「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

白神山地エコツアー②

2007年06月15日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
前日のチャレンジングな山登り(藪こぎ)を
ビールと山菜・イカなどの郷土料理で慰めた次の日は、
朝から快晴の登山日和。

おにぎりを持って6時に白神自然学校を出発。
世界遺産の核心地域に迫る天狗岳(954m)に登る。
登り始めると、昨日まで姿を隠していた岩木山も見えてキモチイイ。

ちゃんと登山道がついた3時間弱の登り、高低差200m強といっても、
結構キツイ斜面や足を滑らせそうな岩場もある。
頂上が近づく頃には皆口数も減り、
グロッキーして座り込む人も出る。

ようやく頂上に出ると、日本海と秋田県の男鹿半島、
白神山地の最高峰、向白神岳を望み、達成感もあって気分爽快。

下りでは曇り空から雨も降り出し、
疲れて足が重く、気が滅入りがちになったが、
現役のマタギのオジサンと話ができたのは良かった。

山に何日もこもって熊を撃つ、マタギのオジサンは、
今では毛皮も肉も、代用品がいっぱいあるので、
30年ほど前までは結構な稼ぎになったようだが、
今は年金を補う小遣い程度、と言っていた。

それでも、熊を仕留めると喜んで遥か向こうの谷まで
担ぎに行くと嬉しそうに話してくれたり、
昔はこれくらいカネになったよ、と言ってこっそり
指を広げて見せてくれたり、なかなか訊けないその筋の話は、
疲れた足取りを軽くしてくれるほど面白い。

一度、「アイヌの人のように、熊を仕留めるとお礼の儀式をするそうですね」
と水を向けると、そのときは神妙な顔になって、こういった。
「どんなヤツでも、『立派な毛皮だな。ありがたく頂くよ』と褒めてやるんだ」
 自然に感謝しないとね。」

別れ際、貴重な話を聞かせてくれたことのお礼を述べると、
「自然は人間がいなくても生きていけるけど、
 人間は自然がいないと生きていけないからな」
とテレながらもマジメな顔で言ってくれた。

ピース。

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