「プレ・映画『ちいさな哲学者たち』」のその後。
************
いやはや、子どもたちのことばや反応は、なかなか興味深い。
社会や家庭の状況を、色濃く反映している上、新鮮だった。
一方で、映画としての感想は、正直、
「やっぱり、フランス映画だなぁ・・・」。
ドキュメンタリーにもかかわらず、
わざと説明を省き、
淡々と日々を映し出し、
どことなく、小物の配置や美にこだわり、
独特の雰囲気を漂わせつつ、
観る人に解釈をゆだねている。
興味深い内容だが、もう少し説明があったほうが、さらにありがたい。
************
加えて、日本にいる人々にとっては、あの「哲学の時間」で
幼稚園児たちが異口同音に言っていた、
(「自由って?」の問いに対して)
「一人で外を出られること」
という感覚も状況も、理解しにくいんじゃないかと、思う。
パリではなく、別荘のあるアルジェリアに行った時の、お手伝いさんのほうが
よっぽど、自由だ、と子どもらは言う。
「だって、一人で外に出られるんだもの」
***********
(ex。パリ・16区の風景。2009年時点)
例えば、パリでは、日本の多くの家のように、ドアを開けたら、家、ではなく、
建物の中に入った後、さらに、もう一つの建物がある(このような造りが、どのくらいの割合なのかは不明)。
(注:先の風景の建物の内部には非ず。)
そして、この奥の建物が、日本のアパートやマンションのようになっている。
その他にも諸々のことから、出入りはものすごく厳重だと、感じる。
子どもたちならば、なおさら、だろう。
加えて、パリでは小学生の登下校でさえも、親御さんがかならず付き添い、らしい。
(間違えていたら、教えてくださいf(^^;))
「外に一人で出れる」ということが、
あちらの子どもにとって、すぐに思いつく「自由!」なのだということと、パリの光景がリンクする。
**************
逆に、自分たちにとっての「自由」とは、なんだろう?と、雨の降りしきる中、思い巡らした。
一緒に観た友人らはこう言っていた。
(ブログに書いていいよ~と言われてから、かなり経ったが…Thanks☆)
(自由って?)
A「一人で、世界を巡ること、かな」
(自由って?)
B「・・・え~、なんでしょうね。自由ってなんだろう。あんまり考えたことないけど、もしかして、自由…じゃないのかな」
(自由って?)
C(何かひらめいたらしく)「…とりあえず、私を知れば、わかることだよ」
・・・すると、Cの答えに、AとBが首をかしげ、Dがくすっと笑った。
(Cは「Aはともかく、BとDはすぐわかるでしょ?」と少し焦った。)
D「ああ、新約聖書の『ヨハネ3章32節』の、つまり、『真理(しんり)はあなたがたを自由にする』、をかけているんだよね」
Aがぱちぱちと手をたたいた。
(自由とは?)
D「必要なものがそろっていること」。
***********
もう一つちなみにメモすると・・・最後のあたり(幼稚園での2年間の「哲学の時間」の終わりごろ)、女の子は可愛らしい声でこう答えていた。
「砂場で・・・最初は3人だったわ・・・
死と愛について、考えたの。」
…なかなか厳かな内容だ。
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いやはや、子どもたちのことばや反応は、なかなか興味深い。
社会や家庭の状況を、色濃く反映している上、新鮮だった。
一方で、映画としての感想は、正直、
「やっぱり、フランス映画だなぁ・・・」。
ドキュメンタリーにもかかわらず、
わざと説明を省き、
淡々と日々を映し出し、
どことなく、小物の配置や美にこだわり、
独特の雰囲気を漂わせつつ、
観る人に解釈をゆだねている。
興味深い内容だが、もう少し説明があったほうが、さらにありがたい。
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加えて、日本にいる人々にとっては、あの「哲学の時間」で
幼稚園児たちが異口同音に言っていた、
(「自由って?」の問いに対して)
「一人で外を出られること」
という感覚も状況も、理解しにくいんじゃないかと、思う。
パリではなく、別荘のあるアルジェリアに行った時の、お手伝いさんのほうが
よっぽど、自由だ、と子どもらは言う。
「だって、一人で外に出られるんだもの」
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(ex。パリ・16区の風景。2009年時点)
例えば、パリでは、日本の多くの家のように、ドアを開けたら、家、ではなく、
建物の中に入った後、さらに、もう一つの建物がある(このような造りが、どのくらいの割合なのかは不明)。
(注:先の風景の建物の内部には非ず。)
そして、この奥の建物が、日本のアパートやマンションのようになっている。
その他にも諸々のことから、出入りはものすごく厳重だと、感じる。
子どもたちならば、なおさら、だろう。
加えて、パリでは小学生の登下校でさえも、親御さんがかならず付き添い、らしい。
(間違えていたら、教えてくださいf(^^;))
「外に一人で出れる」ということが、
あちらの子どもにとって、すぐに思いつく「自由!」なのだということと、パリの光景がリンクする。
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逆に、自分たちにとっての「自由」とは、なんだろう?と、雨の降りしきる中、思い巡らした。
一緒に観た友人らはこう言っていた。
(ブログに書いていいよ~と言われてから、かなり経ったが…Thanks☆)
(自由って?)
A「一人で、世界を巡ること、かな」
(自由って?)
B「・・・え~、なんでしょうね。自由ってなんだろう。あんまり考えたことないけど、もしかして、自由…じゃないのかな」
(自由って?)
C(何かひらめいたらしく)「…とりあえず、私を知れば、わかることだよ」
・・・すると、Cの答えに、AとBが首をかしげ、Dがくすっと笑った。
(Cは「Aはともかく、BとDはすぐわかるでしょ?」と少し焦った。)
D「ああ、新約聖書の『ヨハネ3章32節』の、つまり、『真理(しんり)はあなたがたを自由にする』、をかけているんだよね」
Aがぱちぱちと手をたたいた。
(自由とは?)
D「必要なものがそろっていること」。
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もう一つちなみにメモすると・・・最後のあたり(幼稚園での2年間の「哲学の時間」の終わりごろ)、女の子は可愛らしい声でこう答えていた。
「砂場で・・・最初は3人だったわ・・・
死と愛について、考えたの。」
…なかなか厳かな内容だ。