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科学者たちはこれまで、海底の巨大な潮流から、海洋の成り立ち、キリンの首、シマウマの縞模様に至るまで、世界の不思議となぞに挑んできた。お金の無駄遣いだの、それ何の役に立つの?と言われながらも、心折れずに研究をつづけ、人から人へと受け継がれ、ついにそれらの謎の答えが出たのだ。
ここでは、最近になって解明された、あるいは解明の糸口が見つかった10のミステリーを見ていくことにしよう。
10. デスバレーの動く石の謎
1940年代から最近まで、デスバレー国立公園内にあるレーストラック・プラーヤ(雨期には浅い湖になるが、蒸発すればただの乾いた大地になる湖)の乾いた表面を石がひとりでにさまよい動くという不可解な現象が起こっていて、多くの人々がその謎に頭を悩ませてきた。
何十年もの間、まるで見えざる力がたくさんの石を同時に動かしたかのようで、乾いた地面の上には長くひきずったような平行した跡が残っている。石はひとつ300キロにもなるものもあるという。
誰も石が動くところを目撃した者はいないため、ついに調査しようということになり、2011年、アメリカの科学者たちが低速度撮影カメラと突風を計測する観測所を現地に設置した。石が動くとオンになる、モーションアクティベート式GPSを15個の石灰岩にとりつけて、湖に設置した。
石が実際に動くのにかなりの時間がかかるかと思われたが、2013年12月、研究チームはついに石が動くのを目の当たりにし、ついにその謎が解けた。激しい雨か雪のせいで、干上がった湖に水深7センチほどの池ができる。それが夜になって凍り、薄い氷の板になる。それが昼の太陽の熱で溶けると割れ、水に浮かんだパネルのようになる。そこに風速15メートルくらいの弱い風が吹くと、氷が動いて石を押し、凍った表面の下の泥の上に移動の跡を残す。これが、数ヶ月後に湖が完全に干上がったとき、くっきり残って目に見えるようになる。風も太陽も水も氷も、多すぎても、少なすぎてもだめで、タイミングや量などの条件が完璧でないと石は動かない。
9. キリンがあの細い足でまっすぐ立っていられる理由
キリンの体重はおよそ1トンほどあるが、それにしては足の骨が極端に細すぎる。しかし、彼らは体を支えられなかったり、怪我をしたりということはない。その理由を探るために、王立獣医大学の研究者たちが、欧州連合の動物園から寄贈された、自然死したり、安楽死したキリンの四肢を調べてみた。
これらに固い支えをつけて250キロのおもりを使って、足にかかるキリンの体の負荷をシミュレートしてみたところ、それぞれの四肢は安定してまっすぐ立ち、なんの問題もなく、かなりの負荷にも耐えられることがわかった。
これは、キリンの足の骨に沿って走っている溝の中にある提靭帯(骨を支える繊維組織)のおかげだ。キリンの足の骨は人間の足の中足骨や、手の中手骨に似ているが、キリンの場合はこれがより長い。提靭帯はそれ自体は力を生むことはないが、筋肉ではなく弾性繊維でできているため、受け身で支える形になっている。つまり、体重を支えるために筋肉を使う必要がないため、疲労を軽減することになる。さらにこの靭帯はキリンの足の関節も守っていて、足が折れたりするのを防いでいる。
8. 歌う砂丘
モロッコのタルファヤやオマーンのアル・アスカラなどにある砂丘が、低くうめくチェロのような音を出す例がいくつか知られている。音が15分も続くこともあれば、その音が10キロ離れた場所でも聞こえることもあるという。ときどきしか鳴かない砂丘もあれば、毎日音を出す砂丘もあるが、これは砂が滑り落ちたときに起こる現象だ。
研究者たちは最初、音は砂丘の地表下の層の振動音ではないかと考えたが、研究室での実験で、砂を傾斜から滑り落としたときにこの音を再現できることを発見した。音を出しているのは砂丘ではなく砂なのだ。砂が砂丘を滝のように滑り落ちるとき、砂粒同士が振動して音を発しているというわけだ。
Mystery Of Singing Sand Dunes Solved | Video
