「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

映画「ひめゆり」

2007年06月17日 | 沖縄の旅案内
沖縄戦で動員され、200名以上の学生が無くなった
「ひめゆり学徒隊」の生存者が
自らの体験を語るドキュメンタリー映画「ひめゆり」を観た。

戦後、彼女達に看病された傷病兵らの話をまとめられる形で
「ひめゆり学徒隊」の話が出版され、
その活動と悲惨な最期は世の中に知られることとなったが、
当の本人達は
「悲惨な過去のことに触れたくない」、
「自分だけ生き残ったことを重く感じる」
として、ずっと口を開かなかったらしい。

当時15-19歳だった彼女達も80歳前後となり、
少しでも悲惨な戦争の真実を語り継がないといけないと、
それが散っていった仲間達の遺志を継ぐことにもなる、
という想いから、徐々に重い口を開いてくれるようになったようだ。

映画では、22人の方が、自らの壮絶な戦場での体験を、
淡々と、時には涙交じりで話してくれる。
バックに映る沖縄の美しい海とは対照的に、
中には聞いているだけでいたたまれないような気持ちになる
むごい様子も語られる。
だが、彼女達は60年前、わずか10代後半で
そのような状況に毎日身をさらしてきたのだ。

そしてそれは、60年後の現在、昨日のことのように細部まで
くっきりと描写して語られる。
軍国教育思想や戦争がいかにひどいものかということは、
話の中で出てくるが、彼女達は恨み節をいうでもなく、
淡々と、凛とした表情で話してくれる。
よほどインパクトの強く、また思い出して語ることに勇気のいる
ことなのだろう。

沖縄が好きと言って訪れる身として、
そして未だに基地問題という形で沖縄に皺寄せを押し付けている
本土の人間として、無知・無関心ではいられない。

重い映画であるが、一人でも多くの人に見て欲しいと思う。

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