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~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

初女さんの豊かさ

2025-08-20 00:36:13 | 日記
ふと、初女さんの言っていた
「私、倹しいのよ」という
言葉が思い出されました。
倹しい(つましい)を調べると
質素で贅沢をしない様子
倹約することとあります。
今は殆んど使われなく
なった言葉かもしれません。
倹しいのと言っていた
初女さんの日々の暮らしは
とても豊かに感じられ
ました。
初女さんと居ると、時が
ゆっくり刻まれるようで
イスキアを訪れる度に、
あ~1日は24時間で充分だ
と思っていました。
スープを作る時も、ミキサー
は使わず、すり鉢で滑かに
するのです。
そうすると野菜の甘味が
出てミキサーでは出せない
味わいになっていました。
くるみの薄皮も楊枝で
剥がしていました。
初女さんの手は、いつも
動いていたな~
『心をかけることは
手を掛けること。
手を掛けることは
時間を掛けること。』と
言われて、楽をするという
考えは、初女さんの中に
なかったのではないかしら
『美味しいが心の扉を
ひらくの』と、どこまでも
丁寧に作られていました。
初女さんと一緒に居ると
深く豊かな時の中に
居るようで、それだけで
満たされていました。
初女さんと一緒に居ると、
一度きりのこの人生を
もっと丁寧に生きなきゃと、
思いました。
私達は豊かさと便利さを
求めてきましたが、
本当の豊かさを知らないの
かもしれません。
昨日、おむすび講習会で
丁寧に作ったおむすびを
食べ、おむすびだけで
皆が満たされていました。
こういう豊かさが心も
豊かにしてくれるって
ことを忘れているのかも…
明日もおむすびを結ぼう。
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今こそ田中泯さんの言葉を!

2025-08-14 07:41:48 | 日記
少し乱暴な言い方を
すると今、世界では調和を
求る人と「ファースト」に
熱狂する人とに分かれて
いるような気がします。
「ファースト」は、他を
排除するようで、私は
どうしても理解出来ず、
なぜ、あんなに熱狂する
のかが分かりません。
言い知れぬ怖さを感じて
います。
地球ファーストなら
賛成だけど…
友人のFacebookに
10年前の田中泯さんの
言葉が載っていました。
今こそ、この泯さんの
言葉を分かち合いたい!
と思いました。
***