研究者たちは次に、どうして多様な音程の音を発することができるのか、ふたつの砂丘の音を比べて調べた。モロッコの砂丘は中央のドより2オクターブ下のGシャープで、常に105ヘルツあたりの音を出していた。オマーンの砂丘はFシャープからDまでの9つの音で、周波数が90から150ヘルツの間の音だったという。
砂粒の大きさが音の高低の違いになることがわかった。モロッコの砂は150から170ミクロンとほぼ同じサイズだったため、継続的に同じGシャープの音だったが、オーマンの砂は150から310ミクロンと幅があったため、9つの違う音という開きが出た。オマーンの砂粒をサイズごとにいくつか抽出すると、ひとつの周波数の狭い範囲の振動だと同じ音が出ることがわかった。
滑り落ちる砂粒の速度も音の違いの原因になる。砂粒の大きさが似通っていると、同じスピードで落ちて、音程の差はないが、大きさが違うと落ちるスピードが変わり、さまざまな音が出る。
だが、なぜこれらの音が音楽のように聞こえるのかはわからない。科学者たちは、滑り落ちる砂粒の振動がシンクロして、拡声器の振動板のように空気と一緒になるからではないかと推測している。
7. 伝書ハトのバミューダトライアングル
それは1960年代、コーネル大学の教授が、知らない場所からでも戻って来られる伝書バトの優れた帰巣本能の研究をしたときにに始まった。教授がニューヨーク州のさまざまな場所からハトを解き放つと、ほとんどのハトがきちんと帰ってきたが、ジャージーヒルから放したハトは戻ってこなかったという。どういうわけか、ここから放したハトはいつも方角がわからなくなって迷ってしまい、てんでばらばらのほうへ飛んでいってしまう。1969年8月13日にやっと帰り道を見つけたが、その理由は不明だった。
米地質調査研究所のジョナサン・ハグストラム教授が、ハトたちは太陽か地球の磁場の位置をコンパス、音を地図として使って進路を決めているという仮説をたて、物議をかもした。
ハグストラムは、ハトたちは人間には聞こえない超低周波不可聴音を利用していると信じている。古代の宗教儀式で使われ、わたしたちの先祖の精神状態に影響を与えた音かもしれない。
この伝書バトの場合、深海の波から地表に伝わるわずかな振動によって発生した低周波を、家に帰る標識として利用しているのかもしれない。ジャージーヒルで迷ってしまったときは、気温や風のせいで低周波が大気圏まで上がってしまい、ハトたちが感じとることができなかったからだというのだが、1969年8月13日は、気温と風の条件が完璧だったので、ハトたちは低周波を聞くことができ、家に帰る進路を見つけることができたということだ。
6. オーストラリア唯一の活火山のユニークな成り立ち
オーストラリアの唯一の活火山エリアは、メルボルンからマウントガンビアまでの500キロに渡って広がる地域だけだ。過去400万年の間に400回ほどの火山活動があったようだが、最後の噴火は約5000年前。現在はまったく火山活動のないこの地域で、なにが原因で噴火が起きたのか、科学者たちは首を傾げてきた。
地球上のほとんどの噴火は、地殻構造プレートの端で起こっている。このプレートは年に数センチというわずかな距離だが、地球のマントルの上を常に動いている。しかし、オーストラリアでは、大陸の厚さの違いのせいで、地下のマントルに流れができて地表に熱を伝えている。1年で7センチというオーストラリア北部の地殻移動とともに、マントル上部の高温物質が上昇するホットスポットがこのエリアに発達し、マグマができた。これに似た孤立した火山エリアは、世界には50ほどあるという。
5. スーパーファンドできれいになった海で繁殖する魚
1940年代から70年代にかけて、工場がマサチューセッツのニューベッドフォード港にポリ塩化ビフェニル(PCB)を垂れ流した。PCB濃度が安全基準レベルの4倍以上にもなっていたため、環境保護庁はこの港を有害産業廃棄物除去基金、いわゆるスーパーファンドの対象地区とした。しかし、この港は生物学的な問題を生んだ場所でもあった。
