「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

ベトナム・アンコールワットへの旅 終章 郊外編

2006年01月06日 | 世界遺産めぐり
最終日の午前は、アンコールトムの更に北30キロほどのところにあるバンテイスレイの寺院遺跡へ。

ここは、12世紀に建造されたアンコールトム、アンコールワットより古い11世紀に建造され、しかも石材の大半が赤い砂岩。今でも、非常に美しい精巧なレリーフを見ることができる。遺跡自体もそれほど大きくないので一望でき、雰囲気がよい。

移動途中にはカンボジアの農村風景が見られる。砂糖椰子の葉で作られた高床式の家と田んぼと水牛、というのが典型的な風景。砂糖椰子は、一本の竹に足場をつけたもので梯子を掛け、採った樹液を煮詰めて造る。農家の庭先で作ったその砂糖を椰子の葉で包んだものを1$で子供が売りに来る。ちょっと心が動かされたが、親や現地旅行会社から教え込まれたような「ワンダラー」というときの表情が、児童労働をさせられているように冴えないと感じ、無視をした。しかし、同行の日本人親子が持ってきた飴玉をあげると、心から嬉しそうな顔をして走り回っている。やはり、カネ稼ぎをしている子供でも、一瞬垣間見せる無邪気な笑顔はかわいらしい。

午後は、乾季でも琵琶湖の7倍はあるというトンレサップ湖をボートで遊覧し、水上生活者たちの暮らしを眺める。湖畔周辺には、ボート上に学校、教会などもあり、乾季と雨季の時期で陸地が異なるのに合わせて、漂流して生きる人々たちがいる。タイやベトナムの水上マーケットのように、船で野菜や卵、家畜を満載した農民達が水上マーケットに集まってくる。

トンレサップ湖の中ほどにくると、周りの岸辺が見えないので海の上にいるような気分だ。ここでも、一人用のたらいのようなものに乗って水上をこいでくる子供達が、「a dollar, please」と物乞いに来る。それに比べて、水辺で無邪気に裸のまま泳ぐ子供達の表情のなんと愛嬌のあることか。

貨幣経済の悪弊なのか、いやこの子達はカネがなくても食べるには困らないのでは、などと長閑なカンボジアの農村風景の中で考えた2005年の大晦日。
PEACE。

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