かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

人間らしく最期を

2016-09-12 19:01:08 | 理想の暮らしを語る会

理想の暮らし語る会9月公開講座

「自分らしく生きるーー素敵に最期を迎えるために」

9月10日午後1時半から3時半までありました。

鈴鹿カルチャーステーションに30名余の人たちが寄りました。

 

話をしてくださったのは、四日市あした葉会の伊世利子(いせとしこ)さん

です。

あした葉会は伊世さんが立ち上げた。

         

  http://www.ashitaba3.com/

 


 

地域医療や介護、ホスピス、緩和ケア、看取りなど仕組みを整えながら、

市民が主役になって,すべての人が自分の意志でそれらの仕組みを

選択し、自分らしい老後の暮らし、最期を迎えることができるようにという

活動なんですね。

 

「実は、私、四日市羽津医療センター(旧羽津病院)の看護師なんです。

現役でバッチリ、やってるんです。羽津病院では、訪問看護をしている

とか、老人保健センターなど地域のなかに入って、医療や介護分野

にも関心もって活動してきているです」と伊世さん。


  <四日市羽津医療センター>

    http://yokkaichi.jcho.go.jp/

 

そこで30年、看護師をやってきている。

伊世さんの話をを聞きながら、たしかにこんな羽津病院に惚れて、

看護師をはじめたんだなと思った。

ところがどっこい、どうもそんな程度でおさまるような人じゃないんだ

なあ、とも思った。

 

「在宅医療のシステムなど整ってきているけど、市民の人たちが

そういう実際があることを、先ず知っているかな、って思ったんですね。

あんまり伝わっていない、というより全然といってもいいくらい・・・」

伊世さんは語る。


 

そんなとき、東京新宿で「暮らしの保健室」をはじめた秋山正子さんに

出会った。

「とってもすばらしい人でした。40年看護師をやって、今度は街の人たち

のなかに入って、健康相談をしていたんです。これに、刺激をうけました」

 

    <暮らしの保健室>

       https://www.kango-roo.com/sn/a/view/850

 

この日のお話を聞いていると、伊世さんは、人との出会いの達人であり、

心からの共鳴と、そのあとネットワークづくりをしながら、あした葉会を

四日市で暮らす人たちに身近なものにしてきたんだなあと思いました。

 

「5年ほど前、そんなこと考えているとき、岩手県で死の臨床研究会

という催しがあったんです。それに参加していたら、あれっとびっくり

したんです。その会に四日市市役所の職員の方が4人見えてい

たんです」

これも、出会いなんでしょうね。

行政から医療機関から住民までのネットワークを描きながら、あした葉会

が、2011年6月スタートしたのでした。

 

自宅の一角を開放してあした葉ステーションという地域の人たちの

居場所づくり。

認知症出前講座。

緩和ケアボランテイア養成講座。

そのなかでも、大きなプロジェクトは、四日市市の助成を受けて、

市民大学の開講。


 

こういう活動をしていると、同じ思いの人に出会えるんですね。

伊世さんが紹介してくれました。

 

  <医療法人いしが在宅ケアクリニック>

    http://www.ishiga-cl.com/

 

  <なごみの里 柴田久美子>

    http://nagominosato.org/projects/lecture/speaker.html

 

   <日本尊厳死協会>

    http://www.songenshi-kyokai.com/

 

いしが在宅ケアクリニックは、ガンなど不治の病にかかった患者さんを

医師の立場から、その人らしく「命輝いて」最期を迎えるサポートをしています。

柴田久美子さんは、どんな人も、逝くときが一番幸せとなって逝くサポートを

実践しています。

尊厳死協会は、自分の死んでいくとき、自分はこう考えているという意思を

はっきり表現しておきたいですね、という啓蒙をしています。

 

伊世さんは「かかりつけ医」が大事だと思っている。

「在宅訪問をしますよ、と言う医師は四日市市の安心ガイドブックなどで

リストであがっているけど、じゃあ最期まで看取りしますよ、という医師が

どれだけいるか。それを、ガイドブックに載せたいと思った。

在宅訪問しますという医師を訪ねて、いろいろ聞いて回ったんです。

これは、40人までやったところで、ギブアップしました。あきらめた

わけではないのですが、一人ひとりに会うということ自体、大変な

ことだったんです」

その熱意たるや、ぐんぐん伝わってきます。

 

講演会のあと、コミュニテイカフェで、伊世さんを囲んで、有志で

おしゃべりしました。

鈴鹿の地域包括支援センターのスタッフや地元の訪問看護の仕事に

携わっている人もよりました。

伊世さんは、こう感想を言っていました。

「人間として死ねる。ここが大事だと思うんです。そのため、死に方

について、自分で選択できる。いろいろな仕組みはできてきているけど、

その本人がどんなにしたいか、ここが一番のポイントですね」

 

この感想が尾を引いています。

医療や介護、社会福祉、まだまだ道半ばだし、ときに逆行しているらしい

とみえるときもありますが、そうとう水準が高いところねらって、検討

がすすんでいるとはいうものの、生きているのぼくたちだし、ここで

暮らしているのは、このぼくらなんですよね。

「人間らしく生きる」といい、「自分らしく生きる」といい、そういうこと、

自分は捉えて、どう考えているんだろう。

そこ、もっと語り合いたいなあと思いました。

 

 

ここで、理想の暮らしを語る会10月公開講座のお知らせです。

 テーマ「自分らしく生きるとは?」

1、日時  10月8日(土)13:30~15:30

2、会場  鈴鹿カルチャーステーション

3、考えるヒントを話してくれる人

 ・金治智計 「人生を振り返る」  (68歳・元武闘家・現在、人工透析で暮らす)

 ・岸浪和子 「人生を振り返る」  (75歳・元看護婦・リウマチ進行中)

 ・井川道男 「内観で人生を振り返るとは」  I(サイエンズスクール鈴鹿

                      内観コーススタッフ)

 

もう一つ、お知らせです。

「あした葉企画 市民講座」

 --市民が主役!地域包括ケアを学び、在宅療養を支えよう

 

<連続講座>

1、四日市の地域包括ケアについて

  講師/四日市北地域包括センター長 鈴木広子氏

    9/15(木)18:30~20:30

2、地域包括ケア病棟の現状報告

  講師/四日市羽津医療センター職員

    9/29(木)18:30~20:30

3、在宅療養からみた地域包括ケア

  講師/いしが在宅ケアクリニック  平山将司先生

    10/13(木)18:30~20:30

4、福祉の現場から見た包括ケア

  講師/ナーシングホームもも代表福本美津子氏

    10/20(木)18:30~20:30

5、NPO団体から学ぶ、地域活性化活動

  講師/NPO法人UDほっとねっと代表伊藤順子氏

    11/10(木)18:30~20:30

問い合わせ先  090-8325-8816 <伊世利子>