M for Michael Gruber♪- Mは、マイケル・グルーバーのM~♪

キャッツDVDのマンカストラップ、アメリカの舞台俳優、Michael君のことや、ブロードウェイニュースをお伝えします。

Michael君が書いた曲のお披露目!- In NY, on Feb. 13

2006-01-23 12:47:07 | Michael 彼の作品(ミュージカル・ソング)
Kathyさんの「Michael君(マイケル・グルーバー)のサイト」のトップページにもお知らせが掲載されていますが、Michael君の作品2曲が、2月13日のコンサートで披露されることになりました~!Playbill.comの記事は、こちらからどうぞ。(写真は、昨年〔2005〕のクリスマス・イヴにBostonで撮ったMichael君です。)

2月14日のバレンタイン・デーを記念して、前日の2月13日に、若手作曲家による愛をテーマにした未発表作品をフィーチャーしたコンサートが開催されることになりました。コンサートのタイトルは、「My Funny Valentine」で、New Voices Collective主催で、ニューヨークのSymphony Spaceで行われます。
(New Voices Collectiveは、2002年に、Jen Benderさん、Joel Framさん、Doug Okersonさんによって設立された団体で、創意に満ちた新しい活動に挑戦するアーティスト達に発表の場を与えることを目的としているそうです。)

当日、世界初のお披露目となる各曲を作曲した皆さんは、Michael君をはじめ、Jennifer Allenさん(たぶん、Michael君の仕事上のパートナーで、一緒に3つのミュージカルを作った、あのジェニファーさんだと思います。)、Scott Burkellさん、Mark Campbell、Sam Davisさん、David Evansさん、Jenny Gieringさん、Faye Greenbergさん、Sean Hartleyさん、Tom Hermanさん、 Lance Horneさん、Paul Loeselさん、Steve Marzulloさん、Georgia Stittさん、Joseph Thalkenさんです。

そして、彼らの作品を歌ってくれるのは、Kate Baldwinさん、Will Chaseさん、Jill Geddesさん、Rebecca Lukerさん、Daniel Reichardさん、Michael Wintherさんといった方々で、ホストはDanny Bursteinさんが務めます。伴奏を担当するのは、Marco Paguiaさん(ピアノ)、Ed Matthewさん(クラリネット)、Clay Ruedeさん(チェロ)の3人です。

会場のSymphoy Spaceは、マンハッタンの95th Street(2537 Broadway)にあります。チケットは、21ドルで、電話(212-864-5400)での申込みか、会場のサイトを通じての購入となります。

Michael君本人は作曲者で、当日彼自身が出演するわけではありませんし、翌日の2/14がフロリダでの「Guys & Dolls」の初日ですので、当日彼がコンサートの会場の方に顔を見せるのかどうかも分かりませんが、もし、その頃、NYに行かれるご予定で、ご興味をお持ちになった方がいらっしゃいましたら、このコンサートに行かれてみてはいかがでしょうか? Michael君の作品2曲は、どんな曲なんでしょう!? 楽しみですね~!

映画「The Producers」にColleenさんが出演!

2006-01-15 00:03:41 | Musical News Michael君のお友達
すでにアメリカでは公開中の映画「The Producers」。この映画、2001年にBroadwayでオープンした同タイトルの大ヒットミュージカルに基づいて製作されたコメディ・ミュージカル映画なのですが、何とColleenさん(Colleen Dunn コーリーン・ダン)も出演しているんですよ~~!(写真は、映画のポスターです。)

Colleenさんの役は、「I Wanna Be a Producer」のシーンとエンド・タイトルに登場する「Pearl Girl」です。 そして、何と、Colleenさんだけではなく、彼女やMichael君(マイケル・グルーバー)と一緒に、昨年の夏にSaugatuckのMason Street Theatreで上演された「What A Glorious Feeling」でジーン・ケリーを演じていたSean Martin Hingston(ショーン・マーティン・ヒングストン)さんも、「ヒトラー役のオーディション参加者」と「茶色いシャツでタップダンスをしているナチ兵士」の役で出演しています。
日本で公開されるのか、またいつになるのかは未定のようですが、もし公開されたら、ColleenさんやSeanさんの出演シーンをお見逃しなく!


