「日本文学の革命」の日々

「日本文学の革命」というホームページを出してます。「日本文学の革命」で検索すれば出てきますので、見てください

小川淳也の「魂の演説」 5

2022-01-22 12:29:44 | 日本文学の革命
93年の「政治改革」以来日本の政治はさまざまに変化してきたが、いまだに未来にふさわしい新しい政治体制は確立していない。しかしやはり僕は自民党と民主党による「二大政党制」こそが最も未来にふさわしい政治体制だと思う。小沢一郎の手によって一度は頓挫させられたとはいえ、この「二大政党制」こそが日本の歴史的伝統に立脚し大きな未来的可能性を持った政治体制になり得るのだ

自民党という政党の文化的背景を探ってみると、それは「東日本的」な政党だと言える。「東日本的」ーつまり武士的であり、男性的であり、国家的国粋的な性格を持った政党なのだ。創設者の岸信介が「軍部」と深く関わっていたように戦前の「軍部」の系譜も深いところで引いている政党である。現在の自公政権では自民党と公明党が連立を組み、不思議と相性がいいが、実は戦前の「軍部」も石原莞爾が熱心な日蓮宗の信者であったように日蓮宗と相性が良かったのである。鎌倉時代に武士と日蓮宗が結びついていたらまさに日本の歴史と文明を変えていたから、その頃の歴史的怨念が今も続いているのだろう(しかしそれが実現するためにはーモンゴル人がやるにしろ武士政権がやるにしろー京都の公家の社会と文化を絶滅させることが不可欠なのであるが)

「軍部」というと悪いイメージしか湧かないが、これを「武士」に置きか変えてみると、まさに「武士」は日本の歴史を体現した存在である。平将門以来、源頼朝や義経、北条氏も武士であり、信長・秀吉・家康という日本の歴史に燦然と輝くスーパーヒーローも皆武士である。武田信玄や上杉謙信、伊達政宗、島津氏など日本のさまざまな地方を形成したのも武士であった。西郷隆盛や坂本龍馬や勝海舟など幕末維新を成し遂げた英雄たちも武士たちなのであった。まさに「武士」は日本の歴史を築いてきた偉大な存在なのであり、その伝統は日本人の中に刻み込まれているのである

対して民主党という政党の文化的背景を探ってみると、非常に女性的であり、平和や助け合いを志向し、また国際的でコスモポリタンな性格を持っている。「西日本的」な性格を色濃く持っている政党であり、そして天皇家の人々が実は民主党を応援しているように京都的公家的性格をも持っているのだ。この「公家」とはまさに日本文化を築いてきた存在である。万葉集や古今和歌集などの和歌文化を担ってきたのも公家だし、紫式部や清少納言など日本の古典文化を形成した文化人も公家社会の中から生まれた。近松門左衛門や井原西鶴や松尾芭蕉などの元禄文化も京都や大阪が生み出したものである。今日日本的とされるさまざまな生活文化もその多くが京都や関西などの公家社会が生み出したものなのである。まさに「公家」とは日本文化を築いてきた存在であり、その歴史的伝統は今でもわれわれ日本人の中に受け継がれているのである(ちなみにあの「外国主義」も公家の文化であり、武士政治と並ぶ日本の伝統的で偉大な「政治の型」なのである)

日本の歴史や文化は「武士」と「公家」という拮抗する二つの勢力の対立・抗争、切磋琢磨によって築かれてきたのである。まさにそれこそが日本の歴史であり伝統であったのである

自民党と民主党ー「武士」と「公家」と言い換えてもいいーの「二大政党制」はこの日本の歴史的伝統を国会内で「再現」するものになり得るのだ。それは戦前の政党制のような西洋の物真似にとどまるものではなく、深く日本の歴史的伝統に根ざした「二大政党制」であり、民主主義を真に日本人のものにし、この両者の切磋琢磨を通してーかつての日本の歴史がそうであったようにーさまざまな発展を切り拓くことができるものなのである

最悪なのはこの「武士」の伝統と「公家」の伝統が、お互い同士相手を滅し尽くそうとすることである。相手のいいところを認めず、互いに憎み合い、滅ぼし合おうとする破滅的関係に落ち入ることである。『こころと太平洋戦争』で詳しく書くことになるが、まさにこの関係こそが戦前の日本を破滅に追い込んだのである!

