かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

何があったんだろう、この夏

2013-08-13 18:05:56 | アズワンコミュニテイ暮らし

 浜松市に天竜区というのがある。

 浜松市は街と山林の割合が日本全体の割合と同じぐらいと

はじめて知った。

 8月10、11日、1泊2日で、その天竜区佐久間という山合いの

浦川キャンプ場というところに出かけた。

 トランジッション夏祭りIN遠州というイベントに参加した。

 いっしょに出かけた連中は、僕ら夫婦・郡山夫婦と息子・

鈴木英二。それに、韓国からアズワンコミュニテイ鈴鹿に

交流に来ているイムキョンファンさん(男・35歳)。

 

 山合いと聞いて、涼しいかも、と多少期待していた。

 灼熱の太陽がギンギラギンと地上を焼いていた。

 10日朝10時ごろ、一行は到着、リヤカーに出店のテント・

机やイスを積んで、吊り橋を渡って、会場へ。

 

 参加者が続々とやってくる。リヤカーに荷物を積んで、

吊り橋を渡る。

 「やあ、こんにちは!」すれちがうときに、声がでる。

 会場はあちこちにいろいろなテントが立ち、お祭りらしく

なってきた。

 

 実いうと、ぼくはヘトヘトだった。実際そうだったのか、気分が

そうだったのか、暑さにやられていたのか、宙をさまような

感じで、お店作りをしていた。

 他の連中があまり動かないように見えた。

 「そういうようにおもっているなあ」とどこかで感じている。

もう、それはそれでいいかと、なげやり気分。

 

 お店のかっこうがなんとか、ついてきた。

 なんとなく、だれもが、ほっと、息をついている。

 総勢6人が、所在なげにテントのなかのイスに座っている。

 

  「これから、なにをするのか、どうなるのか?」ぼくにも

よく分からない。

 いっしょに来た人たちは、おそらくもっと分からないだろう。

 

 だいたい、どこかで、いろいろな人が寄ってくる祭りが

あったら、アズワンコミュニテイのお店を出そうとおもい

ついたのは、ぼくだ。

 お店といっても、売るような特産物があるわけじゃないよね。

 やりたいのは、1泊2日のアズワンコミュニテイ探訪DAYの

企画を紹介すること、それがアズワンの”特産物”だとおもった。

 

 鈴鹿に引越してきて、2年余。

 アズワンコミュニテイを見学に来る人が増えてきて、その

案内をしてきた。

 「やさしい社会」の試み、それの実際がぼくのなかに滲みて

きた。こういう試みを多くに人に知ってほしいとおもうように

なった。

 

 小野さんが、なにかで、浜松でトランジッションのお祭りがあると

教えてくれた。

 早速、主催者の方に、「トランジッションと違うかもしれませんが

その祭りに参加できますか。やりたいのは、アズワンの紹介

なんですけど」と問うてみた。

 「いいですよ」という返事。

 

 準備は、たくさんの人の知恵と実務が持ち寄られた。

 テントはどんなのがいいか。横断幕は、なんと書く。

ノボリはどんな表現がいい。そうそう、アズワンのビデオも

流したい。藤野電力の太陽光パネルがある。

 チラシは、どんなのがいい。若い人が見て、こころが動く

ようなもの。

 出版物を販売ができる。小浪庵の羊羹・水羊羹も売ってみよう。

 机とイスの並べ方は?大勢の人に来てもらうというより、

ゆっくりお話ができる空間をつくりたい。

 

 なんというか、ぼくは当日になって、どんなことになるか、

分からないにしても、アズワンを紹介し、1泊2日の探訪DAY・

スタデイツアを紹介したいという思いは、頭のてっぺんまで、

煮詰まっていた。

 いっしょに行った人たちは、気持ちはそういうところに

あるとはおもうけど、そこまで煮詰まっている人はいない。

鈴木英二さんは、うつらうつらしている。

炭焼き窯づくりでエネルギーを使い果たしたかのように。

 

 「こんなところにやってきて、ぼくはなにをしようとしている

のだろう?」ちょっと、よぎるものがあったなあ。

 おもいが強くなると、他を寄せ付けない、他がなにもしない

ように見える、あの”いやな感じ”があった。

 

 みんなテントのなかで一服、なにをこれからするの?