この映画のもとになったBroadwayミュージカル、監督はBroadwayでも監督と振付をしていたSusan Stromanさん、脚本は同じくBroadwayでも脚本を書いたMel Brooks(映画俳優・監督としても有名なメル・ブルックスさん)さんとThomas Meehanさんで、作詞・作曲はMel Brooksさんでした。

2001年3月21日に、St. James Theatre(セント・ジェームズ劇場)でプレビュー公演が始まり、33回のプレビュー公演のあと、2001年4月19日にオープンし、現在も上演中です。2006年の1月8日には、1,966回目の公演を行いました。
オリジナル・キャストは、主役のMax Bialystock(マックス・ビアリストック)役にNathan Lane(ネイサン・レーン)さん、同じく主役のLeo Bloom(レオ・ブルーム)役にMatthew Broderick(マシュー・ブロデリック)さん、映画ではユマ・サーマンさんが演じているUlla役はCady Huffmanさん、映画ではウィル・フェレルさんが演じているFranz Liebkind役はBrad Oscarさん、Carmen Ghia役はRoger Bartさん、Roger De Bris役はGary Beachさんでした。そして、昨年(2005)のホリデー・シーズンに、ボストン、サンフランシスコ、ロサンジェルスの3都市で公演された「White Christmas」 で、ロサンジェルスで、Michael君と同じフィル役を演じたJeffry Denmanさんも、「The Producers」のオリジナル・キャストだったんですよ。

大ヒットとなったこの作品、2001年のTony賞でノミネートされた12部門を全て獲得(作品賞、脚本賞、オリジナル・スコア賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、舞台装置賞、衣装賞、照明賞、振付賞、監督賞、オーケストレーション賞)、また同年のドラマ・デスク賞でも、12部門にノミネートされ、その内の11部門を獲得しました。

でも、このミュージカル、実は、1968年にまったく同じタイトル・ストーリーで公開された、メル・ブルックスさん監督のコメディ映画をもとに作られた作品なんです。

あらすじは、以下の通りです。

舞台は、1959年のNY。かつては、Broadwayのキングと呼ばれたマックス・ビアリストックも、今では落ちぶれて、彼の作品は全て初日でポシャってしまう有様です。
そんなある日、ノイローゼ気味の会計士レオ・ブルームが、彼のもとを訪れたのですが、帳簿を監査していた彼がつぶやいた「失敗作を作った方が、プロデューサーは大儲けできる」という言葉を聞いたマックスは、すっかり乗り気になり、レオと組んで、逃亡中のもとナチス構成員が書いた「Springtime for Hitler 春の日のヒトラー」というミュージカルをプロデュースすることにしました。監督はゲイのロジャー・デ・ブリースです。そして、主演女優に迎えたのは、美しいけれど、とても長い名前で、どこかズレているスウェーデン女性のウーラでした。
初演の夜が近づいてきますが、果たして、彼らの「失敗作を作って大儲けする」計画、うまくいくのでしょうか・・・?


一方、今回の映画の方はというと、タイトルもストーリーも役名も全て一緒で、コメディ・ミュージカル映画として製作されました。

以下は、この映画のトリビアです。

この映画は、1968年に公開された同名のコメディ映画(メル・ブルックス脚本・監督、ジーン・ワイルダー主演)に基づいて作られたBroadwayミュージカルをもとに製作されました。

主要キャストは、ウィル・フェレルさんとユマ・サーマンさん以外は、Broadwayのオリジナルキャストが演じました。

当初、映画版のUlla役は、レオ役のマシュー・ブロデリックさんが「ステップフォード・ワイフ(2004)」で共演したニコール・キッドマンさんが演じる予定でした。ブロデリックさん自身がキッドマンさんに話を持ちかけたそうで、彼女は、脚本の初稿を見るまでもなく即座に出演をOKしたのだとか。しかし、残念ながらスケジュールが合わず、彼女の出演はかないませんでした。

撮影は、主にカナダのトロントで行われました。

観客を演じている大勢のエキストラは、実は、全員、俳優さんではありません。皆さん、チャリティに寄付をした人々で、その特典として、映画にエキストラとして出演しました。

