12.24NHK「コロナ感染者数 今後の推移をシミュレーション 国立感染症研」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201224/k10012782921000.html)。<以下引用>
<全国の新たな感染者の数は今後どのように推移する可能性があるのか、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長がシミュレーションを公開しています。シミュレーションでは、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」と呼ばれる数値をもとに、今月21日以降、この数値の変化が感染者数にどう影響するかを計算しました。「実効再生産数」は今月6日現在の数値が全国で1.06と公表されています。また、NHKのまとめでは、今月21日現在の全国の新たな感染者の数は直近1週間の平均で1日当たりおよそ2700人となっていました。シミュレーションによりますと、このあと再生産数が1.1だとすると、2週間後の来月4日には1週間の平均で1日当たりの新たな感染者数がおよそ3000人まで増加するとしています。一方で、再生産数が0.95に下がったと仮定とすると、来月4日には1日当たりの新たな感染者数がおよそ2500人になるとしています。シミュレーションでは、実効再生産数が下がれば来年1月4日には1日当たりおよそ500人の差が出てくるものの、引き続き感染者数が多い状態が続く可能性があることが分かりました。鈴木センター長は「実効再生産数が1.1でも、0.95でも、結果的には3000人から2500人からほどの新規感染者が毎日出ることが分かった。そうなると医療現場がさらにひっ迫し、ますます深刻な状況になり得る。実効再生産数を1未満に下げるだけでは十分ではなく、さらに下げ続けなければならない。今この瞬間から拡大を防ぐという意識で一人一人が努力を徹底しないと、収束は難しいのではないか」と話しています。「実効再生産数」を計算 東京で拡大傾向 NHKは、鈴木基センター長の監修を受けて、1人の感染者が何人に広がるかを示す「実効再生産数」を計算しました。実効再生産数をより正確に出すためには、発症日を推定して計算するなど、さらに多くの条件を考慮する必要があり、数値が出るまでに時間がかかるため、今回は、最新の数値の目安として確認された日ごとの感染者の数をもとに、簡易的な手法で計算しています。その結果、全国の23日時点での実効再生産数は、1.04となりました。実効再生産数は、▽「1」を超えると感染が拡大に向かう一方で、▽「1」を下回ると収束に向かうとされていて、全国的には依然として感染が拡大する傾向にあることが分かります。また、感染者が多い東京都と大阪府、それに愛知県と北海道について同じ方法で計算してみますと、23日時点の実効再生産数は、▽東京都は1.14と、引き続き感染が拡大傾向になっていました。一方、▽愛知県は0.98、▽大阪府は0.88、▽北海道は0.84となっていて、いずれも1を下回っていました。これについて、鈴木センター長は「東京は少なくとも年内はこの傾向が続く可能性が高い。東京で拡大が続くと周辺の地域にまで感染が広がっていくので、東京含め首都圏の人たちはこれから特に気をつけて行動してほしい。一方、北海道や大阪府、愛知県などでは1を下回っていて、対策や予防の意識が数値に表れ始めているとみられる。ただ、1を下回った地域でも少しの油断で再び数値が戻るおそれがあり、根気強く対策を続ける努力が必要だ」と話しています。>
そういえば、3.18朝日新聞「「コロナ、そこまでのものか」専門家会議メンバーの真意」(https://www.asahi.com/articles/ASN3L3D4DN3GUPQJ001.html)では 「新型コロナはそこまでのものではないと考えているからです。新型インフル等特措法に『等(とう)』を入れることには私も強く賛成しました。新型インフルだけでなく、新しくて重症で広がりやすい病気の場合にも、応用として使えるようにしておいた方がいいと考えたからです。しかし、そこで想定した新感染症は、感染症法での1類感染症(エボラ出血熱など)並みの極めて危険なものです」「緊急事態宣言を出せば、私権制限などで対策の幅が広がる半面、社会の日常的な活動を止めてしまうと副作用も大きくなります。致死率が5%、10%を超える1類感染症並みであればやむを得ませんが、新型コロナは指定感染症で2類相当とされました」とあった。当時と比べて随分と変わってきているかもしれない。新型インフルエンザ等対策有識者会議(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/yusikisyakaigi.html)の12.23新型コロナウイルス感染症対策分科会「現在直面する3つの課題」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/cyokumen_3tsunokadai.pdf)p20「4月の緊急事態宣言を出した当時には感染を収束させるために、広範に社会経済を抑制するという方法を取らざるを得ませんでした。しかし、この半年以上の経験を通して私たちは多くのことを学び、いわゆる“急所”を押えることができれば感染を収束させることが可能であることが分かってきました。」とあり、今のところ、緊急事態宣言による広範な社会経済抑制は採用されないようである。しかし、12.23新型コロナウイルス感染症対策分科会資料(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/corona19.pdf)p162~「新型コロナウイルス感染症対策における今後の検討の視点について(案)」をみると、5.29新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/jyoukyou_bunseki_0529.pdf)p23「検査体制の拡充とあわせ、早期診断により患者を軽症段階で確実に捕捉し、早期の介入によって、重症者・死亡者の発生を防ぐ。 ⇒過度に恐れずとも済む病気に変えていく。」に近づいているといえるであろうか。
