「いのち支える自殺対策推進センター」(https://jscp.or.jp/)のR6.7.11「いのちを育む妊産婦の危機 ~新たな自殺統計項目が明かす自殺の実態~」(https://jscp.or.jp/research/report-240709.html)について、R6.8.6読売「妊産婦の自殺、2022~23年に118人…育児の悩みや産後うつなどが原因に」(https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20240806-OYT1T50286/)が報じられている。中医協総会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128154.html)のR6.7.3「主な施設基準の届出状況等」(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001270650.pdf)p15をみると、「B005-10ハイリスク妊産婦連携指導料1」(https://knowlety.jp/ika/r6-b005-10/)を算定する産科医療機関が微増に留まっていることがわかる。どの医療機関が届出しているかの検索は、医療機関地方厚生局届出情報(https://caremap.jp/cities/search/facility)の特掲診療料「ハイ妊連1」で検索すると容易であるが、やはり少ない感じかもしれない。精神科医療機関だけでなく、市町村母子保健担当部局・児童福祉担当部局・生活困窮担当部局との連携を積極的に推進したい。日本産婦人科医会「令和5年度 妊産婦メンタルヘルスケア推進に関するアンケート調査結果報告」(https://www.jaog.or.jp/about/project/document/230711/)(https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2023/07/f2a3f2687b371ee6c422406cbf42a82f-2.pdf)p7「産後2週間健診なし17.4%」、p13「産後2週間健診でのメンタルヘルスチェック行っていない10.7%」、p19「精神疾患合併妊娠を受け入れていない20.0%」、p41「精神疾患以外の「特定妊婦」受け入れていない18.1%」、p43「ハイリスク妊産婦連携指導料算定していない61.0%」などは改善を期待したいところかもしれない。また、R6.7.25「「産後ケア事業ガイドライン」改定案に関する御意見の募集について」(https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=141000084&Mode=0)が出ており、改正子ども・子育て支援法(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/497b84be-6457-4f41-80ad-28560f363219/54ab2869/20240314_council_sshingikai_seiiku_iryou_YN462waJ_03.pdf)の「産後ケア事業を地域子ども・子育て支援事業に位置付け、国、都道府県、市町村の役割を明確化し、計画的な提供体制の整備を行う。令和7年4月1日施行」は認識したい。R6.7.25「産後ケア事業ガイドライン(案)」(https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000277407)p11「市町村が実施する産後ケア事業については、短期入所型、通所型、居宅訪問型とも、利用者から産後ケア等のサービスに係る利用料を徴収することができる。 ただし、本事業を利用しやすい環境を整える観点から、すべての利用者を対象に、利用者が属する世帯の所得の状況(住民税非課税かそれ以外か等)に応じた利用料の減免措置を講じるよう努めること。その他、オプションとして、アロマトリートメント等のサービスが提供される場合や、育児用品等の販売を行う場合は、あくまでも本人の希望に応じて提供されるものであるため、費用について分かりやすい形で提示するとともに、丁寧に説明を行うこと。」について、まずは、R6.6.10Web医事新報「【識者の眼】「産前産後ケア事業を継続させていくために」栗谷義樹」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=24461)の「とりわけ宿泊型産後ケアなどの利用者はきわめて少ない状況にある」「とりわけ低所得世帯の産婦が費用負担に悩まず活用できる利用料金とは思えず、持続可能な利用者数を確保できるかどうかに若干の懸念を覚えた」、R6.3.24女性自身「離乳食を無料で提供…日本初「赤ちゃん食堂」創設者語る“ワンオペママにとって何より怖いもの”」(https://jisin.jp/domestic/2306824/)の「産後ケアのデイサービスを使う場合、費用は約1万5千円で自己負担が2千〜5千円程度。誰もが気軽に、とは簡単に言えない金額です。」とあるように、経済的理由により極めて低調な状況であることは認識したい。R6.6.26「周産期医療提供体制の確保について」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001268283.pdf)p10「産後ケア事業(妊娠・出産包括支援事業の一部)」ではR4「10.9%;産婦の利用率の算出方法 宿泊型・デイサービス型・アウトリーチ型の各利用実人数の合計/分娩件数」と全部合わせても利用率は約1割である。R6.3.15母子保健課資料(https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/17dee8fe-58f0-4471-a15b-24dd6b6dc7ee/4b487c0b/20240315_councils_kodomoseisaku-syukankacho_17dee8fe_11.pdf)p11「実施自治体」だけではいけない。例えば、厚労省「出産なび」(https://www.mhlw.go.jp/stf/birth-navi/)のような「産前産後ケアなび」も期待されるであろう。育児不安を抱える産婦に対して、もっと積極的な支援が期待される。ところで、最近、R6.7.20神戸新聞「ゴルフ場に赤ちゃんの遺体 遺棄疑いで28歳女逮捕「私がトイレで産んだ」 神戸」(https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202407/0017906684.shtml)、R6.7.8Friday「裸でビニール袋に入れゴミ箱へ捨て…22歳母親「出産直後の赤ちゃんを酷暑の中で遺棄」呆れた犯行動機」(https://friday.kodansha.co.jp/article/380846)、R6.7.3共同「アパートに3遺体、赤ちゃんか 神奈川・藤沢、死体遺棄か」(https://www.47news.jp/11143217.html)、R6.7.2FNN「「将来を悲観していた、どうしていいかわからなかった」産んだばかりの女の赤ちゃんを放置して殺害か 22歳女を再逮捕」(https://www.fnn.jp/articles/-/722433)、R6.6.20岐阜新聞「出産した赤ちゃん放置し死亡させた疑い 22歳の母親逮捕 岐阜・関市」(https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/401487)、R6.5.22FNN「【赤ちゃん死体遺棄事件】 逮捕の25歳女「赤ちゃんを弘前市で産み、遺体を親族の住宅に運んで埋めた」などと供述…赤ちゃんは頭に致命傷を負い生後まもなく死亡 北海道北斗市」(https://www.fnn.jp/articles/-/702826)、R6.5.13FNN「台所下の収納スペースに…マンション1室で赤ちゃん2人の遺体 母親とみられる自称・入村恵容疑者(38)逮捕 名古屋市」(https://www.fnn.jp/articles/-/698290)、R6.4.10産経「乳児遺体遺棄疑いで女を逮捕 教唆疑いで男も 山形県警」(https://www.sankei.com/article/20240410-GMNBJMUZCRNZXCWWV5L3FUUPQQ/)のような赤ちゃん遺棄事件が目につく。厚労省「各種統計調査」(https://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/toukei/)のR6.3.26「令和4年度地域保健・健康増進事業報告の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/22/index.html)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/22/dl/kekka1.pdf)では「分娩後の妊娠届出」1571(対前年+386)であるが、報道されているケースでは妊娠届出されていたであろうか。政府の「孤独・孤立対策」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_taisaku/index.html)のR6.5.28「孤独・孤立対策に関する施策の推進を図るための重点計画(案)」(https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000274736)p25「(制度を知らない層)母子健康手帳の交付時等のアプローチで情報提供」では全く対応しきれないであろう。「赤ちゃんポスト」に預けられた子は17年間に179人」(https://president.jp/articles/-/84138)の「国はゆりかごに積極的な関わりを持たないまま17年が経過した。国を動かす政治家が現れなかったからだ。それは政治家へ要望する民意がなかった、つまり私たちがゆりかごを自分たちの問題として受け止めてこなかったことの表れでもある。」(https://president.jp/articles/-/84138?page=3)は印象的かもしれない。
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