息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

鬼神曲 考古探偵一法師全の不在

2014-07-05 10:49:31 | 著者名 あ行
化野燐 著

シリーズだ。『葬神記』の続きである。
前作で大活躍だった考古探偵はタイトルどおり不在。
考古学の学芸員・呉から、半ば強引に出雲の山奥へと
連れてこられた遺跡発掘アルバイトの古屋。

しかし、あるはずだった「鬼の頭蓋骨」は古墳から消失していた。
そして周辺に眼帯をした男が出没していた。
宿泊するセミナーハウスは、かつての学長の趣味で鬼をデザインした
奇妙なつくりになっていた。
そこで連続殺人の幕が切って落とされる。

殺人の犯人はともかくとして、事件の謎や怪しげな人物の正体などは
かなり早い時点で見当がつく。
しかし、古屋はまったく気づかない。
っていうか、彼がひたすらに振り回されるというのが話の主軸だ。

それにしては人がバタバタ死んでいくし、何やらしかけは大掛かりだし、
これは好みが分かれるかなあ。

相変わらず歴史のうんちくなどは面白くて、リズムに乗って読むには
なかなかよかった。