友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

若者たちの夏

2014年08月25日 18時39分22秒 | Weblog

 夏の甲子園大会の決勝戦はやはり逆転劇だった。見る方はハラハラしたけれど、プレーしている選手たちは本当に野球を楽しんでいるようだった。勝っても負けても涙が溢れてくるのは、その満足感からだろう。仙台に住む次女から、「甲子園終ったね。これからどうするの?」とメールが来た。生まれてまだ3ヶ月半の孫娘は、予防接種を右腕に2本、左腕に2本、そしてワクチンを1本飲んだところ翌日は38度の高熱を出したともある。

 仙台市は一度にそんなにやるの?虐待じゃーないの!とカミさんは怒っていたが、平熱に戻った孫娘が画面の向こうで「バブ、バブ」と声を上げているのを見て、盛んに孫娘の名前を呼んであやすような素振りを見せている。何事も無ければそれでよいのかも知れないが、田舎者の私たちにはビックリである。子どもの医療費を無償にしている自治体は多いけれど、だからと言って余りにもぞんざいな扱いではないかと思う。

 粗雑と言えば、最近の駅のプラットホームには駅員さんの姿が無い。この前も中学生くらいの男の子と女の子のカップルが、扉が閉まる寸前に乗り込んで来た。手にしていたチケットを見ると、大和郡山とあるから近鉄でやって来たのだ。電車がどこへ行くのか、盛んに周りを眺めて気にしていた。おせっかいだなと思いながらも、「どこまで行くの?」と聞いてみた。男の子が「犬山です」と言うので、「それなら大丈夫。これで行けるよ」と話すと、「ありがとうございます」と答える。

 「次の駅で、特急か急行に乗り換えた方が早く着けるけど、このまま乗って行ってもそんなに時間は変わらないし、多分すぐに席が空くから座って行けると思うよ」と私が話すと、男の子は少しリラックスして、「ええ、前にも来ましたから」と言う。女の子は終始黙ったまま男の子の腕にきつくしがみついていた。中学生の「恋の逃避行か」などと思いながら、「じゃー気をつけて」と分かれたけれど、何となく羨ましい気持ちだった。

 甲子園の子どもたちも、一生懸命で生きている。プレーする子も応援する子も、試合を口実にデートで来ている子も、みんな輝いている。若いって、それだけで素晴しい。そんな時代があったのだとテレビを見ながら思ってしまった。

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