逆にこの二つの伝統がお互い同士を認め合い、根本的な対立を抱えながらも「協力」し合い「融合」し合おうという態度を取るとき、そこに「新しい日本」が生じるのである。実に大きな可能性を持った新しい日本の社会や文化が実現してゆくのだ

自民党と民主党の「二大政党制」はそれを政治的に実現するものになり得る。この二つの政党の厳しい切磋琢磨を通して、大きな未来的発展性を持った新しい日本政治が実現し得るのである

長く続いた政治的混迷や停滞を乗り越えて、そのような日本政治が実現することを期待してやまない
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小川淳也の「魂の演説」 4

2022-01-22 12:26:17 | 日本文学の革命
もちろん自民党も優れた政党である。偉大な政治家たちを輩出してきたし、戦後の日本社会を見事に引っ張り世界に冠たる「経済大国」になるまで押し上げてきた。今はたしかに保身と政権維持ばかりに固執する「既得権益」政党になっているが、しかし政党に刻まれた優れた伝統は今でも健在だろう

自民党の歴代総理の中で一番優れた政治家を選ぶとしたら、僕は「岸信介」をあげる(今の安倍晋三のおじいちゃんである)。彼はあの悪名高い「満州国」の建設に関わった人物であり、さらに一層悪名高い「東條内閣」の閣僚の一人でもあり、実にダーティーなイメージがある。戦後総理になった時も安保闘争によって国民の総スカンを喰らい、悪役のイメージのまま退陣に追い込まれている。たしかに彼はあの最高に悪名高い「軍部」の協力者であったのであり、はっきり言って同じ釜の飯を食った「仲間」と言ってもいい人間である。彼が太平洋戦争の戦犯たちの名誉回復のために尽力したのは、死んでいった「仲間」たちの無念を晴らすためであり、憲法改正を悲願としたのはアメリカに敗北しアメリカの「纏足された妾」のようになった状態から日本を解き放つためであった

この岸信介は三木武吉や鳩山一郎と連携して自民党を作り上げた自民党の創設者であり、それだけでも偉大なのだが、さらにもう一つ「日本経済の父」でもあり、戦後の日本経済が大発展できたのは彼に負うところが大きいのである

彼は政治家になる前は今の経済産業省の経済官僚であり、そして同時に社会主義的な「計画経済」の第一人者でもあった。おそらくマルクスの『資本論』を熱心に勉強して(マルクスの『資本論』は資本主義経済の構造を明らかにするとともに、その資本主義経済を克服した社会主義的な「計画経済」を運営するための指南書という性格をも持っている)、社会主義的な「計画経済」に精通し、また経済官僚としての実務と実体験を重ねることによって、「計画経済」の達人となっていったのだろう。彼はマルクスに学び「計画経済」の達人となったとはいえ、根っからの反共主義者で、共産主義から日本を守ることをその人生の使命とした人なのであった。「計画経済」を学んだのも言わば敵の武器を身につけ、それによって相手に対抗するためなのである(岸信介は後年「ロッキード事件」を引き起こして田中角栄を失脚させたが、それは田中が共産中国に近づき、ある意味日本を共産中国に売り渡そうとしたからであった)

彼の「計画経済」が一番はじめに成功したのが満州国であった。当時満州国の向こうではソ連が五カ年計画という「計画経済」によって経済的な大発展を遂げていたが、彼は経済官僚として出来立て間もない満州国に乗り込むと、軍部の一任を取り付けて彼の「計画経済」を思う存分発揮し、わずか数年で満州国を日本に次ぐ大工業国に成長させたのである。ソ連よりももっと見事な形で成し遂げたのであり、満州国をソ連の共産主義から日本や東洋を守る「巨大な砦」にしたのであった。その鮮やかな手腕を買われた岸は、日本に戻ってきて東條政権の経済閣僚になり、今度は日本に「計画経済」を及ぼしていった。この戦時日本の経済体制も大きな成功を収め、戦争遂行のための経済活動は見事に行われ、人々の生活も乏しいながらも安定したものになった(アメリカが日本本土に攻撃してくるまでの話だったが)。しかし時代の激変の中、満州国は滅亡し、軍国日本も崩壊した。しかし三度目の正直として彼が作り上げたものこそが「日本経済」なのである

