ブルーシャムロック

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中目黒狂詩曲

2015-08-04 17:44:13 | 信・どんど晴れ
松本佳奈は、就職試験のため東横線の代官山にある会社を受けに行った。
先日は京急の青物横丁にある会社を受けに行った。
それにしても最悪だった。
今回の代官山の会社はうまく行ったものの、どこまで通るか分からない。
代官山駅を離れた電車は、そのまま元町方面まで直進していく。
直進していく電車はもしかしたら。と悪い予感がよぎる。
進んでいく電車は、中目黒に差し掛かる。
「中目黒・中目黒」
アナウンスがつける通り、電車は止まり、多くの人が乗降する。
自動ドアが開くなり吐き出された客の代わりに見えたのは、
間違いない。ROOMMATEのクラスメートである鹿児島の本土出身永薗幾だ。
「あ、松本佳奈だ。」
永薗は、無躾に佳奈の隣に座る。
「どうぞ。永薗さんもここで面接だったんだ。」
佳奈は、少し顔が引き攣っているようにも思える。
「ああ。私も関東の就職はどうなるかわからない。もしかしたら鹿児島に戻って
就職もありえるよ。」
永薗は、佳奈の肩を叩きながら答えた。
「そうなんだ。私は代官山の会社を受けたけれども、そこは成功させてみせる。」
佳奈は、決意を見せる。
「ぐっと拳をに力を入れたとしても、あんたは島が嫌い、大阪が嫌いという気持ちだけで
関東に出てきたみたいだけれども、そういう奴は関東でもダメだ。」
永薗は辛辣な言葉を吐いた。
「でも、やってみないとわからないよ。松本家、関東で成功するためには
ここで踏ん張らないといけない。」
佳奈は感情的になっている。
「あ、私はよくあんたの出身地のxx島の事は分からないけれども、島が助けてくれる
かもしれない。」
永薗はいう。
「そんな馬鹿な・・。」
佳奈は言葉がでかかったが、
「勢いだけで、関東に出てきては、関東は成功しない。私が在学している
大学だって、ある意味天の配分なんだよ。私は大学にイケるならば
関東でも関西デモどこでも良かったんだよ。ある意味自然。
就職も同じだ。もしダメならば鹿児島でも私は構わないよ。」
と、永薗は笑って答えた。
電車はそろそろ横浜駅だ。

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