楽譜の読めないメル・ブルックスさんは、曲を書くのに、まずメロディをハミングでテープに録音し、それを音楽の素養のある友人に聞かせて、楽譜にしてもらいました。

ビアリストックに劇場に投げ込まれる黒猫の声と、「Springtime for Hitler」という歌の中で「Don’t be stupid, be a smartie…」と歌う「Stormtrooper」の声は、メル・ブルックスさんが演じています。Broadwayのショーでも、この2役の声は、ブルックスさんが事前に録音した声が使われました。またオリジナルの映画でも、「Stormtrooper」の声は、ブルックスさんが演じました。

映画の冒頭で、ビアリストックのプロデュースしたショーを酷評する新聞記事が登場しますが、その批評欄の筆者名は、「All About Eve」に登場するGeorge Sandersさんが演じた辛口の演劇評論家のAddison Dewittになっています。

ユマ・サーマンさんのダンスシーンのダンススタントを務めたのは、Broadway版でUlla役を演じたAngie Schworerさんでした。

タクシー運転手役のBrad Oscarさんは、Broadway版では、オリジナル・キャストとしてFranz Liebkindを演じていましたが、オリジナル・カンパニーでビアリストックを演じたネイサン・レーンさんがBroadwayとロンドンの舞台から退いた後、Oscarさんがビアリストック役を引き継ぎました。

「Guys & Dolls」 映画版 - On Screen

2006-01-08 02:30:32 | Musicals トリビア
2月14日から3月5日まで、フロリダでMichael君(マイケル・グルーバー)が主演する「Guys & Dolls」、今回は、映画版についてお話しましょう。(写真は、映画版のジャケットです。)

1955年に公開された映画版、邦題は「野郎どもと女たち」でした。主役のダンディな賭博師スカイ・マスターソン役にマーロン・ブランド、彼と恋に落ちる救世軍の堅物娘のサラ・ブラウン役にジーン・シモンズ、しがないサイコロ賭博師のネイサン・デトロイト役にフランク・シナトラ、ネイサンの長年の恋人で踊り子のアデレイド役にBroadwayのオリジナル・キャストだったビビアン・ブレインというキャストでした。

以下は、映画版のトリビアです。

主役のスカイ・マスターソンは、前述の通り、あのジーン・ケリーが、「自分は、この役を演じるために生まれてきた」とまでに切望した役だったのですが、MGMとの契約の関係で、彼の出演はかないませんでした。

ネイサン役だったフランク・シナトラが本当に演じたかったのは、実は、スカイの方だったのだそうです。

当初、ネイサン役の最有力候補だったのは、ディーン・マーティンだったのですが、友人のシナトラがスカイ役を得られなかったと聞いて、ネイサン役を断ったそうです。

サラ役の最初の候補は、後にモナコ王妃となったあのグレース・ケリーでした。

気のいい踊り子のアデレイド役は、あのマリリン・モンローが演じたがっていたのですが、監督のJoseph L. Mankiewicz氏は、以前、彼女と一緒に働いたことがあり、その時ですっかり懲りていたので、彼女からの出演希望を伝える伝言が電話に入っていたのを無視してしまいました。そのため、モンローは、この役を演じることができませんでした。

「Guys & Dolls」って、どんなミュージカル?

2006-01-06 12:38:44 | Musical あらすじ
来月(2006年2月)の14日から3月5日まで、アメリカ、フロリダのJupiterで、Michael君(マイケル・グルーバー)主演で上演される「Guys & Dolls」。ナズは、2004年7月に、カナダのStratfordにMichael君の「Anything Goes」を見に行った時に、別の劇場で上演されていた「Guys & Dolls」を見たのですが、素晴らしいダンスシーンのある、楽しいミュージカルでした。今回は、このミュージカルがどんな作品なのかご紹介したいと思います。(写真は、ナズがStratfordで見た「Guys & Dolls」のPlaybillの表紙です。)

