銀河「メシエ 77」は、中心核からジェットや強烈な光を出している活動銀河として有名だが、みかけは穏やかな渦巻銀河なので、なぜ中心核が活動的なのか、これまで謎とされていた。
「メシエ 77 (または NGC 1068) 」は、その中心に莫大なエネルギーを放出する「活動銀河核」を持っている事で有名な銀河。今から 70 年以上も前、アメリカの天文学者カール・セイファートによって初めて研究されたため、セイファート銀河と呼ばれています。エネルギーを生む「エンジン」の正体は、銀河の中心に潜む超巨大ブラックホールだと考えられている。「メシエ 77」の場合、超巨大ブラックホールの質量は、実に太陽 1000 万個分に及ぶと考えられている。
今回、国立天文台と放送大学の研究チームがすばる望遠鏡で撮影したところ、遠い過去に起きた「事件」の存在が浮かび上がってきた。
この銀河は穏やかなうわべとは対照的に、実は数十億年前にそばにあった別の小さな銀河を飲み込んで、中心核にある超巨大ブラックホールに活を入れていたのである。
これは、「メシエ 77」中心核活動の起源を解明する上で重要な成果。