「次代への伝言...戦後70年に~負けからのスタート~」田中 泯

戦争に負けたからなのか、大人も子どもも、勝ち負けとか優位に立つとかっていうことを日常の中で意識していたように思う。

誰が1等賞を取った、とかね。僕は苦手でした。オリンピックでも日本が勝たなきゃいけないのは 何でだろうと思っていましたね。

こういう意識がエスカレートすると、常に強い方にいなきゃいけない国になっちゃうと思う。

そういう考えが根底にあるから差別や貧困、ハラスメントはなくならないんだと思います。

なぜ負けちゃいけないんだろうか、と僕は言いたい。負けたり謝ったりした方が利益になるかもしれないって思うんですね。

国同士の付き合いでも、「向こうはまだ認めていないから」「向こうもやっているから」って発想になる。かっこ悪くて見てられないですよ。

たとえ相手が認めず、償いがなくても、やるべきことはやるのが日本人。日本は そういう美しい国だと思うんですね。

例えば原発の問題にしても、人の手に余るものなのに、なぜ動かすのか。

日本は世界に先駆けて、「持ちません」と宣言すべき。それが真の勇気だし、真の優位。負けた経験と感性っていうのは何者にも代え難いし、全てのスタートラインになる。

でも日本は終戦をスタートラインにしなかったんですね。豊かにするとか、もう一度勝つとか、そっちばかりを目指した。

終戦後も世界では戦争で人が死に続けている。これを考えずに戦後70年なんて語れないと思う。

国益や人道って言葉を使って戦いの理由にしている。訳が分からないです。

集団的自衛権の議論も「侵略されるかもしれない」という発想から。

要するに最初から人間を信頼してないんです。

家族、絆、自分探しとか、言葉だけが氾濫して、国家として「人間とは」という思想を持っていない。相手(の国)と話し合う機会も少ない。

人間の最低条件は考えることです。経済とか国益とか目先のことじゃなく、人類の歴史に立って考えることをすれば、おのずとやることは分かってくるはずなのに。

やり方が野蛮ですね。

僕らは子どものころ、「人は平等だと思え」と教わりました。戦後教育ですよ。でも国が今やっていることは違う。私たちが今それを変えていかない限り未来はないです。

子供たちに未来を託すなんて、ずうずうしすぎます。

  2015年
   山梨日日新聞より
***

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初女さんからのメッセージ

2025-08-09 07:17:04 | 日記
連日の猛暑の中、暦の上では
立秋を迎えました。
確かに日暮れが早くなり
鳴く蝉の声もかわって
きました。
自然はどこまでも誠実に
時を刻んでいるのに、
この自然を狂わせて
いるのは、私達人間
なんですね。
『森羅万象は神の働き
人間もまたその中にある』
私達も他のいきものと
同じように自然の一部だと
いうこと…
きっと縄文人はそのことを
感じていたんだと思います。
自然に沿って生きれば
1万年も平和ないとなみが
続くということを伝えて
くれています。
私達は自然に逆らって
生きているから、だから
こんなに生きることが、
大変になっているのですね。
初女さんは、よく言って
いました。
「自然に任せましょ」って…
 大切な人を見送り、また
いのちの世界と向き合って
います。
今まで、ぼんやりとしか
わからなかった初女さんの
言葉が、少しだけ輪郭が
はっきりしてきた気がして
います。
さなぎがもがきながら、
脱皮していくように
このどうしようもない
寂しさが、感謝にかわって
いく…
今その中に居るのかも
しれません。
寂しさからの脱皮の
途中に…

 鳥はどうして飛んで
 いるのでしょうか。
 きれいな花を咲かせるのは
 どうしてでしょうか。
 誰も答えることが
 できませんが、
 これが感謝です。
 こういうことを深く
 とらえない人もいますが 
 すべてが感謝ですし、
 感謝は生活の上で
 基本的なことです。
 "感謝"は、わたしの
 いちばん好きな言葉です。

      佐藤 初女

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山田靖子さん、寂しいよ

2025-08-05 00:18:00 | 日記
7月30日に大切な人が
天に召されてしまいました。
山田靖子先生です。
この方がいるから横浜から
横須賀の先生の近くに
越して来たのです。
どんな時も傍に寄り添って
くれて、先生の家は実家の
ようでした。
いや、実家以上でした。
無償の愛を見せてくれた
方でした。
治療家だったので、
息子は病院に行かず
いつも先生に治して
もらっていました。
私達はなぜか先生は
死なないと、どこかで
思っていたのです。
息子は120歳まで生きて
と、言ってました。
闘病中も色んなミラクルを
見せてくれ、お医者さんも
びっくりしてました。
だから、元気になると信じて
いたのに…
天の方で靖子先生が必要と
なったのでしょうか…
おむすび講習会に行く私を
本当に喜んでくれ、「直さん
私のうさとの服を着て
活躍して!」と言って
応援してくれてました。
母が亡くなった時より
堪えています。
寂しくて仕方ありません。
「死は姿の別れであって
心の別れではありません」
という初女さんの言葉を
反芻しても、やっぱり
寂しくて、寂しくて…
亡くなってから毎朝
おむすびを結んでます。
私を立ち上がらせて
くれるのも、おむすび!
靖子先生のお棺にも
おむすびを入れさせて
もらいました。
人と人、心と心を
結ぶおむすびは、
天と地を、魂と魂を
結んでくれる
そんな気がするんです。
でも、寂しい…
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逆転しない正義

2025-07-28 07:09:00 | 日記
いつの時代も子どもは正義の
ヒーローが大好き!
昔「月光仮面のおじさんは
正義の味方よ、良い人よ」
なんて歌がテレビから流れ
子どもは夢中になりました。
ウルトラマンも戦隊モノも
いつの時代も子ども達は
正義の味方が大好きで
憧れました。
でも、正義って何?
こんなことを考えずに
この歳まで来てしまった私が
今、正義を考えているのは
朝ドラの「あんぱん」で
『逆転しない正義』という
タイトルを目にしたからです
このドラマの主人公
やなせたかしさんは、
1929年生まれ、戦争を
生き抜き、徴兵された中国
から命からがら還って来た
方で、その戦争体験によって
正義について真剣に考える
ようになったそうです。
第二次大戦中、お国の為に
戦う、お国のために命を
捧げるという正義が敗戦で
見事に覆されました。
やなせさんは「僕には何が
正しいのか、まったく
わからなくなってしまった。」
と、書いています。
そして、どんな時代、
どんな社会でも、本当に
正しい正義とは何かを
探究する中で辿り着いたのが
『逆転しない正義』
戦時の飢えと死の恐怖、
価値観の崩壊から、
頭で作る正義ではなく
『目の前の困っている人に
手を差し伸べる』
そのシンプルさが
真の正義だと実感した
そうです。
「本当に正義と言えるのは、
お腹を空かしている人に
パンのひとつでも分けて
やることなんです。」と
書いています。
私達は正義というと、
何か凄いことをしなければ
と思ってしまいますが、
この逆転しない正義は
日々の暮らしの中でこそ
出来る正義であり、
そのことが世界を良くして
いくことに繋がっているの
だと信じられるのです。
 テレビに飢餓で痩せ細った
子供が映ったら、小さな子が
自分のご飯をスプーンに
のせて、画面の子供に食べ
させようとしたそうです。
私たちは誰もが魂の中に
この逆転しない正義を持って
いるのだ!
アンパンマンは
みんなの中にいる‼️
やなせさん
私もささやかでも
この逆転しない正義を
実行していきたいです。
この言葉を心に刻んで!


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