↑ 2013/01/23 撮影…フユボタン
東京都美術館(上野公園内)での書展を拝見したあと、
寒牡丹や夕方の枯蓮を見にちょっと足を延ばしました。
桜の蕾はまだかたく、
人々もコートに確り身を包んでいました。
2013/01/23 撮影…カンヒザクラ(寒緋桜)
上野東照宮のぼたん苑…「冬ぼたん」
1627年(寛永4年)、家康公の遺言により、
天海僧正と藤堂高虎が、
藤堂家の屋敷地であった上野に、
東照宮を造営しました。
徳川家康公(東照大権現)・徳川吉宗・徳川慶喜を神様としてお祀りしています。
正式名称は東照宮ですが、
他の東照宮と区別するため上野東照宮と呼ばれ、
東叡山寛永寺の一部でしたが、
神仏分離令により寛永寺から独立しました。
1651年(慶安4年)、三代将軍家光が造営替えをした際、
社殿に金箔を使い豪華であったことから金色殿と呼ばれ、
現在まで存続しています。
本殿・拝殿・唐門など重要文化財も多く、
諸大名から寄進された石灯篭や青銅製灯篭も多数並んでいます。
ぼたん苑は、
1980年(昭和55年)に
日中友好を記念して設立されました。
開苑期間は、気候により変わることがあります。
冬牡丹…1月1日(元旦)~2月中旬。
春の牡丹祭…4月中旬~5月上旬。
約250品種3200株の日・中・洋の牡丹が咲くそうです。
「わらぼっち(藁囲い)」や敷き藁で雪・霜・雨や寒さから守られながら、
色鮮やかに咲いていました。
牡丹は、中国西北部原産、
世界で古くから改良され、
多数の園芸品種があり、
花色も多彩で、花形も豊富です。
寒牡丹
二季咲き性の一変種で、
初夏と冬にやや小型の花を開きます。
冬に良い花を咲かせるためには、
初夏に咲く花芽を摘み取り、
枝を充実させます。
夏の終わりから初秋に葉を切り取り、
新芽が伸び、晩秋から初冬に出た蕾を育てます。
藁囲いをして暖かくし、冬に開花させます。
葉が小さくて少なく、冬牡丹のような華やかさはありません 。
冬牡丹
春咲き種を温度管理して、
冬(1-2月)に開花するように調整したものです。
葉が青々と付いています。
春牡丹
晩春から初夏(4-5月)に開花する一般的な春咲き品種です。
[ ボタン科ボタン属の落葉低木・中国原産 ]
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…マンリョウ
…ミツマタ
…イスノキ
キミノセンリョウ
…ロウバイ
…ワビスケ
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不忍池…「枯蓮 」
上野恩賜公園内にある不忍池は、
周囲約1.7km、
遊歩のための堤で3つの部分に分かれています。
蓮の群生している蓮池と
ボートを楽しむことのできるボート池と、
上野動物園(水上動物園)の中に位置している池、の3つです。
桜の時期は人々で賑わい、
カモや鵜などの水鳥も多く、
池中央の弁天島(中之島)には弁才天が祀られています。
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フユザクラ
◉ 寒桜( かんざくら )・寒緋桜 ( かんひざくら )
山の日は鏡のごとし寒桜 ・・・・・ 高浜虚子 [六百五十句]
昼月に垂り枝のゆれて冬桜 ・・・・・ 飯田蛇笏 [春蘭]
今日ありと思ふ余命の冬桜 ・・・・・ 中村苑子 [吟遊]
俳句の上では、品種も風情も異なる
冬桜・十月桜・四季桜・子福桜・寒桜・緋寒桜 など、
冬季に咲いている桜をひとまとめにして「冬桜」と呼びます。
通常、11月から冬に咲く二季咲き性の冬桜・四季桜・十月桜・子福桜などを「冬桜」、
寒中に咲く寒桜・緋寒桜などを「寒桜」と区別して詠まれていますが、
区別せずに用いられることもあります。
* 「冬桜」を「寒桜」の傍題としている歳時記もあります。
