しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ホオズキ ( 鬼灯 )

2010-05-31 |  5月 の花たち

                               ↑ 2010/05/28 撮影

 2010/05/28 撮影…花と青い果実

[ ナス科ホオズキ属の多年草、アジア原産 ]

東アジアの温帯から熱帯にかけて分布し、
日本では観賞用に栽培されています。
草丈は、60~80cm。
地下に根茎があり、
葉は、卵状楕円形で
縁に荒い鋸歯があります。
花期は、6~7月。
花は、黄白色~淡黄緑色の盃状の5弁花で、
葉腋に1個付きます。
下から上へと順次に咲き、
上の花が咲いているうちに
下から上へと実になっていきます。
果実は、球形、径1~1.5cmの液果を結びます。
花後に、初め小さかった六角状の萼(がく)が
発達して大きくなり、
袋状に膨らんで果実を包み、
緑色から徐々に色付き赤く熟します。
お盆の精霊棚(盆棚)に、盆花として、
死者の霊を導く提灯に見立て、
枝付きの赤い果実を飾ります。
東京浅草寺の境内で
7月10日の四万六千日に立つ鬼灯市は、
江戸時代から続き、多くの参詣人で賑わい、
青い実の鉢植などが売られています。
古くから庭先や畑の隅などに植えられ、
栽培もされていますが、
野生状態のものも見られます。
近縁種のセンナリホオズキは熱帯アメリカ原産で、
小さな果実を多数付けます。
古くから、根を薬用として、鎮咳・利尿に用いてきましたが、
根や実には腹痛や堕胎作用があるので
多く食さないよう注意が必要、とのことです。
現代は、観賞用として、
鉢植えやドライフラワーなどにも用いられます。
名は、果実を口に含み鳴らして遊ぶから、また
茎にホウというカメ虫が付くから、
という説もあります。
頬付・頬突・酸槳(ほほづき)とも書きます。
別名 : 古名はカガチ(輝血)・アカカガチ(赤酸槳)

庭隅の小さな白い花に気付き、
よく見ると、
下の方に青い実が付いていました。
子供の頃、
実を柔らかく揉んで中身を抜き、
口に含んで鳴らしました。
実の赤くなるのが待ち遠しかったことを
思い出します。


2010/05/28 撮影…萼

2010/05/28 撮影…下の方の実

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シモツケ ( 下野 ) 

2010-05-30 |  5月 の花たち

                              ↑ 2011/05/26 撮影

2010/05/29 撮影

[ バラ科シモツケ属の落葉低木 ]

日本では、
本州~九州にかけて、
日当たりのよい山野や疎林の中に
自生します。
樹高は、1m位。
根元からたくさんの枝を出して株立ちになり、
枝はよく分枝します。
葉は、長楕円形~広披針形・卵形で葉先がやや尖り、
縁に鋭い鋸歯があって、互生します。
花期は、5~8月。
枝先に、淡紅色5弁の小花径4~6㎜が
複散房花序をなして多数半球状に咲きます。
花弁より長い雄蕊を多く付けます。
変種が多く、
白色と紅色の混じるサキワケシモツケ、
白花を付けるシロバナシモツケ、
全体が小型のヒメシモツケ、
葉にしわがあるコシモツケ(別名チリメンシモツケ)
などあります。
類似種のホザキシモツケは、
葉が披針形で縁に鋭い鋸歯があり、
夏に、淡紅色の小花が細長い円錐花序をなし、
茎頂に直立して咲きます。
名は、下野(しもつけの国・今の栃木県)で
初めて見つかったので付いたそうです。
別名;木下野(キシモツケ)・繍線菊(シモツケ)

樹勢が強健なので、
接した隣のものを傷めないように
花の後思い切って
枝を切りつめています。


2011/03/11 撮影

2011/05/26 撮影

 〃

 〃

 〃


<  2010 年  >
2010/05/25 撮影…つぼみ

2010/05/29 撮影

2010/05/29 撮影

2010/05/29 撮影

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ソヨゴ ( 冬青 )

2010-05-29 |  5月 の花たち

                                 ↑ 2010/05/29 撮影

2010/11/03 撮影…実

[ モチノキ科モチノキ属の常緑小高木 ]

本州中部以西~九州にかけて、
丘陵から山地の尾根や乾いた林内に自生します。
樹高は、3~10m。
葉は、細く長めの柄を持ち、長さ4~8㎝の卵状楕円形、
質は厚く、光沢があり、 無毛で、縁はよく波うちます。
雌雄異株。
花期は、6~7月。
葉腋から長い花柄を出し、白色の小花を付けます。
雌花は葉腋からの花柄に5~6弁花が通常1個付き、
雄花は3~4弁花が多数集まって付きます。
果実は、核果で径約8mmの球形、10~12月に赤く熟します。
名は、風が吹くと葉がそよそよと音をたて「 そよぐ 」ことから
付いたそうです。
別名:フクラシバ

