6月18日海江田経済産業大臣が
これからの原子力行政についての会見を行って
今後も原子力発電を推進していくことを表明した。
マスコミはこのところ原発事故に関しては
汚染水の処理施設の稼動に関するニュースが
メインになっている。
見ている人はこの施設が正常に稼動すれば
高濃度の汚染水があふれ出す危険は回避され
事故の収束に向けて一歩前進するような感じがするはずだ。
しかし本当にそうなのだろうか。
小出先生のブログから少し引用する。まず6/13の記事より
( )内は質問者
(原発の汚染水処理システムがまもなく稼働するがその処理
で汚染された泥が出る?)
そうだ。放射性物質そのものは消えないから移しているだけであり、
水をきれいにすれば別のところに移すことになる。その処理をどう
するかが次の問題
(処理後の泥の放射能は1立方センチあたり1億ベクレルだが、影響は?)
それに近づいたらすぐに急性症状が出るくらいのレベルだ。
(泥の量は25mプール4〜5杯分というが、それを処理施設でずっと
保管できるか?)
もちろんできない。暫定的に集中処理建屋に移動しても、そこで終わり
ではなく、その後ずっと保管は続く。
汚染水の放射能の濃度を下げたからといって放射能が消えるわけでは
ないことが分かる。高濃度の放射能が海や地下に流出することを水際
で食い止めるだけで、しかもそこから高濃度の放射性物質を含んだ汚泥
が大量に発生するということだ。
さらに6/14の記事
(福島第一原発の1号機、2号機の周辺で5月18日に採取した地下水
から基準の200倍を超えるストロンチウム90が検出されたことにつ
いて)
この濃度を見ると、核燃料棒が溶けて圧力容器だけでなく格納容器も突
き抜け、地下水にまで達していることが分かる。こうなると水をかけて
冷やすのは無理。事故処理の大転換が必要だ。
(福島から1100キロ離れた佐賀県の松の葉からセシウムが検出された。
どうみるか?)
大した距離ではなく、当たり前のことだ。米国にもヨーロッパにも届いており、
全地球に広がっている。そういう中で生きざるを得ないところに追い込まれて
いる。
先日政府は今回の事故がメルトダウンではなくメルトスルーだったと
発表したが、これは冷却機能が失われて原子炉の水がなくなり、炉心の
燃料棒が溶融して圧力容器の底を壊し格納容器に解け落ちたということ
だろうが、格納容器はそれほど頑丈なものではないので小出先生はすでに
格納容器にも穴があいて地下に達するところにまで溶け落ちているのでは
ないかと推測されているわけだ。
政府と東電の行程表では循環冷却をやって今年中には原子炉を安定的に
冷却するという図式が描かれているが、それだけでは様々な不備がある
ことが小出先生のブログをていねいに読んでいけば分かる。
今回の事故は人類が今まで一度も経験したことのない原発事故なのだ。
事故の経緯も現在の状況もまったく未経験な中で
まさに手さぐり状態での対応が続いている。
4基の原発が同時に事故を起し
現在ある程度状況が明らかになり作業も行われているのは一号機だけ。
他の3基についてはまだほとんど手付かずの状態。
しかも圧力容器だけではなく使用済み燃料プールの問題もある。
事故後の一週間政府や東電は
「直ちに健康に影響はない」と繰り返し続け
分かっている情報すら公開しようとはせず
大量の放射能の放出と国民の被爆を黙認した。
こうして専門家から現在の処理方法だけでは不適当という指摘もある。
そんな中での原子力推進の表明。
日本の事故を受けて脱原発を表明した
例えばドイツやイタリアの人たちの目には
現在進行形の事故の渦中にあって
それでも原発という日本人の姿はどんな風に映るのだろう。
政治や企業の宣伝マンになっているメディアは信用ができない。
一人一人が自分で情報を集めてそれを共有し
世論を作っていくという地道な努力が必要だ。
国民がみんな1円募金すれば1億3000万円になるのと同じだ。
一人では何もできないと悲観せずに
小さな声が大きな力になるように
今できることをがんばらなければならないと思う。
福島の友人から福島のこどもたちを被爆から守る趣旨の
署名を集めるサイトの紹介が送られてきた。
http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.html
ブックマークにも追加しますので内容をよく読んで
趣旨に賛同していただける方は署名をお願いします。
これからの原子力行政についての会見を行って
今後も原子力発電を推進していくことを表明した。
マスコミはこのところ原発事故に関しては
汚染水の処理施設の稼動に関するニュースが
メインになっている。
見ている人はこの施設が正常に稼動すれば
高濃度の汚染水があふれ出す危険は回避され
事故の収束に向けて一歩前進するような感じがするはずだ。
しかし本当にそうなのだろうか。
小出先生のブログから少し引用する。まず6/13の記事より
( )内は質問者
(原発の汚染水処理システムがまもなく稼働するがその処理
で汚染された泥が出る?)
