風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

リオ五輪第二幕・団体戦

2016-08-11 00:18:27 | スポーツ・芸能好き
 団体種目には、私なりに特別の思い入れがある。
 世界体操に続き、金メダルを期待された体操男子団体の日本チームは見事に金メダルを獲得した。オリンピックでは三大会ぶりとなる。個人種目よりも団体種目にこだわってきたうっちーは、金メダルを「めちゃめちゃ重たい」と言い、「北京、ロンドンとメダルを取ってきて、一番重たいので、それプラス僕たちの頑張りという、なんかよく分からないものも入っているので、倍以上に感じていると思います」と答えるとともに、次は個人総合があるがと問われて、「そうですね。今は何も考えられないです」とも答えて、団体種目への思い入れのほどをほとばしらせていた。
 また、競泳男子800メートル・リレーで、日本チームは52年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得した。4年前、康介さんを手ぶらで帰らせるわけには行かないと名言を吐いた松田丈志(32歳)は、本人にとって唯一の参加種目で、10歳近く離れた若者と組んで、第二泳者の江原騎士(23歳)や第三泳者の小堀勇気(22歳)に同じ言葉を吐かせたいと言って笑いをとっていたものだが、見事に現実のものとした。
 純粋なチーム・プレイのサッカーやラグビーと違って、体操団体や水泳のリレーは、個人のパフォーマンスをベースにバトンを繋ぐ、その中途半端な距離感が個々人の責任感を促すとともに、チームの結束を確認し合う、独特の連帯を醸し出す競技である。私も、高校時代に陸上の中距離を専門とし、所詮は孤独な走りを当たり前と諦めるからこそ、チームで戦う冬場の駅伝レースには特別に気合いが入ったものだった。私自身は高校生活最後の駅伝が不本意なものだっただけに、体操男子団体や競泳男子800メートル・リレーで、互いを励まし合う姿は、涙なくして見られない(笑)。
 松田丈志は、レース後のインタビューで、自身最後のオリンピックとなるであろうことを覚悟しつつ、「これからこの3人がどんどん日本の自由形を引っ張っていってくれることを願っています」と言い、「すごく思い出に残るレースができましたし、楽しかったです」と答えていたのが、実に微笑ましく、羨ましかった。このあたり、家族からどんなに白い眼で見られようが、私としてはやはり(ほろ苦い)涙なくして見られないのである(笑)。
コメント
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