長い花柄に付ける可愛い花、
青い実から赤い実へと、
長い間楽しめます。


2011/10/11 撮影
2011/10/27 撮影
2011/10/31 撮影
2011/11/05 撮影
2011/11/16 撮影


<  2010 年  >
2010/05/29 撮影…雌花
2010/07/02 撮影…青い実
2010/11/03 撮影…赤い実


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウツボグサ ( 靭草 )

2010-05-29 |  5月 の花たち

                               ↑ 2010/05/27 撮影

2010/05/26 撮影

[ シソ科ウツボグサ属の多年草 ]

日本では、
北海道~九州にかけ、
日当たりのよい山地や平地の草原・道端などに自生します。
草丈は、20~30cm。
茎は四角形、
葉は、柄を持ち、幅の狭い卵形で、
少数の鈍い鋸歯があり、対生します。
上葉には柄がありません。
花期は、6~8月。
茎先に花穂(かすい)を出し、
紫色の唇形花を密に付けます。
夏に枯れた花穂を生薬の夏枯草(かこそう)として、
利尿剤に用います。
名は、花穂の形が弓を入れる靭(うつぼ )に
似ているので付いたそうです。

増えすぎて少し整理するほど丈夫です。
増えるので鉢植えにしました。

2010/05/22 撮影
2010/05/22 撮影
2010/05/26 撮影
2010/05/26 撮影


<  2011 年  >
2011/03/04 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ガンセキラン ( 岩石蘭 )

2010-05-28 |  5月 の花たち

                            ↑ 2010/05/22 撮影

2010/05/26 撮影

[ ラン科ガンゼキラン属の多年草 ]

日本では、
伊豆七島・静岡・伊豆半島・四国・九州・沖縄にかけて、
山地の常緑樹林下や林縁の湿り気のあるところに自生する
大型のランです。
草丈は、40~60cm。
偽鱗茎は、卵状円錐形で長さ3~5㎝、幅2~4㎝、
地中に半分埋まって何個か連なり、
先端から3~5枚の葉を出します。
葉は、幅の狭い長楕円形で長さ20~40㎝、幅5~8㎝、
濃い緑色で縦しわがあり、
基部は葉鞘状に巻いて伸び、
先端で葉身が分かれます。
偽鱗茎は、脇下から
長さ50㎝前後の花茎を出します。
花期は、5~6月。
花は、径約6cmで全開しません。
花被片は、淡黄色に僅かな緑色がかかり、肉厚で、
各片の先端が軽く内側に曲がります。
淡黄色の唇弁の先端部には赤褐色が入り、
基部は短い距となって後方に突出します。
野生の蘭にしては花が大きく、目立ちます。
名は、角ばった偽鱗茎を岩石に見立てて
付いたそうです。
・絶滅危惧種・

黐(もち)の木の下に
地植えにしています。
丈夫で、とくに世話をしなくても
何十年も花を咲かせています。


2010/05/22 撮影
2010/05/22 撮影
2010/05/23 撮影
2010/5/25 撮影
2010/05/26 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリンソウ ( 九輪草 )

2010-05-25 |  5月 の花たち

                               ↑ 2010/05/22 撮影

2010/05/22 撮影

[ サクラソウ科サクラソウ属の多年草 ]

北海道南部~四国にかけ、
山麓の湿地などに自生します。
草丈は、40~80cm。
葉は根生し、
倒卵状長楕円形15~40cmで皺があり、
円頭または鈍頭、低い三角形の鋸歯を持ち、
表裏ともやわらかく無毛です。
表面は鮮緑色で裏面は淡緑色、中央脈は太い白色、
基部は赤みを帯びてしだいに細く
翼のある柄となります。
花期は、5~6月。
花茎の上部に径2~2.5cm、筒部の長い5中裂漏斗形の花を
輪生して2~5層に付けます。
花の色は、紅紫色を基本としますが、
白色や淡紅色など変異が多く、
自然にも白花種が時々あり
シロバナクリンソウと呼ばれます。
果実は、さく果でほぼ球形です。
九輪草は、日本の桜草の仲間で最大です。
名は、実際に九層になるわけではありませんが、
花が何層にも輪生することから
付いたそうです。

多年草ですが、
暑さに弱く保湿がむずかしいので、
今年もポット苗を買って
補充しました。

 

