この間大阪の淀川河口付近に迷い込んできた、迷いクジラの淀ちゃんの死骸を、紀伊半島の沖に沈めてしまって、食べるでもなく、研究するでもなく、標本にするでもなく、もったいないなぁと思っていた。
でも、この淀ちゃんは、体重約38トンになるマッコウクジラで、1年くらいをかけて骨だけになり、10年以上かけて完全に骨も分解されるのだそうだ。
深海は栄養素が乏しくて、そこに大きな鯨が沈んで来ると、2000年分くらいの栄養になるという。特に鯨は脂肪分が多くてメタンや硫化水素を分解の際に流出させ、これを食べる化学合成細菌が発生するのが特徴らしい。
栄養の乏しい深海などで、部分的にカニやエビ、貝や最近が多い場所があって、以前、鯨の死骸があったことでできた生態系で「鯨骨生物群集」というのだそうだ。かなり閉鎖的なもので、海の中には、何カ所かこの鯨骨生物群集が存在するとのこと。1987年に初めてカリフォルニア沖で発見され、1992年には日本の小笠原沖にもあるそうだ。多分ずっと昔からあるけれど、人間んが深海に行けるようになって、気がついたというものだろうけど。きっと、いずれ何千年も何万年もすれば、他の水と混ざってしまってこの生態系も広がってしまうのかも知れないけれど、海流も穏やかで大きな生物がかき混ぜることもほとんどない海の底では、静かにこの生態系が育まれているんだろうなぁ。
人間に都合のいい活用だけでなく、海全体として地球規模で、死骸が意味あるものになっているんだなぁと、感動。
給食の鯨の甘露煮おいしかったですよね~。
お茶も美味しかったです。^^ありがとうございます。
「食べないの?もったいないなあ。」
としか思いつかなかった胃袋人間でございます。小学校の頃、給食で出た鯨の串カツや甘辛い煮つけが大好物でしたの。お粗末(^^ゞ