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現代の我々は、昔の人たちが体を張ってくれたおかげで、何が食べられて何が食べられないのかをある程度は把握できている。最初にトライした人には猛烈敬意を表したいわけだが、世の中にはそっくりなんだけど、かたや食べられて、かたや猛毒だったりするものが多数存在するからややこしい。
名前に「モドキ」とついているものは大体アウトだったりするわけだが、その形状が似ていたらモドキなのか本物なのかわかりゃしない。キノコなんかが最たる例だが、ここでは植物(一部キノコを含む)にスポットをあて、8組のそっくりさんだけど間違うと危険!な植物を見ていくことにしよう。
アーモンドの甘仁種と苦仁種
左:甘仁種、右:苦仁種
バラ科の落葉高木、アーモンドには、仁に苦味をもつ苦仁種(クジンシュ)と、甘味をもつ甘仁種(かんじんしゅ)がある。甘仁種は青酸配糖体アミグダリンを含まず食用に向くが、苦仁種は甘仁種と比べて42倍のアミグダリンが含まれている。苦仁種は甘仁種と比べると小さく、細長いが一見するとその違いには気付きにくい。
アミグダリンという猛毒物質で、苦仁種特有の防衛メカニズムだという。アミグダリンが体内に取り込まれると即座にアーモンド臭を引き起こすベンズアルデヒドと呼吸器官を停止させるシアン化水素という物質に分解されるのだ。
苦仁種に含まれる高濃度のアミグダリン(また、シアン化水素)はわずか5~10粒を口にするだけで子供の致死量に匹敵し、大人であっても50粒前後が致死量となる。数粒食べるだけで眩暈、倦怠感、呼吸困難等の初期症状を引き起こしてしまう程だ。
苦仁種と甘仁種を見極める一つの方法としては実る前に咲く花の色に注目してみるといいかもしれない。苦仁種は桃色の花をつけるが、甘仁種は白い花をつけるのだ。(ただし種類によっては一概にもそうとは言えないので、やはり細心の注意が必要ではある)
ヤマブドウとカナダコウモリカズラ
左:ヤマブドウ 右:カナダコウモリカズラ
カナダコウモリカズラと呼ばれるこのブドウ属の植物は食べられるヤマブドウの近くに生息し、その姿形もそっくりなので気を付けなければならない。カナダコウモリカズラに実るブドウは三日月状であり、これを基準に他の食用のヤマブドウとの判別は可能であるが、間違って食べると大変なことになる。カナダコウモリカズラという植物は上から下までダウリシンという猛毒で一杯なのだ。
今後ヤマブドウを採取するときの為に見分けるコツを他にも幾つか紹介しておこう。
まず、カナダコウモリカズラは食用のヤマブドウのような蔦(つた)を持たない。また、間違って口に入れても、その実は非常に不味いのですぐに気が付くだろう。ネイティブアメリカンはカナダコウモリカズラの実をすりつぶした物を皮膚に塗る美容の為の薬品として使っていたようだが、現代の登山家であれば取りあえず近寄らない方が賢明であろう。
アミガサタケとVerpa bohemica
左:アミガサタケ 右:Verpa bohemica(アミガサタケ科)
アミガサタケもVerpa bohemicaも同じ場所に生息しており、ほぼ同じ季節に発芽する。だがニセアミガサタケの仲間として分類されているVerpa bohemicaには猛毒がある。写真で見ると分かる通り、アミガサタケ(左)は若干蜘蛛の巣状で、Verpa bohemica(右)は脳みそのようなシワシワに近いので、それを一つの目安とすると良いかもしれない。
またアミガサタケの柄の内部は空洞なのでそれで見分けるという方法をとるべきではない。なぜならVerpa bohemicaも天敵であるナメクジに部分的に食べられると内部が空洞になるからだ。
ただしアミガサタケも食べられるとは言え、ある程度の毒性はあるので調理法をしっかりと調べた方が良いだろう。
