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癌と生きる 依存症と生きる

命がある限り希望を持つということ

通院日 ギックリ腰 MRI

2017-04-21 17:03:36 | 癌のこと
今週の火曜日は通院日でした。
いつもどおり、といきたいところですが
その前の日曜日から、ギックリ腰になりました。

八百屋さんで働いていた頃は、店の組み立てやら解体やら
毎日10キロ、20キロという野菜や果物の箱を何度も抱えるので
一年に何回かは、ギックリ腰でフリーズしていましたが
最近はずい分回数が減っていました。

けれど運悪く、通院日直前に、ギックリ腰になって
診察室の椅子に座るのも「ううぅぅ」という状態ですから
これはもう、正直に言うしかありません。

すると先生は「骨転移かもしれませんね。MRIをとってみましょう」ということに。
ダンナも公休で、一緒に行ってくれていて「お願いします」
3年ぶりに、SF映画のセットのような機械に寝て
「ガシャン、ガシャン、ズコン、ズコン」みたいな
謎の大音量を1時間近く浴びました。
そのあと、画像診断の先生と主治医とで画像を見られ
「やはりギックリ腰のようですね」
先生、心なしか残念そう(笑)

今の主治医に変わって、ほぼ一年。
毎月お薬セットをもらうだけみたいな、メリハリのない患者なので
もうひとつ治療のしがいがないのかもしれません(笑)

毎回のんきなことを書いていますが
患部はずいぶん広がって「花咲」どころか
腐ったザクロをつぶした(グロくてすみません)みたいだし
出血は少ないですが、かなりの量の浸出液がでます。
それでも、3年ぶりにMRIを撮って
「取りあえず骨転移はなし」ということだったので、ほっとしています。

そして、封切りの時から観たかった「葛城事件」という映画を
やっとオンデマンドで観ました。
高圧的、支配的な父親と、それに盲従する母親
成長した長男は、仕事に挫折して自殺。次男は無差別殺人と
健康な人でも病気になりそうな映画の王者みたいな映画ですが
「自分が育った家庭にそっくりだった」という感想があって
胸をつかれました。

生きていると、どうしようもないことは山ほどあります。
病気にしてもそうですが、学校も、仕事も、家庭も
自分は特に悪いことをしていないのに
どうしようもない状況になることが、本当にたくさんあります。
その最たるものが地震や洪水などの自然災害だし
世界中で起きる金融経済の変動だし、戦争です。
私たちは誰も望んでないのに、人生も生活もめちゃめちゃになってしまいます。

けれど、同じことは、仕事とか、家庭とかの小さな単位の中でも起こります。
その、どうしようもないことにどう向き合うのか
闘うのか、逃げるのか、見ざる聞かざる言わざるに徹して無視するのか
そこで一番打つ手がないのが、案外家族という最小の単位だったりするわけです。
依存症者の家族が「共依存」なんていう病名をつけられるのも
結局、どうしようもないものを何とかしようと悪戦苦闘した結果です。

「葛城事件」でも、父親が家を建て、子どもたちが小さかった頃は
子どもたちも日々笑顔で過ごしていたし、
父親も「健康でさえいてくれれば」みたいなことを言ってました。
それがどうしてこうなったのか。
家族が崩壊した後の父親の言葉
「俺が一体何をした」
それはある意味事実でもあるのです。

私は、本でも映画でも、答えを出していないものが好きです。
ゆるぎない真実なんてものはありませんから
ご飯を食べて栄養を取るのと同じで
本や映画が見せてくれる世界を、頭でよく噛んで
「自分は、これについてこういう風に思う」と考えることが好きなのだと思います。
だから、まだその映画を観ていない人に
「これはこういう映画ですよ」と解説するのは、なんか違うなと思います。
ただ、私が観るような映画は、極鬱系が多いですから
決して人様にはお勧めはしません。
私は、そういう世界にいる時のほうが、気持ちが安らぐという
まあ、ある意味特異体質みたいなものですから。

今思えばギックリ腰は、この、極度に集中力のいる映画を
身じろぎもせずに見ていた後遺症かも。

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通院日 落語そして怪談

2017-03-25 13:26:33 | 癌のこと
先週の火曜日は通院日でした。今回はCT検査。
そしてダンナが公休だったので、車に乗せてもらって
先生の説明も一緒に聞きました。

結果は「患部の腫瘍の増大と、肝臓の腫瘍も若干増大」
肝臓は告知された時から、画像でもはっきりわかる病変がひとつあって
その回りに、小さな怪しい影が、星のようにぱらぱら散っていたのが
今回その中の一つが、はっきりした形に育っていました。
肝臓は、腹水がたまるなどの、明らかな症状が出るまでは
これといって自覚症状がないので、特に対処法もありません。

けれど、骨とか脳とか肺とかの転移だったら
痛みもとても強いし、もっといろいろ症状が出るはずで
今でも、我慢できないほどの苦しい症状に悩まされることもなく
毎日普通に生活していられる私は、とても幸運なのだと思います。

いつも通り、ホルモン剤のフェマーラと
痛み止め2種類(ワントラム、頓服のトラマール、ロキソニン)
軟膏2種類(ロゼックスゲル、麻酔剤のキシロカインゼリー)そして胃薬2種類の
お薬セットを処方していただいて、終わりでした。
「あの、次は5週間後で」
最近歯医者さんも行ってるので、なんだか病院通いばかりしてるみたいです。
そこで先生がおおらかなのをよいことに、こっそり1週間延ばすのに成功(コラッ!)

以前ツタヤにDVDを借りにいった時に、ダンナが「落語」と言ったので
最近ケーブルで落語の番組を録画して、ダンナの休日は、落語を聞きながら晩ご飯を食べています。
私も落語のような語り芸だったら、しゃべりのテンポが
いい具合にゆったりしていて、それでいて真打の落語家さんとかは
なんともいえない味のある、音楽のようなリズム感があって、心の底から笑うことができます。
免疫力アップにもよさそうです。

なんて言いながら、先週「時そば」という落語を聞いていたら
本当に久しぶりに、むらむらと怪談話を書きたくなりました。
数年前から、某巨大小説投稿サイトでホラー小説を書いて
たまに賞に応募したりもしていたのですが
最近はブログ以外は、書くことからすっかり遠ざかっていました。

それが「時そば」の落語を聞いていて、連想ゲームのように
小泉八雲の「怪談」に出てくる「のっぺらぼう」の話を思い出したのです。

「のっぺらぼうに出会った男が、息もたえだえ、夜泣き蕎麦の屋台を見つけて
蕎麦屋の亭主に、自分が見たことを話そうとすると、なんとその亭主の顔が」というお話。
人気のない川べりに店を出している蕎麦屋
亭主の正体が分かった瞬間、ふっと屋台の灯が消えるというあれ。
いいなあ、好きだなあこういうの、と思います。

小学校の時に、楳図かずおの「へび女」シリーズを読んで以来
最近SF小説にハマったのを除けば、生涯ほぼホラー一筋でやってきましたが
人が残酷に殺されるスプラッター系は好きではありません。
一番好きなホラー小説は、小野不由美さんの「屍鬼」と「東亰異聞」ですが
実は時代物や土俗のホラーを書くのには、ものすごく知識がいるのです。
病気をして、すべてにおいて、ぐうたらになったこともあって
すっかりモノ書きから離れていましたが、落語のおかげで、久々に書きたいなと思いました。

