グーグルによる賞金総額3000万ドルの国際宇宙開発レース「Google Lunar XPRIZE」(GLXP)に挑戦するispace(東京都港区麻布台)が運営する日本初の民間月面探査チーム「HAKUTO(ハクト)」は、丸紅情報システムズ(MSYS)とテクノロジーパートナー契約を新たに締結した。
今後、ハクトは、丸紅情報システムズから3Dプリンターと3Dスキャナーの技術支援を受けて、月面探査ローバーのフライトモデルの開発を進めていくことにしている。
ハクトが開発・製作する月面探査機(ローバー)は、4輪タイプのローバーと2輪タイプのローバーの2タイプを組み合わせた「デュアルローバー」を特徴としており、月面に存在する縦孔を探査することを最終的なミッションとしている。2015年1月にはGLXPの「モビリティサブシステム中間賞」を受賞し、ハクトのローバーが宇宙空間でも機能する性能を持つことが評価されました。
2014年に製作されたハクトのプレフライトモデルの車輪は、ストラタシス製3Dプリンターで造形されているように、耐熱性に優れた造形材料「ULTEM9085」を使える点、また設計の自由度が高い点を生かし、今後開発されるフライトモデルでも3Dプリンターが活用される予定。
また、実際造形したものを設計と比較し設計値と実製品との製造差異を検証するために3Dスキャナを活用することで設計への改善を容易にし、より高品質の製造を実現でき、開発期間短縮に寄与できる。