九州大学発で世界初の地球観測用小型高分解能SAR(合成開口レーダー)衛星の打ち上げに取り組むQPS研究所(福岡県福岡市、大西俊輔社長)は、小型人工衛星を早ければ10月にも打ち上げると発表した。
同社は、直径3.6mと大型でありながら、わずか10kgと大変軽く、更に打ち上げ時はコンパクトに折りたたまる収納性の高いアンテナを実現することで、従来の20分の1の質量の100kgへの軽量化、コストも従来の約100分の16を実現した。
さらに同社は、2024年頃を目標に、36機のSAR衛星体制を構築し、世界中のほぼどこでも約10分で地球を撮影することができる体制を構築し、継続的に得られる画像データとAIを組み合わせることにより、インフラ老朽化の検知、農業、海洋・漁業等の効率化、物流の効率化、災害時の迅速な状況把握、自動運転向けの高頻度高精細3Dマップの実現等のアプリケーションへの活用を目指す。