黒人参とパースニップ(セリ科)とドクニンジン
左:黒人参と中:パースニップ(セリ科)右:ドクニンジン
ドクニンジンはその名前が示す通り猛毒を持つ事で知られている。ソクラテスの命を奪った毒物も、ハムレットに登場する毒物も全て「ドクニンジン」から抽出された抽出液である。
だがドクニンジンと近しい種なら食べられる。黒人参やセリ科(主にパースニップ)などがそうだ。ガーデニングをする人は、ドクニンジンが紛れ込んでいる可能性を常に考慮した方が良いだろう。何故ならこれらの植物は土から掘り起こされた時、それぞれを判別するのが非常に難しいからだ。
余談ではあるがパースニップもまた時期によっては毒性を持つので注意が必要だ。パースニップの樹液は開花期になると毒性を持ち、皮膚に触れると炎症を引き起こす。時にその炎症は重度の火傷と似た症状を引き起こすと言うのだから驚きである。
ネギ属とリシリソウ属・ユリ
左:ネギ属 右:リシリソウ属
ニンニク、チャイブ、ワケギ、リーキ等のネギ属の植物はアジアやヨーロッパ、北・南アメリカ大陸に自生しており、薬としての用途が一般的であった。
ネギ属の植物を採取する際に気を付けなければならないのは彼らとそっくりな姿形をした毒を持つリシリソウ属・ユリである。
大まかな見分け方として「匂い」を確かめる方法がある。ネギ属の植物はリシリソウ属等の植物に比べて強い臭いを発しないのである。
ブルーベリーとコボウズオトギリ
左:ブルーベリー 右:コボウズオトギリ
ブルーベリーは北アメリカ大陸とヨーロッパを中心に自生しており、自然界に自生している物は栽培された物と比べるとビタミンや抗酸化作用を多く含んでいると言う。しかしニュージーランド、オーストラリア、北アメリカ大陸等のユーラシア大陸全般に自生するコボウズオトギリを間違って摘んでしまわないように注意が必要だ。コボウズオトギリは食用に向かず、口にすると胃疾患、倦怠感、心拍数の上昇などの症状を引き起こす。
トマトとソラヌム属とズルカマラ
左:トマト 中:ソラヌム属 左;ズルカマラ
ナス属に属する植物はおよそ2000種存在する、例えばトマト、ジャガイモ、ナスなどがその代表格だ。
栽培トマトの祖先種である「Currant Tomato」というトマトは南アメリカ大陸を主に、アメリカ全土の自然界でその姿を見る事が出来る。現在私たちが日頃口にするトマトの祖先である為、栽培トマトには劣るものの、ほのかな甘みを含んでいる。
しかし気を付けなければならないのは北アメリカ大陸、オーストラリア、ヨーロッパ、アジア諸国で見つかるソラヌム属やズルカマラというCurrant Tomatoに非常に良く似た種である。ソラヌム属やズルカマラを口にすると風邪に似た症状に含め、嘔吐、下痢などを引き起こし、現在ではあまり見られなくなったものの過去には死に至る。
イヌホオズキとベラドンナ
左:イヌホオズキ 右:ベラドンナ
完全に熟したイヌホオズキは非常に美味であるが、熟れる前は毒性を持っているので注意した方が良いだろう。また、イヌホオズキは自生する場所により毒性を持っているかどうかがわかるので、現地の人にきいてみる事をオススメする。
イヌホオズキとそっくりな毒性植物はベラドンナという。ベラドンナはヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカ大陸を中心とする多くの国で薬品として使われており、現在でもアトロピンという物質を抽出する為に使用されている。しかし問題なのはこの植物が持つトロペンアルカロイドという物質である。トロペンアルカロイドは口にした者に対し幻覚、眩暈、頻脈などを引き起こし、最悪死に至る場合もあるという。
via:mentalfloss