戦後のはじめ吉田茂政権下で経済優先の政治が行われ、アメリカ型の資本主義が大々的に日本に入ってきたが(先に岸信介のことを「日本経済の父」と書いたが、では「母」は誰かというとこの吉田茂であろう。彼が大々的に行なったアメリカ型資本主義の輸入は「日本経済」の土台となった)、岸信介はこのアメリカ型資本主義に自身の「計画経済」を掛け合わせたのである。彼は「計画経済」の要めになる優秀な官僚機構を整備してゆき、当時「世界一優秀」と呼ばれるほどのものにした。そしてその官僚機構を通して、また自民党の重鎮として、陰に陽に経済社会に働きかけてアメリカ型資本主義と「計画経済」のベストバランスを実現したのである。当時はイデオロギー対立の時代であり、アメリカは社会主義的やり方を毛嫌いし、ソ連は資本主義的やり方を敵視していたが、日本はイデオロギーにこだわることなく両者のいいとこ取りをして、アメリカ型資本主義と社会主義的計画経済をベストバランスさせた経済社会を作り上げたのであった。それがまさに戦後の「日本経済」であり、その大発展の原動力だったのである

焼け跡の敗北から日本を復興させた岸信介は89年日本が経済繁栄の絶頂にあったときに死んでいった。あと数年長生きしたら彼が生涯に渡って戦ってきたソ連の共産主義の崩壊を目にすることができたのだが、しかし彼はその使命を果たし、共産主義から見事に日本を守り抜いたのであった
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小川淳也の「魂の演説」 3

2022-01-20 13:30:06 | 日本文学の革命
立憲民主党の前身はかつてこの小川淳也も所属していた民主党だが、この民主党はかつて国民の期待を一身に受けて自民党から政権を奪取したのだが、その後はひどい汚名を受けている政党である。民主党政権については「右往左往を繰り返してこんなひどい政権はなかった」と一般に思われているし「首相が一年ごとに交代して何もしなかった政権」「悪夢のような政権」と最悪の評価を現在でも受けている。しかしこの民主党に塗りつけられた「汚名」は、実はただ一人の男によって意図的に塗りつけられたものであった。それが「小沢一郎」である

この小沢は「二大政党制」を掲げて93年に自民党を分裂させて新党を結党し、当時「政治改革」の大ブームを巻き起こした田中派の政治家である。しかし彼の「二大政党制」とは実は田中派による「独裁政権」のことだったのである。自民党を飛び出た小沢一派はもちろん田中派だったし、自民党に残って主導勢力を形成していたのも実は田中派だった。「二大政党」のどちらも中核勢力は田中派であり、自民党に残った方は割とリベラルな田中派、飛び出た方は国粋的で右翼的な田中派という違いがあるだけで、どちらに転んでも田中派の支配が続くという田中派による実質的な「独裁政権」を樹立しようとしていたのである。そしてその向こうには同じような「独裁国家」中国との「日中同盟」も構想していた。もし小沢の「新進党」が本格政党に成長していたら、まさにこのような事態になっていたかも知れないのである。まさに日本の民主主義は危機的状態にあったのだ

この流れに終始対抗してきたのが同じとき自民党を飛び出て結党された民主党なのである。この民主党の存在と活動は新進党を崩壊させ小沢の野望を挫くのに大きな貢献をしたのであった

