友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

新幹線で焼身自殺した男のこと

2015年07月01日 18時12分16秒 | Weblog

 新幹線の中で男が自殺した。71歳だった。エッ?じゃー私と同じ年齢じゃーないか。自ら死ぬのは、生きる希望がなくなったのか。それにしても、なぜ新幹線の車輌を死ぬ場所に選んだのだろう。たとえ一時でも自分の名前を世間に知らせたかったのだろうか?テレビも新聞も男の名前を報じている。同級生や故郷の縁者は、思い出してくれたかも知れないが‥。

 自ら命を絶つのであれば、もっと人知れず行なうべきだろう。誰も来ないような草原や河原など、他人を巻き込むことなく死ぬ場所はいくらでもある。自らガソリンを身体にかけ、「危ないから逃げなさい」と言ったというから、他人を巻き込むつもりはなかったのだろう。いったいなぜ彼は新幹線で焼身自殺を図ったのか。新聞やテレビでは、「35年間年金を払ってきたのにこれでは暮らせない」と愚痴をこぼしていたという。

 年金に不満があるのであれば、国会か厚生省の前で自殺した方が効果的だっただろう。どこが故郷か知らないが、新幹線に乗って、一歩でも故郷に近づきたかったのかも知れない。ひょっとしたら、集団就職で都会に出てきたものの、何かの都合で職を転々としなければならなかったのか。それは本人の責任だと人は簡単に言うけれど、努力が報われる人もいれば努力が実らない人もいる。真面目に生きていれば幸せになれる訳でもない。

 真面目に、努力して、精一杯に生きてきても希望に辿り着けない人もいる。それでも人は黙々と歩み続ける。そして普通に生きることが苦にならなくなる。なのに、男はどうして死を選んだのだろう。しかも、新幹線の中で焼身自殺をすれば、多くの人に迷惑がかかると考えが及ばなかったのだろうか。男がどんな人生を歩いて来たのかと想像してしまう。

 小学校のクラス会を開いてくれた友人が、「こんな写真が出てきたけれど、これが第1回のクラス会だろうか?場所はどこだろう?」と、写真を添付したメールを送ってきた。早速自分のアルバムを見たけれど、同じ写真はなかった。子どもの時から高校を卒業するまでのアルバムを眺めていると、遠い昔が思い出される。どんな毎日を送っているのだろう。もう、今年の半分が過ぎてしまった。

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