有害物質で汚染されているにもかかわらず、この港でタイセイヨウメダカが繁殖していたのだ。PCBはそのものよりも、消化し代謝することによって中毒を起こす。しかし、このメダカはオフのスイッチを入れて、毒素の代謝を止めるよう遺伝的に進化してきた。彼らはPCB汚染にうまく順応しているわけだが、こうした遺伝的変化のせいで、このメダカはほかの生物より汚染物の有害な影響の許容量が大きいのではないかと考える科学者もいる。だから逆に水がきれいすぎるクリーンな環境では生きられない可能性もあるのだ。
このメダカはシマススギ、アミキリなど、わたしたち人間が口にする魚のエサになる。だから、たとえメダカがPCB毒素に対して免疫があっても、実は蓄積されたその毒素が食物連鎖をまわり巡って、わたしたちの体内に入ってくる可能性があるのだ。
4. 海底波はどのようにしてできるか。
海底波、いわば内部波は、海の下にあるため見えない。じわじわと海面に上がって来るため、衛星以外は見つけることが難しい。最大の海底波は、台湾とフィリピンの間のルソン海峡に現れる。高さ170メートル、秒速わずか数センチという速度で移動しているという。
こうした海底波がどのように生まれるのか、理解しておく必要がある。地球の気候変動の重要な一因になるかもしれないからだ。海底波は、比較的塩分が少なく温かい海の上のほうの水と、塩分が多く冷たい底のほうの水が混ざっていて、海洋全体の塩分、熱、養分の大きな流れを動かしている。熱は海の上のほうから下のほうへ移動するのが基本だ。
ルソン海峡の巨大な海底波がどのように発生するのかは、長年の謎だった。目には見えないが、機器の開発によって海底波とまわりの海水との密度の違いがわかるようになった。科学者たちは15メートルの波浪水槽を使って、底のほうの冷たい水を海底に見立てたふたつの嶺の上を押し上げることで海底波を生み出す実験をしてみた。
ルソン海峡の巨大な海底波は、それほど高くない海嶺の間隔によって生じるようだ。気候モデルにおいて、これはパズルの重要なミッシングピースだ。現在、地球の気候モデルでは、こうしたプロセスをとらえることはできないが、もしこうした海底波のしくみを説明しなければ、答えは違ってくるだろうという。
3. シマウマはなぜ縞模様なのか?
捕食者を惑わすカモフラージュのためとか、体温を一定に保つためとか、繁殖相手を選ぶためといったいくつかの説がある。デービスにあるカリフォルニア大の科学者たちは、亜種も含めてシマウマ、馬、ロバなどの種類が棲んでいる場所を調べ、色、居住区、シマウマの縞の太さなどの情報を集めた。それから、チェチェバエや馬やシカにたかるアブ類の分布地図を作った。
その結果、得た答えは驚くべきものだったという。ハエやアブに悩まされることが多い場所ほど、シマウマの体の縞が多くなるというのだ。シマウマは馬などの同種の動物に比べて毛が短いため、ハエに弱い。吸血バエは致命的な病気を運んでくる場合があり、この危険を避けることはシマウマにとって重要なことなのだ。
スウェーデンの大学の研究者が、ハエはシマウマの縞模様を避ける傾向にあることを発見した。ハエは白ではなく黒い部分に惹きつけられるが、縞模様は嫌いらしい。黒い縞の幅が大きいとそれだけ刺されやすくなるので、シマウマの縞は適切な幅になっているという。
2. 地球上の種のおよそ90%が大量絶滅した理由
およそ2億5200万年前、ペルム紀の終わりに地球上のおよそ90%の種が絶滅した。史上最悪の絶滅、いわゆる大絶滅があったのだ。その原因は、小惑星の衝突から火山の大噴火までさまざまな説がとなえられていて、古代の謎になっている。だが、このほど犯人は顕微鏡でないと見ることができないほど小さいものであることが判明した。
それは単細胞の微生物メタノサルキナで、炭素化合物を食べてメタンを排出する。この古細菌は現在でもゴミ捨て場や油井、牛の胃の中にいるが、ペルム紀にバクテリアから遺伝子を導入してアセテートを処理することができるようになったと考えられている。
その結果、メタノサルキナは海底に堆積しているアセテートを含む有機物を大量に摂取することができるようになった。この細菌の集団が大量のメタンを空気中に吐きだし、海を酸性化したため、地上のほとんどの植物や動物、海の魚や貝類が死んだ。
ペルム紀末期の大絶滅は、地球上の生物をほぼ根絶やしにするところだった。生き残った有機体のグループは、かろうじて生き延びた。うまく切り抜けられたのはほんのわずかな種だけで、その多くはおそらく偶然の賜物だったのだろう。
1. 海洋のなりたち
地表の70%は海だ。最初、科学者たちは宇宙からの物体の衝突によって溶けた表面が乾燥して穴ができ、かなりあとになってから、小惑星の衝突や水分を帯びた彗星がそこに水をもたらしたのではないかと考えた。
しかし、新たな研究では、地球ができたときに地表の水もできたことがわかった。だから早くから生物が進化する十分な時間があったのだ。同じことが、太陽系内のほかの惑星にも言えるかもしれない。生物がとても住めない現在の過酷な環境になる前には、わたしたちの地球と同じような状態だったと。
いつ、地球に水が発生したかをはっきりさせるために、科学者たちはふたつの隕石を比較してみた。ひとつは最古の隕石だと言われているcarbonaceous chondrites(炭素質コンドライト)。これはほかの惑星が発達する以前、太陽と同じ頃できたとと言われているもの。もうひとつは、太陽系が生まれてから1400百万年ほどたった頃、地球と同じ領域でできた比較的大きな小惑星ヴェスタからの隕石だ。
このふたつの隕石は同じ化学物質と大量の水を含んでいた。こうした理由で、科学者たちは、46億年前にcarbonaceous chondritesによって、地球に水ができたと信じている。
via:listverse
☆シマウマなんか、どうでもええんちゃうの?
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科学者たちはこれまで、海底の巨大な潮流から、海洋の成り立ち、キリンの首、シマウマの縞模様に至るまで、世界の不思議となぞに挑んできた。お金の無駄遣いだの、それ何の役に立つの?と言われながらも、心折れずに研究をつづけ、人から人へと受け継がれ、ついにそれらの謎の答えが出たのだ。
ここでは、最近になって解明された、あるいは解明の糸口が見つかった10のミステリーを見ていくことにしよう。
10. デスバレーの動く石の謎
1940年代から最近まで、デスバレー国立公園内にあるレーストラック・プラーヤ(雨期には浅い湖になるが、蒸発すればただの乾いた大地になる湖)の乾いた表面を石がひとりでにさまよい動くという不可解な現象が起こっていて、多くの人々がその謎に頭を悩ませてきた。
何十年もの間、まるで見えざる力がたくさんの石を同時に動かしたかのようで、乾いた地面の上には長くひきずったような平行した跡が残っている。石はひとつ300キロにもなるものもあるという。
誰も石が動くところを目撃した者はいないため、ついに調査しようということになり、2011年、アメリカの科学者たちが低速度撮影カメラと突風を計測する観測所を現地に設置した。石が動くとオンになる、モーションアクティベート式GPSを15個の石灰岩にとりつけて、湖に設置した。
石が実際に動くのにかなりの時間がかかるかと思われたが、2013年12月、研究チームはついに石が動くのを目の当たりにし、ついにその謎が解けた。激しい雨か雪のせいで、干上がった湖に水深7センチほどの池ができる。それが夜になって凍り、薄い氷の板になる。それが昼の太陽の熱で溶けると割れ、水に浮かんだパネルのようになる。そこに風速15メートルくらいの弱い風が吹くと、氷が動いて石を押し、凍った表面の下の泥の上に移動の跡を残す。これが、数ヶ月後に湖が完全に干上がったとき、くっきり残って目に見えるようになる。風も太陽も水も氷も、多すぎても、少なすぎてもだめで、タイミングや量などの条件が完璧でないと石は動かない。
9. キリンがあの細い足でまっすぐ立っていられる理由
キリンの体重はおよそ1トンほどあるが、それにしては足の骨が極端に細すぎる。しかし、彼らは体を支えられなかったり、怪我をしたりということはない。その理由を探るために、王立獣医大学の研究者たちが、欧州連合の動物園から寄贈された、自然死したり、安楽死したキリンの四肢を調べてみた。
これらに固い支えをつけて250キロのおもりを使って、足にかかるキリンの体の負荷をシミュレートしてみたところ、それぞれの四肢は安定してまっすぐ立ち、なんの問題もなく、かなりの負荷にも耐えられることがわかった。
これは、キリンの足の骨に沿って走っている溝の中にある提靭帯(骨を支える繊維組織)のおかげだ。キリンの足の骨は人間の足の中足骨や、手の中手骨に似ているが、キリンの場合はこれがより長い。提靭帯はそれ自体は力を生むことはないが、筋肉ではなく弾性繊維でできているため、受け身で支える形になっている。つまり、体重を支えるために筋肉を使う必要がないため、疲労を軽減することになる。さらにこの靭帯はキリンの足の関節も守っていて、足が折れたりするのを防いでいる。
8. 歌う砂丘
モロッコのタルファヤやオマーンのアル・アスカラなどにある砂丘が、低くうめくチェロのような音を出す例がいくつか知られている。音が15分も続くこともあれば、その音が10キロ離れた場所でも聞こえることもあるという。ときどきしか鳴かない砂丘もあれば、毎日音を出す砂丘もあるが、これは砂が滑り落ちたときに起こる現象だ。
研究者たちは最初、音は砂丘の地表下の層の振動音ではないかと考えたが、研究室での実験で、砂を傾斜から滑り落としたときにこの音を再現できることを発見した。音を出しているのは砂丘ではなく砂なのだ。砂が砂丘を滝のように滑り落ちるとき、砂粒同士が振動して音を発しているというわけだ。
Mystery Of Singing Sand Dunes Solved | Video
研究者たちは次に、どうして多様な音程の音を発することができるのか、ふたつの砂丘の音を比べて調べた。モロッコの砂丘は中央のドより2オクターブ下のGシャープで、常に105ヘルツあたりの音を出していた。オマーンの砂丘はFシャープからDまでの9つの音で、周波数が90から150ヘルツの間の音だったという。
砂粒の大きさが音の高低の違いになることがわかった。モロッコの砂は150から170ミクロンとほぼ同じサイズだったため、継続的に同じGシャープの音だったが、オーマンの砂は150から310ミクロンと幅があったため、9つの違う音という開きが出た。オマーンの砂粒をサイズごとにいくつか抽出すると、ひとつの周波数の狭い範囲の振動だと同じ音が出ることがわかった。
滑り落ちる砂粒の速度も音の違いの原因になる。砂粒の大きさが似通っていると、同じスピードで落ちて、音程の差はないが、大きさが違うと落ちるスピードが変わり、さまざまな音が出る。
だが、なぜこれらの音が音楽のように聞こえるのかはわからない。科学者たちは、滑り落ちる砂粒の振動がシンクロして、拡声器の振動板のように空気と一緒になるからではないかと推測している。
7. 伝書ハトのバミューダトライアングル
それは1960年代、コーネル大学の教授が、知らない場所からでも戻って来られる伝書バトの優れた帰巣本能の研究をしたときにに始まった。教授がニューヨーク州のさまざまな場所からハトを解き放つと、ほとんどのハトがきちんと帰ってきたが、ジャージーヒルから放したハトは戻ってこなかったという。どういうわけか、ここから放したハトはいつも方角がわからなくなって迷ってしまい、てんでばらばらのほうへ飛んでいってしまう。1969年8月13日にやっと帰り道を見つけたが、その理由は不明だった。
米地質調査研究所のジョナサン・ハグストラム教授が、ハトたちは太陽か地球の磁場の位置をコンパス、音を地図として使って進路を決めているという仮説をたて、物議をかもした。
ハグストラムは、ハトたちは人間には聞こえない超低周波不可聴音を利用していると信じている。古代の宗教儀式で使われ、わたしたちの先祖の精神状態に影響を与えた音かもしれない。
この伝書バトの場合、深海の波から地表に伝わるわずかな振動によって発生した低周波を、家に帰る標識として利用しているのかもしれない。ジャージーヒルで迷ってしまったときは、気温や風のせいで低周波が大気圏まで上がってしまい、ハトたちが感じとることができなかったからだというのだが、1969年8月13日は、気温と風の条件が完璧だったので、ハトたちは低周波を聞くことができ、家に帰る進路を見つけることができたということだ。
6. オーストラリア唯一の活火山のユニークな成り立ち
オーストラリアの唯一の活火山エリアは、メルボルンからマウントガンビアまでの500キロに渡って広がる地域だけだ。過去400万年の間に400回ほどの火山活動があったようだが、最後の噴火は約5000年前。現在はまったく火山活動のないこの地域で、なにが原因で噴火が起きたのか、科学者たちは首を傾げてきた。
地球上のほとんどの噴火は、地殻構造プレートの端で起こっている。このプレートは年に数センチというわずかな距離だが、地球のマントルの上を常に動いている。しかし、オーストラリアでは、大陸の厚さの違いのせいで、地下のマントルに流れができて地表に熱を伝えている。1年で7センチというオーストラリア北部の地殻移動とともに、マントル上部の高温物質が上昇するホットスポットがこのエリアに発達し、マグマができた。これに似た孤立した火山エリアは、世界には50ほどあるという。
5. スーパーファンドできれいになった海で繁殖する魚
1940年代から70年代にかけて、工場がマサチューセッツのニューベッドフォード港にポリ塩化ビフェニル(PCB)を垂れ流した。PCB濃度が安全基準レベルの4倍以上にもなっていたため、環境保護庁はこの港を有害産業廃棄物除去基金、いわゆるスーパーファンドの対象地区とした。しかし、この港は生物学的な問題を生んだ場所でもあった。
有害物質で汚染されているにもかかわらず、この港でタイセイヨウメダカが繁殖していたのだ。PCBはそのものよりも、消化し代謝することによって中毒を起こす。しかし、このメダカはオフのスイッチを入れて、毒素の代謝を止めるよう遺伝的に進化してきた。彼らはPCB汚染にうまく順応しているわけだが、こうした遺伝的変化のせいで、このメダカはほかの生物より汚染物の有害な影響の許容量が大きいのではないかと考える科学者もいる。だから逆に水がきれいすぎるクリーンな環境では生きられない可能性もあるのだ。
このメダカはシマススギ、アミキリなど、わたしたち人間が口にする魚のエサになる。だから、たとえメダカがPCB毒素に対して免疫があっても、実は蓄積されたその毒素が食物連鎖をまわり巡って、わたしたちの体内に入ってくる可能性があるのだ。
4. 海底波はどのようにしてできるか。
海底波、いわば内部波は、海の下にあるため見えない。じわじわと海面に上がって来るため、衛星以外は見つけることが難しい。最大の海底波は、台湾とフィリピンの間のルソン海峡に現れる。高さ170メートル、秒速わずか数センチという速度で移動しているという。
こうした海底波がどのように生まれるのか、理解しておく必要がある。地球の気候変動の重要な一因になるかもしれないからだ。海底波は、比較的塩分が少なく温かい海の上のほうの水と、塩分が多く冷たい底のほうの水が混ざっていて、海洋全体の塩分、熱、養分の大きな流れを動かしている。熱は海の上のほうから下のほうへ移動するのが基本だ。
ルソン海峡の巨大な海底波がどのように発生するのかは、長年の謎だった。目には見えないが、機器の開発によって海底波とまわりの海水との密度の違いがわかるようになった。科学者たちは15メートルの波浪水槽を使って、底のほうの冷たい水を海底に見立てたふたつの嶺の上を押し上げることで海底波を生み出す実験をしてみた。
ルソン海峡の巨大な海底波は、それほど高くない海嶺の間隔によって生じるようだ。気候モデルにおいて、これはパズルの重要なミッシングピースだ。現在、地球の気候モデルでは、こうしたプロセスをとらえることはできないが、もしこうした海底波のしくみを説明しなければ、答えは違ってくるだろうという。
3. シマウマはなぜ縞模様なのか?
捕食者を惑わすカモフラージュのためとか、体温を一定に保つためとか、繁殖相手を選ぶためといったいくつかの説がある。デービスにあるカリフォルニア大の科学者たちは、亜種も含めてシマウマ、馬、ロバなどの種類が棲んでいる場所を調べ、色、居住区、シマウマの縞の太さなどの情報を集めた。それから、チェチェバエや馬やシカにたかるアブ類の分布地図を作った。
その結果、得た答えは驚くべきものだったという。ハエやアブに悩まされることが多い場所ほど、シマウマの体の縞が多くなるというのだ。シマウマは馬などの同種の動物に比べて毛が短いため、ハエに弱い。吸血バエは致命的な病気を運んでくる場合があり、この危険を避けることはシマウマにとって重要なことなのだ。
スウェーデンの大学の研究者が、ハエはシマウマの縞模様を避ける傾向にあることを発見した。ハエは白ではなく黒い部分に惹きつけられるが、縞模様は嫌いらしい。黒い縞の幅が大きいとそれだけ刺されやすくなるので、シマウマの縞は適切な幅になっているという。
2. 地球上の種のおよそ90%が大量絶滅した理由
およそ2億5200万年前、ペルム紀の終わりに地球上のおよそ90%の種が絶滅した。史上最悪の絶滅、いわゆる大絶滅があったのだ。その原因は、小惑星の衝突から火山の大噴火までさまざまな説がとなえられていて、古代の謎になっている。だが、このほど犯人は顕微鏡でないと見ることができないほど小さいものであることが判明した。
それは単細胞の微生物メタノサルキナで、炭素化合物を食べてメタンを排出する。この古細菌は現在でもゴミ捨て場や油井、牛の胃の中にいるが、ペルム紀にバクテリアから遺伝子を導入してアセテートを処理することができるようになったと考えられている。
その結果、メタノサルキナは海底に堆積しているアセテートを含む有機物を大量に摂取することができるようになった。この細菌の集団が大量のメタンを空気中に吐きだし、海を酸性化したため、地上のほとんどの植物や動物、海の魚や貝類が死んだ。
ペルム紀末期の大絶滅は、地球上の生物をほぼ根絶やしにするところだった。生き残った有機体のグループは、かろうじて生き延びた。うまく切り抜けられたのはほんのわずかな種だけで、その多くはおそらく偶然の賜物だったのだろう。
1. 海洋のなりたち
地表の70%は海だ。最初、科学者たちは宇宙からの物体の衝突によって溶けた表面が乾燥して穴ができ、かなりあとになってから、小惑星の衝突や水分を帯びた彗星がそこに水をもたらしたのではないかと考えた。
しかし、新たな研究では、地球ができたときに地表の水もできたことがわかった。だから早くから生物が進化する十分な時間があったのだ。同じことが、太陽系内のほかの惑星にも言えるかもしれない。生物がとても住めない現在の過酷な環境になる前には、わたしたちの地球と同じような状態だったと。
いつ、地球に水が発生したかをはっきりさせるために、科学者たちはふたつの隕石を比較してみた。ひとつは最古の隕石だと言われているcarbonaceous chondrites(炭素質コンドライト)。これはほかの惑星が発達する以前、太陽と同じ頃できたとと言われているもの。もうひとつは、太陽系が生まれてから1400百万年ほどたった頃、地球と同じ領域でできた比較的大きな小惑星ヴェスタからの隕石だ。
このふたつの隕石は同じ化学物質と大量の水を含んでいた。こうした理由で、科学者たちは、46億年前にcarbonaceous chondritesによって、地球に水ができたと信じている。
via:listverse
☆シマウマなんか、どうでもええんちゃうの?
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