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「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

野崎島へ

2010年03月25日 | 小さな旅
1離島の小値賀島から船で30分で、さらにその離島の野崎島に上陸。

もともと隠れキリシタンが住んでいた野崎島は、昭和40年代までは数百名ほどがすんでいましたが、今では無人島。家が朽ちて石垣が崩れた集落の跡地や無人の荒野を野生化したシカが縦横無尽に踏みつけています。船で着いたら早速鹿がお出迎え。島を歩いていても、必ずどこかから鹿がこちらを見ています。

集落を外れた原野には金網が広範囲に張り巡らされています。何でも数年前、シカを囲ってワイルドライフパークにしようとしたとか。でも結局囲い込むことができず、また島も無人化したのでその必要もなくなり、無用の長物となっています。まあ、今でも十分、ワイルドに歩き回るシカが見られますが。

そんな野崎島、さすが人の手があまり付いていないだけあって、野崎集落跡から丘を登ると、赤銅色の火山岩土と透明で緑に見える海がきれいに見えます。

その後、かつては島を覆っていたであろう藪椿や美しい海岸線を見ながら、山道を25分ほど歩くと、山の斜面にレンガ造りの塔が美しくそびえる野首教会へ到着。

この教会は、ユネスコの世界遺産(文化遺産)暫定リストへ掲載が決まった「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の一つにもなっているらしい。まさに、離島に身を潜めて信仰を守ったキリスト教信者のシンボルともいえる美しい建造物。旧野首集落の丘の上から、きれいな海を無言で見下ろしています。

小値賀島にて

2010年03月25日 | 小さな旅
小値賀と言えば、農家さんや漁師さんのおうちに泊めていただき、その暮らしぶりを体験させていただく民泊が有名です。

我々も、朝5時に着いた直後から、漁師さんのお宅で仮眠をとらせてもらいました。寝る部屋も、居間とふすまで一枚隔てただけなので落ち着かないかなとも思いましたが、おじさん、おばさんとも、早朝にもかかわらず気持ちよく対応してくれたこともあり、ぐっすり休めました。

さて、その日の夕飯は、もちろんお魚づくし。その日お父さんが獲ってきた鯛、ハマチの刺身、クロの姿煮、魚のカマで出汁をとった吸い物、鯛茶漬けなど、これでもかと言わんばかりに魚が並びます。

そして翌朝はいよいよ漁師体験。お父さんの漁船に乗せてもらい、昨日ポイントに仕掛けた網を引き揚げに行きます。実際の引き上げは見守るだけですが、漁師歴数十年のお父さんは、慣れた手つきで引き揚げていきます。引き揚げるだけで30分以上かかるような大きな網には、時節ちらほら魚が掛かっており、カネにはならないような小さい魚や沖縄のブダイなどは無造作にその辺に、市場に出せるような鯛やカサゴなどは、大事に船の中の水槽に網ごと放り込みます。

港に帰ってくると、みそ汁を作るのに岸壁でたき火を起こす傍ら、我々も手伝って船の上で魚を網から外します。網が絡まった魚を助けるのが意外と難しく、手間取ることもありましたが、何とか美味しい魚汁とアワビにありつけました。合掌。