という様子。

 「広場に行かない?オープニングがあるらしい」と

声をかける。

 返事がない。「行きたかったら、行って」という感じ。

 

 てな感じではじまった。

 ステージでは、全国から集まったトランジッションの活動

グループや個人の紹介があった。それに、ぼくも入れて

もらった。

 「きょうは、トランジッションの仲間にさせてもらおうと

やってきました」というと、拍手があった。

 

 アズワンのテントに戻る。

 なんとなく通りに面して置いてあるパソコン前のイスが

空いているように見えた。ふらっと、そこに座る。

「うん、座り心地がいい」

 アズワンのお店の前を通る男の人に、「ビデオ、見ていきま

せんか?」と声かける。

 「えっ、何?アズワン、ああー」とパソコンを覗いて、ビデオを

見はじめた。

 「どうぞ、座ってみてください」とパソコン前においたイスを

すすめた。じっと見ていて、いつか引き込まれているのかな

と感じた。

 一周見おわって、「ここには、何人ぐらいが暮らしているんか?」

からはじまって、いろいろ質問がでてきて、そのうち打ちとけた

話になったいった。

 

 こういういろいろな人たちが寄ってくるお祭りで、お店を出す、

それも”もの”ではなく、”見学のお誘い”をする。

 なにをしていいか、まったく描けていなかったが、ビデオを

見てもらいながら、その後お話するというのは無理がない、

なめらかな感じがした。

 ただし、ビデオの前はせいぜい2人ぐらいしか、座れない。

 座っている間は、他の人は素通りしていく。

 それでも、話ができると、最期のアンケートをお願いすると

とても積極的に記入してもらった。

 

 初日の午後、トランジッションジャパンの吉田俊郎さんが

「トランジッション」のプレゼンに来てくれた。お話は上手だし、

見せてもらったビデオも分かりやすかった。

 気がついてみると、テントのなかの一座のメンバー全員が

俊郎さんのお話に聞き入っていた。

 「これから、お仲間でよろしく」一同、1回の説明でなんとか

なるもんではないが、心意気は感じたようだった。

 

 夜、祭り広場で、韓国青年イムさんとステージの演奏を

聴いていた。

 イムさんが突然「宮地は熱心にアズワンの紹介をしていたが、

なにをしたくて、そんなにしてるか?」と聞いてきた。

 コトバは、こんななめらけではない。韓国語訛りの英語で、

たしかめ、たしかめ、そんなところかとおもう。

 「うん、鋭いところ感じてるのかも」

 「熱心」が、イムさんにはどうつっているか。

 自身、「正しいと信じて」とか「じぶんがいいと思うことを人にも

そうおもったら」と、そんな中身になっていないか、どこかで

感じていて、厳しいところ、つかれたかな、とおもったなあ。

 

 実いうと、ここのところ、祭りがおわって、いまになっても、

どうだったのか、分からない。

 ただ、祭りがおわって、なにか晴れ晴れとした、境がない

広々とした心持ちがあったというのは、じぶんでも不思議

だった。

 妻が、こういう機会があれば、また来たいという。

 郡山夫妻も、「やるんだったら、もちろんやるよ」

  へえー、なにがあったんだろう。

 ぼくのなかににも、なにかがあったんだろう。

 わが喜びを他に、「聞いて、聞いて」といいたくなる。

 

 遊びこころ、ちょっとたりなかったかな。

 やってみたら、なーに、おもいきり遊んでいた?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 、

 

 

 