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現代の我々は、昔の人たちが体を張ってくれたおかげで、何が食べられて何が食べられないのかをある程度は把握できている。最初にトライした人には猛烈敬意を表したいわけだが、世の中にはそっくりなんだけど、かたや食べられて、かたや猛毒だったりするものが多数存在するからややこしい。
名前に「モドキ」とついているものは大体アウトだったりするわけだが、その形状が似ていたらモドキなのか本物なのかわかりゃしない。キノコなんかが最たる例だが、ここでは植物(一部キノコを含む)にスポットをあて、8組のそっくりさんだけど間違うと危険!な植物を見ていくことにしよう。
アーモンドの甘仁種と苦仁種
左:甘仁種、右:苦仁種
バラ科の落葉高木、アーモンドには、仁に苦味をもつ苦仁種(クジンシュ)と、甘味をもつ甘仁種(かんじんしゅ)がある。甘仁種は青酸配糖体アミグダリンを含まず食用に向くが、苦仁種は甘仁種と比べて42倍のアミグダリンが含まれている。苦仁種は甘仁種と比べると小さく、細長いが一見するとその違いには気付きにくい。
アミグダリンという猛毒物質で、苦仁種特有の防衛メカニズムだという。アミグダリンが体内に取り込まれると即座にアーモンド臭を引き起こすベンズアルデヒドと呼吸器官を停止させるシアン化水素という物質に分解されるのだ。
苦仁種に含まれる高濃度のアミグダリン(また、シアン化水素)はわずか5~10粒を口にするだけで子供の致死量に匹敵し、大人であっても50粒前後が致死量となる。数粒食べるだけで眩暈、倦怠感、呼吸困難等の初期症状を引き起こしてしまう程だ。
苦仁種と甘仁種を見極める一つの方法としては実る前に咲く花の色に注目してみるといいかもしれない。苦仁種は桃色の花をつけるが、甘仁種は白い花をつけるのだ。(ただし種類によっては一概にもそうとは言えないので、やはり細心の注意が必要ではある)
ヤマブドウとカナダコウモリカズラ
左:ヤマブドウ 右:カナダコウモリカズラ
カナダコウモリカズラと呼ばれるこのブドウ属の植物は食べられるヤマブドウの近くに生息し、その姿形もそっくりなので気を付けなければならない。カナダコウモリカズラに実るブドウは三日月状であり、これを基準に他の食用のヤマブドウとの判別は可能であるが、間違って食べると大変なことになる。カナダコウモリカズラという植物は上から下までダウリシンという猛毒で一杯なのだ。
今後ヤマブドウを採取するときの為に見分けるコツを他にも幾つか紹介しておこう。
まず、カナダコウモリカズラは食用のヤマブドウのような蔦(つた)を持たない。また、間違って口に入れても、その実は非常に不味いのですぐに気が付くだろう。ネイティブアメリカンはカナダコウモリカズラの実をすりつぶした物を皮膚に塗る美容の為の薬品として使っていたようだが、現代の登山家であれば取りあえず近寄らない方が賢明であろう。
アミガサタケとVerpa bohemica
左:アミガサタケ 右:Verpa bohemica(アミガサタケ科)
アミガサタケもVerpa bohemicaも同じ場所に生息しており、ほぼ同じ季節に発芽する。だがニセアミガサタケの仲間として分類されているVerpa bohemicaには猛毒がある。写真で見ると分かる通り、アミガサタケ(左)は若干蜘蛛の巣状で、Verpa bohemica(右)は脳みそのようなシワシワに近いので、それを一つの目安とすると良いかもしれない。
またアミガサタケの柄の内部は空洞なのでそれで見分けるという方法をとるべきではない。なぜならVerpa bohemicaも天敵であるナメクジに部分的に食べられると内部が空洞になるからだ。
ただしアミガサタケも食べられるとは言え、ある程度の毒性はあるので調理法をしっかりと調べた方が良いだろう。
黒人参とパースニップ(セリ科)とドクニンジン
左:黒人参と中:パースニップ(セリ科)右:ドクニンジン
ドクニンジンはその名前が示す通り猛毒を持つ事で知られている。ソクラテスの命を奪った毒物も、ハムレットに登場する毒物も全て「ドクニンジン」から抽出された抽出液である。
だがドクニンジンと近しい種なら食べられる。黒人参やセリ科(主にパースニップ)などがそうだ。ガーデニングをする人は、ドクニンジンが紛れ込んでいる可能性を常に考慮した方が良いだろう。何故ならこれらの植物は土から掘り起こされた時、それぞれを判別するのが非常に難しいからだ。
余談ではあるがパースニップもまた時期によっては毒性を持つので注意が必要だ。パースニップの樹液は開花期になると毒性を持ち、皮膚に触れると炎症を引き起こす。時にその炎症は重度の火傷と似た症状を引き起こすと言うのだから驚きである。
ネギ属とリシリソウ属・ユリ
左:ネギ属 右:リシリソウ属
ニンニク、チャイブ、ワケギ、リーキ等のネギ属の植物はアジアやヨーロッパ、北・南アメリカ大陸に自生しており、薬としての用途が一般的であった。
ネギ属の植物を採取する際に気を付けなければならないのは彼らとそっくりな姿形をした毒を持つリシリソウ属・ユリである。
大まかな見分け方として「匂い」を確かめる方法がある。ネギ属の植物はリシリソウ属等の植物に比べて強い臭いを発しないのである。
ブルーベリーとコボウズオトギリ
左:ブルーベリー 右:コボウズオトギリ
ブルーベリーは北アメリカ大陸とヨーロッパを中心に自生しており、自然界に自生している物は栽培された物と比べるとビタミンや抗酸化作用を多く含んでいると言う。しかしニュージーランド、オーストラリア、北アメリカ大陸等のユーラシア大陸全般に自生するコボウズオトギリを間違って摘んでしまわないように注意が必要だ。コボウズオトギリは食用に向かず、口にすると胃疾患、倦怠感、心拍数の上昇などの症状を引き起こす。
トマトとソラヌム属とズルカマラ
左:トマト 中:ソラヌム属 左;ズルカマラ
ナス属に属する植物はおよそ2000種存在する、例えばトマト、ジャガイモ、ナスなどがその代表格だ。
栽培トマトの祖先種である「Currant Tomato」というトマトは南アメリカ大陸を主に、アメリカ全土の自然界でその姿を見る事が出来る。現在私たちが日頃口にするトマトの祖先である為、栽培トマトには劣るものの、ほのかな甘みを含んでいる。
しかし気を付けなければならないのは北アメリカ大陸、オーストラリア、ヨーロッパ、アジア諸国で見つかるソラヌム属やズルカマラというCurrant Tomatoに非常に良く似た種である。ソラヌム属やズルカマラを口にすると風邪に似た症状に含め、嘔吐、下痢などを引き起こし、現在ではあまり見られなくなったものの過去には死に至る。
イヌホオズキとベラドンナ
左:イヌホオズキ 右:ベラドンナ
完全に熟したイヌホオズキは非常に美味であるが、熟れる前は毒性を持っているので注意した方が良いだろう。また、イヌホオズキは自生する場所により毒性を持っているかどうかがわかるので、現地の人にきいてみる事をオススメする。
イヌホオズキとそっくりな毒性植物はベラドンナという。ベラドンナはヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカ大陸を中心とする多くの国で薬品として使われており、現在でもアトロピンという物質を抽出する為に使用されている。しかし問題なのはこの植物が持つトロペンアルカロイドという物質である。トロペンアルカロイドは口にした者に対し幻覚、眩暈、頻脈などを引き起こし、最悪死に至る場合もあるという。
via:mentalfloss
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