その後新進党に代わって民主党が二大政党の一翼となり、ついに自民党から政権を奪取したが、このとき牙を剥いたのが小沢一郎である。小沢は民主党に取り入って民主党の一員となっていたが、腹の中でははじめから民主党を潰すつもりであり、そのための勢力拡大を党内で行っていたのだ。民主党政権が誕生すると小沢はさっそく牙を剥き、民主党内での内紛・混乱・混迷を引き起こし、民主党の総理を次々と引きずり降ろし、最後には民主党を分裂させ、民主党政権を最悪な形で崩壊させてしまった。まさに小沢の思惑通りに事が運んだのであり、民主党は小沢の手によっていまだに消えない「汚名」を塗りつけられたのであった

しかしこの小沢にも「天敵」ともいえる政治家がいた。それは鳩山由紀夫である。この鳩山由紀夫もさんざんに「汚名」を受けてきて「宇宙人」とすら揶揄されているが、実は「魔法のような政治的手腕」を持った政治家なのである。辺野古問題で窮地に追い込まれ涙目で辞任する様子がテレビで映されたが、実はあんなのは真っ赤な嘘で、まさにこのとき彼の「魔法のような政治的手腕」が発揮されて、目にも留まらぬ早技で小沢一郎を投げ飛ばし、民主党に巨大な追い風をもたらしたのである(しかし調子こいた菅直人がこのとき「消費税増税」を打ち出したために選挙に敗れ、またも民主党は窮地に落ち入ったが)。その後も何度も鳩山は「魔法のような政治的手腕」を発揮して小沢を叩きのめしていったが、しかし民主党の崩壊を食い止めることができず、民主党は思うような成果をあげることができないまま政権を失ったのであった。もしこのとき鳩山由紀夫が掲げた「脱官僚依存」が実現していたら、その後の日本社会はこんなに衰退することはなかっただろうし、新たな発展が始まっていたかも知れないし、残念なことである

しかしこの鳩山由紀夫の「魔法のような政治的手腕」は同じ民主党の前原誠司にも受け継がれている。小池百合子が東京都知事になりブームを巻き起こしたとき自民党のおそらく森喜朗と組んで(前にも書いたようにこの小池は「自民党の手先」である)、民主党の息の根を今度こそ止めてやろうと動いた(あの小沢もこれに一枚絡んでいたようである)。民主党は絶体絶命の窮地に追い込まれたのだが、このとき党代表だった前原は民主党を解党するという意表外の手に打って出て、民主党議員と小池の新党を合流させることにより小池たちの策謀を粉砕してしまったのである。まさに鳩山由紀夫を思わせる「魔法のような政治的手腕」であり、結果的に民主党を守ったのである

民主党は今でも日本の民主主義を守り続けている。もし民主党がなかったら日本の国会はとっくの昔に「大政翼賛会」化され、憲法改正も日本軍の復権も実現していただろう。民主党は今でも自らに塗りつけられた「汚名」に苦しんでいるが、しかしギリギリのところで日本の民主主義を守り続けているのである
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小川淳也の「魂の演説」 2

2022-01-20 13:26:10 | 日本文学の革命
一度聞いた限りの記憶で再現するものなので、正確なものではなくいろいろ意訳があるだろうが、それは次のようなものであった

戦後の日本はバブルの時までは右肩上がりの高度経済成長の時代だった。経済はどんどん発展し、誰もが正社員になれて、給料も毎年うなぎ登りにあがってゆく。社会保障も潤沢であり、年金制度も磐石であり、イケイケどんどん左うちわで暮らしてゆけるようなまさに景気のいい時代だったのである。こんな時代に求められていたのは「自助」や「自責」だったのだが、それは昔の人間が「自助」心にあふれ「自責」の念が強い素晴らしい働き手だったからという訳でもなく、経済全体が右肩上がりだったからであり、さして苦労しなくても相応の地位が築けたからである。この時代に築かれたのが今日まで続く日本の「サラリーマン社会」なのである