このミュージカルの原作は、ニューヨークの下町で暮らす人々をユーモアたっぷりの文章で描いたデイモン・ラニヨン作の短編小説でした。作詞・作曲はフランク・レッサーで、彼は、このラニヨンの大ファンだったそうです。振付は、マイケル・キッドでした。
フィラデルフィアでの試演の後、1950年11月24日に46丁目劇場でBroadwayの初演が行われ、ストーリーの設定やキャラクターのユニークさに加えて、レッサーの曲の素晴らしさも手伝い、1,200回というロングランを記録して、1953年11月28日にクローズしました。

大ヒットしたこのミュージカル、Tony賞で、8部門の栄冠に輝きました。(作品賞、主演男優賞、助演女優賞、演出賞、制作者賞、脚本賞、作詞・作曲賞、振付賞)
1976年には、全てのキャストがアフリカ系アメリカ人というスタイルで再演されました。そして、1992年にもリバイバルで上演され、ジェリー・ザックスのテンポのよい演出が評判を呼び、この時にもTony賞を4部門で獲得しました。(リバイバル作品賞、演出賞、主演女優賞、装置賞)
1993年には、ザックス演出のツアー・カンパニーが来日、ライザ・ミネリの異父姉妹にあたるローナ・ラフトがアデレイド役を好演して話題となりました。

日本では、1984年に宝塚の月組が宝塚大劇場で公演を行い、スカイ役に大地真生さん、サラ役に黒木瞳さんという豪華な顔合わせでした。また1993年には、田原俊彦さんと杜けあきさんの共演での公演(東宝)も行われました。


あらすじは、以下の通り・・・

仲間内でもちょっと知られた存在の賭博師のスカイ・マスターソンは、ふとしたことから救世軍の堅物娘のサラを落とせるかどうか、ネイサン・デトロイトと賭けをすることになります。彼女を口説き落としたスカイ、見事ハバナまで連れ出すことに成功します。
一方、しがないサイコロ賭博師のネイサンは、優しい踊り子のアデレイドと長年の恋人同士。早く彼と結婚したいアデレイドなのですが、ネイサンは、お茶を濁すばかりで、結婚に踏み切ろうとはしません。大きな賭場を開くのに資金が必要なネイサンは、資金稼ぎのために賭場を開こうと思い立ちますが、場所が見つかりません。困った彼は、スカイに賭けを持ちかけ、サラをハバナに連れ出させて、その隙に救世軍の建物で、賭場を開いてしまいます。
ちょっと口説いただけのつもりが、スカイは、本当にサラを愛するようになってしまい、またサラの方も、彼に心を奪われていきます。しかし、自分がハバナに行った晩に、救世軍の建物で賭場を開いたのはスカイの企みだったと思いこんだ彼女は、「やっぱり自分は、伝導の道に生きるんだ」とスカイを振ってしまいます。
サラに愛想をつかされたスカイでしたが、信者が減って、サラ達の伝導所が閉鎖の危機に瀕していると知って、何とか彼女を助けたいと、博打仲間に伝導所に行ってくれるよう頼みますが、もともと信仰とは縁の薄い彼らのこと、誰も耳を貸してくれません。
仲間から、警察に目を付けられているネイサンが、下水道を使って、危険な大物を招いて大きな賭場を開いていると知らされたスカイは、下水道へと急ぎます。
果たして、スカイは、サラの窮地を救い、彼女の愛を得られるのでしょうか?またネイサンとアデレイドは、無事、ゴールインできるのでしょうか・・・?

White Christmas 映画と舞台の違い - Movie & Stage

2006-01-04 22:44:49 | Michael 05White Xmas
以前にナズが見た映画版と舞台版の両方があるミュージカル、「Singin' in the Rain」や「Sound of Music」は、前者が映画版が先、後者が舞台版が先という違いはあったものの、どちらも映画版と舞台版では微妙な違いがありました。
では、今回の「White Christmas」はどうだったかというと、大筋は同じなのですが、違う部分がたくさんありました。単に映画と舞台という表現方法の違いから生じたやむを得ない変更というより、舞台版の制作者が意図的に変えたと思われる違いも数多くありました。今回は、「White Christmas」の映画版と舞台版の主だった違いをご紹介致しますね。(写真は、ボストン公演からのステージ・フォトで、バーモントに向かう列車のシーンを演じているMichael君〔マイケル・グルーバー〕です。)