ただ私が書くものは、悲しいくらい今風ではありません。
最近の若者の小説は、ほとんどが、ゲームのノベライズっぽいのだったり
異世界転生物が主流です。
けれど以前に書いたものが、もう一年以上ほったらかしていたのに
先日久々に見てみたら、2000アクセスを超えていて、すごく感激してしまいました。
巨大サイトなので、好きなように好きなものを書いていても
それなりに読んでくれてる人はいるようです。
そろそろ桜も咲きそうですし、ルナの5回目の命日ももうすぐだし
しばらく向こうの世界に漂っていたいなと思います。

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通院日にお薬を変更

2017-02-25 17:02:34 | 癌のこと
先週の火曜日は通院日でした。
いつも通りと書きたいところなのですが
今年に入ってから、患部の腫瘍の浸潤するスピードが
早くなっているという自覚があります。

胸の患部の広がりがそろそろ
左わきの、リンパに転移してふくらんでいるところに到達します。
ほぼ2年近く飲んできたホルモン剤のアロマシンですが
そろそろ効果がなくなってきているのではないかと思います。

そこで今回ホルモン剤をフェマーラに替えていただけるようにお願いしました。
実は去年の3月に、前の主治医の先生が転勤されるさいに
一度フェマーラに替えられたのを
夏場に「どうも効いてないようです」とゴネて
アロマシンに戻してもらった経緯があります。
先生がそれを覚えてたらヤバいなと思いましたが
毎日たくさんの患者さんを診ておられるので
そのことは、いい具合に忘れてくださったようで。

ぶっちゃけ私の場合、飲み薬のホルモン剤だけでいくとしたら
もうあまり選択肢がありません。
アリミデックスもアロマシンも、今度のフェマーラも
アロマターゼ阻害剤で、だいたい作用機序は同じ感じなので
どのくらい効果があるかは、やってみてのお楽しみてな感じです。

今の主治医は、乳がんには詳しくないので
薬の変更とかいう話になると、専門の病院の受診を勧められます。
専門病院で化学療法を受けながら
緩和ケアで疼痛コントロールをするのが、一般的なスタイルだからです。
そこを何とかうまくごまかして
めでたくフェマーラをゲットしてきました。(コラッ)
それと、このところ痛み止めの効き目が少し悪くなっていて
朝ロキソニン2錠、昼トラマール2錠 夜トラマール2錠を
飲んでいますとお話したら
トラマールを1日1錠飲めばよい「ワントラム」というのに替えてくださいました。

私は、現在の進行のペースは、前の主治医が言われた
何もしなければ右肩下がりに悪くなるのを
ホルモン剤が、ある程度の効果があるので
緩やかに下降しているというお話を信じています。

最低限の家事をしながら、本を読んだり、映画を観たり
ブログを書いたりするという日常の生活には、全く支障はないので
取り敢えずここで新しいお薬に替えてもらって
またいけるところまでいこうと思います。
「フェマーラが効いてないって話はどうなったんだ」と突っ込まれそうですが
あとあと考えれば、夏場からの痛みは
がんの自然な進行の結果で、お薬の影響というのはそれほどでもなかったかも。
それまでに経験したことがない痛みを感じたので、パニくったわけです。
今では、痛み止めで痛みを抑えられることが分かって
必ずしも、痛み=がんが進行してると考えなくてもいいんだと学習しました。

なんて、こうして俺様治療ばっかりやっていると
またバレたら家族にしこたま怒られそうなので
来月はCTを撮っていただけるようにおねがいしました。
CTの結果で、転移している肝臓やほかのところに大きな変化がなければ
しばらくは、安泰に過ごせる日が続くと思います。

せっかくkindleを手に入れたのに
「これなら100円であるかも」という本は
書名と作者、出版社をメモっていって
ブックオフの100円コーナーを漁るという貧乏性は抜けません。
なにしろ2日で1冊くらいのペースなので
やっぱり節約できるところは節約なのです。
そしてkindleで200円くらいの本はないかと探していたら
まだ読んだことがない横溝正史の「悪魔の降誕祭」というのがありました。
いやぁ、久々の横溝正史、懐かしかったです

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今年最後の通院日

2016-12-10 16:20:58 | 癌のこと
今週の火曜日は、年内最後の通院日でした。
今月は特に検査などもないので、簡単な診察をして、お薬をもらうだけです。

「食欲はどうですか?」
「痛みは、今のお薬で効いていますか?」
「他に変わったことはありませんか?」
ドクターの質問は、毎回だいたいこんな感じです。

そこで前回聞き忘れた質問を。
私のがんの痛みは、何パターンかあって
夏から出たのが、胸骨の患部側の痛みです。
ここに、ズクンズクンという鈍い痛みが出ると
ロキソニンでは治まらず、トラマールを飲みますが
この2種類の鎮痛剤の飲み方
つまり何時間あけるとか、一日何錠まで、とかいうのを聞いてなくて
ドクターに聞いてみました。

すると「ああ、あんまり神経質に考えず、痛いときは飲んでいいですよ」と。
確かに、がんという病気は、例えば標準治療をしていたら
いろんな種類のお薬をたくさん飲む病気だし、私の場合飲んでいるのは
麻薬未満の鎮痛剤だけですから、先生の答えはおおらかなものです。

ロキソニンの袋には「6時間あける」と書いてあるので
それを目安にしていますが、トラマールはどう使えばいいのかがよくわからなかったのです。
すると看護婦さんが「トラマールを使用される患者様へ」という
小冊子を持ってきてくれました。

今は朝方から少し痛みが出るので、朝食を食べたらロキソニンを1錠
そのまま、日中痛みがなければ、夕食を食べて夜の9時ごろにトラマールを1錠
というスケジュールで痛み止めを使っていますが
貰った本を参考にして、途中で痛くなったら
間隔が短い時はトラマール、5、6時間空いている時はロキソニン
夜中に痛んだら、時間には関係なくトラマールというように飲み分けています。

診察が終わってドクターに
「また来年もよろしくになっちゃいましたけど
来年もよろしくお願いします」とご挨拶し
看護婦さんが「何かあったら、すぐご連絡くださいね。
良いお年を」と笑顔で送り出してくださいました。

告知を受けた年は、私自身も、そして家族や友人にも
「来年のお正月はないんじゃないか」という感じの
ぴりぴりした雰囲気がありましたが、それから3回目のお正月が来ます。
前に、伊坂幸太郎さんの「死神の浮力」という本で見かけた「還元キャンペーン」
本当はもう寿命なのに、死神界がキャンペーン中なので
ちょいと余命を伸ばしてくれるという話が出てきます。
私の余命も、その還元セールとかキャンペーンなんかで
死神さんがちょっと盛ってくれているのかもしれません。

「まったくめでたいお正月前に、なんてこと言うんだ」と怒られそうですが
「後ろ向きも行くとこまで行けば前向きになる」は私のモットーです。
「明るく前向きに希望を持って」と「ネガティブとマイナーを極める」という
正反対のベクトルを同時に生きることはできないので
そこは、来年もブレずに、この道一筋でいくつもりです。

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通院日 来週はSIONさんのライブ

2016-11-10 16:01:05 | 癌のこと
今週の火曜日は通院日でした。
あいにく小雨模様で、八百屋で働いていた頃は
他に通勤手段がないので、暴風雨でもチャリで仕事に行ってましたが
さすがにもうあの頃のような気力はなく、おとなしく電車とバスを乗り継いで病院へ。