しかしバブル以降の30年は日本経済の衰退の時代となった。景気は悪くなり、経済はどんどん縮小し、人口も減少してゆく。アメリカからは叩かれ、韓国や台湾そして中国からは追いあげられ、日本の経済的シェアはどんどん狭まってゆく。社会保障はゆらぎ、財政赤字は膨らみ、年金制度も老人ばかりが得をしそしてその老人とともに滅んでゆく末期的な制度になろうとしている。しかしこんな時代でも相変わらず「自助」や「自責」の念が求められ、時代の波に押しつぶされた人たち、とりわけ今の若者たちに「どうして俺はダメなんだろう」という「自責」の念ばかりを押しつけ(彼らの責任というよりも時代のせいなのだが)、彼らを絶望させ、彼らの未来を奪っている
(小川淳也が「自責」や「自助」を批判しているのは、それに代わる「共助」「助け合い」こそがこれからの日本に必要なものだと痛感しているからなのかも知れない)

そしてこれらの問題は実は政治で解決できる問題なのだと小川淳也は言う。まさに今こそが政治の出番であり、日本の未来のために政治家が奮闘すべきその時なのだ。しかるに自民党はこの30年、すべてを「いいわいいわ」で先送りし、抜本的な解決をして来なかった。自身の政権維持だけが自己目的化し、痛みを伴う改革を封印し、小手先の政治技術ー公明党との連携、マスコミ操作、低投票率などによって政権維持ばかりに汲々としている。その間にも日本はどんどん衰退し、日本はどこにも希望を見い出せない社会となっている。時代の巨大な変化に対応せずーコンピュータや人工知能の台頭によってかつて全盛を誇った「サラリーマン」という職業自体まで無くなろうとしているー日本の未来を奪っているのである

まさに今こそ政治家が未来を切り拓く決意と実行をすべきである。自民党は真の責任政党としてそれを行う覚悟があるのか。そう岸田総理に問いかけることによって小川淳也の演説は終わっている。実に熱い気迫が伝わる情熱と説得力にあふれた演説であり、なんだか「総理の器」を感じさせるほどの名演説であった

それに対して答弁に立った岸田総理は、瑣末な質問には逐一答弁したがこの小川淳也の気迫が伝わる最も重要な問いかけには全く答えなかった。「完全無視」「全く相手にせず」あるいは「無きものにする」態度であり、そういう「政治的判断」を下したのだろう
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小川淳也の「魂の演説」 1

2022-01-20 13:18:53 | 日本文学の革命
この頃テレビを見る機会がめっきり減ってしまった。毎日忙しい上にテレビを見れるツールが富士通の古いタブレットしかなく、あまり多く録画するとすぐにパンクしてフリーズしてしまうのである(前に書いた「世界最高のタブレット」iPad Proは今もガンガン使っているが、このタブレットではテレビが映らないのである。アップルの「地上波テレビなんか映してやるもんか」という意志が感じられる )。そんなこんなでテレビを見る機会がめっきり減ってしまった

今も見ているテレビ番組としてはまずNHKの『歴史探偵』がある。NHKの歴史番組はいいものが多いので毎週欠かさず録画して見ている。TBSの『サンデーモーニング』も毎週見ているが、これは知り合いの人がキャスターをやっているせいでもある。以前はよく見ていたテレビ朝日の『ミュージックステーション』はもうほとんど見なくなった。桑田佳祐が出演する際にはテレビの前で待ち構えて見ていたものだったが(彼のダンサーたちを駆使した見事なパフォーマンスには毎回大いに楽しませてもらった!)、桑田佳祐が「メンチカツの歌」で「さんま・たけし・タモリ」というかつては一時代を築いた芸能界の大御所を痛烈に批判して以来、桑田佳祐は『ミュージックステーション』に立ち入り禁止にされたらしく、また番組の質も目を覆いたくなるほど低下したので、もうほとんど見ることはなくなったのである。あと『鬼滅の刃』も毎週欠かさず面白く見ている。ただこれはdTVのネット配信で見ているので、テレビ番組と呼べるかどうか微妙だが

昨日も『歴史探偵』の録画をしようと壊れかけのタブレットでテレビを見ると、ちょうどNHKで国会中継をしているところが流れた。国会中継など今までまともに見たことがなかったが、そこで代表質問をしている人物の演説に思わず聞き惚れてしまい、最後まで見てしまった。その人物は立憲民主党の小川淳也という代議士であった

