この便利な電子情報を今日のように自由自在に送信できるようになるには長い歴史が必要であった。パソコンが始めて世界的な大ブームになったのは1995年に発売されたマイクロソフトのWindows 95からだが、当時マイクロソフトはパソコンをスタンドアローンの機器として構想していてネット通信はほとんど眼中に置いていなかった。もともと会社のオフィス内で覇権を握ろうとした企業なので、データはフロッピーディスクにコピーしてオフィス内で手渡しすればいいやと考えていたのかも知れない。その頃もパソコン通信なるものはあったが一部のマニアが片言の言葉を送信し合って楽しんでいるようなもので、電報みたいな「サクラサク ムスメゴウカク」「チチキトク スグカエレ」程度のものであった。それでも自分のパソコンから直接送受信できるので、プレミアムな特権感もあって本人たちは楽しんでいたのだろうが、メディアとしてはカスであった。
ところがその後インターネットが急速に拡大し、インターネット専用の閲覧ソフトも開発され(当時は高値で発売されていた)、インターネットのサイトを見歩いてゆくことが「ネットサーフィン」と名づけられ流行語になったりした。マイクロソフトも本腰を入れてインターネットに取り組むようになり、競合他社を蹴落としてやるために「インターネットエクスプローラー」を無料で配布して大きな話題になったりした。98年頃のことであり、この頃がインターネットの黎明期であったろう。
この頃のインターネットの通信は電話線がそのまま用いられていた。もともとアナログ的な音声情報を伝える線なのだが、この線ならばほとんどの家庭や会社にすでに届いていてあらためて敷設する必要はないし、この線を利用してインターネットの電子的01情報を伝えようとしたのである。ただそのためインターネットを使うと電話が使えなくなってしまうという今ではあり得ない事態も生じた。息子や娘がインターネットを使っていると電話から遮断されたお母さんに白い目で見られるという光景が当時の各家庭での風物詩になっていた。またその通信速度も今から見るとあきれるほど遅かった。ホームページ一つ表示させるにもかなりの時間がかかり、写真一枚ダウンロードするにもパソコン画面の前で何分も通信状況が悪い時には何十分もジッと待っていなければならない。動画を見るにも手間暇がかかり、動いていたものが突然止まったり、また動いたなと思ったらまた途切れたり、あらためて再ダウンロードを要求されたりと、たくさんの時間を費やしていたのである(しかもその間お母さんから白い目で見られ続けるのである!)。
ただそれでもこの新しいメディアには新しいワクワク感があって、掲示板などで今自分が書いた投稿が次の瞬間にはアップされているのを見たりすると、今までにない新鮮な驚きを感じて、遅さやイライラも忘れるほどワクワク楽しいものであった。
ところがその後インターネットが急速に拡大し、インターネット専用の閲覧ソフトも開発され(当時は高値で発売されていた)、インターネットのサイトを見歩いてゆくことが「ネットサーフィン」と名づけられ流行語になったりした。マイクロソフトも本腰を入れてインターネットに取り組むようになり、競合他社を蹴落としてやるために「インターネットエクスプローラー」を無料で配布して大きな話題になったりした。98年頃のことであり、この頃がインターネットの黎明期であったろう。
この頃のインターネットの通信は電話線がそのまま用いられていた。もともとアナログ的な音声情報を伝える線なのだが、この線ならばほとんどの家庭や会社にすでに届いていてあらためて敷設する必要はないし、この線を利用してインターネットの電子的01情報を伝えようとしたのである。ただそのためインターネットを使うと電話が使えなくなってしまうという今ではあり得ない事態も生じた。息子や娘がインターネットを使っていると電話から遮断されたお母さんに白い目で見られるという光景が当時の各家庭での風物詩になっていた。またその通信速度も今から見るとあきれるほど遅かった。ホームページ一つ表示させるにもかなりの時間がかかり、写真一枚ダウンロードするにもパソコン画面の前で何分も通信状況が悪い時には何十分もジッと待っていなければならない。動画を見るにも手間暇がかかり、動いていたものが突然止まったり、また動いたなと思ったらまた途切れたり、あらためて再ダウンロードを要求されたりと、たくさんの時間を費やしていたのである(しかもその間お母さんから白い目で見られ続けるのである!)。
ただそれでもこの新しいメディアには新しいワクワク感があって、掲示板などで今自分が書いた投稿が次の瞬間にはアップされているのを見たりすると、今までにない新鮮な驚きを感じて、遅さやイライラも忘れるほどワクワク楽しいものであった。