友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

天職と転職

2021年02月08日 17時11分52秒 | Weblog

 市からのメールのことで市役所を訪ねた。テレワークなのか、職員がいない。目的が終わって帰ろうとするが、いつまでも見送ってくれる。不思議に思っていると、「ちょっといいですか」と彼は言い、「この3月で辞めるので、お話ししておこうと思って」と切り出す。

 ビックリである。次女と同年だからまだ40代、これから仕事の責任と遣り甲斐が増える時だ。「何をするの?」と聞くと、「生活サポーターのような仕事を起業したい」と言うから、さらに驚かされた。市民が相談したいことはたくさんあるだろうが、それが収入に結び付くか不透明だ。

 公務員という安定した収入と地位を捨てる勇気に感心した。私も何度も転職したが、いずれも仕方なくであって、続けられるものなら続けたかった。内ゲバで教師を辞めた時は、先の見通しは全くなかった。いろんな人に助けられ、何でもやったが物足りなかった。

 他の市図書館で地域新聞を見た時、新聞記者になりたいと思っていた昔の気持ちがむくむくと湧いてきた。自分ならもっといい新聞が作れるという根拠の無い自負があった。購読料を取らなくても、全戸配布なら広告を集めることが出来るから、印刷代と配布代を差し引いても給料は出ると計算した。

 地域新聞は楽しかった。人に会うことが天性なのかと思うほどだった。人の環はどんどん大きくなっていった。夢中に我武者羅に、けれど「銀行の方?」と言われるくらい真面目に節度を持って仕事に没頭した。確かに私も、彼と同じくらいの歳だった。

 何かを目指すなら、今しかないのかも知れない。私がたくさんの年寄りに助けられたように、今度は私が彼を助ける番なのかも知れない。


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