先月の血液検査の結果
腫瘍マーカーのCA15-3 というのが50.6>25(4月が44.4 7月が49.7)
という感じで、ちょっとずつちょっとずつ増えていますが
以前の主治医の説明によれば、腫瘍マーカーが反応するがん細胞は
いっぱいあるうちの一種類だけなので、あまり気にする必要はないんだとか。

「肝臓に転移があるのですが、肝臓の数値はどうですか?」とお尋ねしたら
先生はモニターの検査結果を見て「立派なものです」
心の中で、何が立派なんだろう?と思いましたが
要するに、マーカー以外は、全部基準値をクリアしているということらしい。
あとはいつものお薬セット。ホルモン剤と軟膏2種類、胃薬と鎮痛剤2種類で
診察して、お薬をもらって、30分ほどで終わりました。
患部や腋の下の痛みも
朝ロキソニン、夜トラマールと、一日2回の痛み止めで
なんとかコントロールできているので
(たまに夜中に痛む時は、トラマールを追加)
少なくとも年内はこのペースで大丈夫のようです。
病院代と薬代を合わせて8000円くらい。お財布にもやさしい(笑)

そして11月18日は、SIONさんのアコースティックツァー聴きにいきます。
去年は12月だったので、体調を崩して家族に迷惑をかけたらいけないと
涙を呑んで自重しましたが、今年こそは行きます。
しかもなんとダンナと一緒に行くことになりました。

今年の1月のイベントで買った、去年のSIONさんの野音のライブを見せたら
まんざらでもなかったようで「ライブ行く?」と聞いたら「行く」と。
SIONさんは、私にとっては、ある意味神様ですが
私は、どこぞの宗教とは違って、強引な勧誘などはしません。
ただ「何でもいいから、とにかく音楽を好きになってほしい」という思いはあって
子どもたちも、小学校の頃からいろんな音楽を聴いてきました。
これは、映画も本も同じで、とにかくマンガでもなんでもいいから
たくさん観て、読んで、その中から自分の好きなものを見つけてほしいと思いました。

その願いだけはどうやらかなったようで
それぞれに、好きなジャンルの音楽があり、映画や本があります。
なぜか二人とも意外にまっとうで、わりと穏やかなのは
「あんなのはいやだ」と、生涯過激路線一筋の母親が半面教師なのかもしれません。

そんな中、音楽にも映画にも本にも、1ミリも反応しなかったのがダンナで
この世界には美しいものも感動できるものも山ほどあるのに
なぜハマるのがギャンブルなのか、反対に私には1ミリも分かりませんでした。
だからまあ、お互い様ではあります。
それでも私がスイッチを切り替えて、野球を見に行ったりするようになったので
きっとダンナも、歩み寄りの姿勢を見せてくれているのだと思います。

火星と土星くらい離れた夫婦ではありますが
お互いに1センチづつでも近づこうとしているのだと。
けれどお互いの顔が見えるくらい近づけるには
おそらく残りの時間では全然間に合わないような気がしますが(笑)

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通院日とkindle 

2016-10-13 10:27:06 | 癌のこと
今週の火曜日は通院日でした。
お天気がよく、暑くも寒くもない、理想的な気候だったので
久々に、チャリ通院をしました。
診察は2時からなのですが、1時にはブックオフに行きたい。
電車とバスを乗り継ぐと、1時間近くかかりますが
チャリだと、ゆっくりこいでも20分くらいで着きます。
第一希望の、相場秀雄さんの「共震」はありませんでしたが
マット・スカダーシリーズで、
まだ持ってない「処刑宣告」があったのでうきうきでした。

毎月の通院日は、ほとんどお薬を処方してもらうための受診で
先月からは、ホルモン剤のアロマシン、
鎮痛剤がトラマールとロキソニンのジェネリック
胃薬が2種類、それと前回から患部の表面の痛みを抑える
キシロカインゼリーという塗り薬も処方していただいたので
今は、夜寝る前はキシロカイン
昼間活動をしている時間は、臭いを抑えるロゼックスゲルと使い分けています。
前の主治医の時から、だいたい3か月に一度血液検査
半年に一度CT検査という感じで
病気の進行をチェックしてもらっているので
今月は血液検査をしていただいて、結果を来月の診察の時にお聞きします。

「もしもトラマールではおさまらない痛みが出た時は、またお電話していいですか」
とおたずねしたら「もちろん、すぐに対応しますので、いつでもご連絡ください」と
言っていただきました。

そして、子どもたちから誕生祝いに、kindleのタブレットをプレゼントされました。
娘いわく「入院して、本が読めんやったら困るやろう」
手回しがいいというかなんというか(笑)
確かに、もし入院になった時に
あまりたくさん本は持っていけないだろうなと密かに考えていたので
(しかし本を何冊も読めるような状態で、入院させてもらえるのかというのもありますが)
電子書籍専用のタブレットを使いこなせるようになっておくというのは、いい考えです。
そしてkindleは軽いし、目への負担も少ないのだそうです。

早速セコイと思いましたが、無料コミック「亜人」とか、ドラマになった「重版出来」を
ダウンロードして、練習がてら読んでみました。(ただし無料は1巻だけ)
でもコミックは、あっという間に読んでしまうので不完全燃焼になります。
結局映画化されるという「愚行録」という作品を500円ほどでダウンロードしました。
文庫本よりは200円くらい安く、この本は一度ざっと読んだら繰り返しては読まない
ような予感がするので、邪魔にならない電子書籍はうってつけです。

患部の増大に伴って、最近左腕がむくんでいるので
娘に見せたら「でもお母さん痩せてるけん、左腕のほうが健康な人の腕に見える」
確かに!右手は肉がなくて骨と皮状態なので、むくんでるほうがお肌ピチピチに見える。
告知をされてから一年ほどは、事あるごとにナーバスになっていた娘も
母親が至って普通に生活しているのを見て、だんだん達観してきたようです。
いいことだと思います。

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女子会と通院日

2016-09-14 15:34:15 | 癌のこと
私が告知をされてから
毎年1回は女子会を企画してくれるようになった子育て仲間。
今年は宮崎にいる友だちが福岡に来る予定が入ったので
それに合わせて熊本の友だちも福岡に来てくれて
この前の日曜日に、4人で天神でランチをしました。

「女3人寄れば」何とかという通り
西通りのイタリアンのお店でお昼を食べて、そのあとはスイーツ。
実は4人のうち、私ともうひとりがんになっている友だちがいて
まさに「日本人のふたりにひとりはがん」という統計どおりなのですが
それでも半世紀以上、山あり谷ありの人生を生き抜いてきた
おばちゃんたちですから、全然暗い湿っぽい雰囲気なんかにはなりません。

仕事のこと、子どものこと、介護をしている親のこと
そして病気の話と、話のタネは尽きず
みんなからたっぷりパワーをもらった一日になりました。
告知をされた最初の年に、4人で原鶴温泉に行った時は
さすがに一年後の自分がどうなっているかを想定することができませんでした。

その年の5月に福島の友だちが来てくれた時もそうでしたが
頭のどこかに「これが最後かもしれない」という思いがありました。
それから細々と命をつないで2年半
とにかく今日一日無事に終われることが幸せで
こうして優しくしてくれる友だちがいてくれることに
心から感謝することができるような、素直な性格?になりました。
病気になるのも、悪いことばかりではありません。

