このように戦前には「同人雑誌」という制度があり、戦後には「賞取りシステム」という制度が起こり(今でも続いているが)、問題はこれからの時代である。いまインターネットの登場と普及を通してメディアと文化界の大変革が生じている。戦後繁栄を極めた巨大マスコミさえ、そのために目に見えて衰退しているぐらいである。「賞取りシステム」も衰退し、本来はカリスマ的な流行作家を量産し、大量生産・大量販売方式で本を売るための制度なのだが、いくら賞を連発しても本も売れなくなってしまった。たしかに新しい第三の時代が始まろうとしているのである。
この新しいインターネットの時代に、何か新しい第三の制度を築けるのではないか。そこで考えたのが戦前の同人雑誌の電子的復活―「電子同人雑誌」である。
インターネットと戦前の同人雑誌とは精神的に共通性が多いのである。自由・自主の精神に溢れていること、上からの権威や押しつけを拒否すること、ヘタでもいいから自分の手と力でやりたがること、自由で双方向的な強力なネットワークを持っていること、など多くの共通点を持っているのだ。このインターネット環境を土台にして戦前の同人雑誌とそのネットワークを再現できるのではないか。かつて本物の文学者という真のカリスマを輩出し、日本文学と日本文化を大発展させたこの同人雑誌という制度を電子的に復活できるのではないか。
この新しいインターネットの時代に、何か新しい第三の制度を築けるのではないか。そこで考えたのが戦前の同人雑誌の電子的復活―「電子同人雑誌」である。
インターネットと戦前の同人雑誌とは精神的に共通性が多いのである。自由・自主の精神に溢れていること、上からの権威や押しつけを拒否すること、ヘタでもいいから自分の手と力でやりたがること、自由で双方向的な強力なネットワークを持っていること、など多くの共通点を持っているのだ。このインターネット環境を土台にして戦前の同人雑誌とそのネットワークを再現できるのではないか。かつて本物の文学者という真のカリスマを輩出し、日本文学と日本文化を大発展させたこの同人雑誌という制度を電子的に復活できるのではないか。