2010/05/16 撮影

2010/05/21 撮影

2010/05/22 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アオハダ ( 青肌 )

2010-05-25 |  5月 の花たち

                            ↑ 2010/05/21 撮影

2013/12/9 撮影…黄葉

[ モチノキ科モチノキ属の落葉高木 ]

日本では、
北海道~九州の山地に自生します。
樹高は、8~10m。
樹皮は灰白色を帯びた緑色で皮目があります。
枝には長枝と短枝があり、
長枝の葉は単葉で互生し、
短枝の葉は束生状に付きます。  
葉は薄く柔らかく卵形~広卵形で、
縁に小さな鋸歯があります。
葉の表面は緑色で、
裏面は淡緑色、脈上に荒い毛があります。
秋になると黄色に変化します。 
花期は、5~6月
短枝の先に、
花径約4mmの緑白色4~5弁花を
数個付けます。 
果期は、9~10月 。
果実は核果で径約7mmの球形、赤く熟します。
材は細工物・薪炭用に利用されます。
名は、樹皮の内皮が緑色なので青膚と付いたそうです。
別名 : マルバウメモドキ

樹淡緑色の小さな花が咲きました。
草庭の株立ちの青肌は、
赤い実のならない雄木ですが
小鳥がよく来ています。
冬になると雀が群れて止まっています。
山の雑木林の中に見られる樹なので
きっと小鳥たちも好きなのでしょう。


2010/05/21 撮影…雄花


 2018/11/10 撮影…実


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツキミソウ ( 月見草 )

2010-05-23 |  5月 の花たち

                            ↑ 2010/05/22 撮影

[ アカバナ科マツヨイグサ属の二年草、北米テキサス~メキシコ原産 ]

江戸時代末期に渡来し、観賞用に栽培されましたが、
今ではごく一部だけで栽培されています。
草丈は、約60cm。
全体は細かい毛で覆われます。 
茎は直立し、まばらに分枝します。
葉は、柄が短いかあるいは無し、披針形で柔らかく、
縁には不整の羽状鋸歯があり、互生します。
花期は、6~9月。
葉腋に柄のある花径3~4cmの白い花を1つずつ夕方に開きます。
花は明け方には淡紅色に変わり、日中にしぼむと紅色になります。
花弁は4個で大形の広い倒心臓形、先端はやや凹みます。
雄しべは8本で、花の開口部より出ます。花糸も葯も淡黄色です。
花柱は高く花の上に突き出し、柱頭は4本に分かれて十字形になります。
萼片は緑色で2個あり、開花のとき外側に曲がり、縁は内側に巻きます。
果実はさく果で倒卵形、粗い毛があります。
名は、月見草の意味で、花弁が白く、夕方に開花するので、
これを夕月にたとえて呼んだことから付いたそうです。
一般に、黄色い花を付ける待宵草・大待宵草のことをを月見草と呼ぶのは誤りです。
別名 : ツキミグサ(月見草)

月見草の白い花が見たくて取り寄せたのは、
十年も前のことです。
夕暮れの雨のなか、
真っ白な花を開きました。


2010/05/17 撮影…早朝の閉じ始めの花はとても美しいです。
2010/05/17 撮影
2010/05/19 撮影…雨の花
2010/05/22 撮影…8時には、蕾がほころんでいました。15分くらい経って見に行ったときの画像です。小さな紅色のものは、しぼんだ花です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハナユ ( 花柚 )

2010-05-22 |  5月 の花たち

                        ↑ 2010/05/18 撮影

2010/11/27 撮影   

[ ミカン科ミカン属の常緑低木 ]

東北地方以南を栽植の北限とし、
各地の日当たりのよい場所で広く栽培されます。
樹高は、1.5~3m。
葉は、やや短い柄に狭く目立たない翼があり、卵形で互生します。
花期は、5~6月。
葉脇に小さめの白い5弁花を付けます。
結実期(緑色の実果)は、9~10月
熟期(黄色の果実)は、11~12月。
柚子(本柚子)とは別種の近縁種で、
花にすぐれた香りのあるワイ性のカンキツです。
柚子に似ているので、
柚子の代わりに使われたり
柚子の名で販売されたりすることがあります。
小ぶりの実を多く付けますが、
果皮の香りは柚子に劣ります。
青いうちから、
果皮を吸い物の吸い口にしたり
果汁を焼き魚にかけたりします。
白い花は香りが高く
吸い口として使われます。
一才柚子( いっさいゆず )の名でも流通しています。
本柚子の枝には棘がありますが、
花柚にはありません。
中国渡来と言われますが
古くから日本にもあり、
原産地はよく解かりません。

