オートバイはとにかく「進化してナンボ」と考えられてた80年代に衝撃を与えたのが、
ネオクラッシック・ネイキッドの元祖であるカワサキ「ゼファー」シリーズだった訳ですが、
中でも中型モデルである「ゼファー400」は販売的にも大成功を収めました。
もう随分昔の話で、この事をリアルタイムで知ってる世代も、気がつけば既に50代に突入しています。
まさにボクもそう。(笑)
当時は大型バイクの免許が今と違いまだ「限定解除」だったので、
若い世代が中心だったオートバイユーザーの大半が中型免許(普通免許)だった事が大きな要因です。
そんな市場を見据えて1992年、カワサキが次に送り出したのがこの「エストレイア」です。
この「エストレイア」が登場した時も「ゼファー」に負けず劣らずで、かなりセンセーショナルでした。
とにかく「凄げ〜なカワサキ」って感じでしたからね。(笑)
で、こちらは「ゼファー」とは若干コンセプトが違い、
50年代〜60年代の英国スタイルを彷彿させる「懐古調のデザイン」を売りにしていました。
エンジンはバチカルツインを彷彿させる、垂直に立ち上がった空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒で、
最高出力は20ps、ロングストロークが特徴で独特の単気筒サウンドが楽しめる仕様となっていました。
基本的には街乗りをメインとした設計でなの、ユーザーはこぞって「カスタム」に力を入れ始めます。
個人的に思うのですが、この「エストレイア」の登場を機に、
当時のオートバイの見られ方が180度「一変した」気がします。
それまでの速さと軽さを生かした走りの250cc 2ストマシンだったり、
400cc4ストマシンだったりが、徐々に影を潜める様になり、
逆にカスタムをベースとするオートバイが持て囃される時代に変化したって思う訳です。
そう言った意味では、先に登場してた国産アメリカンの
ホンダ「スティード400」もこのタイミングで見直される様になり、
国産アメリカンのカスタムベース車として再認識された気がするんですよね。
いわゆる「90年代のカスタム時代」を作った立役者って事です。
また、この「エストレイア」に関しては長きに渡って生産されており、
最終モデルが2013年式まで。
地味に人気を保持してたオートバイだったんですね。(笑)
250ccモデルの良さはなんと言っても車検がないこと。
その分、やりたい放題でフルカスタムにはもってこいです。
今の時代は大型バイクによるツーリングにその人気が集中してるので、
ひと昔前の流行りに思えますが、そっちが好きな人のとっては関係ない話かもしれません。
とにかく、今日のテーマは「時代を変えた」カワサキ「エストレイア」です!(笑)