全体的な違いとして、舞台版は、バックステージもの(芝居や映画などの舞台裏を描いた作品)的な要素がかなり強くなっています。


1.舞台版では、ボブが「White Christmas」を1人でフルコーラス歌うことは、一度もない。
映画版の方では、早々と冒頭の野営地のシーンで、ビング・クロスビー演じるボブが、しみじみと美しい歌声を聞かせてくれるのですが、舞台版の方は、クライマックスまで「White Christmas」が歌われることはなく、クライマックスでも、ボブは途中まで歌うだけで、後は合唱になってしまうんです。

2.舞台版では、冒頭の野営地での空襲がない。
映画版だと、ボブとフィルのショーが終わり、ウェイヴェリー将軍が立ち去った後、空襲が始まって、崩れてきた壁の下敷きになりかけたボブをフィルが助けるというエピソードがあるのですが、 舞台版にはそのシーンはありません。
映画版では、ボブがフィルの意見に反対する度に、フィルが腕の古傷を撫でてみせ、ボブはフィルが自分の命の恩人だということを思い出させられて、しぶしぶフィルの言うことを聞かざるを得なくなる・・・という場面が何度も登場して、観客を笑わせてくれるのですが、舞台版では、フィルがボブを救うというシーンももちろんなく、フィルが腕を撫でてみせるというエピソードも登場しません。

3.映画版はフロリダで仕事をしていたボブとフィルがNYに向かうが、舞台版は逆。
映画版は、フロリダで仕事を終えた2人が次の仕事が待つNYへと向かうのですが、舞台版では、NYで仕事を終えた2人がフロリダへ休暇に向かうという設定になっています。
このブログの記事でもご紹介しましたが、ビング・クロスビーは、自分でトーナメントを開催してしまうほどの大のゴルフ好きなのですが、舞台版では、フロリダの休暇についてボブとフィルが話すシーンで、ボブがゴルフを楽しみにしているというエピソードが盛り込まれています。

4.映画版では、姉妹は借金取りに追われている。
ヘインズ姉妹の兄からの手紙(実際にはジュディが書いたニセ手紙)を読んだボブとフィルが、姉妹のパフォーマンスを見に行くところで、姉妹は、滞在先の家賃が払えず、保安官を連れた家主がクラブに押し掛け、フィルが2人に自分達の列車の切符を渡して裏から逃がしてやり、姉妹の代わりに、「Sisters」という出し物を、自分達で演じています。
舞台版では、姉妹は、借金取りに追われてはおらず、ジュディに惚れ込んだフィルが彼女と一緒にいたい一心で、ボブをだましてバーモント行きの列車に乗せてしまうことになっています。
ボブとフィルが姉妹の代わりに「Sisters」を演じるシーンは、舞台版の場合は、後半のステージのリハーサルに姉妹が現れない・・・という場面で演じられます。
女装まではいきませんが、ボブとフィルがズボンの裾をまくって女性っぽい仕草で演じる「Sisters」のエピソード、実は、映画版の撮影中、リハーサルの時にビング・クロスビーとダニー・ケイが、スタッフを驚かそうとやってみせたものだったんだそうです。カメラは回されており、あまりに面白く撮れていたので、急遽本編に取り入れられたんだとか・・・。

5.映画版では、妹の世話ばかり焼いているベティとワーカホリックで女性に縁のないボブを結びつけようと、フィルとジュディがニセの婚約をする。
映画版では、とぼけたひょうきん者という印象が強いフィルですが、舞台版はちょっとお調子者だけど、2枚目で女性にモテモテという設定になっています。また映画版では、ボブとベティをくっつけようと画策し、婚約したふりをしているうちに次第に愛し合うようになるというフィルとジュディ、舞台版では、会った途端に意気投合してしまいますが、プレイボーイのフィルにはまだ結婚する気はなく、ジュディが本気になるに連れて逃げ腰になっていきます。

6.映画版では4人だけで歌う「Snow」を、舞台版は大勢で歌う。
映画版では、バーモントに向かう列車の中で4人だけで雪の楽しさについて歌う「Snow」ですが、舞台版はバーモント行きを渋るボブを説得するために、列車の乗客を交えて大勢で歌います。

