「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

山梨のワイナリーめぐり

2011年11月06日 | 山梨のぶどうの丘で

今日は、ぶどうの生産者と共に、ぶどうづくり~ワインづくりまでを体験し、地元のぶどうやワインを好きになってもらおうという、「穂坂甲州ぶどう栽培クラブ」の活動の一環で、ワイン工場を見学。石和温泉駅近くの、マルスワインを訪れました。

ここ、マルスワインの本社は、鹿児島の焼酎メーカー。なので、普通の樽熟成のほかに、焼酎甕でもワインを熟成させているのが面白いと思いました。

工場見学の後は、試飲。とくに、穂坂地区のぶどうで作った、甲州の白と、カベルネ・ベリーAの赤をいただきました。ワインには詳しくありませんが、どちらもさっぱりと飲みやすく、それでいてしっかりと味がするところが、どんな料理にも合いそうでいいなと思いました。

また、ぶどう生産者の保坂さんが、いろんな興味深い話を聞かせてくれました。

・国産ワイン(=国内醸造)は、消費量全体の30%だが、国産原料使用は8%しかないこと。

・ワインの歩留まりは、約7割。2万本のワインを作るのに、27トンのぶどうが必要で、10アールあたり、1.5トンのぶどうが収穫できるから、2万本のワインのためには180アール必要。

・ワインの味は、ぶどうの出来に最も左右される。同じ甲州種でも、産地の土壌により味の濃淡等が異なる。

・海外のワインのように、最近はぶどうの産地名(穂坂、勝沼とか)をつける流れになってきた。

などなど。

 

やはり、ワインやぶどうの「作り手」の話を聞きながら飲むと、奥が深く面白いです。


牧丘でキウイを収穫

2011年11月03日 | 山梨のぶどうの丘で

今日は、いつもぶどうのお手伝いに行っている山梨市の牧丘で、キウイ収穫のお手伝いをしました。

日本のキウイ栽培の草分けとも言われているらしい、澤登さんのキウイは、有機無農薬で栽培されているようで、大地を守る会でも扱われているそうです。今年も、友人に誘っていただき、行ってきました。

いつものように、カンガルーバックと言われるバックルのついたニュージーランド製のエプロンを着用し、バックルを肩に掛けて、お腹にできたエプロンのたるみに、鈴なりに実っているキウイを手でもいではは入れて行きます。ある程度たまったら、そのキウイをコンテナに入れて・・・。という繰り返し。

しかし、ぶどうもそうですが、キウイがいかにたくさん実をつけるか。まさに「スズナリ」です。植物の生きる力、子孫を増やそうという力はすごいなあと感心してしまいます。

夏にかけて度々ぶどうの手入れに来た牧丘の風景も、ぶどうの葉は黄色くなり、緑に茂っているのはキウイくらい。すっかり様変わりしました。ぶどう畑の紅葉越しに、古民家の柿が沢山実をつけているのを観ると、ニッポンの秋の風景をしみじみと感じます。秋になって空気もすみ、御坂山塊の上には、富士山の姿がすっきり見えました。

季節が変わっても、ぶどう、もも、キウイ、柿と様々な自然の恵みと、気持ちの良い眺めを提供してくれる牧丘に感謝です。

 

 

 


ぶどう畑のお手伝い vol.8

2011年09月24日 | 山梨のぶどうの丘で

今日は、韮崎で、穂坂甲州ぶどう栽培クラブの2回目。本坊酒造(マルスワイン)のぶどう畑のお手入れ。

 (選果場で出荷を待つベリーA)

このぶどう畑には、シャルドネ、カベルネソーヴィニヨン、シラー等、数種類のぶどうが植えられ、坂の下の畑にはぶどうの木が水を吸いすぎないようビニールシートが地面に敷かれている。ぶどうの上には、雨除けのビニールと、獣除けのネットも。同じ品種でも、収穫時期や畑の高低、ビニールシートの有無で3種類のワインをそれぞれ別の樽に仕込み、いちばんいいようにブレンドするという念の入れよう。ワインって、手間がかかるんだ・・・。

   (左がカベルネ、右がシャルドネ)

ちなみに、ワイナリーの畑は、このようにヨーロッパ式の垣根で栽培しているところが多いようだが、ぶどう棚方式との違いを聞いてみたところ、最初に棚を張るのはたいへんだが、木を密植したり、低いところの作業が多かったりと、垣根方式はなかなか栽培が大変らしい。

          

