、そのオリジナルである映画版(1954年)のこぼれ話をご紹介しますね。(写真は、映画からのワン・シーン。左から、ヴェラ・エレン、ダニー・ケイ、ローズマリー・クルーニー、ビング・クロスビーです。)


この映画は、ビスタ・ビジョンとして制作された最初の映画でした。

タイトル・ソングである、世界でもっとも有名なクリスマス・ソングの一つ「White Christmas」は、この映画のオリジナル・ソングではありません。ビング・クロスビーとフレッド・アステアという豪華な共演で作られた「Holiday Inn スウィング・ホテル (1942)」の中で、ビング・クロスビーが歌った歌なんです。
この歌が大ヒットしたので、この歌を主題歌に映画を作ろうということになった結果、この「White Christmas」という映画が制作されたというわけです。

最初は、「Holiday Inn スウィング・ホテル (1942)」で共演したビング・クロスビーとフレッド・アステアの再共演で制作しようとしたのですが、当時、引退中だったフレッド・アステア(その後、カムバックしましたが)が出演を断ったため、アステアが演じるはずだった役を、「Singin’ in the Rain 雨に唄えば」のコズモ役でおなじみのDonald O'Connor (ドナルド・オコーナー)向けに作り直しました。

ところが、撮影開始間際にオコーナーが体調を崩して入院してしまい、彼が演じるはずだったフィル・デイヴィス役(Michael君が演じる役です♪)を最終的に演じたのは、皆様がご存知の通り、ダニー・ケイだったのです。

フィル役を演じるはずだったオコーナーは、前年の1953年公開の「Call Me Madam」で、「White Chrismas」でフィルの相手役であるジュディを演じているVera-Ellen (ヴェラ・エレン)と共演しました。作中、ヴェラ・エレンと一緒に演じたナンバー 「It's a Lovely Day Today」は、彼の大好きなナンバーなのだそうです。

ハインズ姉妹の姉の方、ベティを演じているローズマリー・クルーニーは、ハリウッド・スターのジョージ・クルーニーの実の叔母です。

作中、ボブが出演する「エド・ハリスン・ショー」というTV番組で使用されていたTVカメラは、NBC(チャンネル4)の本物のTVカメラで、カメラマン役の俳優さんが、自分の手でカメラのボディに入っている本物のロゴを隠しています。カメラ上部のコール・サインも本物で、「RCA-TV」と入っていました。このコール・サインは、映画が公開された年に「WRCA-TV」に変更され、1960年に現在も使用されている「WNBC-TV」に変わりました。

ジュディ役のヴェラ・エレンは拒食症だったため、彼女の首は、とても老けて見えていたそうです。そのため、作中、彼女が身につけた衣装は、ガウンからパジャマに至るまで全てが、彼女の首をカバーするようにデザインされました。

「Holiday Inn スウィング・ホテル (1942)」に登場した「Connecticut Inn」 のセットを改築したものが、作中のホテルとして使用されました。

作中、列車の中で、クロスビー、ケイ、クルーニー、エレンによって歌われる「Snow」というナンバーは、この作品が作られる以前に、名曲「White Christmas」の作者であるアーヴィング・バーリンによって作られましたが、その時は、タイトルも歌詞もまったく違う歌だったそうです。オリジナルの歌は、「Free」 というタイトルで、作曲した当人によってレコーディングされたそうです。


以上、映画版「White Christmas」のこぼれ話でした~♪

ダニー・ケイって、どんな人?- About Danny Kaye

2005-10-20 12:55:59 | Musical 往年の名優
今年(2005)の11月25日からボストンのThe Wang Centerで上演される「White Christmas」で、Michael君(マイケル・グルーバー)は、フィル・デイヴィス役を演じます。同じ役を映画で演じていたのはダニー・ケイですが、今回は彼のことをご紹介致しましょう。(写真は、映画「White Christmas」から。左は、共演のヴェラ・エレンです。)

彼の本名は、David Daniel Kaminski (デイヴィッド・ダニエル・カミンスキー)といい、1913年1月18日に、ニューヨークのブルックリンで生まれました。彼の両親は、ウクライナからのユダヤ系移民で仕立屋を営んでおり、彼は3番目の末息子として生まれました。兄弟の中では、彼だけがアメリカに来てから生まれた子供でした。

13才で学校を中退した彼は、フロリダへ向かい、通りで歌を歌ってお金を稼いでいましたが、この頃から「ダニー・ケイ」という名前を使うようになりました。その後、彼は、「ボルシチ地帯」と呼ばれるカッツキルに行き、初めはラジオ局で働いていましたが、次第にキャンプやリゾートホテルでコメディを演じるようになり、たちまち名前を知られるようになったのです。
1933年にデイヴ・ハーヴェイとキャスリーン・ヤングのダンス一座に加わり、1934年には、アジアへのツアーにも参加して、東京、大阪でも公演したのだそうです。ダニーは、ここで歌やダンス、パントマイム等、プロのパフォーマーとして必要なスキルを身につけました。