ちょっと手を伸ばせば
いつでもお料理に使えて、
重宝しています。
香りのよい純白の花や豊かに熟した黄色い果実、
食べに来る目白など、
庭木としても楽しんでいます。


2015/12/06 撮影

<  2011 年  >
2011/09/03 撮影
2011/11/07 撮影
2011/11/21 撮影
2011/12/12 撮影
2012/04/07 撮影…最後の1つ


< 2010 年 >
2010/06/01 撮影
2010/07/02 撮影
2010/09/12 撮影
2010/11/27 撮影





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カラタネオガタマ ( 唐種招霊・唐種小賀玉 ) 

2010-05-20 |  5月 の花たち

                         ↑ 2010/05/17 撮影

2011/05/14 撮影

[ モクレン科オガタマノキ属の常緑小高木、中国南部原産 ]

江戸時代の中期に渡来したと言われます。
樹高は、3~5m。
枝や芽などに褐色の毛が密生しています。
葉はごく短い柄を持ち、長楕円形で長さ7~10cm、幅3~4cm、先端が鈍頭、
革質で光沢があり全縁、互生します。
花期は、5~6月。
花は、径2~2.5cm、やや紫色を帯びた黄白色の6弁花を、
葉腋に1個ずつ付けます。
白粉の香を思わせる芳香があり、
花の中央の雄しべ群と雌しべ群の間に軸(じく)を持ちます。
果実は稀にしか結実しません。
耐寒性はやや弱いのですが、
枝葉が詰まって成長し、花付きがよいところなどから、
庭園や神社などに植栽されます。
日本原産のオガタマノキは高木となり、
好んで神社などに植栽されています。
生薬の含笑花(ガンショウカ)として、
茶の賦香料などに用いられます。
名は、その枝葉を神前に供えて神霊を招祷(おき)たてまつる、から招霊( おきたま )、
転じてオガタマになった、と言われています。
また、玉のような実を結ぶところから付いた、とも言われます。
唐(とう)は中国原産のオガタマノキという意味から付いたそうです。
唐黄心樹(とうおがたま)とも記します。
別名 ; トウオガタマ(唐招霊・唐小賀玉)

庭に降りると
甘い香りが漂つてきて、
開花を知ります。

2011/05/06 撮影 

2011/05/13 撮影



2011/05/14 撮影

2011/05/16 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

車前草の花 ( おおばこのはな ) <季> 初夏

2010-05-17 |  夏の草木・その他 の 俳句

◉ 車前草の花 ( しゃぜんそうのはな )

湖畔にて車前草の露滂茫たり ・・・・・・ 富安風生
話しつゝおほばこの葉をふんでゆく ・・・・・ 星野立子 [立子句集]
おほばこの花に日暮の母の声 ・・・・・ 大嶽青児 [桐の花]

初夏の川沿いの緑地を歩きながら、
食べられる野草を教えて頂きました。
その中のオオバコについて、
硬い地面のところに多く見られること、
在来のオオバコと見誤られている
帰化のセイヨウオオバコやツボミオオバコなどがあること
などを知りました。
地震などの時
身近で食べられる
植物を知っていることは大切
と思いました。
食べ方は、葉に薄い衣をつけ
油でゆっくり揚げる、など

  [ オオバコ科オオバコ属の多年草 ]

車前草の花や戦後の話など ・・・・・ みなみ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テイカカズラ ( 定家葛 )

2010-05-17 |  5月 の花たち

                           ↑ 2011/05/16 撮影

〃   

[ キョウチクトウ科テイカカズラ属の常緑蔓性木本(もくほん) ]

本州~沖縄にかけて、
温暖な地方の沿海から低山の林内や林縁、また棚田の石垣などに自生します。
樹高は、蔓性1.5~3mまたは17m。
茎から短い気根を出し、樹幹や他の物によじ登ります。
枝は淡褐色~褐色、若枝や葉には軟毛が多くあります。
葉は、柄を持ち、長さ2~10cmの長楕円形で、長さ・幅にも変異が大きく、質は革質、
表面に光沢があり、波状の浅い鋸歯があって、対生します。
新しい葉は緑色、古い葉は暗緑色で初冬に紅葉します。
花期は、5~6月。
枝先や葉腋に集散花序を出して、
芳香を持ち白色から淡黄色に変わる花を数個付けます。
花冠は径2~3cm、下部は細い筒となり、
上部は5裂して平らに開きます。
雄しべは5本、雌しべは1本です。
果実は、2本の袋果で細長い円柱状、
熟すと開裂し有毛の種子を飛ばします。
名は、謡曲「定家」(*)に基づいて呼ばれるようになったそうです。
古名 ; マサキノカズラ(正木(柾)の葛)
別名 ; ツルマサキ(蔓正木)
 * 謡曲「定家」とは、
    藤原定家が、愛した式子内親王を忘れられず、
    死後も定家葛に生まれ変わって内親王の墓にからみついたという伝説。

