ブルーシャムロック

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夜のとばりのおおぼりこうえん

2014-01-22 07:55:00 | 信・どんど晴れ
福岡市の夜。
俺は取引先の會社の人間に、夜の接待を受けていた。
いろいろ飲んだ。
よったかどうかは想像に任してくれ。
その中の1軒、おしゃれなバーに入る。
一面洋楽が流れていた。
「俺の趣味なんですよ。」
背の高い方が言う。
今流れている奴、なんだっけかな。そうそうキングクリムゾンだ。
あのすごい顔のあんぐり口を開けたレコードジャケットのあのアルバムの。
おやじの影響なのかふむふむという顔で聞いている。
「松井さんは、こういう1960/70年代系の洋楽は好きなんですか?
俺は最近のhip popしか分からないから。」
と背の低い方は苦笑した。
「俺もリアルタイムじゃないですけれども、こういうのって聞き馴染みが
あるというか。」
つぎに流れたのはジャズのスタンダード、それからレッド・ツェッペリンだっけな・・・

のhip pop好きの背の低い方は苦笑している。
「なんだかなじんじゃっているね。」
古い洋楽に明るい背の高い男はいった。
「もしかしたら、松井さんは東京生まれ東京育ちじゃないように思えます。」
酒が混じっているせいもあってかいきなり背の低い方が言った。
「なんていうか関西弁風というか、なにか隠していませんか。」
背の高い方もそういうことを切り出す。
俺が生国を隠しているのは公然の秘密だが、やはりばれるのかな。
「そうかもしれませんね。」
俺はそう切返す。
取引先の會社の人もこれ以上は言いづらかった。
おわり
コメント
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