少し前から、染織作家の志村ふくみさんと
評論家の若松英輔さんの書簡集「緋の舟」を読んでます。
読んでいるだけで心が洗われていくような気がします。
美しい日本語にハッとさせられ、凛とした品位のある
言葉に、手紙だから出てくる言葉であり文章なのだろうな
と思いました。
パソコンのキーボードを打ちこむ中では、このような
言葉は生まれて来ないと思いました。
先日読んだページに、シュタイナーの死の前年の言葉が
載っていました。
『人間よ、お前は宇宙の縮小された姿だ。
宇宙よ、お前は遙かな果てにまで流れ出た
人間の本質だ』
何度も読み返しましたが、まだ意味はわかりません。
でも、深く心に留まっています。
初女先生も亡くなる1年前くらいに「宇宙の母」という
ことを言われていたと聞きました。
「二十億光年の孤独」でデビューした詩人の
谷川俊太郎さんは、地球の上に立つ人が宇宙と
繋がっているという感覚が当たり前のように持って
いる方で、その視点を持って詩を書かれています。
私たちの体の原子と星の原子は同じだと聞きました。
「宇宙」
これからの時代のキーワードとなるかもしれない
言葉だと思えるのです。
初女先生もシュタイナーも、なぜ死が近づいた時に
「宇宙」を語っていたのでしょう
いつか、このこたえを見つけられる日が来ることを
信じて…