1938年にアメリカに戻った彼は、後に彼の妻となるSylvia Fine(シルヴィア・ファイン)と出会いました。コメディ作家で作曲家でもあった彼女の作風が、ダニーの才能とうまく合い、いくつもの出し物を協力して作るようになり、いつしか2人は、チームとして活動するようになっていました。
1939年に、ダニーは、「The Straw Hat Revue」でBroadwayデビューを果たしました。その後もいくつもの作品に出演した彼の人気は、次第に高まっていきました。私生活では、1940年に仕事上のパートナーでもあったシルヴィアと結婚しました。やがて、彼は、コール・ポーター作でシルヴィアも制作に関わった「Let's Face It」でついに主役を手に入れ、その人気はますます高くなっていったのです。

ナイトクラブやBroadwayのステージの仕事を続ける傍ら、第二次大戦中は戦地への慰問も行っていたダニーでしたが、1943年に、サミュエル・ゴールドウィンと契約を結び、映画界へと進出しました。「Up In Arms ダニー・ケイの新兵さん (1944)」、「Wonder Man 天国と地獄(1945)」、「The Kid From Brooklyn ダニー・ケイの牛乳屋 (1946)」、「The Inspector General ダニー・ケイの検察官閣下 (1949)」等と出演が続き、1954年には「White Christmas」でビング・クロスビーと共演しました。そして、同じ年に、「ユニークな才能によるアカデミーおよび大衆、映画界への奉仕」により、アカデミー賞名誉賞を受賞しました。その後も、心温まる名作映画「The Five Pennies 五つの銅貨 (1959)」をはじめ、たくさんの映画に出演しています。

1963年から1967年にかけては、テレビの「ダニー・ケイ・ショー」で活躍し、そのファースト・シーズンで、エミー賞を受賞しました。60年代以降は映画への出演は少なくなり、71年の「The Pied Piper ハメルンの笛吹き」が最後の映画出演となりました。
1970年にはリチャード・ロジャースの新作によるブロードウェイ・ミュージカル「Two by Two」に主演し、約30年ぶりにBroadwayの舞台にカムバックしたダニーでしたが、このショーに出演中に転んで、腰を痛めてしまったのです。しかし、ダニーは、その後、10ヶ月ほどの間、杖か松葉杖の助けを借りながら、怪我を押しての出演を続けたのでした。

後年のダニーは、オーケストラの指揮者として各地を公演してまわり、その出演料をチャリティとして寄付しました。数々の公演をこなした彼ですが、本人は「自分は楽譜が読めない」と言っていたそうです。

また、ダニーは、恵まれない子供達を助けるためのユニセフ活動を行っていたことでも有名です。初めて活動を行ったのは、1954年のことでした。特に、後年は、ユニセフの活動に力を入れ、恵まれない子供たちのために親善大使として世界各国を訪問しました。飛行士の資格を持っていた彼は、自らパイロットとしてユニセフの活動のために世界を飛び回り、わずか5日間で65の都市を訪問したこともあったそうです。
1965年にユニセフがノーベル平和賞を受賞した時、賞を受け取る代表としてダニーが選ばれました。ワシントンD.C.での受賞式では、彼自身にも、彼のユニセフ活動に対する賞が贈られました。また、1982年には、彼のユニセフ活動に対して、アカデミー賞ハーショルト友愛賞が授与されました。
1987年に彼が亡くなった後、10月27日に行われた追悼会で、当時の国連事務総長だったJavier Perez de Cuellerさんは、「ダニーは、世界中の恵まれない子供達に対する国際的な認識を高めてくれた初めての人でした。」と追悼の意を表したそうです。

ショービズ界に、またユニセフ等のチャリティ活動にと大活躍だったダニーは、1983年以降、健康を害し、入院生活を余儀なくされました。
そして、1987年3月3日、心臓発作のために、ロサンゼルスでその生涯を閉じました。享年、74才でした。コメディアンであり、歌手であり、ダンサーであり、物まねの天才であり、シンフォニーの指揮者であり、ユニセフの親善大使であり、パイロットであり、そして、優しい夫と父親だった彼。子供の頃には医者になりたいと望んでいたダニーでしたが、その望みは叶わなかったものの、医者が患者を救うように、彼ならではのユーモアで、多くの人々を力づけてきました。
飄々とした、ユーモラスかつ、彼の人柄を思わせるどこか暖かい芸風で、今も多くのファンから愛され続けているダニーは、ニューヨーク郊外で安らかに眠っています。

White Christmasって、どんなミュージカル?

