友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

卒業生がまた、私より先に逝ってしまった

2018年04月05日 18時40分42秒 | Weblog

  卒業生がまた、私より先に逝ってしまった。私が初めて担任をしたクラスの子で、彼は身体が弱かったので1年生ではあったが、年齢は1つ上だった。背も低く、童顔だったから、外観では年上と思えなかったが、彼自身は年上であることを意識していたかも知れない。おっとりしていて、自己主張の強いクラスの中では目立つ存在ではなかったが、みんなからの信頼は厚かった。

 定年退職した後も、それまでの経験を活かして活動していたようで、就職した照明機材の会社からはもちろん、関連会社の人たちと思われる背広姿の人たちが多く参列していた。「人一倍仕事へのこだわりを持っていた」というから、「仕事一筋」に生きてきたようだ。私が娘さんに「高校時代のお父さんは、個性の強いクラスの中でとびっきり真面目でした」と話すと、「家でもその通りでした」と一瞬だが笑顔を見せてくれた。

 3人の同級生が参列してくれたが、「あまりにも早すぎる」と泣いていた。昨年の7月のクラス会ではふっくらとして元気だったのに、棺の中の顔はずいぶんと痩せこけていた。昨年末に具合が悪くなり、たった4カ月で旅立ってしまい、ただ呆然とするばかりだ。余り口数は多い方では無かったが、やはり家でも愚痴や不満を口にしたことは無かったようで、「もっと気持ちを伝えて欲しかった」とカミさんは泣いていた。

 同級生のひとりが車まで駅まで送ってくれた。運転をしながら彼が、「母親が大けがをして入院した時、先生が見舞いに来てくれたのにお礼も言ってなくて」と言う。すっかり私の方が忘れていた。みんな、元気なら何よりだ。出来ればまた、次のクラス会で会おう。それにしても、今では彼らの方が貫禄のある大人になっている。頼もしい限りだ。

 

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