~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

「苦しみ」に向き合う時

2016-12-26 22:49:37 | 日記

今年もあと僅かとなりました。

2月に初女先生が亡くなってから、長い長い一年でした。

田口ランディさんの講演会「いのちのエール」も

遙か昔のことのようです。

初女先生の存在が大きかった人は、長い一年だったと

言っています。

大切な人を亡くした後は、時の刻みが違って

感じられるのでしょうか…

志村ふくみさんの本に「ひとりの人間の切実な生き方に

どうむき合うか…」という文章があり、この言葉を

目にした時、初女先生が浮かんできました。

本当に、ひとり一人の切実な人生に向き合って

下さいました。

深い苦しみも悲しみも知っているから、出来たことだと

思います。

「おむすびの祈り」の本に書いてあったでしょうか

イスキアに鐘を送った修道院の院長様が、訪ねて

来られ、初女先生に交わした言葉が

「あなたは苦しみましたね」でした。

私は、この言葉が忘れられません。

先生の抱えて来た苦しみが、この一言で

全て受けとめて貰えたんだなと、心が震える思いで

読みました。

私の息子の写真を見て「まだ、お若いのに」と言われ

初女先生の頬を一筋の涙か流れて行くのを見た時

私もまた、これまでの苦しみ悲しみを全て受けとめて

頂いたと、心の底から思ったのです。

人間は、たった一人でいい、自分を受けとめて

くれる人がいたら生きていけるものなのですね。

初女先生に出会ってなかったら、今頃どうなって

いたでしょう…

本当に一人ひとりの切実な生き方に寄り添って

下さいました。

 『すんなり、するすると幸福になることはなくて

 生きていれば、何度でも繰り返し苦しみが

 やってきます。

 けれども苦しみは決して苦しみだけに

 終わることなく

 いつか喜びに変わります。

 苦しみなくして刷新ははかれません。

 真の幸福は、苦しみの中にあってこそ実感できる

 ものです。

                    佐藤 初女   』

この言葉も、私の一生を支えてくれる言葉です。

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