行き来あり 酷暑のなかに 語らいが

2013-08-13 08:08:58 | アズワンコミュニテイ暮らし

 ああ、ひさびさに寛いだ気分のときのなかにいる。

 

 7月、8月は多彩な方たちが来訪された。

 

 7月始め、韓国からシンウンソルさん(女性・大学1年生)と

シンヨンスさん(女性・大学生2年生)が短期滞在。

 7月13日からサイエンズスクールのマイライフセミナー。

沖縄から仲本玲子さん、東京から佐々木啓泰くん、剣持万智子さん、

韓国からキムヒジンさん、鈴鹿に暮らす白川小百合さん。


 

 スイスから、パトリック・久美夫妻と二人の娘ユリア(17歳)と

アイラ(中3)が鈴鹿滞在。萩原秀子さんのマンションを使って

もらった。

 

 7月後半は、1泊2日のアズワンコミュニテイの探訪DAYが

3回連続であった。

 1回目、奈良から大島さん、地元津から白藤さん。


 2回目、東京から「百年コミュニテイ」の活動をされている

近山恵子さん、鏑木孝昭さん。

 3回目、トランジッション小金井代表の梶間陽一さん、

エコビレッジ実践家、建築士の森田千史さん。

 2回目と3回目の受入れのときは、東京から林悦子さん、

佐藤慎時・文美夫妻、北村美智さんもご一緒された。

 

 7月29日から8月5日まで、韓国のフリースクール・

サンマウル高生3人がアズワンに交流。若者同士の

つきあいがはじまりそう。

 

 8月はじめ、3ヶ月滞在したヒジンさんが韓国に

むけて帰国。

 韓国では、サイエンズスクールの「自分を知るためのコース」が

スタッフの小野雅司さんが出向いて開催する。ヒジンさんも参加。

 2月から6ヶ月、アズワンコミュニテイで交流してきたウリさん(ドイツ籍・

ブラジル在住)が8月11日、ふるさとドイツに向かった。

「コミュニテイのベースになっているもの、それはなんだろう?」と

暮らしながら、笑いながら、愉快に探究していた。

 

 韓国のサンマウル高生3人が帰国して、入れ替わりのように

韓国から、イムキョンファンさんが8月6日、来鈴した。

イムさんは、今年1月ノンシル村関係者の訪問団の一員で

一度来訪している。

 そのときの印象が強く、一人でアズワンの実際を暮らしながら

探究したいという熱意でやってきた。日本語はまだまだ。

ぼくらも韓国語ができない。

 1年のワーキングホリデイでアズワンで暮らしているイソリさんに

も助けてもらって、8月23日まで滞在。

 

 来訪者の方だけでなく、7月初旬から鈴鹿の里山で本格的な

炭窯づくりがはじまった。

 三重県の志摩半島五ヶ所湾に面した南伊勢町。

 そこで、炭焼きを50年やっている右田嘉次さんが、鈴鹿の

里山に炭焼き窯をつくるとハラに決めてくれた。

 「人生の集大成として、つくりたい」

 60歳をこえて、ロマンだけでなく、実際家の高崎広さん、

鈴木英二さん、辻屋哲男さん、大平達男さんたちが1ヶ月

かけて、酷暑のなか窯作りをして、つい最近、ついに

”窯閉め”まで、もってくることができた。

 もの好きな連中!といえば、それまでだけど、鬼気迫る、

それでも鼻歌がでそうな。そんなこのおっさんたちの熱意に

脱帽。

 ただし、ただし、なんのためのそれなのか、ただいま

おっさんたち、ぼくもふくめて、ふりかえり、立ち返りの

さなか・・・

 

 久しぶりのブログ。はじめに、書きたいなあ、とおもっている

ことから、こんなことを書く事になってしまった。

 なにかの気持ち、なにかここは、こころのどこかに

とめておきたいというのが、あるのだろうか。

 そんなこと、うたかたの上っ面ともいえるだろうけど、まあ

書いてしまったから、アップしようかな。