今回橋谷さんのライブが開かれるのは原宿である。台風一過のさわやかな青空のもと原宿に向かっていった
リニューアルした原宿駅に降りたのは初めてである。人々から愛された以前のレトロな駅舎はなくなり近代的な建物に変わっていた。ちょっと驚いたのは駅から直接明治神宮の大鳥居まで行けるようになったことだ。以前は結構歩いて神宮橋を渡って大鳥居まで辿り着いたのだが、今では駅の裏手の出口を出るともう大鳥居が見えるのである
竹下通りも久しぶりだ。コロナも峠を超し、通りには以前のように人々の渋滞が出来ていた。女の子が好きなおもちゃ箱のような店々も以前ような活況を取り戻していた
明治通りを渡り、ちょっと行った所で脇道に入ると、目指す会場があった。「ラドンナ原宿」という店で、ここはライブ会場なのだが同時に高級イタリアンの店で、ライブを観ながら同時に食事も楽しめるという場所である。お洒落な通りの一角にある高級そうな店内に入る。予約していた席に就き、昼食でも食べようとメニューを覗いたのだが、「高!」と思わせるものばかりだった。ノンアルビールの小瓶が700円、パスタ一つを頼んだら最低でも1500円はかかる。仕方ないので一番安い900円の鳥のナントカカントカ唐揚げをオーダーした
周りには食事をしたり、ワインやビールを飲んでいる人々が居並んでいる。会社の役職にでも就いていそうな年配の人や奥様が多く見受けられ、なんだかセレブの集いに迷い込んだような感じである
朗読ライブが始まった。今回の音楽家はピアノとチェロを演奏する人々だった。ピアノを演奏し同時に作曲も担当したのは若い女性ピアニストだが、なんとこんなに若いのに自分のオーケストラを持っているという人である。日本のポピュラーミュージックージブリの音楽とか朝ドラや大河ドラマの主題歌などーをクラッシック的に演奏するというオーケストラであり、たしかに日本人にウケるし、日本的なリズムで作られた日本のポピュラーミュージックとクラッシックなオーケストラを融合させるという面白い試みである。今回は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のテーマ曲を演奏してくれた。『鎌倉殿の13人』は僕も毎週楽しみに見ているドラマであり、そのテーマ曲も好きなので、面白く演奏を楽しめた
チェロを演奏するのは25歳の若者である。5歳の時からチェロを学び始めたそうで、バッハのチェロ曲を見事に演奏したり、チェロをギターみたいに弾いたり太鼓みたいに叩いたりする今風の奏法も披露してくれた。チェロの生演奏を見るのは初めてだったが、その美しい低音の魅力に引き込まれてしまった。「セロ弾きのゴーシュ」みたいにチェロに夢中になる人間も現れる訳だと納得してしまった
二人の演奏に合わせて橋谷さんの朗読が始まった。今回も素敵で感動的な絵本が朗読されてゆく。戦争をしている両陣営の上から本を撒き、読書に夢中にさせることで和解させてゆく飛行機乗りの話。子供が突然死んでしまった羊の母子の話。悲しみに暮れる母に死んでゆく息子が最後に美しい星空をプレゼントするという感動的な話だ。「青い虎」の若者の話。虎なのに青い、虎なのにシマシマがないと周囲から虎だと認められずショゲていたのに、ある日突然自分は虎だ虎なんだと確信する若者の自己発見の物語。「チェロの木」という話。チェロの材料となる木を育てているおじいさん、チェロ作りの職人となったお父さん、そして二人が作り上げたチェロを奏で、次世代へと受け渡してゆく自分、三代に渡って受け継がれてゆくチェロの音色の物語。橋谷さんの見事な朗読で奏でられるこれらの物語は、みな素晴らしく、人を感動させるものだった。今回の朗読ライブも心から満喫できた
橋谷さん自身も光り輝いて見えた。僕よりも高齢なはずなのに気品のある美しさに満ちていて、またときには女子学生のような茶目っ気も見せて、魅力的だった。それしても感心させられるのは橋谷さんの持つバイタリティーである。病気で苦しんでいるのにもかかわらず『サンデーモーニング』でアナウンサーの仕事をし、人々を集めこのような朗読ライブも開きー渋谷で開いた朗読ライブでは自分の主治医である耳鼻咽喉科の名医の人がピアノが弾けるということで、彼を演奏家に仕立ててライブを行っていた!ーラジオのパーソナリティーもやれば、大学で講師の仕事までしているという、まさにバイタリティーに溢れた人である
