宇宙ベンチャー企業のQPS研究所(福岡市、大西俊輔社長)は、2020年までに小型の地球観測衛星2機を打ち上げる。
同衛星は天候や昼夜にかかわらず地上の撮影ができる。例えば、災害時などにヘリやドローンが飛ばせない場合でも、現場を確かめられる。
19年前半に1機目、20年3月ごろに2機目、合計36機の打ち上げを目指し、全てそろえば、世界中のほぼどこでも約10分以内に撮影可能となる。
QPS研究所は、「九州発の小型人工衛星を作ろう」を合言葉に、九州大学の学生が取り組むQTEXプロジェクトなどがベースとなり、2005年に設立された。「QPS」はQ-shu Pioneers of Spaceを意味する。
同研究所は、収納性が高く、軽量で大型のアンテナを開発することで電力とアンテナのハードルを乗り越え、1mの高分解能でありながら、従来の20分の1の質量の100kgへの軽量化、コストも従来の約100分の1を実現できるなど、常識を超えるイノベーションを実現してきた。