彼に関しては彼の地元・香川の選挙戦に密着したドキュメンタリー番組を見たことがある。総務省のエリート官僚でそのままでいれば将来安泰だったのに、どうしようもないほど硬直化し既得権益の塊りと化した今の日本の官僚社会に嫌気がさし、「このままでは死んでも死に切れない。官僚を辞めさせてくれ」と奥さんを説得して(この奥さんは高校時代の同級生だったそうだが、けなげに尽くすタイプのいい奥さんだった)、官僚を辞め政治家になった人物である。先の立憲民主党の代表選にも立候補した民主党の若手のホープとも言える政治家である

テレビではまさに彼が演説している最中の画面が流れたのだが、その演説に聞き惚れてしまった。熱い情熱が伝わってくるまさに「魂の演説」であった
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今年は「ブレイクスルー」の年にしたい!

2022-01-06 09:55:17 | 日本文学の革命
新しい年が始まったが、今年は様々な意味での「ブレイクスルー」の年にできると思っている。今までも「これをやりたい!」「あれを成し遂げたい!」といろいろ書いてきたが、実際にできるという自信はあったけど半分は希望や願望や決意として書いたものだった。しかし今や本当にすべてが出来るようになっているのであり、具体的に次から次へとどんどん実現してゆけるのである!

『電子同人雑誌の可能性』もすべてが完成しようとしている。「コンピュータの本質」という厄介な章もーなにしろ数学が苦手で大嫌いな僕が数学について書かねばならないのである!ーようやく目処がついてどんどん書いてゆけるようになった。あの巨大で絶対的な「西洋数学」に立ち向かおうというのだから「蟷螂の斧」(カマキリがより大きな相手にカマをかかげること。すぐにグシャッと潰されてしまう)の感があるが、とにもかくにも一つの読み物程度には書くことができるだろう。ついで『戦後の賞取りシステム』について書く。もともと「賞取りシステム」に対する疑問や反感から書き始めた『電子』だったが、一番最後にこれを書いて『電子』を完成させることになる。「賞取りシステム」についてはよく分かっているし、短い章なのですぐに書きあげることができるだろう

ついでいよいよキラーコンテンツ『こころと太平洋戦争』を書いてゆく。準備万端は整っているし、何もない所から書いていかねばならなかった『電子』に比べて(しかも何度も行き詰まり書くのを諦めようとしていた!)対象物がある評論であり歴史叙述であるから、もっと早いペースでどんどん書いてゆけるだろう。日本文学の最高傑作夏目漱石の『こころ』に新しい生命を吹き込むものになるので、これが書けたら日本文学を復活させることができるのである!

『新しい文学』ももう臨月状態である。丸々と大きくなっていつ産まれてもおかしくない状態にあるのだ。日本文学はまだその「前半部」しか書かれていないとたびたび書いてきたが、この『新しい文学』を生み出せたらその日本文学をまだ実現していない「後半部」へと進ませることができる。まさに本当に「今にも」できそうなのである

電子同人雑誌の具体的な発行もできるようになった。今まで電子同人雑誌の発行活動はほとんど全くして来なかったが、その一番の理由は「どうしていいか見当もつかない」からだった。雑誌の編集や発行活動などしたことがないし、どうやればいいのかノウハウも見識も持っていない。しかも「電子同人雑誌」とは今までにない新しいタイプの雑誌である。だからさらに一層どうやっていいのか「見当もつかない」のである。また今まで僕は人々を集めて何かをするという経験をしたことがない。もともと孤独で内向的で引っ込み思案な性格だし、人様に何かを頼んでして貰うよりも一人で本を読んだりモノを書いたりしていた方が楽なのである。ましてや自分でも「見当もつかない」ような活動に人々を引き込むなど、さらに一層やりたくなかったし、できなかったのである

しかしその「見当」がまさについて来たのである!どこをどうすれば「新しい雑誌」を作ることができるのか、それがどんどん分かってきた。まさにこれは一つの社会制度として「アリ」だと思えるようになってきた。苦手でも苦労してでも作り出す価値のあるもの、社会に有益な価値をもたらすことができるもの、そういう確信を得られるようになった。「電子同人雑誌」の具体的な発行活動もこれからどんどんやってゆけるし、やらねばならない