今日の作業は、収穫直前のメルロー(↑)について、しわしわの粒や傷んでいる粒をハサミで取り除いていく作業。強い日差しに照らされながら、コンテナに腰掛けて一つ一つぶどうをチェックしていくのは、地道な作業です。でも、時々味見させてもらうと、粒は小さくてもとても甘い。醸造用と言っても、粒が小さくて食べにくくはあるけど、十分美味しいんですね。

 

快晴のぶどう畑からは、南アルプスや八ヶ岳、みずがき山、そして南には昨日初冠雪(!)した富士山を望め、スズムシの声を聞きながら黙々とぶどうと向き合うのは、とても気持ちが良かったです。

 

最後は、ご指導いただいている横森さんの農園で、ピオーネ(左下)とピッタデビアンコ(右下)もいただきました!

 

 

 


ぶどう畑のお手伝い⑦

2011年09月21日 | 山梨のぶどうの丘で

山梨市牧丘での今年のぶどう作業もいよいよ大詰め。今回は収穫祭です。

ぶどう棚には、大きく実ったぶどうがいっぱいなっています。今回は、農薬や雨をよけるために掛けられていた袋を外していく作業を行います。袋には、点線がついているので、そこを破ると簡単に外せるのですが、袋をかけるときの針金の掛け方次第で、スムーズに外せるやつもあれば手間取るやつもあり・・・自分が袋かけした時に、うまくできたかどうか心配になりました。

袋を一つ一つ外していくと、立派にできているやつもあれば、一部がカビや病気にやられているやつもあり、これらはその部分をハサミで取り除いていきます。売り場に並ぶ前に、いろんなお手入れの苦労があることを学びます。

 

中には、まだ色付きが不十分なぶどうも。こういうのは、雨除けのカサをかけて、もう少し日に当てて、色をつけます。色がつくと味も甘くなるんですね。

 

一日目の作業は雨の中行いましたが、雨が上がった後、丘の上から、甲府盆地の風景と山並みがきれいに見えました。

 

そして夜は収穫祭。賑やかに過ごしました。

二日目は、雨上がりの晴天で夏のような暑さの中、ぶどうの丘マラソンが行われ、仲間も5Km,10Kmのレースに出たので、作業の傍ら、みんなで横断幕を持ってマラソンの応援に行きました。

自分が沖縄でマラソンに出た時、沿道の声援に励まされたことを思い出し、熱を入れて応援しちゃいました。ちなみに、このマラソン、参加賞として、ぶどうが1箱もらえます。地域の特性が出ていて、いいですね。

 

 

 


ぶどう畑のお手伝い⑥

2011年08月18日 | 山梨のぶどうの丘で

日曜日は、 山梨県 の韮崎市穂坂地区で醸造用ぶどうづくりのお手伝いに行ってきた。

これは、穂坂甲州ぶどう倶楽部のイベントで、高齢化でワインの原料となる甲州種の生産者が不足しつつある現状を鑑み、都市部の方にぶどうの栽培やワイン醸造の現場を体験し理解を深めてもらうことで、この地のぶどう・ワインづくりを元気にしたいというもの。

地場産業を活かしつつ外部の人に来てもらって地域を元気にしたいという趣旨にも共感できるし、これまで関わってきた 山梨市牧丘地区での生食用ぶどうの栽培との様々な違いについても知り、山梨のぶどう栽培、ワイン造り、地域活性化により関わりたいと思い、参加してみた。

ワインといえば勝沼周辺、ぶどうといえば甲府盆地と思っていたが、このあたりは南アルプスを望む茅ヶ岳の南西側の裾野に日当たりとの良い台地が広がり、ぶどうやリンゴの栽培が盛んなようだ。なだらかな斜面の畑からは、眺めが素晴らしい。

作業は、ぶどう栽培40年という農家の方に教えてもらいながら、ベリーAにカサをつけて行く作業。見た目を重視する生食用の単価が高いので、どうしてもそちらの作業を優先せざるを得ず、結果的に見た目はあまり重要視されない醸造用はなかなか手が回らなくなること、糖度が1度違うと買い取り価格がキロ当たり10円くらい違うこと、醸造メーカーの買い取り希望時期に応じて作業計画を立てていること等、興味深いお話を伺う。

作業をしていて感じたのは、ふだんやっている牧丘での生食用ぶどうは、粒抜き・袋かけなど、ホントに手間が掛けられているんだ、ということと、ぶどうが色づく時は、下から順に・・・とかではなく、一つの房の中でもまだらに粒が色づいていくということ(牧丘では袋がかかっているので分からなかった)。