7.映画版では、ホテルの従業員のエマは、単なるコミカルな脇役。
映画版では脇役だったエマが、舞台版では、元ミュージカル女優で、歌も踊りもとてもうまいという設定になっており、名前もマーサに変わっています。彼女のソロナンバー「Let Me Sing and I’m Happy」もあります。
エマという名前がマーサに変わったのは、フルネームがマーサ・ワトソンなので、電話の相手が「マーサ・ワシントン」(ワシントン大統領の奥さんの名前)と聞き間違えて驚くというギャグがあるので、そのせいかも知れません。

8.映画版では、ウェイヴェリーの孫娘のスーザンは、ティーンエイジャー。
映画版では完全に脇役のスーザン、年齢も中学生か高校生くらいではないかと思います。舞台版では、小学校低学年くらいの女の子になっており、歌ったり踊ったりと大活躍です。

9.映画版では、ウェイヴェリーは、1回しか手紙を受け取らない。
映画版では、ウェイヴェリーは、映画の中程くらいになってから、ワシントンからの断りの手紙を受け取ります。映画の中では、彼が手紙を受け取るのは、この1回だけです。
舞台版では、ボブ達がホテルに着いてすぐ、この手紙がウェイヴェリーのもとに届きます。そして、物語が終盤近くなった頃、もう1通、彼のもとに手紙が届きます。これは、クライマックスの内容にも関係してきますので、どこからどんな内容の手紙が来たのかについては伏せさせていただきますね。

10.映画版では、ボブの友達は番組の司会者で、番組のタイトルは「エド・ハリスン・ショー」になっている。
当然、有名な実在のショーである「エド・サリバン・ショー」のもじりで、舞台版では「エド・サリバン・ショー」としていますし、ボブの友人は、ショーのプロデューサーをしていることになっています。1948年から23年間にわたりアメリカのCBSで放映された超人気番組だったこの「エド・サリバン・ショー」、映画版が作られた1950年代前半も放送中だったわけですから、当然、映画の中でその実名を使うわけにはいかなかったので、「エド・ハリスン・ショー」にしたのでしょうね。

11.映画版では、ボブは、ベティのために、「Count Your Blessings」を歌う。
ボブとベティをくっつけようと画策するフィルとジュディの計略で、「眠れないから、何かもらってきて」とジュディに頼まれたベティがキッチンに行くと、そこにはボブがいます。 ボブは、ベティのために、「何か気がかりがあって眠れない時には、羊の代わりに、幸せの数を数えよう」と歌ってやります。
舞台版では、テラスで祖父のことが心配で眠れずにいるスーザンのために、ボブが歌ってやり、その姿を、物陰からベティが見ているという設定になっています。

12.映画版では、エマは、「ボブが、ウェイヴェリーを助けることにかこつけてショーに出演し、自分達の宣伝をしようとしている」と誤解する。
映画版では、エマが、ボブとエドの会話を途中から盗み聞きして、勘違いしてしまいますが、舞台版では、プロデューサーのシェルドレイクがボブへの伝言をマーサに頼み、彼ら独特の言い回しをマーサが勘違いして、「ボブが、ウェイヴェリーのホテルを売ろうとしている」と誤解してしまいます。

13.映画版では、ボブが「エド・ハリスン・ショー」に出演して、仲間達に呼びかけるのをベティが聞いて、ベティのボブに対する誤解がやっと解ける。
舞台版では、ベティのNYでのショーを見に来たボブとシェルドレイクの会話を聞いたベティが、自分の誤解に気づく設定になっています。

14.映画版では、ウェイヴェリーが「エド・ハリスン・ショー」のファンということになっていて、ボブが出演している番組を彼に見せないように、フィルが足をケガしたふりをする。
ボブから、「ウェイヴェリーに番組を見せるな」と言いつけられたフィル、足を痛めたふりをして、ウェイヴェリーに部屋まで送ってもらって、彼に番組を見せないようにします。舞台版では、この部分は、まったくカットされて登場しません。

15.映画版では、クライマックスでステージに現れるボブとフィルは、サンタクロースの格好をしている。
映画版では、ひげはつけていませんが、2人とも、サンタクロースの格好をしています。一方、舞台版では、赤いタキシードを着ています。(それ以外にも、クライマックス部分に違いがあるのですが、これは、皆さんがご自分でご覧になった時に発見して下さいね♪)