そして昨日は恒例の通院日でした。
今回は特に検査などもなく、お薬をもらってくるだけなのですが
この前緊急で処方してもらったトラマールという鎮痛剤がいい仕事してくれてます。
朝はロキソニンを飲んで、夕方から少し強い痛みが出るので
痛くなる前にトラマールを飲んで、もし夜中に痛んだらもう一度というペースで
ほぼ一日痛みを感じずに元通りの生活ができるようになりました。

私はリサーチ魔なので、このトラマールというお薬の作用機序
(どういう仕組みで痛みが止まるのか)をネットで調べていたら
このお薬は、脳内にあるオピオイド受容体を刺激することで
強力な鎮痛効果を得られるのだそうです。

さらに詳しく言えば、脳内にある痛みを抑圧する神経物質
セロトニンとノルアドレナリンの量を増やす作用があるので
痛みを抑圧する神経が活性化するのだそうです。
こんなところで、セロトニンとかノルアドレナリンといった言葉が出てくるとは
思ってなかったので、少々驚きました。

ずっと依存症について勉強してきて
依存症だけでなく、多くの「心の病」と言われるものの原点は
人間の脳の働き方の問題で、特に脳内の神経伝達物質
(ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニンetc)
のバランスが重要なのだというあたりまでは、何となく理解していましたが
まさかそれが、がんの疼痛にも関係してくるとは。

何はともあれ痛みさえなければこっちのものです。
病院の帰り道に、いつものブックオフで
相場英雄という人の「震える牛」という本をゲットしました。
天神で女子会をした日に、天神のツタヤで同じ作者の「ガラパゴス」という
長編小説を買ったのですが、
これがエコカーを売りにしているハイブリット車の隠された実情を描いた
骨太の社会派ミステリーで、久々に大ヒットだったので
あと2、3冊読んでみたくなりました。
「震える牛」は食品偽装がテーマです。

相変わらず本の虫、映画の虫で、引きこもりのダメ人間ではありますが
それでも、たとえ本であれ、ネットであれ、映画であれ
知らないよりは、知ったほうがよいことはたくさんあります。
このところ、東京の豊洲市場に関する疑惑が、メディアをにぎわせていますが
こうして単発的にでてくるスキャンダルは氷山の一角で
依存症の問題も、各種の建設や流通業界も、
がん治療などが含まれる医療界も、はたまた原発行政も
それによって、どういう層が一番大きな利益を享受しているか
またどういう層が一番被害を被っているか
あるいは経済的な利益に結びつかないという理由で、誰が切り捨てられるかという
大枠のところでは、すべて共通し、つながっているように思います。
もとより小説はあくまでもフィクションですから
書かれていることがすべて現実とは言えないかもしれませんが
まあ、当たらずとも遠からずではあるように思います。


子育てをしていた頃に、子供たちに
「どんなことでも、知っていて損になるということはない。
今は何の役にも立たないようなことでも
いずれ、ああこんなところで役に立ったと思うことがあるかも知れないよ」と話していました。

ですから今でも、依存症について勉強したことや、がんやがん治療の知識なんかも
ダイジェストではありますが伝えています。
他にも最近勉強した、ゴジラ映画の変遷についてなども語りたいのですが
そのへんは「また始まった」とあまり相手にしてもらえないので寂しいです。

テストで何点を取ったとか、学年で何番とかいう話ではなく
「知識はどんなものでも、生きていくために必要で、どこかで役に立つ」
という考え方を持ってほしかったからです。
その頃は、私の言うことが受け入れられなかったとしても
長い人生のどこかで「ああ、お母さん、あんなこと言ってたな」と
思い出してもらえたら嬉しいのですが。


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病院へ

2016-08-20 12:49:36 | 癌のこと
緩和ケアに転院してからは
5週間に一度のペースで通院していました。
けれどこのところ、心なしか、がんが活発になっていて
8月に入ってからは、夜寝ると背中の奥にダル痛い感じの鈍痛があって
これまでは、たまにしか飲んでいなかったロキソニンを
寝る前に飲むようになっていました。

それでも前回のCTの結果が、目立った変化はなしだったので
あまり気にしていませんでしたが
今週に入って、自壊創の下の部分に
ズクンという感じの、鈍くて重い痛みが出るようになり
これはロキソニンでも完全に消えることがなく
昼間も定期的に痛みが走るようになりました。

自壊している患部は、上部と下部と右側
それと、わきのほうに、少しづつ広がっていっています。
なにしろ毎日リアルがんと対面している状態ですから
小さな変化でもすぐに分かります。
新しくできているがん細胞は元気です。見た目にも活気があります。
時々何やらうごめくような感触があり
浸出液がひんぱんに出ているのもそこからです。
私の場合は、ステージ4になってからどれくらい経っているのか
正確には分からないので、これが自然の経過ということも十分考えられます。

ただ「痛みはがまんすると、鎮痛剤が効きにくくなる」という情報があったので
ちょうど昨日はダンナが休みだったこともあって
病院に電話して、臨時で診察してもらうことにしました。
実は、最近の患部や自分の体の状態で気になっていたことがもうひとつ。
それは3月から飲んでいるフェマーラが、あまり効いていないような気がすること。

前回の診察の時に、言おうかなとも思ったのですが
肝臓にあまり変化なしという結果だったので
もうしばらくこのままフェマーラでいいかと思ったのです。
けれど、このところ、がんがどんどん活発になってる気がするので
思い切って、前のアロマシンに戻していただけないかとお願いして
快く了解していただけました。

私のがんの現状では、もう定まった治療のエビデンスがあるわけではなく
しかも緩和ケアですから、基本的に患者が希望する方向で対処していただけます。
その薬の効果がどうということではなく
患者の気持ちが、それで安定するならというところに重点が置かれている気がします。
「それにしても、軟膏の件といい、文句の多い患者だな」と思われそうで心配ではありますが。

もちろん、この夏西日本は記録的な猛暑に襲われ
福岡も連日35度を超す殺人的な暑さが続いていて
それによる体力の低下が原因ということも考えられますし
そのせいで、これまでこれほど使ったことがなかったクーラーを
29度設定にはしていますが、終日つけっぱなしにしていること
(がん細胞は冷やすとよくない。冷やすと増殖するという説あり)
さらにはオリンピックやら諸々で
モチベーションが下がりまくって
めったにないくらいストレスを感じていることなどが
まとめて体の変化に影響しているような気はします。

優しい緩和ケアのドクターは
私の訴えを丁寧に聞いてくださり
ロキソニンで対応しきれない痛み用にトラマールという
ロキソニンと医療用麻薬の中間くらいの鎮痛剤を処方していただき
ホルモン剤も、以前のアロマシンを出してくださいました。
昨夜は、ロキソニンとアロマシンを飲んで寝ましたが
不思議なことに、今日は痛みも浸出液も止まりました。
ホルモン剤に、それほど即効性があるとは思えないので
やはり病は気からということなのでしょうか。

もう一つ、もはや限界に近いので
「リオ オリンピック、いつまでやる」でググッてみたら
明日が閉会式とのこと。この拷問のような地獄の日々も
今日と明日を乗り切れば終わることが判明しました。
そして今うちのTVは高校野球がついています。
あと30分、ダンナが出勤するまでの辛抱です。
やっぱりこれが最大の原因なのかもしれません。