そうだ。放射性物質そのものは消えないから移しているだけであり、
水をきれいにすれば別のところに移すことになる。その処理をどう
するかが次の問題
(処理後の泥の放射能は1立方センチあたり1億ベクレルだが、影響は?)
それに近づいたらすぐに急性症状が出るくらいのレベルだ。
(泥の量は25mプール4〜5杯分というが、それを処理施設でずっと
保管できるか?)
もちろんできない。暫定的に集中処理建屋に移動しても、そこで終わり
ではなく、その後ずっと保管は続く。
汚染水の放射能の濃度を下げたからといって放射能が消えるわけでは
ないことが分かる。高濃度の放射能が海や地下に流出することを水際
で食い止めるだけで、しかもそこから高濃度の放射性物質を含んだ汚泥
が大量に発生するということだ。
さらに6/14の記事
(福島第一原発の1号機、2号機の周辺で5月18日に採取した地下水
から基準の200倍を超えるストロンチウム90が検出されたことにつ
いて)
この濃度を見ると、核燃料棒が溶けて圧力容器だけでなく格納容器も突
き抜け、地下水にまで達していることが分かる。こうなると水をかけて
冷やすのは無理。事故処理の大転換が必要だ。
(福島から1100キロ離れた佐賀県の松の葉からセシウムが検出された。
どうみるか?)
大した距離ではなく、当たり前のことだ。米国にもヨーロッパにも届いており、
全地球に広がっている。そういう中で生きざるを得ないところに追い込まれて
いる。
先日政府は今回の事故がメルトダウンではなくメルトスルーだったと
発表したが、これは冷却機能が失われて原子炉の水がなくなり、炉心の
燃料棒が溶融して圧力容器の底を壊し格納容器に解け落ちたということ
だろうが、格納容器はそれほど頑丈なものではないので小出先生はすでに
格納容器にも穴があいて地下に達するところにまで溶け落ちているのでは
ないかと推測されているわけだ。
政府と東電の行程表では循環冷却をやって今年中には原子炉を安定的に
冷却するという図式が描かれているが、それだけでは様々な不備がある
ことが小出先生のブログをていねいに読んでいけば分かる。
今回の事故は人類が今まで一度も経験したことのない原発事故なのだ。
事故の経緯も現在の状況もまったく未経験な中で
まさに手さぐり状態での対応が続いている。
4基の原発が同時に事故を起し
現在ある程度状況が明らかになり作業も行われているのは一号機だけ。
他の3基についてはまだほとんど手付かずの状態。
しかも圧力容器だけではなく使用済み燃料プールの問題もある。
事故後の一週間政府や東電は
「直ちに健康に影響はない」と繰り返し続け
分かっている情報すら公開しようとはせず
大量の放射能の放出と国民の被爆を黙認した。
こうして専門家から現在の処理方法だけでは不適当という指摘もある。
そんな中での原子力推進の表明。
日本の事故を受けて脱原発を表明した
例えばドイツやイタリアの人たちの目には
現在進行形の事故の渦中にあって
それでも原発という日本人の姿はどんな風に映るのだろう。
政治や企業の宣伝マンになっているメディアは信用ができない。
一人一人が自分で情報を集めてそれを共有し
世論を作っていくという地道な努力が必要だ。
国民がみんな1円募金すれば1億3000万円になるのと同じだ。
一人では何もできないと悲観せずに
小さな声が大きな力になるように
今できることをがんばらなければならないと思う。
福島の友人から福島のこどもたちを被爆から守る趣旨の
署名を集めるサイトの紹介が送られてきた。
http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.html
ブックマークにも追加しますので内容をよく読んで
趣旨に賛同していただける方は署名をお願いします。