<全国の新たな感染者の数は今後どのように推移する可能性があるのか、国立感染症研究所の鈴木基感染症疫学センター長がシミュレーションを公開しています。シミュレーションでは、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」と呼ばれる数値をもとに、今月21日以降、この数値の変化が感染者数にどう影響するかを計算しました。「実効再生産数」は今月6日現在の数値が全国で1.06と公表されています。また、NHKのまとめでは、今月21日現在の全国の新たな感染者の数は直近1週間の平均で1日当たりおよそ2700人となっていました。シミュレーションによりますと、このあと再生産数が1.1だとすると、2週間後の来月4日には1週間の平均で1日当たりの新たな感染者数がおよそ3000人まで増加するとしています。一方で、再生産数が0.95に下がったと仮定とすると、来月4日には1日当たりの新たな感染者数がおよそ2500人になるとしています。シミュレーションでは、実効再生産数が下がれば来年1月4日には1日当たりおよそ500人の差が出てくるものの、引き続き感染者数が多い状態が続く可能性があることが分かりました。鈴木センター長は「実効再生産数が1.1でも、0.95でも、結果的には3000人から2500人からほどの新規感染者が毎日出ることが分かった。そうなると医療現場がさらにひっ迫し、ますます深刻な状況になり得る。実効再生産数を1未満に下げるだけでは十分ではなく、さらに下げ続けなければならない。今この瞬間から拡大を防ぐという意識で一人一人が努力を徹底しないと、収束は難しいのではないか」と話しています。「実効再生産数」を計算 東京で拡大傾向 NHKは、鈴木基センター長の監修を受けて、1人の感染者が何人に広がるかを示す「実効再生産数」を計算しました。実効再生産数をより正確に出すためには、発症日を推定して計算するなど、さらに多くの条件を考慮する必要があり、数値が出るまでに時間がかかるため、今回は、最新の数値の目安として確認された日ごとの感染者の数をもとに、簡易的な手法で計算しています。その結果、全国の23日時点での実効再生産数は、1.04となりました。実効再生産数は、▽「1」を超えると感染が拡大に向かう一方で、▽「1」を下回ると収束に向かうとされていて、全国的には依然として感染が拡大する傾向にあることが分かります。また、感染者が多い東京都と大阪府、それに愛知県と北海道について同じ方法で計算してみますと、23日時点の実効再生産数は、▽東京都は1.14と、引き続き感染が拡大傾向になっていました。一方、▽愛知県は0.98、▽大阪府は0.88、▽北海道は0.84となっていて、いずれも1を下回っていました。これについて、鈴木センター長は「東京は少なくとも年内はこの傾向が続く可能性が高い。東京で拡大が続くと周辺の地域にまで感染が広がっていくので、東京含め首都圏の人たちはこれから特に気をつけて行動してほしい。一方、北海道や大阪府、愛知県などでは1を下回っていて、対策や予防の意識が数値に表れ始めているとみられる。ただ、1を下回った地域でも少しの油断で再び数値が戻るおそれがあり、根気強く対策を続ける努力が必要だ」と話しています。>
そういえば、3.18朝日新聞「「コロナ、そこまでのものか」専門家会議メンバーの真意」(https://www.asahi.com/articles/ASN3L3D4DN3GUPQJ001.html)では 「新型コロナはそこまでのものではないと考えているからです。新型インフル等特措法に『等(とう)』を入れることには私も強く賛成しました。新型インフルだけでなく、新しくて重症で広がりやすい病気の場合にも、応用として使えるようにしておいた方がいいと考えたからです。しかし、そこで想定した新感染症は、感染症法での1類感染症(エボラ出血熱など)並みの極めて危険なものです」「緊急事態宣言を出せば、私権制限などで対策の幅が広がる半面、社会の日常的な活動を止めてしまうと副作用も大きくなります。致死率が5%、10%を超える1類感染症並みであればやむを得ませんが、新型コロナは指定感染症で2類相当とされました」とあった。当時と比べて随分と変わってきているかもしれない。新型インフルエンザ等対策有識者会議(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/yusikisyakaigi.html)の12.23新型コロナウイルス感染症対策分科会「現在直面する3つの課題」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/cyokumen_3tsunokadai.pdf)p20「4月の緊急事態宣言を出した当時には感染を収束させるために、広範に社会経済を抑制するという方法を取らざるを得ませんでした。しかし、この半年以上の経験を通して私たちは多くのことを学び、いわゆる“急所”を押えることができれば感染を収束させることが可能であることが分かってきました。」とあり、今のところ、緊急事態宣言による広範な社会経済抑制は採用されないようである。しかし、12.23新型コロナウイルス感染症対策分科会資料(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/bunkakai/corona19.pdf)p162~「新型コロナウイルス感染症対策における今後の検討の視点について(案)」をみると、5.29新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/jyoukyou_bunseki_0529.pdf)p23「検査体制の拡充とあわせ、早期診断により患者を軽症段階で確実に捕捉し、早期の介入によって、重症者・死亡者の発生を防ぐ。 ⇒過度に恐れずとも済む病気に変えていく。」に近づいているといえるであろうか。