2005-10-17 23:28:11 | Musical あらすじ
今年(2005)の11月25日から、BostonのWang CenterでMichael君が出演する「White Christmas」。いったい、どんなミュージカルなのでしょうか? そのストーリーを、ご紹介しましょう。(写真は、映画の「White Christmas」から。左からヴェラ・エレン、ダニー・ケイ、ローズマリー・クルーニー、そしてビング・クロスビーです。)

1944年のクリスマスイヴ。戦場にほど近い野営地に、美しい歌声が流れていました。それは、現在は軍務に服している、有名な歌手のボブ・ウォレス大尉(ビング・クロスビー)が、兵士達の慰労のために行っているコンサートでした。聴衆の中には、今日を限りに退役する彼らの上官、ウェイヴェリー将軍の姿もありました。厳しい上官ではありますが、部下思いの彼を、兵士みんなが慕っていました。
コンサートが終わり、去っていく将軍を兵士達が見送っていると、突然空襲が始まりました。部下達を指揮するボブでしたが、その頭上の壁が崩れ落ちてきました。間一髪、彼を救ってくれたのは、フィル・デイヴィス一等兵(ダニー・ケイ BostonでMichael君が演じる役です♪)でした。
腕に怪我をしてしまったフィルを見舞ったボブ、「戦争が終わったら、僕の書いた曲を、二人で一緒に演じたい。」とフィルに頼まれてしまいます。あまり気のすすまないボブでしたが、命の恩人の申し出を断れず、コンビを組むことを承知するのでした。

やがて戦争が終わり、ショービジネスの世界に戻ったボブとフィル。「ウォレス&デイヴィス」の名で活躍する2人は、たちまち大当たり。今や、ショービズ界のビッグ・ネームです。
フロリダでの契約が終わった2人、その晩、NYに発つ予定でしたが、かつての戦友から「フロリダでショーをしている妹達のステージを見て、アドバイスをしてやってほしい」という手紙をもらい、「ヘインズ・シスターズ」として出演しているベティ(姉:ローズマリー・クルーニー)とジュディ(妹:ヴェラ・エレン)のショーを見に行きます。美しい姉妹は、歌もダンスもとても上手で、ボブは、青い瞳にしっとりとした物腰のベティに、フィルは、茶色い瞳で元気のいいジュディに、たちまち夢中になってしまいました。
どちらも堅物で奥手同士のボブとベティの会話が弾んでいるのを見たフィルとジュディ、何とか2人の仲を取り持とうと相談しますが、ちょっとした行き違いから、腹を立てたベティが席を立ってしまいます。ところが、そこに、姉妹が滞在していた家の家主が、保安官を連れてやってきました。家賃のかたに姉妹の荷物を差し押さえていたのに、2人が勝手にそれを持ち出したことに腹を立てて、保安官に2人を逮捕させるつもりなのです。
フィルの機転で2人は難を逃れ、ボブには内緒で、フィルが、自分達のNY行きの切符を2人に渡します。発車時間ぎりぎりに、姉妹と同じ列車に乗り込んできたボブ達ですが、ボブが切符をくれたと思ったベティは、ボブとたちまち仲直り。姉妹がバーモント州のパイン・ツリーにあるロッジでクリスマスのショーをすると知り、ボブとフィルも予定を変更して、スキーリゾートで有名なバーモントへと向かいます。

ところが、パイン・ツリーへ到着してみると、60日以上も雪が降らないせいで、木々は青々としている始末。姉妹がショーをする予定のロッジにも客の姿はなく、閑古鳥が鳴いている状態でした。そして、奇遇なことに、このロッジを経営していたのは、ボブとフィルが尊敬してやまないかつての上官、ウェイヴェリー元将軍だったのです! 雪が降らないせいで客足が途絶え、元上官の経営するロッジが破産寸前と知ったボブとフィル、何とか客を呼ぼうと、自分達の仲間をロッジに呼び寄せ、ショーを行う計画を立てます。

一方、ウェイヴェリーは、軍関連の仕事に戻ろうと考え、ワシントンの知り合いに手紙を書いたのですが、やんわりと断られ、ロッジの経営難も手伝って、すっかり弱気になってしまっていました。何とか彼を力づけたいボブ。元戦友で、今やNYの人気TV番組の司会者をしている友人に、「ウェイヴェリーのために、元部下達をロッジに集めたいから、番組を通じて呼びかけさせてほしい」と頼みます。しかし、ふとした行き違いから、ボブが自分達の宣伝のためにウェイヴェリーを利用しようとしていると誤解したベティは、ボブに愛想を尽かしてしまいます。
ベティが妹のことを心配せずに、安心してボブとつきあえるようにと、フィルとジュディは、自分達の婚約話をでっち上げますが、ボブに愛想を尽かしたところに、妹からも手が放れたと思ったベティは、ちょうどオファーが来ていたNYからの仕事を受けて、一人バーモントを去ってしまいました。

果たして、ボブは、ウェイヴェリーの苦境を救えるのでしょうか?また、ベティとの恋の行方は・・・?