ある40代女性の生活

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千住明さん「彩・美・風 和食に学ぶ曲作り」

2008年05月22日 06時06分42秒 | 新聞
昨日の朝日新聞夕刊で、千住明さんの「彩・美・風」というコーナーは、「和食に学ぶ曲作り」でした。

千住明さんは作曲家で、「音楽と料理はよく似ている」と感じられた話です。

西洋音楽には「時間芸術の三角形」という考え方があるそうです。
10分間の曲を作曲するときや、2時間のコンサートのプログラムを考える際に、クライマックス(頂点)をどこに持ってくるかを考えるとき、後半以降に持ってくると人の生理に合うとされています。

千住さんは、料理の組み立てから多くのヒントをもらうとして、

友人で和食料理人の神田裕行さんとイタリアに行ったとき、神田さんが「西洋は足し算だよね。生の鯛があったら、オリーブオイル、ハーブ、バルサミコ酢、パルメザンチーズ、塩、こしょうと足して、複雑な香りを楽しむ。和食は引き算。香りが気になる時、湯がいたり、炙ったりして素材を引き出すための引き算をする」と言われたとあります。

千住さんは「僕は西洋音楽の理論と方法を使うプロだけど、その心は和食と同じであると思った」そうです。

オーケストラを書く時、塗り重ねて複雑な色彩を出すテクニックも、千住さんは周りをぼやかして、あるラインを引き出すためのテクニックとして使い、印象派の色彩で墨絵を描くように譜面を書くとおっしゃっています。

音楽と料理に共通点があるという考え方は、新鮮でした。

そういえば、その記事の上は油絵の解説でしたが、油絵は実物に近寄ってみると、ケーキの生クリームのように油絵の具をキャンパスの上に塗り重ねてあります。

千住明さんは、千住3兄弟として、お父さんの千住鎮雄さんが、自分が好きなことを一生懸命にやりなさいとアドバイスし、支援され、お兄さんの千住博さんは日本画家、妹の千住真理子さんはバイオリニストと、芸術家揃いの家です。

そういう環境での会話等が、こういう視点のきっかけのひとつになっているかもしれないと思いました。


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