~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

真っ黒くろすけの「女」

2017-02-28 23:56:38 | 日記

今日から書展『明日展』が始まりました。

昨日は搬入で、表具した作品と対面してきました。

いつも表具の力を実感するのですが、作品が

バリっとして、私の手から離れ独り立ち

するのです。

今回は「女」を書きました。

作品の前に立ったら、今まで書いてきた作品の

中に一番好きかもって思えました。

真っ黒くろすけなのに、何か明るくて滑稽で

力を蓄えていて…

作品の良し悪しよりも、自分の中に

こんなエネルギーがあったことが嬉しくて

宇宙に放っても生きていける生命体の「女」を

書きたいと思いましたが、この「女」は

シャカシャカと生きて行けそうです。

初女先生は、名前に女がつくから、初女先生ほど

「女」を書いた人は、きっといないと思います。

先生に、この「女」を見せたらなんて言うかな~

「あら、まあ直さん」って言って小さく笑われるかも

明日はギャラリーで朝から受付

真っ黒くろすけの「女」と対話してみようかしら…

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「19の命」

2017-02-27 23:35:47 | 日記

今日テレビで『「19の命」生きた証し』という

津久井やまゆり園のことを取り上げた番組をやって

いました。

障がい者施設で19人ものいのちが奪われた

あの「やまゆり園」の事件です。

この事件が起きた時、被害者の氏名が匿名に

なった時、とても複雑な気持ちでした。

自分は日々、障がい者の人たちと関わっているので

特別な目で障がい者の人を見なくなっていたことも

あり、いのちを奪われているのに被害者なのに

なぜ匿名にしなければいけないのか…

ご家族の抱えている苦悩を見た気がしました。

匿名のままこの人たちは忘れ去られてしまうのか

私たちの社会は、そんなに社会なのか…

心の中にしこりのように、この思いがありました。

書のお稽古の隣の部屋で、やまゆり園のこれからを

考えるという集会がひらかれていた時、

その必死さ切実さが、私にも伝わって来ました。

関係者は真剣にこの事件と向き合っているのに

私の中では、どこかで過ぎ去ったこととして

しまってはいないだろうか…

こんなことを自問自答していた時に

NHKの「19の命」を知ったのです。

たとえ、写真や名前がなくても柔らかい絵と

言葉で、ひとり一人の人が立ち上がって

くるのです。

19人という数ではない、ひとり一人のいのちが

感じられるのです。

痛いという言葉も発せられずに亡くなっていった

人たち…

匿名にしなければならなかった家族の思いを

この「19の命」のサイトを見ながら、

もう一度考えてみようと思いました。



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宿命と運命

2017-02-26 23:17:40 | 日記

ランディさんのツイッターにこんなことが書いて

ありました。

『避けられる運命と、避けられない宿命を

見きわめるために人生って用意されてる。

どうしようもないものを受け入れたときに起こる

奇跡を見てきた。

逃げることを覚えたとき人はすごく強くなるのも

見た。なにが運命で、なにが宿命か。

見極めは難しいけど、思わぬところからサインは

来るものです』

江原さんも「宿命は変えられないけれど

運命は変えらえる」と言っています。

ランディさんが言うように、宿命と運命の見極めは

難しい…

私は、子どもに先立たれるという宿命だったのかも

しれません。

どうしようもないものを受け入れた時に起こる

奇跡…これは分かるような気がします。

変えることが出来ない宿命の上にある運命

その運命は自分の生き方で変えられる

だから希望が生まれる

それが、人生ってものかな~




 