栽培現場が分かると、ぶどうもワインも、より一層美味しく頂ける気がする。次回も南アルプスを望む畑で作業ができるのが楽しみ。

 

 


ぶどう畑のお手伝い⑤

2011年08月17日 | 山梨のぶどうの丘で

お盆の週末も、 山梨県の牧丘にぶどう畑のお手入れ(http://ameblo.jp/budounogakkou/)に行ってきました(忘れ物を取りに行くというついでもあり・・・)。

収穫される予定のぶどうはすっかり袋がかかり、薬や雨から実を守りつつ色づき、成長しています。今回の作業は、これらの実に栄養を集中させるべく、まだ残っている(もしくは房落としをしたあとに成長した)余分な房を切り落としていくものです。結構大きな実がたくさんついていて、ぶどうの生命力にびっくり・・・。

作業の後は温泉、そして今回は、お盆ということもあり、集落の夏祭りに参加させてもらいました。

集落の公民館とその前の広場(と言ってもほとんど道路)で、子供たちからおじいちゃん・おばあちゃんまで、50,60人が集まり、青年部と思われる30代くらいの方たちが中心となって、かき氷、金魚すくい、焼鳥、花火などが楽しめるようになっています。

完全に部外者である我々にも、どうぞどうぞ、とビールを勧めてくれたり、かき氷や金魚すくいは20円、焼鳥は50円など、採算よりも皆でワイワイ楽しめることを重視した作りになっています。

スイカの種飛ばし大会や、ほうき、洗濯バサミなどが当たる特産品抽選会(JAで配ってくれるアンパンマン柄のティシュが抽選券でした!)も、ほのぼのしています。

圧巻だったのが花火。スーパーで売っている花火程度かと思いましたが、花火の名産地市川大門で買ってきて、仕掛け花火やミニ打ち上げ花火の連射など、こじんまりとしているとはいえ、個人ではなかなかできない、手作り感が満載で思わず見入ってしまうものでした。

子供がいたら子供を連れてきて、地域の人たちと交流でき、夏の思い出ができる素敵なお祭りだなあ、こういう祭が残っている地域はいいなあ、としみじみ思いました。

 

 


ぶどう畑のお手伝い④

2011年07月24日 | 山梨のぶどうの丘で

山梨のブドウ農家のお手伝いをする、畑の楽校にまた行ってきました。

今回は、ぶどうの袋かけと、袋をかけた後に余分な房や葉を落とす作業を行いました。台風の影響で涼しい東京から一転、甲府盆地は快晴で暑かったです。でも、青い空と緑の山並みがきれいでいい気分になりました。

作業後に温泉でさっぱりとした後は、笛吹川の花火大会を神社の小高い丘の上から見物。夜風もさわやかで気持ちいいし、何より渋滞や人ゴミに会わないのが田舎の花火のいいところ。やはりこのようにのんびりゆったり花火をみたいよね。。。

翌朝は日の出前から、山の頂上にあり景色が壮観のほったらかし温泉でまったり。作業の合間には旬の桃も美味しくいただいました。

山梨の自然の恵み、旬の恵みをたくさんいただき、感謝です。

 

 

 

 


ぶどう畑のお手伝い③

2011年07月19日 | 山梨のぶどうの丘で

7月の3連休、暑い盛りはぶどうの育成も盛んなようで、お手伝いに行ってきました。

2週間前のぶどうより随分と粒が大きくなったぶどうですが、この時期、奥に入り込んでしまった粒や小さい粒を中心に、多すぎる粒を間引く「粒抜き」という作業を行います。その後、病気や農薬から守る袋かけを行うまで、農作業はかなり忙しいようです。

ハサミを手に、かなり大きくなったぶどうの房から、いくつかの粒を間引くのですが、どれを間引くかというのはかなり考え込んでしまいます。明らかに奥に入り込んで、このまま大きくなると周りに押しつぶされて破裂しそうなやつ、明らかに他よりも生育が悪いやつなどは、よいのですが、少し込み合っているようだからもう少し間引いた方がよいかな、でもどれを間引こうかな、と考えているとなかなか進みません。

ハサミを手に、どれを切ろうか、ヘアデザイナーになったように首をかしげている自分に気づいて、思わず苦笑いしてしまいます。

それでも、青い空の下、緑の山々を見ながら自然の中で作業するのは、暑いけど気分がよいです。時々吹く、ぶどうの丘を渡る風や、時々姿を見せる富士山の頂きを見ると、さわやかな気分になれます。