上記以外にも、映画にあって舞台にないナンバー、逆に舞台の方にあって映画にはないナンバー等、違いがいくつかあります。
どちらも、それぞれにいいところがあるので、一概にどちらがいいとは言えないのですが、やはり生のステージの迫力を楽しめるという点では、舞台版の方に分があるかも知れません。それに、舞台版にはMichael君が出演していますから、ナズにとっては、もうそれだけで、舞台版の方が嬉しいんですけどね♪(笑)

アーヴィング・バーリンの美しい音楽に彩られた、心温まる、楽しいミュージカルです。まだご覧になったことのない方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご覧になってみて下さいね~!ビング・クロスビーの歌う「White Christmas」、そりゃぁ、素晴らしいですよ!!
そして、いつか、このミュージカルの舞台版が、来日公演される日が来るといいですよね~。できれば、Michael君のフィルで!!

BostonのMichael君 その3 - Michael in Boston

2006-01-01 15:44:28 | Michael 05White Xmas
BostonのMichael君(マイケル・グルーバー) その3です。(写真は、劇場の看板のアップです。)

翌日の12/23、この日は、2時からのマチネと7時半からのイブニング・ショーを見ることになっていました。午前中は、クインシーマーケットに行ったナズ、昼前にホテルに戻り、開演前に、Michael君にメッセージを残しました。「昨夜は、ごめんなさい。劇場の中がとても込んでいて、なかなか楽屋口に行けなかったの。もし都合がよければ、今夜のショーの後、楽屋口で会って下さい。」

マチネとイブニング・ショーを楽しんだナズ、「今夜こそはMichael君に会うぞ~~!」と、必死に楽屋口に駆けつけました。まだカーテンが閉まってから10分足らずだったので、絶対間に合ったはず・・・と思いながら、楽屋口の前で待っていました。それから5分ほどして、楽屋口から、Michael君が現れました!

「ナズ~!」

シャワーを浴びた後らしく、まだちゃんと乾いていない洗い髪のMichael君が、にっこり笑ってナズの名前を呼びながら、近づいてきてくれました♪

「約束通り、来てくれたんだね!嬉しいよ♪」

「素晴らしいショーだったね!今日は、2回もやったから、疲れちゃったんじゃない?」

「ああ、ボストンの気温が、普段よりずっと高いから、ステージが暑くってね! 汗はかくし、あまり暑いんで、頭がボーッとしちゃったよ・・・」

用意してきたささやかなお土産を渡すと、いつもながらとっても喜んでくれる優しいMichael君でした♪ 翌日の24日がナズにとっては最後のショーなので、お別れを言いたかったから、ショーの後に会ってもらえるか聞いてみました。

「たぶん、何とかなると思うんだけど、明日はちょっと忙しくてね、ショーの後、地元の人達に劇場を見せるツアーを案内しなきゃいけないんだ。それに、イヴだから、その後、クリスマスの礼拝に行くんだよ。 でも、ショーの前だったら大丈夫だから、楽屋入りの時に会おうか。」

ホントに優しいMichael君です! いつも11時に楽屋入りすると言うので、24日も、11時に楽屋口で待ち合わせることになりました。

「じゃあ、また明日ね!」

Michael君と別れたナズ、明日もまた会えるのが嬉しくて、うきうきしながら、ホテルへと戻りました♪


翌日の24日、Michael君を待たせちゃいけないと、待ち合わせの15分前に楽屋口のところに行ったナズでしたが、Michael君がやって来たのは、11時を5分ほど過ぎた頃でした。

「ナズ、ゴメンね!少し、遅くなっちゃった・・・」

謝りながら近づいて来るMichael君。「大丈夫♪ 気にしないで。」と言いながら、ナズも、Michael君の方へと歩いていきました。今日は、地元の見学者の案内があると言っていただけに、ベレーをかぶって、ステキなマフラーを首に巻いて、カジュアルながらもおしゃれです>Michael君(笑)
だいたい、普段のMichael君って、超カジュアルな服装(別名、普段着・・・笑)が多いんですよね。ホテルと劇場の往復だけですしね。夏場だと、Tシャツに膝丈の短パンなんて格好が多いし、冬だとパーカーとかジャージの上下にダウンを羽織っているみたいな感じです。前日の23日の晩が、そんな服装でした(笑) でも、本人がかっこいいから、どんな格好していたって、とってもステキなんですけどね♪