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今年一番のハッピー

2017-02-25 17:23:52 | 日記

テレビで中学生が始めた「ハッピーボックス」

ことを知りました。

嬉しかったことや、ハッピーと思ったことを

紙に書いてハッピーボックスに入れると、

その中から選ばれたものが、給食の時間に放送で

読まれるというもので、九州の小中学校で

この取り組みがされているそうです。

「友達が縄跳びにさそってくれて

嬉しかったので、今度は自分も人に優しく

したい」とか…

ハッピーボックスを置くようになったら、生徒が

嬉しいことを積極的に探すようになったと、

先生が話していました。

何て素敵な取り組みでしょう。

子どもたちは、小さなしあわせを、

どんどん見つけて行きます。

しあわせって、条件じゃないから心をやわらかく

していると、いろんなところにあるんだよね。

版画家の名嘉ボクネンさんが言っていました。

「幸せの方が多いいんだよ。僕らは少しの

不幸の方に引っ張られてしまうけれど」と…

子どもたちは、幸せ探しの名人だな~って

思います。

ハッピーボックスが気に入った私は、作業所の

通信にみんなのハッピーを載せようと思い

「最近感じたハッピーなことを教えて」と

一人ひとりに聞いたのですが、障がい者の人も

職員も「ないな~」というこたえでした。

大人になるって幸せを感じなくなって

しまうのかなと、ガッカリしてこの企画は

やめにしました。

そうしたら今日、涙が出るほどハッピーなことが

あったのです。

市の小さな文化祭に出した、障がい者の人が

書いた「書」が、みなさんの目に留まり

心に響き、あるところからロビーに作品の

展示をしてくれないかと声がかかったというの

です。

それぞれの作品から響いてくるものが、

ちゃんと届いていたんだと、嬉しくなりました。

年に1~2回だけれど、書の先生に来て頂き

5年間続けて来た活動です。

障がいが重い人が多いので、創作活動は

難しいのではとも言われけれど、

みんなの作品が、観た人の心に響いているのです

素直な筆に、こちらの心が洗われるようです。

私は今日は、今年一番のハッピーに包まれました。

みんな有難う!

みんなの作品、めっちゃいいよ!

 



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初女さんのおむすび

2017-02-24 23:45:45 | 日記

3月2日、Bsプレミアムで再び初女さんの番組

『初女さんのおむすび・岩木山麓ぬくもりの食卓』

放映されます。

これだけ再放送される番組は、NHKでも珍しい

そうです。

初女さんを求める人たちは、初女さんが

亡くなっても後を絶たないということなのでしょう。

昨日、職場の人が「うちの子、おむすびは

不味いから遠足の時もサンドウィッチが

いいっていうの」と言うので、「どうやって

作っているの」と聞くと、「崩れるといけないから

ぎゅうぎゅう握って、だから子供がかたくて

美味しくないって」と、困った顔をして

いるのです。

そうだよな~おむすびって崩れないようにと

力を込めて握っていたもの、私だって…

初女さんの崩れないのに口にいれると、ご飯が

ほどける、おむすびを知った時は

おむすびってこんなに美味しいかったんだと

本当に驚きました。

そんな初女さんも昔は、おむすびは苦手で

塩水を使っていたから、すぐにパラパラになるので

ぎゅうぎゅう結ばないとダメで、かたく結ぶから

美味しくないと言われ、ますます苦手になった

そうです。

でも、水を出来るだけ使わない方法を知って

美味しいおむすびが結べるようになったそうです。

初女さんは、いつも「直さん、おむすびはご飯の

炊き方が大切なのよ」と言ってました。

あの神業のような水加減は、イスキアのスタッフも

分からないと言ってました。

結ぶ時も、指を使うのでなくたなごころを

使って結ぶのです。

「ご飯の一粒一粒が呼吸できるよう、空間を

感じるようにやさしくむすぶ」のがコツだ

そうでう。

初女さんのおむすびの向こうに、初女さんの

生き方が見えて来るようです。

 コンビニのおむすびを障がい者の人が

食べやすいように、キッチンばさみで切ったら

ぎちぎちに握られているので、崩れないのです。

あまりのかたさにびっくりしました。

河合隼雄先生はおむすびは日本の文化だと

言われていたそうです。

コンビニのおむすびが日本のおむすびの代表に

なったら、もう文化じゃないかもしれない…

初女さんから教えて頂いた、おむすびを食べて

もらって、おむすびの美味しさを知ってもらい

たいな~

おむすびはソウルフードだから…



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ゆっくりの世界

2017-02-23 22:58:33 | 日記

私の職場は、障がい者の作業所です。 

 障がいが重い人が多く、言葉を話せる人は2人です。

作業と言っても、一人で出来る人は3人

1冊100円のメモ帳に、1枚1枚ステンシルで

表紙に絵を入れていくのです。

1日やって表紙が4枚出来れば、よく働いたね!

という感じです。

効率という今の社会からは、別世界にいる感じ

です。

お仕事以上に重要なのが、トイレに行くこと

みんなのトイレが終わると、気が付けば

お昼になっているのです。

食べることも介助が必要です。

トイレと作業と食事で、一日が終わるのです。

でも、このゆっくりを流れる時間が、

ほっとさせてくれるのです。

私たちが、置き忘れて来たものが彼らの中には

あるのです。

月に一回のスポーツ教室でのゴロバレー

(座ったままの当てないドッジボール)は、

みんな動作があまりにゆっくりで、見ていて

眠くなってしまうほどです。

障がいを持った人がいることで、知ることが

出来るゆっくりの世界。

この世界が、競争社会を暴走させない小さな

石つぶてになるかもしれません。

明日はプレミアムフライデーでしょうか。

早く終わって、お金を使って楽しむことを

考えるのでなく、ゆっくりの世界を体現してみたら

どうでしょうか…





 





