保健福祉の現場から

感じるままに

精神障害者の地域移行

2017年11月02日 | Weblog
キャリアブレイン「【中医協】精神病床の退院先に特養・老健追加へ 精神保健福祉士配置加算などの要件緩和」(https://www.cbnews.jp/news/entry/20171018164026)。<以下一部引用>
<中央社会保険医療協議会(中医協)が18日に開いた総会で、厚生労働省は、精神病床の長期入院患者が高齢化していることを受け、精神病棟入院基本料の精神保健福祉士配置加算と精神科救急入院料の退院先(地域への移行先)の要件を緩和する案を示し、大筋で合意を得た。入院日から1年以内の退院先として、現在の自宅や精神障害者施設に加え、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)を追加する見通し。■1年以上の入院、65歳以上の高齢者増加 厚労省によると、精神疾患による入院患者(約28万5000人)の在院期間は、1年以上が約18万人で、このうち5年以上が半数超を占めている。1年以上の入院患者は減少しているが、65歳以上の高齢者に限ると増加している。疾病別では、統合失調症の入院患者が最も多いが、認知症の入院患者が「微増傾向にある」としている。>
 
中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154)の「個別事項(その4:精神医療)」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000180987.pdf)p36「入院期間が1年以上の患者は減っているが、65歳以上の高齢者に限るとその数は増加している。」は強く認識すべきで、p41~42「精神病床における入院患者の地域移行に関連した主な評価」がそれぞれの地域でどうなっているか、把握しておきたい。内閣府の経済・財政と暮らしの指標「見える化」ポータルサイト(http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/mieruka/index.html)には都道府県、二次医療圏、市町村別(医療機関所在地)の精神医療関係のSCR(年齢調整レセプト出現比)が出ていることは常識としたい。さて、内閣府「障害者政策委員会」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/)の資料「欧州諸国との比較からみる我が国の精神科強制入院制度の課題」(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_25/pdf/s1.pdf)p2「認知症の人の精神科入院(医療保護)の急増」、論点(http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_26/pdf/s1-4.pdf);p4「認知症に関しては、精神科医療での社会的入院の実態が容認されているが、その状況を改める必要がある。」とあり、以前の厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046397.pdf)p5「1年以上精神病床に入院している75歳以上の精神疾患患者の47.3%が認知症」とあった。「認知症患者の精神科病院への非自発的入院」が普遍化しており、精神科病院の一部には療養病床のようなところもみられるであろうが、これは目指すべき「地域包括ケア」の姿ではないであろう。第7次医療計画(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/index.html)の「精神疾患」に関して、精神疾患の数値目標(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000159905.pdf)には、地域移行に伴う基盤整備量もあり、これは市町村の介護保険事業計画、障害福祉計画とも絡んでくる。「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築支援情報ポータル」(http://mhlw-houkatsucare-ikou.jp/)の資料(http://mhlw-houkatsucare-ikou.jp/meeting01data/sysbuildermeeting01_ref1-2.pdf)p38~39「市町村計画における地域移行に伴う基盤整備量の調整」はどうなるか、p57「新630調査」の「秋(予定)都道府県に医療計画策定に資する集計値提示」も気になる。資料(http://mhlw-houkatsucare-ikou.jp/meeting01data/sysbuildermeeting01_ref1-2.pdf)p39「都道府県は、平成32年度末の長期入院患者の地域移行に伴う基盤整備量(利用者数)を推計し、都道府県内の市町村と協議しながら、市町村ごとの必要量を提示する」について、想定される方法論の一つとして「長期入院患者の住所地に応じて地域移行に伴う基盤整備量を按分」もあり、p57「新630調査」では市町村ごとの長期入院患者数が出てくる。国立精神・神経医療研究センター「精神保健福祉資料」(http://www.ncnp.go.jp/nimh/keikaku/data/)では「新精神保健福祉資料平成29年速報版2017年11月公表予定」とある。障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syougai.html?tid=446935)の共生型サービスに係る報酬・基準(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000176729.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000176736.pdf)の行方も注目される。介護給付費分科会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698)でも共生型サービス(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170288.pdf)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170292.pdf)が協議されている。
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