そして、作業の後は、山の上から甲府盆地を一望に見下ろせるほったらかし温泉に行きました。今まで名前はよく聞いていたけど・・・言ってみてその評判のほどが分かりました。広い湯船に雄大な景色、富士山と御坂山塊にかこまれた甲府盆地を見下ろして程よい暑さのお湯につかっていると、疲れを忘れます。

もちろん、そのあとのビールと地元のブドウで作ったワインも美味しく頂きました。

 

 

 

 


ぶどう畑のお手伝い②

2011年07月03日 | 山梨のぶどうの丘で

この週末は、JUON NETWORKの「ぶどうの丘 田畑の楽校」2回目に参加して、ぶどう畑のお手伝いに行きました。

そろそろ、房についたぶどうの実が大きくなってくるので、粒を間引く必要がありますが、これはちょいと技術が要るようなので、我々は余計な蔓(つる)や枝を切り落とす作業を行いました。

蔓性のぶどうは、どんどんこの時期成長し、ほうっておくと蔓が枝や葉、誘引するためのワイヤなどに巻きついてしまいます。そうすると、余分なところに栄養が行ってしまううえに、しかるべき方向に誘引できなくなてしまうなどの弊害があるようです。

なので、ぶどう棚の下に入り、伸びすぎた枝やいろんなものに巻きつこうとする余分な蔓を、ひたすらハサミで切ってゆきます。難しい作業ではないですが、ずっと腰をかがめて上を向いているので、腰や首が痛くなってきます。加えてこの暑さ・・・。山梨は気温33度くらいでしょうか。、熱中症になりそうな暑さの中、じっとりと浮かぶ汗をぬぐいながら黙々と向き合いました。

温泉でさっぱりした後、夜は、野菜たっぷりのカレーを食べ、もちろん宴会。ビールの他、地元のブドウで作ったワインも美味しくいただきました。日曜日は朝5時半に起きて8時から作業。昨日以上に蒸し暑い中、お昼までひたすら蔓を切り続けました。

この週末印象的だったのは、ぶどう畑で感じるさわやかな風とホタル。節電ムード高まるこの時期、会社に行ってもじっとりと汗をかきますが、オフィス内での汗に比べ、甲府盆地を見下ろしながらかく汗はどんなにましなことか。。。さわやかな風が吹けば気持ちいいし!

また、夜歯を磨いている時に偶然、一匹だけ淡い光を放つホタルを発見。周りの人と一緒にしばらくその淡い光を掌に載せてを楽しんだ後、近くの小川にホタルをさがしに行ってみました。暗い中を光の弧を描いて飛ぶのは幻想的で、涼しい夜風に吹かれながら「心温まる」気分になりました。

ホタルを探しに行った川の風景


ぶどう畑のお手伝い①

2011年06月05日 | 山梨のぶどうの丘で

この週末は、JUON NETWORKのぶどう畑のお手伝いに行きました。

この周辺は、盆地を望む丘の上に、果樹畑が一面に広がっていますが、やはり高齢化などで畑の手入れをできないところも多いようです。その中で、ぶどう農家さんの繁忙期を都市から有志が集って手伝うことによって、地域を元気にできないかというこの活動は、もう5年ほど続いているようです。

今回の作業は、これから花を咲かせようという沢山のつぼみがついた房から、余計な房やつぼみを間引く作業です。あちこち伸びたツルをたどって、長いツルには2つ、短いツルには1つの房が残るように他を間引き、さらに残した房も、先端の方のつぼみを残して、根もとの方を指やハサミで落としていきます。

どちらの房を残すべきか迷ったり、勢い余って残すべき部分を落としてしまったり(><;)ということも時々ありましたが、皆さんが親切に教えてくれたので、久々にぶどう畑に立った私も何とか要領がつかめました(多分)。

時には腰をかがめつつ、大抵の時間はずっと上を見上げているので、首が痛くなります。でも、盆地と山並み越しに富士山を眺め、カッコウの鳴き声を聞きながら緑の中で作業するのは、普段コンクリートのビルの中で働いている身には、とても気分がよいです。

加えて、他の参加者の皆さまと飲みながら、食べながらお話しするのも楽しく、人とのつながり、自然とのつながりを楽しく感じることができました。このような経験を積み重ねて、地域にもつながりを築いていくんだなあと思います。