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初女さんの信仰

2017-02-22 22:58:33 | 日記

ブログを書く前に、何気なく初女さんの

「いのちをむすぶ」の本を開いてみたら、

何度も見慣れた初女さんの写真なのに、涙が溢れ

止まらなくなりました。

悲しいとかじゃなくて…

やっと少しづつ分かって来たのです。

初女さんの言っていた信仰が…

初女さんは、クリスチャンだから、信仰って

いうと、キリスト教が浮かんできますが

初女さんの言っていた信仰とは、もっと

根源的なことだったということが、

やっと分かって来ました。

どうして、初女さんが生きていた時には

気が付かなかったんだろう…

初女さんと会えることが嬉しくて、

初女さんが伝えようとしていたことに

心が行ってなかったんだ…

初女さんの愛と信仰の深さを、やっと私の魂が

感じ取ったのです。

初女さんは目の前の私だけじゃなく

ずっと先の私も信じてくれていたのですね。

(勿論、それは私だけじゃなくて)

「信仰」とは、信じることそのものなんですね。

涙が止まりません…





 





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『女』を書く

2017-02-20 23:12:04 | 日記

久しぶりに来た友人のメールに、「生きているのは

並大抵なことじゃないね」とありました。

生きるって、そんなに難しいことじゃないんだと

思える時もありますが、なんて過酷なんだろうと

しんどくなることがあります。

それが生きてるってことでしょうか…

2月28日から始まる書展「明日展」に『女』を

書きました。

10年くらい前に、宇宙物理学者の佐治晴夫さんの

講演を聞いたときに、「もしも宇宙に男性と女性を

放ったら、生きていけるのは女性だろう」と

話されていたのが、心に残っていました。

今回書いた『女』は、宇宙に放っても

シャカシャカと生きていく生命体の女を書きたいと

思ったのですが…

女性はいのちを生み出すから、

やっぱり男性より生きていく力が強いかも

人生は平坦ではありません。

どうして?と思うほど過酷なこともあるけれど

宇宙に放っても生きていける生命体が

自分の中に宿っていると思うと、ちょっと力が

沸いて来るかもしれません。

Mちゃん、共に頑張りましょう!

『女』

う~ん、書くのが難しい…

 

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覚悟

2017-02-19 23:41:52 | 日記

吉本ばななさんの本に、友人から聞いたという

言葉が載っていました。

それは、「神様って、その人の覚悟だけを見ていて

神さまを当てにしないで覚悟のままにがんばれば

最後のひと押しだけ手伝ってくれるんですって」と

いうものです。

そうか~と、何となく合点がいきました。

初女先生は、親しかった人たちに、時期は異なり

ますが、それぞれに対する最期の言葉を遺して

います。

私の友人は、初女先生が言われた

「私、覚悟しました。」でした。

思えば先生は覚悟の人だったような気が

します。

ばななさんの本で、この言葉に出会った時

初女先生の「覚悟」を思い出しました。

そうか、神さまはその人の覚悟を見ているのか…

そして、最後のひと押しだけ力を貸してくれる

のか…

最初からの神頼みが多い私は、覚悟がまだまだ

ないってことだな~

初女先生の中を貫いていた

『神の計らいは限りなく

 生涯わたしはその中に生きる』は、

覚悟がなければ、この道は歩けません

初女先生の覚悟の向こうに、神さまが

いらしたんですね…

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初女さんの「それでいいと思いますよ」

2017-02-18 10:59:03 | 日記

東日本大震災が起きた時、初女さんに電話をして

「先生、私どうしたらいいの?」と聞きました。

その話を初女さんと親しい人にしたら、

「そんなこと初女さんに聞くの直さんぐらいだよ」

言われました。

思えば、私は何でも初女さんに聞いていました。

聞けない時は、手紙を書いて…

「直さんの手紙をゆっくり読む時間がないから

飛行機の中で読もうと持って来たの」と言われて

いたこともあります。

何でも聞いていた初女さんがいなくなり、

私は、初女さんに「私、どうしたらいいの」と天に

向かって言ってみたら、「全部伝えてあるよ」

という言葉が降りて来ました。

それでも、辛い時は初女さんにやっぱり聞きたく

なるのです。

今朝も「初女さん、私どうしたらいいの」と

聞きたい思いで一杯になっていました。

その時、テーブルにあった中村さんの

「初女さんの思い」を読み返していたら

初女さんの「それでいいと思いますよ」の

言葉に出会い涙が溢れて来ました。

初女さんの写真を前にして、涙する私に

初女さんのちょっと高い声の

「それでいいと思いますよ」が、確かに聞こえて

来ました。

これからも「初女さん、どうしたらいいの」と

問いかけながら、進んでいくなかな~

「それでいいと思いますよ」


 

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