病気に打ち勝って、これからもバイタリティー豊かに生きていって欲しいものである
リニューアルした原宿駅に降りたのは初めてである。人々から愛された以前のレトロな駅舎はなくなり近代的な建物に変わっていた。ちょっと驚いたのは駅から直接明治神宮の大鳥居まで行けるようになったことだ。以前は結構歩いて神宮橋を渡って大鳥居まで辿り着いたのだが、今では駅の裏手の出口を出るともう大鳥居が見えるのである
竹下通りも久しぶりだ。コロナも峠を超し、通りには以前のように人々の渋滞が出来ていた。女の子が好きなおもちゃ箱のような店々も以前ような活況を取り戻していた
明治通りを渡り、ちょっと行った所で脇道に入ると、目指す会場があった。「ラドンナ原宿」という店で、ここはライブ会場なのだが同時に高級イタリアンの店で、ライブを観ながら同時に食事も楽しめるという場所である。お洒落な通りの一角にある高級そうな店内に入る。予約していた席に就き、昼食でも食べようとメニューを覗いたのだが、「高!」と思わせるものばかりだった。ノンアルビールの小瓶が700円、パスタ一つを頼んだら最低でも1500円はかかる。仕方ないので一番安い900円の鳥のナントカカントカ唐揚げをオーダーした
周りには食事をしたり、ワインやビールを飲んでいる人々が居並んでいる。会社の役職にでも就いていそうな年配の人や奥様が多く見受けられ、なんだかセレブの集いに迷い込んだような感じである
朗読ライブが始まった。今回の音楽家はピアノとチェロを演奏する人々だった。ピアノを演奏し同時に作曲も担当したのは若い女性ピアニストだが、なんとこんなに若いのに自分のオーケストラを持っているという人である。日本のポピュラーミュージックージブリの音楽とか朝ドラや大河ドラマの主題歌などーをクラッシック的に演奏するというオーケストラであり、たしかに日本人にウケるし、日本的なリズムで作られた日本のポピュラーミュージックとクラッシックなオーケストラを融合させるという面白い試みである。今回は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のテーマ曲を演奏してくれた。『鎌倉殿の13人』は僕も毎週楽しみに見ているドラマであり、そのテーマ曲も好きなので、面白く演奏を楽しめた
チェロを演奏するのは25歳の若者である。5歳の時からチェロを学び始めたそうで、バッハのチェロ曲を見事に演奏したり、チェロをギターみたいに弾いたり太鼓みたいに叩いたりする今風の奏法も披露してくれた。チェロの生演奏を見るのは初めてだったが、その美しい低音の魅力に引き込まれてしまった。「セロ弾きのゴーシュ」みたいにチェロに夢中になる人間も現れる訳だと納得してしまった
二人の演奏に合わせて橋谷さんの朗読が始まった。今回も素敵で感動的な絵本が朗読されてゆく。戦争をしている両陣営の上から本を撒き、読書に夢中にさせることで和解させてゆく飛行機乗りの話。子供が突然死んでしまった羊の母子の話。悲しみに暮れる母に死んでゆく息子が最後に美しい星空をプレゼントするという感動的な話だ。「青い虎」の若者の話。虎なのに青い、虎なのにシマシマがないと周囲から虎だと認められずショゲていたのに、ある日突然自分は虎だ虎なんだと確信する若者の自己発見の物語。「チェロの木」という話。チェロの材料となる木を育てているおじいさん、チェロ作りの職人となったお父さん、そして二人が作り上げたチェロを奏で、次世代へと受け渡してゆく自分、三代に渡って受け継がれてゆくチェロの音色の物語。橋谷さんの見事な朗読で奏でられるこれらの物語は、みな素晴らしく、人を感動させるものだった。今回の朗読ライブも心から満喫できた
橋谷さん自身も光り輝いて見えた。僕よりも高齢なはずなのに気品のある美しさに満ちていて、またときには女子学生のような茶目っ気も見せて、魅力的だった。それしても感心させられるのは橋谷さんの持つバイタリティーである。病気で苦しんでいるのにもかかわらず『サンデーモーニング』でアナウンサーの仕事をし、人々を集めこのような朗読ライブも開きー渋谷で開いた朗読ライブでは自分の主治医である耳鼻咽喉科の名医の人がピアノが弾けるということで、彼を演奏家に仕立ててライブを行っていた!ーラジオのパーソナリティーもやれば、大学で講師の仕事までしているという、まさにバイタリティーに溢れた人である
病気に打ち勝って、これからもバイタリティー豊かに生きていって欲しいものである