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通院日と「コンビニ人間」

2016-08-12 15:02:35 | 癌のこと
お盆休みに入った人たちもおられるようですが
ダンナは、家族持ちの人や女性が休みを取るので
正月同様、お盆のほうがシフトがハードで、休みはありません。

今週の火曜日は通院日で、ちょうど病院は通勤コースにあるらしく
(初めて知った。早く言ってよ 怒)
あまりの暑さに、行きだけでも送ってもらおうと
ちょっと早めに家を出て、病院のところで降ろしてもらいました。
今回はCT検査もありましたが
肝臓に白い星のようなものがぱらぱらというのは相変わらずで
大きな変化はなかったようです。
素人では、あのCT画像というのは、何回見てもよくわかりません。
血液検査の結果も、腫瘍マーカーのCA15-3というのが49.7(>25.0)で
今回も微増。他はほとんど正常値でした。

先生に「もう年取ってるから、がん細胞だけじゃなく
細胞自体ができなくなってるんじゃないでしょうか」と聞いたら笑われました。
それでも、知らないうちに、しこりがわきの下に出来ていて
左側を下にして寝ると、押し付けられて痛いので
クッションなどで体の位置を調整して
工夫しながら寝るようにしています。

福岡は連日36度を超える暑さで、それだけでもよろよろしているのに
オリンピックと、高校野球まで始まって、まさに地獄の季節です。
オリンピック実況の、あのハイテンションに打ちのめされて
鬱状態が再発しそうです。あんなに叫ばなくても
普通にしゃべってくれても、何位になったかは十分分かります。
叫ぶ意味が分かりません。ダンナが出勤したら速攻TVを切ることで
かろうじてやり過ごしています。
外国のオリンピックでこの状態ですから
2020年東京五輪は、私もう生きてなくていいです。(完全に鬱モード)

そんな中、娘が「これ面白かったよぉ」と
芥川賞を受賞した「コンビニ人間」を押し売りならぬ、押し貸ししていきました。
円城塔さんの「道化師の蝶」以降、芥川賞にはごぶさたでしたが
娘の猛烈プッシュに押されて読んでみました。

子どもの頃から、家族を含めて、周囲のすべての人たちに違和感を抱いて
生きてきた恵子は、36才になった現在も
18年間、同じコンビニでアルバイトをしながら暮らしている。
コンビニで、マニュアルで均一化された「店員」の役をやっていれば
「世界の歯車」になることができ
「そのことだけが私を正常な人間にしてくれる」はずだったが
さらに世界は、彼女に恋愛とか結婚とか、様々な要求をつきつけてくる。
そこで混乱があり、波乱が起きるが結局、とそんな感じのお話。

自分探しとか、自己肯定の物語の系譜ですが
うっとうしい自己憐憫(「私こんなにかわいそう」的な)がない分
カラッとしていて読みやすかったです。
連日TVがまくしたてている、ハイテンションなストーリーとは真逆の
異次元といってもいい世界観に、思いがけず癒されました。

伊藤計劃さんの影響でSFにはまって以来
こういうミニマムな、静かな物語とは疎遠になっていましたが
やはり繊細な気持ちを忘れてはいけませんね。
なんていいながら、先日の「シン・ゴジラ」
でかいだけで、ほぼ棒立ちでやられっぱなしのゴジラには
ストレスたまりまくりでした。
しかも背中やしっぽからビームって何?
あんなのゴジラじゃない。
と人間のパートは完全にスルーして、愛するゴジラだけを
ひたすら見ていた私です。
でもせめてスカイツリーくらい、バキバキ壊してほしかった。(まだ言うか)

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通院日そして貞子

2016-07-07 09:58:43 | 癌のこと
おとといは通院日でした。
この猛暑で、さすがにチャリで行ったら倒れそうだなと思っていたら
運よくダンナが休みで、車で行くことができました。

今回は5週間に一度の、定期健診みたいなもので
主治医の先生に、前回貰えた軟膏のロゼックスゲルが
消臭に効果があって、しかも出血がかなり少なくなったことをお話ししたら
「それは良かった。いいお薬に出会えましたね」ととても喜んでもらえました。

「この前CTを撮ったのが1月なので
来月くらいに次のCTをお願いできますか?」とお聞きしたら
「分かりました。それじゃあCTの予約を入れておきますね。
それと血液検査もしておきましょう」と。

相変わらず、私のガン治療はオーダーメイドですが
ドクターはとても優しく対応してくださいます。さすが緩和ケア。
その後、ホルモン剤(フェマーラ)胃薬(ムコスタ)ロキソニンと軟膏の
お薬セットをゲットして帰宅しました。

このところ、ちょっと観てもいいかなという映画があって
「クリーピー偽りの隣人」(この前観た「岸辺の旅」の黒沢清監督)
「葛城事件」「日本で一番悪い奴ら」そして「貞子VS伽椰子」
相変わらずアレなチョイスではありますが
いずれもどんぐりの背比べな感じで
「デッドプール」の時ほど、飛んでいきたい感じでもなかったので保留していました。

けれど封切りから一定の時間が経つと、上映回数がだんだん減っていきます。
ダンナが仕事に行っている間に行くとなると夜とかになります。
そうならないうちに、せめて一本は観ておくことにしました。
電車でふた駅の、ショッピングモールのシネコンは
普通の買い物感覚で行けることが分かって、すっかり味をしめました。
「貞子VS伽椰子」
内容はともかくとして、映画館の大画面で観るならまずはこれかなと。

そして「貞子VS伽椰子」の監督さんは、以前あちこちのレンタルショップを捜し回って
天神のツタヤでやっと借りることができた「ノロイ」という映画の監督さんでもあります。
しかも「貞子VS伽椰子」に関しては
当然のことではありますが、観た人たちが結末を教えてくれない。
そして「これはホラーじゃない。怪獣映画だ。例えていえばキングコング対ゴジラだ」
というレビューを見て「決めた。「貞子VS伽椰子」にしよう!」

ところが、なんと200人近いキャパの映画館に、観客は私だけ。
「ん。ホラーでこれはちょっと涼しいかな」とも思いましたが「まあ、いいや」と。
ポップコーン売りに来たお姉さんに「誰もいなかったら、その回は中止ですか」と聞いたら
「ええ。でも曜日とか時間とかで、一人というのもたまにあります。楽しんでください」と
すごく優しいコメント。それでもさすがに貸し切りは申し訳ないなと思いましたが
上映開始直前に、ポップコーン抱えた若いカップルが二組。良かったです!

「リング」の時からすでに世界征服の野望に燃える貞子サン。
感想はそのうち映画のブログで書くつもりですが
「やっぱり!」と思ったのが「呪いのビデオ」は、今回DVDに焼かれ
ついに動画サイトにUPされて拡散し始めました。
もう誰も貞子サンを止めることはできません(笑)
観たら二日で死にます。(以前は1週間でしたが、スピードアップしました)
でも実は私は、伽椰子&俊夫クンファンなのですが。

映画館の暗がりで大画面に見入っている時は
内容の如何に関わらず至福の時間です。
そして映画の待ち時間の間に
「クリーピー偽りの隣人」の原作を買ってしまいました。
本当は日傘を買うつもりだったのですが
無意識のうちに本屋に入り込んでいました。
日傘は折り畳みの雨傘で代用することにします。自業自得です。

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通院日と軟膏の話

2016-06-03 10:55:24 | 癌のこと
今週の火曜日は通院日でした。
緩和ケアに転院してからは、3か月に一回血液検査
半年に一回CT検査という感じのスケジュールにしていただいていて
今月は血液検査の結果をお聞きする予定でした。

ただ最近の悩みが、患部の匂い。
患部は少しずつ皮膚に浸潤していて、結構浸出液が出ます。
毎日数回軽くお湯で拭いて処方されているアズノール軟膏を塗るという
相変わらず自己流で処置をしていますが
暑くなって薄着になったこともあって
さすがに匂いが、かなり苦痛になっていました。

どういう匂いかというと、あまり掃除をしてない大型犬(シェパードとか)の
犬小屋みたいな匂い(ワンちゃんゴメン)というかなんというか。
で「この匂いなんとかできないか」と「乳がん 自壊創、匂い」で
ググッてみたら、信頼のおけそうな医療関係のサイトに
「ロゼックスゲル」という軟膏のことが載っていました。

乳がんを含め、がんの特有の臭気を改善する目的で開発され
一年ほど前に認可されている軟膏です。
そこで病院に電話して、看護師さんに「このお薬を処方していただけませんか」と
お聞きしてみましたが「薬局では取り扱ってなく、病院の電子処方箋にもないので
難しい」というお返事で。
困ったなと思いましたが、次は前に診ていただいていた病院で
お薬をいただいていた薬局に聞いてみました。

そしたら「在庫はありませんが、主治医の処方箋があれば
注文して取り寄せることができます」というお返事でした。
「ということは、前の病院の先生にお願いして処方をしてもらうのはどうか」と
思いましたが、軟膏のためだけに、たびたび他の病院を受診するのも大変だし
どちらにしても、まずは今診てくださっている主治医にお願いするのが筋なわけで。

それなら、やはり今の主治医と交渉するという正攻法がよいだろうと思って
今度は、今の病院の薬局に行って「この軟膏を出してもらうことは
できませんか」と直談判しました。
そして薬剤師さんから「先生の処方箋が出れば取り寄せます」とO・Kをもらい
もう一度病院の看護婦さんに電話で経緯を説明し
先生に処方を出していただけるようにお願いしました。

こうして段取りをつけて「なにとぞ処方箋を」とどきどきしながら受診したら
優しいドクターは「分かりました」と快く手書きの処方箋を出してくださいました。
そしてこの「ロゼックスゲル」という軟膏
予想通り、かなり匂いを抑える効果がありました。
あんなに悩まされた匂いが、今はほとんど気になりません。
というわけで今回のチャレンジは見事大成功。
血液検査の結果も、腫瘍マーカーの1個のほうが微増という他は
特に問題はなく、今回もクリアできました。

当日薬局には在庫がありませんでしたが
同じ系列の薬局で、がんセンター指定のお店にはあるということで
30分ほどで取り寄せていただけました。
新しいお薬ですから、がんセンターでは処方されているようです。
まだそんなに暑くはなかったので、えっちらおっちら
チャリをこいでの帰り道「なんかあたしの免疫クン
ヨレヨレなわりにがんばってるよなあ」と
柄にもなくちょっと感動しました。

ただ今回処方していただいた軟膏は、アルコールと直射日光がNGということで
お酒はほとんど飲めないし、飲まないからいいのですが
日光のほうは、これから暑くなる季節で
今まで裸同然の格好でチャリで走っていたのをやめて
完全装備での外出を心がけなければいけません。

けれど、匂いを感じなくてすむということは
例えばバスとか電車とかに乗る時や、映画館など
人の多い場所で匂いを気にする必要がなくなり
気持ちの上では、まるで傷なんかないような軽い気持ちになれるので
本当にありがたいです。



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通院日と今の思い

2016-04-27 17:24:07 | 癌のこと
昨日は通院日でした。
ダンナが休みだったので、一緒に行ってもらいました。

今回から新しい先生になりました。
これが、前の先生に輪をかけて優しい、物柔らかな先生で。
患部を診察してもらって
「普段の手当はどうされていますか」と聞かれたので
「出血は少ないですが、浸出液は結構出るので
一日に何回かお湯でふいて、軟膏をつけて、ガーゼを交換します」
と説明したら「ご自分でそれをされるんですか」と驚かれました。

今度のドクターは、外科と緩和医療の先生で
今の病院には乳腺科はないので
乳がんが皮膚を破って表面に出ていて、周辺にも広がっている
私のような症例を見られたのは初めてだったのかもしれません。


「うち以外の病院にはかかられていないのですか」とも聞かれました。
近年国の方針で、がん治療の初期からの緩和ケアが推奨されています。
以前は緩和ケアといえば、治療の手段がなくなって
終末期に受診する医療というイメージが強かったのですが
最近は少し変わってきているようです。

けれどそれも、基本的にエビデンスに沿った
標準治療(手術、化学療法、放射線治療など)を
受けている患者さんの、心や体の苦痛を和らげることが柱になっているので
先生は、他の病院で治療を受けていると思われたようです。

「最初から治らないということは分かっていましたので
それなら、できる限り普通に生活したいと思って、ホルモン剤での治療を希望して
こちらに紹介していただきました」と説明したら、理解してしていただけたようです。

先日の映画「モヒカン故郷へ帰る」の中で
お父さんの肺ガンがわかった時に
ハイテクに強い弟くんが、ネットで
がん治療の権威らしきお医者さんの情報を検索して、お父さんに見せます。

けれど昭和のがんこ親父のお父さんは
チラッと見て「若いな」と。
そして、昔から世話になっていて、将棋仲間でもある
地元の病院の先生にぼそっと「俺、あんたでいいわ」と言います。
パジャマ姿で点滴をぶら下げ、病院の屋上に上がって
嬉々として、向かいの中学校の屋上に並んだ吹奏楽部の指揮をするお父さん。

自分も同じ病気ですから、このお父さんの気持ちがよく分ります。
病気とどう戦うのか、そして残りの時間をどう過ごすのか。
進行したがんで、治癒が望めない場合は
本人と、そして家族の選択に全てがかかっています。
しかも、無治療とか、私のようにエビデンスのない治療を選択した時は
その結果もすべて自己責任になります。
ですから、自分と同じ病気の方に
この選択がいいですよということは絶対にできません。
私の選択は、自分にとって
これがベストではなくとも、結果としてベターだったというだけだからです。

がんの標準治療をされている病院で
エビデンスのない治療を、なかなか承認してもらえないのは
お医者さんの側も、あとあともしも訴訟などになった場合に
それを指摘されると困るという点もあるようです。

最初に症状に気付いてから、もう少しで3年になります。
最近心の中では、とにかくここまで普通の生活をして
がんばってきたから、たとえ病気が進行しても
もうそれほど治療治療とバタバタしなくても
家族も友人も納得してくれるんじゃないのかなあと思い始めています。

弱気になっているということではありません。
なんか「自分それなりにがんばったよなあ」と思えるのです。
もちろんステージ4でも、仕事をされてる方もたくさんおられますから
私なんかは、がんばっているうちには入らないかもしれませんが。

それでも、告知をされてから今日までの2年間
ほぼ毎日チャリで近所のスーパーに買い物に行ってご飯を作り、家事をして
病気になる前とまったく変わらない時間を過ごしました。
だから、もうこのままで自然の成り行きにまかせてもよいのではないかと。
そして、最後の延命治療をどうするかというようなあたりも
家族のためにも、ちゃんと意思表示をしておいたほうがいいんだろうなと。
そうしたことを、家族や周囲の人たちが
少しづつ理解してくれるとよいのですが
どういうタイミングで話せばよいのか、悩ましいところです。


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家族の気持ち

2016-03-23 16:01:30 | 癌のこと
先週の火曜日は通院日でした。
乳がんステージ4の告知を受けてから丸2年になります。

告知を受けたのがおととし3月の中旬で
お彼岸を過ぎた頃に、職場の人たちに打ち明けました。
それからダンナに話し
その後長男と、珍しくお昼ごはんを食べながら
そこまでの経過を説明しました。

ダンナは、ギャンブルやら何やらありましたが
もともとは真面目で、気が小さいのだと思います。
比較的仕事のスケジュールが楽で
晩酌して、いい気分になったタイミングで
カミングアウトしましたが
予想通り「俺のせいだ」と激しく落ち込んでしまい
「いやいや、人間誰でも死ぬんやし、そら100人にひとりしか
死なんて言うんやったら、大変と思うのもわかるけど
別に私だけが特別というわけじゃないんだから」と
私のほうが、とんちんかんなフォローをするはめになってしまいました。

長男は、私の話を聞いて、言葉を失っていましたが
私が「抗がん剤とかの治療はしないよ」と言うと
「そんなことじゃないかと思った」と言ってくれました。
長男は長男なりに、私のある一面をよく理解してくれていると思いました。

ちょうどその頃、年末に結婚式を挙げた娘夫婦は
新婚旅行に行っていて
旅行から帰ってきて一息ついた頃に会いにいきました。
こちらも、もはや言葉もないという感じでしたが
精密検査の結果が近々出る話をすると
「家族も一緒に来てくださいって言われんやった?」と
厳しい口調で聞くので、しかたなく「言われたけど」とちっちゃな声で答えると
「やっぱり」と、かなり怒っていました。

告知から半年くらいは、娘からは病気に関することでは
こんな具合に結構きつい言いかたをされて
私は内心「もう少し優しく言ってくれても」と思いましたが
娘の「何かできることがあるのではないか」という苛立ちや
どうにもやり場のない気持ちが、ついそういう形で出てしまうのだというのは
十分過ぎるくらい分かりました。

緩和ケアへの転院を決めた時も
「病院変わるって言うから、よさそうなところを
探そうと思ってたら、またそうやって自分一人で
さっさと決めて!」とおかんむり。
でも私が、よほど困った顔をしていたのか
「怒ってるんやないよ。怒ってないからね」と言ってくれました。

告知から2年が過ぎて
今のところは、普通の生活ができているので
ダンナも、子どもたちも、なるべく病気のことは
考えないでおこうと思っているようなふしがあります。
私もそれでいいと思っています。
私にとっては、もう一年後、二年後の未来よりも
今日の一日が、かけがえがない、大切な時間です。

今という時間が、充実して心穏やかに過ごせることが幸せです。
娘は、機会あるたびにライブや映画に誘ってくれ
長男もですが、面白い本やマンガがあると
二人してせっせと持ってきてくれます。
家族には家族の思いがあり、不安も心配もありつつも
それでも、私の気持ちを十分理解してくれているように思います。

実は私の父は、明治36年の生まれで
終戦の直前に召集されて復員し、私は、父が50才の年に生まれました。
ですから小学校時代から、父と一緒に外出すると
よく人に「おじいちゃんですか」と聞かれました。

私は、かなり小さな頃から
「この人は、いずれ死ぬんだろうな」ということ
つまり「父親の死」というものを、なんとなく意識していたのだと思います。
相当に変わった人だったので、父のおかげで
子どもの頃から、何かと大変な思いをしたことも多かったのですが
死ぬ時に、家族が泣いたり騒いだりする愁嘆場は嫌いだと広言していて
その言葉の通り、ささいな風邪で入院し
深夜、看護婦さんも気がつかないうちに息を引き取りました。
もちろん私も死に目には会えませんでした。

最後まで、自分の信念というか、美学を貫くような生き方でしたが
亡くなったのは、私が結婚した年の冬でした。
私が22才の時ですから、それからもう38年になります。
結婚式の日は、親族の控え室に私と父の二人きりで
私は自分のことはそこそこに、父がモーニングを着るのを手伝ったりと
てんやわんやしていた記憶があります。
父一人娘一人、その娘が結婚し
自分がいなくなっても、もう娘が天涯孤独の境遇にならずにすむ
それを見届けたことで安心したのかもしれません。

その年、私は通信制で京都の大学に入学して
最初のスクーリングを兼ねて、夏に父と京都旅行をしました。
最初で最後といってもいい、ささやかな親孝行の思い出です。

一年間お世話になった優しい先生とは、今回の診察でお別れでした。
「本当にお世話になりました」と、丁寧にお礼を言いました。




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通院日といつものブックオフ

2016-02-21 10:59:45 | 癌のこと
9日は通院日でした。
今の病院の緩和ケアに転院してちょうど一年。
告知を受けてからは、来月で丸2年になります。

今の病院に転院してからは、通院日の間隔が
前の大きな病院の時より短くなった分(大体ひと月に一度)
検査の回数も増えました。

で、先月撮ったCTの結果と、血液検査の結果。
肺や他の部位への転移は認められず、肝臓は微増。
左胸の患部は、自分で見ても分かるのですが
中央の、クレーター化している10センチくらいのしこりの回りで
皮膚の部分に少しづつ浸潤しているのが分かります。
あとは腋の転移部分に増加が認められるということでした。

そして、今診ていただいている主治医の先生
とても物分かりがいい、優しい先生なのですが
3月一杯で、他の病院に替わられるということで。
実は今の病院で、乳がんの臨床をされているのは
その先生だけなのです。
先生が替わられるのは、かなり遠くの病院のようで
「前に診てもらっていた病院に戻りますか」
という意味のことを聞かれました。

福岡くらいの規模の都市でも、乳がんに対応できる
乳腺関係の科がある病院は、かなり限られています。
その中で、私のように、抗がん剤をやらないと言っても
診てもらえる病院は、おそらくほとんどありません。
それが分かったので、緩和ケアへ移行しました。

私自身は、文字通りの緩和(痛みなどが出た場合の)でもいいと
覚悟を決めての転院だったので「もう転院はしません」と答えました。
前回の診察時に、先生が「やはり抗がん剤はされませんか」と聞かれました。
ステージⅣで、治らないということが決定している私の場合
ホルモン剤のみというのは、いわゆるエビデンスはない治療で
もしその効果が認められなくなったら
あとは抗がん剤か、無治療で緩和だけという2つの選択肢になります。

先生がそう聞かれたので「ん、ということはもう使えるホルモン剤が
なくなったってことかな」と思いましたが
「抗がん剤はやりません」ときっぱり言いました。
自分でも、つくづく可愛げのない患者だと思います。

けれど今回の診察で「アロマシンにして一年ですから
お薬替えてみますか」とたずねられました。
内心「あっ、まだあるんだ。ラッキー」と思って「はい!」と即答しました。
「それじゃあ、今月からフェマーラというお薬にしましょうね」

先生はおそらくこのタイミングで薬を替えておいたら
よほどの急変などがない限りは、またしばらくは経過観察でいけるだろうと判断されて
自分が診ている間に替えておいてあげようと思われたのではないかと。
本当にいい先生に巡り合えたと心から感謝しています。

診察を終えてお薬をもらって
足取りも軽く(チャリですけど)ブックオフへ。
欲しい本をメモっていったのですが
あったのは浦沢直樹さんのマンガ「Billy Bat」の13巻だけで
あとは、ドラマにもなった今野敏さんの「隠蔽捜査」が100円だったのでゲット。
あとは久々にローレンス・ブロックの、マット・スカダーシリーズの新刊
「償いの報酬」というのがあったので、それにしました。
入手できなかった分はまたアマゾンのお世話になります(懲りんなぁ)

生きている間は、読みたい本も、観たい映画も、聴きたい音楽も
これで終わりということはありません。
以前は「いい年をして、こんな浮世離れしたことだけではダメなんじゃないか」
という迷いもありましたが、自分が本当に好きなら
どれだけ馬鹿みたいに見えたって
それでいいのだということを、伊藤計劃さんに教わりました。
今からどれだけがんばっても、伊藤さんにはかないませんが
この年になっても「面白い!」と思えることが
こんなにたくさんあるのは、幸せなことだと思います。

ホルモン剤にも、飲み薬以外にも
前の病院で勧められた注射のお薬などがあるのは知っています。
でも副作用の中に「白内障」というのがあったので
反射的に「あっ、これは無理」と思いました。
ダンナにも「目に副作用が出るっていうのは絶対やらんよ」と宣言しています。
副作用が少ない分子標的薬があるのも知っていますが
こちらはかなり高額で、しかも抗がん剤と抱き合わせというケースが多いようです。
何%という確率しか分からない治療にお金を使うか
好きな本や映画に投資するかの選択には全く迷いはありません。
残りの時間は、自分が好きなことや、やりたいことに時間もお金も使いたいです。

ちなみに子どもたちも、本と映画と音楽を与えておけば
何とかなるんじゃないかと思っているふしがあって
ですから「乳がん治療の経験がある先生がいなくなる」という話は
家族が気がつかない限り、当分内緒にしておこうと企んでいます。

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年末年始と通院日

2016-01-06 15:56:43 | 癌のこと
大晦日は、ダンナが仕事だったので
ざっくりキッチンの掃除をして、お風呂に入って
その後は紅白歌合戦。
お目当ては、18年ぶりに紅白に登場するXJapanでした。

実は私は、怒涛のような子育ての時期(小学校の高学年から
中学を卒業する頃まで)を、XJapanと故hideさんのおかげで
乗り切ったといっても過言ではありません。
XJapanの解散後は、いろんな音楽をを聴くようになり
SIONさんを筆頭に
好きなミュージシャンもたくさんいますが
Xjapanやそのメンバーには多大な恩があります。
仕事と家事と子育てと、ダンナのギャンブル問題を
16ビートのドラムのノリで駆け抜けた日々でした。

ですからYOSHIKIの伴奏でToshiさんが「Forever Love」
を歌い始めた瞬間には、特に解散前のライブの光景がだぶって
一瞬20年前にワープしたようで
思わず泣きそうになりました。
かつてビジュアル系ロックブームの立役者として
一世を風靡したメンバーたちもそろそろ50代。
どうか自分たちの音楽にプライドを持って
これからもずっと活動を続けてもらいたいです。

そんな我が家の元日イベントは2日で
ダンナは録画した天皇杯のサッカーを肴に
飲んでは寝、また飲んでは寝の文字通り寝正月。
今年の正月準備は、コスパ最優先で
ダンナは酒のつまみがあればいいわけだから
黒豆とかきんとんとか、お菓子っぽいものはたくさんはいらない
と分析して、手作りしたのは数の子となますくらい。
黒豆はできてるのをスーパーで購入、きんとんはパス。
あとはお刺身とか鍋とか、ひたすらおつまみ重視でしたが
特に不満も出ず、短い正月気分を満喫しました。

そして3日は、佐賀のダンナの実家に年始。
前回は1匹だったニャンコが、なんと2匹に増えていました。
キャットタワーなんかも建ててもらってて
お兄さん一家がそんなに動物好きだとは知らなかったので
内心はものすごく嬉しかったです。

去年は、娘夫婦のところにも、猫カフェで保護されていた
可愛い二匹の長毛ちゃんたちが来たし
実は動物と暮らすのも、セロトニンを増やす効果があるんだそうです。
世の中の人たちが、ワンちゃんやニャンコと、家族として暮らすことで
日常生活でのストレスが軽減されて
少しでも平和に穏やかに暮らせるようになれるといいなと心から思います。

そして昨日は定例の通院日でした。
患部は少しづつ増大していますし、しこりの皮膚が破れているので
滲出液は結構出ていますが、特に痛いところなどはありません。
前回のCTは9月でしたが、今回もCTと血液検査がありました。
「転移しているのが症状の出ない肝臓だし
今飲んでいるホルモン剤のアロマシンの効果を見るためにも
少し細かく肺や肝臓の変化を見ていきましょう」というお話でした。

今の病院の緩和ケアに転院してからちょうど一年。
ステージⅣの告知を受けてからは、三月で丸二年ですが
考えてみたら、告知を受けてからは一度も寝込んでいません。
仕事をしていた頃は、年に1,2回はギックリ腰で
立つことができず、蛇女のようにずるずる這っていたり
十代から持病の頭痛肩こりで、3ヶ月に一度くらいは
鍼の先生に駆け込んでいたのが、嘘のようになくなりました。

私の両親は、高校生の頃に離婚して
私は父親と暮らし、高校卒業と同時に働き出して
通信制の大学の国文科に入学したのが、結婚をした22才の時でした。
四年後には長男が生まれたので、8年かかって30才で卒業しました。
楽しいキャンパスライフなどとはまったく無縁の
年一回のスクーリング以外は、ひたすら家でレポートを書き
福岡で試験がある時にそれを受けて単位を取っていくという
ホントに地味な大学生活ではありました。

大学を出たからどうなるというものでもありませんでしたが
一度はちゃんとした学問として、文学とか言葉を勉強したかったという
ただそれだけのことでした。普通の大学は経済的に無理ですが
通信制だったら当時年間数万円の学費で受講できました。
結婚して、一応生活が安定していたその時期が
勉強ができる絶好のチャンスだったのです。

そういうわけで20代の後半は、仕事と家事と学業に子育てと
今振り返ると、いつもいつも、あれもやって、これもやってと
他の人の何倍も欲張りで、生き急いできた人生だったと思います。
そこに追い討ちをかけるように、ダンナのギャンブル依存などもろもろの問題が起こり
そこからはもう、嫌でも全力で走り続けるほかはありませんでした。
16ビートどころか、倍の32ビートでもいいくらいの早さが
自分の体内リズムになっていました。

けれど今は、生まれて初めてといってもいいくらい
ゆっくりした時間が流れている感じがします。
たまに「これもガンになったおかげだなぁ」なんて思ってしまいます。
家族とか周囲の人のいたわりも、もちろんあるのですが
自分自身でも「もうあんまりしゃかりきにがんばらなくてもいいかな」
と力を抜けるようになりました。
生きていると、本当に色々なことがあるものだなぁと
我ながら、柄にもなくちょっと感動したりもしたお正月でした。





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