気になっていたColleenさんの腕の骨折のことを、Michael君に聞いてみました。「どうして、知ってるの!?」と驚く彼に、Playbill.comで見たんだと伝えました。

「ああ、それで知ったんだね。そうなんだ。彼女、犬を飼ってるだろ。その犬を散歩させている時に滑ってね、手首を骨折しちゃったんだよ。先週の金曜日に手術をしたんだよ。」

可愛そうなColleenさん・・・。ナズは、彼女が大好きなので、お見舞いのカードとちょっとしたプレゼントを、日本から用意してきていたんです。

「Michael、これ、カードとプレゼントなんだけど、Colleenに渡してもらえる?」

「もちろん! きっと、彼女が喜ぶよ! 必ず、渡すからね。」

お友達思いの優しいMichael君、すっごく嬉しそうに、ナズの用意してきた封筒を受け取ってくれました♪
と、そこに、ベティ役のKerry O'Malleyさんがやってきたので、Michael君が紹介してくれました。笑顔のステキな優しい方でした。彼女の話では、マーサ役のKaren Morrowさんが体調不良で、ショーをお休みするため、代役の人が演じるんだそうです。歌が上手で、お客さんを湧かせるコミカルな部分での出番が多いマーサ役の彼女が出られないと知ったMichael君、

「今日は、僕ら、ホントにがんばらないとね!」

と、Kerryさんに話していました。

Kerryさんが楽屋入りした後、Michael君と一緒の写真を撮らせてもらい、お別れをしました。

「じゃあ、最後のショーを楽しんでね! 次の仕事が決まったら、知らせるよ。」

笑顔で楽屋に入っていくMichael君を見送ったナズ、劇場の入り口へと向かい、ナズにとっての最後の「White Christmas」を楽しみました。

ケリーさんが言っていた通り、マーサ役は、別な女優さんが演じていました。代役といっても、普段は別な役で「White Christmas」に出演している女優さんが演じていますので、彼女が普段演じている役は、また別の女優さんが代役で演じていました。
だいたい、舞台の代役というのは、こういう風になっていて、1人が別の代役を演じると、その代役、そのまた代役というように順繰りにずれていくようですね。
最後の「White Christmas」で、今まで見てきた本来のマーサ役のカレンさんとは、また一味違ったマーサが楽しめました。

Michael君達の素晴らしい演技をたっぷりと堪能したナズ、午後は、ブラブラとクインシーマーケットへ行きました。小腹が空いていたので、クラムチャウダーを食べたら、これが、また美味しかったんです♪ そして、ボストン・コモンと呼ばれている美しい公園を散策して、ホテルに戻りました。
途中で見かけた教会が、クリスマスの礼拝の始まりを告げる鐘を鳴らしていたので、「ああ、今頃は、Michael君も、この近くの教会のクリスマス礼拝に行っているんだな~・・・」と、ちょっと感慨にふけってしまいました。

翌日のクリスマス、Michael君達のミュージカルも、この日は、お休みでした。ナズの飛行機は、朝9時発だったので、6時過ぎにフロントに行ってチェックアウト。タクシーを呼んでもらって、空港へ向かいました。
ボストンの空港はそれほどでもありませんでしたが、乗り換えのシカゴの空港は、ものすごく込んでいました! それでも、たいした遅れはなく、無事にシカゴを飛び立ったナズは、12月26日の夕方4時過ぎに、無事成田空港へと到着しました。
すっかり暮れのムードが漂う日本、もしかするとボストンより寒い・・・!?という感じで、あわててバッグからショールを取り出したナズでした。

以上、BostonのMichael君リポートでした! お楽しみいただけましたでしょうか?Michael君の次のお仕事は、まだ決まっていませんが、どんなお仕事になるのか楽しみです。
今年も、Michael君のことをいろいろお知らせしていきたいと思いますので、どうぞ、お楽しみに~~~♪