白い花はよい香りがします。
挿し木した小さな鉢で戴いたのですが、
樹勢が強くよく茂りますので、植木鉢に植え替えて育てています。


2011/05/16 撮影 



< 2010 年 >
2010/05/13 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アサザ ( 浅沙 )

2010-05-15 |  5月 の花たち

                              ↑ 2010/05/09 撮影

2011/07/08 撮影…自然教育園の小さなアサザ池

[ ミツガシワ科アサザ属の水生多年草 ]

日本では、
本州~九州、
日当たりのよい池や沼に自生します。
草丈は3~12cm。
長い根茎は泥の中に伸び、水底を横にも這います。
茎は太い糸状で成長します。
葉は卵形~円形で縁が波状になり、
基部が深く裂けています。
やや肉厚で表面は緑色、
裏面は紫褐色です。
花期は6~8月
葉腋から花柄を水面に少し出し、
黄色の花を開きます。
花径は3~4cmで深く5裂し、
裂片の縁は細く糸状に裂けます。
早朝に開き、午後には閉じる3日花です。
古くは、日本書紀や古事記・万葉集にも
名が見られます。
若葉を食用としたので
花蓴菜(はなじゅんさい)とも言われ、
莕菜(あさざ)・荇菜(あさざ)とも書かれます。
名は、水の浅いところに咲くので
付いたそうです。
・ 準絶滅危惧 ・ 

大振りの甕に
メダカと一緒に育てています。
丈夫でよく増えます。


 2011/07/08 撮影…自然教育園の小さなアサザ池


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シラン ( 紫蘭 )

2010-05-14 |  5月 の花たち

                               ↑ 2010/05/13 撮影

2011/05/19 撮影

[ ラン科シラン属の多年草 ]

日本では、
本州中南部~沖縄の
日向で湿気のある斜面に自生します。
草丈は、30~70cm。
基部には卵球形の偽球茎があります。
葉は楕円形で長さ30cm、基部は茎を抱き、
通常4~5枚です。
花期は、4~5月。
花茎の上部に、紅紫色の花を数個まばらに付けます。
花径約3cm、がく片と側花弁が長楕円形で
唇弁は倒卵形です。
変異が多く、育てやすい野生蘭です。
塊茎は生薬の白笈( びゃくきゅう )として、
外傷など、また糊料に用います。
名は、紅紫色の花の色から付いたそうです。

お茶花にと
母が剪っていたのを思い出します。


2010/05/10 撮影…口紅白花
白や紅紫に先駆けて
薄紅色の花が咲き始めました。
求めたのは三十年も前の事ですが、
当時は確か
もう少し紅の色が濃く、
口紅咲き」と名札が付いていたように思います。


2010/05/19 撮影…うるみ白
葉に斑が入っている白花紫蘭です。
純白と思っていましたが、
画像で見ましたら、
うるみ白」の花ということが
解かりました。


2010/11/17 撮影…紅紫花の実


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツクバネソウ ( 衝羽根草 )

2010-05-12 |  5月 の花たち

                              ↑ 2010/05/08 撮影

2019/04/07 撮影

[ シュロソウ科エンレイソウ属の多年草 ]
 旧分類ではユリ科でしたが、分類によっては シュロソウ科へと変更されています。

北海道~九州にかけて、
山地の林床に自生します。
草丈は、15~30cm。
細く長い地下茎を持ちます。
茎頂に、葉柄の無い長楕円形の葉を
4~5枚輪生に付けます。
花期は、5~6月。
直立した花柄を1本出し、
先に淡黄緑色の花を1個だけ付けます。
がく片が4枚あり、花弁はありません。
果実は液果で、径約1cmの球形、
紫黒色に熟します。
種子は楕円形です。
名は、4枚の輪生する葉を
羽子つきの羽根(衝羽根)に見立てて
付いたそうです。

新入りの衝羽根草に、
初めての花が咲きました。
図鑑では知っていましたが、
実物の花を見るのは初めてでした。
図鑑どおり
花弁らしいものは見当たらず、
羽根つきの羽根に似ていて
どことなく風情があります


2019/04/06 撮影

<  2018 年>
2018/04/02 撮影

2018/04/07 撮影

2018/05/06 撮影

〃  

2018/06/24 撮影

<  2010 年  >
2010/05/08 撮影

 

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする