アイスペース(ispace、東京都中央区、袴田武史社長)とアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府宇宙機関であるムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)は、月面への輸送サービス契約を締結した。
MBRSCは、複数のペイロード輸送サービス事業者を検討した結果、技術的な信頼性の高さからispaceを選択したもの。
MBRSCが開発を進めている月面探査ローバー「Rashid」は、ispaceが運営する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」の2022年に行われる予定のミッション1で、ispaceのランダー(月着陸船)によって月に輸送される。また、月までの航行時における通信と電力そして月面で無線通信を提供することも合意された。
今回の取り組みは、新たな知識や能力の構築、次世代の宇宙科学研究者の育成、国際的コラボレーションの促進などUAEの宇宙開発戦略の重要な部分を担っている。今回のミッションの実施により、UAEと日本は、米国、ロシア、中国に続き、月面に宇宙機を着陸させる2か国になることが期待される。