社会的な「ブレイクスルー」も目指したい。どうせなら文学活動で食ってゆきたいし、その方が100パーセントの力を文学に注ぎ込むことができる。加えてこの頃の労働環境ー重労働ーすぐに首切りー重労働ーすぐに首切りーの連鎖では、頑強な体の僕でもさすがに耐え難くなってきた。このままでは経済的仕事によって「いじめ殺される」ことにもなりかねない。そうならないためにも社会的な「ブレイクスルー」を目指して頑張ってゆこう!

これら様々な「ブレイクスルー」を積み重ねることによって、最終的に最大の「ブレイクスルー」ー「奇跡のドア」の突破ーが実現する。「奇跡のドア」の突破も、まさに具体的な射程距離に入ったのである!

これから次々とどんどん実現を積み重ねてゆき、今年を「ブレイクスルー」の年にしてしまいたい
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いよいよ「西洋数学」へ

2022-01-01 09:26:05 | 日本文学の革命
2022年令和4年という新しい年が始まったが、いよいよこれから「西洋数学」について書いてゆこうと思う。まず「ギリシャ数学」について書いてゆくことになるが、「ギリシャ数学」は「西洋数学」の先輩であり土台であるので(この両者は根本的には異なっている数学なのだが)、もう「西洋数学」に突入したと言ってもいいだろう

実はこれこそが書きたかったものなのである。「コンピュータの本質」とはこの「西洋数学」に他ならないからである。コンピュータのマシン的構造の中に「西洋数学」が潜んでいて(だからコンピュータのマシン的構造についてもいろいろ書いてゆくことになる)、このコンピュータを通して「西洋数学」が現実の社会に活現しているのである

現在コンピュータとそのネットワークは全世界を覆い尽くし、世界を合理主義的に改造してゆき、絶対的な支配的位置を謳歌している。だからこそあらためてこのコンピュータや合理主義とは何なのか、すなわち「西洋数学」とは何なのかを問うてみたいのだ。僕は西洋文明に属さない一日本人だからコンピュータに憧れつつも違和感も持っている。「それって本当に絶対なの?」という素朴な疑問である。コンピュータやそのテクノロジーを礼賛した本なら山ほどあるし、たまにはこういう「疑問」を呈した書き物があってもいいのではないだろうか

この「コンピュータの本質」の章は『電子同人雑誌の可能性』の中では傍系的な章だが、やはりこれを書くのも必要なことである。インターネットには「二つのネットワーク」がある。一つは世界を情報化し合理主義的に改造してゆくという「情報ネットワーク」であり、もう一つは「世界とつながりたい」「人々と交流したい」という「魂的ネットワーク」である(世界が一つになった今日、世界の人々との魂の交流、世界との相互理解、あるいは「文明の対話」は死活的に重要なものになっている)。この「二つのネットワーク」は相互に絡まり合いながら発展しているが、『電子同人雑誌』全体はこの後者のネットワークに新たに一つのものを追加しようとして書いているものであり、前者の部分はこの「コンピュータの本質」という章で書こうと思っている。現在この前者ばかりが礼賛され絶対的なものになっているので、多少それを相対化させ、後者のために道を開こうとして書いているのである

あともう一つ「ジョーク」が書きたいから書いているという面もある。この「コンピュータの本質」という章はジョーク的文章で書くには絶好の対象なのだ。このすぐ後に書く『こころと太平洋戦争』は「日本人の運命悲劇」を描くものになるので、ジョーク的文章は封印しなければならない。ならばここぞとばかりにこの章で、思いっきりジョーク的文章を書いてみたいのだ。この『電子同人雑誌の可能性』が漱石の『吾輩は猫である』のような「ユーモア・ウィット・風刺の宝庫」になれたら幸いである

新しい年が始まった
これからもより一層の気合いを入れて、がんばってゆこう(笑
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