保健福祉の現場から

感じるままに

医療圏とがん診療連携拠点病院

2013年01月27日 | Weblog
キャリアブレイン「切れ目ないがん医療で「群」指定へ」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/39087.html)。<以下一部引用>
<がん診療連携拠点病院(拠点病院)の指定要件の見直し作業を進めている、厚生労働省の「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」は25日に開いた会合で、地域でがん患者に対し、切れ目なく医療を提供し、拠点病院のない、いわゆる「空白の医療圏」をカバーするために、拠点病院を中心とした地域を1つの「群」ととらえた新たな指定要件を策定する方向を確認した。>

25日のがん診療提供体制のあり方に関する検討会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002tr7a.html)が出ている。資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002tr7a-att/2r9852000002trdp.pdf)p21~22では、がん種・地域で差はあるが、がんによる入院症例の6割が拠点病院に集約されている。p33に出ているように36都道府県が272病院を独自指定しているが、やはり、地域がん登録が期待されるところである。さて、拠点病院のない空白の医療圏が113ある一方で、資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002tr7a-att/2r9852000002trdp.pdf)p18では、複数の拠点病院がある医療圏の状況が示されている。二次医療圏の状況について具体的資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_a-2.pdf)が出ているように、一口に二次医療圏といっても格差が大きい。そういえば、昨年の医政局長通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_keikaku.pdf)p6では、「人口規模が20万人未満であり、且つ、二次医療圏内の病院の療養病床及び一般病床の推計流入入院患者割合が20%未満、推計流出入院患者割合が20%以上となっている既設の二次医療圏については、入院に係る医療を提供する一体の区域として成り立っていないと考えられるため、設定の見直しについて検討することが必要である。」とされた。がん(胃がん、肺がん、大腸がん、肝臓がん、乳がん)はがんの種類や進行度によって異なるが、がん診療連携拠点病院を中心とした圏域が不可欠である(特に放射線治療が必要な場合)。医療連携による群指定は一つの方向であろうが、医療圏自体のあり方も考える必要があるかもしれない。
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