* 「冬木の桜(三冬)」は、「枯桜」とも言い、
葉が落ちつくして裸木となった桜の木のことです。
[ バラ科サクラ属の落葉小高木 ]
きよらなる日表にあり冬桜 ・・・・・ みなみ
品種の特色
フユザクラ (冬桜)
江戸時代後期から栽培されている二季咲き性の栽培品種で、
オオシマザクラとマメザクラの交雑種と考えられています。
葉は、小型で長さ5~7cm、
縁の線は丸みが強く、先は急にほそくなり、重鋸歯があります。
花期は、11月~12月と4月上旬。
暖地では冬の間も咲き続けます。
花は、白色の一重咲き5花弁で中輪、縁はやや外に反り、
満開を過ぎると花芯が紅色を帯びます。
群馬県鬼石町の桜山公園に植えられ、「三波川の冬桜」として有名です。
別名 : コバザクラ(小葉桜) 2013/01/12 撮影…フユザクラ「小春日」、大宮八幡
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〃…フユザクラ「大宮桜」、大宮八幡
シキザクラ (四季桜)
マメザクラとエドヒガンの交雑種と考えられる
二季咲き性の栽培品種です。
花は、白色または淡紅色の一重咲き5花弁、
冬桜よりやや小さく花数が多く、縁はやや内側に巻きます。
品種名は四季咲きの意味ですが、
夏は開花しません。
古くから各地で栽培され、
最近は愛知県豊田市が名所として知られています。
ジュウガツザクラ (十月桜)
マメザクラとコヒガンザクラの交雑種と考えられる
二季咲き性の栽培品種です。
花期は、10月頃~春まで。
花は、常時淡紅色の八重咲き、
花弁が細長く幅6~10cmで長さは幅の1.5倍以上、20枚以下です。
中心部の花弁は内部に巻き込みません。
樹形が小型で、庭木にも向いており、
各地で栽培されています。 2013/01/12 撮影…ジュウガツザクラ、大宮八幡
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2013/01/13 撮影…ジュウガツザクラ、新宿御苑
コブクザクラ (子福桜)
シナミザクラ(^別名;カラミザクラ)とコヒガンザクラの交雑種と考えられる
二季咲き性の栽培品種です。
花期は、10月中旬~12月下旬と4月上旬。
花は、小輪~中輪の八重咲きで、
咲き進むと花芯に淡紅色を帯びます。
丸い花弁の縁に切れ込みがあり、
中心部の花弁は内部に巻き込みます。
樹形は比較的小型、
枝がよく伸びるので切花用としても栽培されています。 2013/01/13 撮影…コブクザクラ、新宿御苑
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カンザクラ (寒桜)
ヤマザクラとカンヒザクラの交雑種と考えられる
早咲きの栽培品種です。
早咲きの中でも最も早く、寒い季節の1月に開花します。
花は、淡紅色の一重咲き、
小型の花弁で長さ幅とも10~13mm、縁は内側に巻きこみます。
静岡県熱海市などに名所があります。 2013/01/13 撮影…カンザクラ、新宿御苑
カンヒザクラ (寒緋桜)
台湾、中国南部~東南アジア、沖縄に自生している早咲きの野生種です。
日本では本州以南で栽培され、
早咲き品種の交配親として用いられています。
葉は、卵形で重鋸歯があります。
開花は、沖縄1月〜2月。関東地方3月中旬。
花は、緋紅色の一重咲き、
釣りがね型で半開して下向きに付きます。
花弁は散らずにガクと一緒に落ちます。
沖縄地方ではリュウキュウカンヒザクラが代表的で、
開花は沖縄本島の北部から始まり、観測対象となっています。
東京でも江戸時代後期から栽培が始まり、
花材や庭木・公園樹などに用いられています。
別名 ; ヒカンザクラ(緋寒桜)・ガンタンザクラ(元旦桜)・サツマヒザクラ(薩摩緋桜)
[ バラ科サクラ属の落葉小高木 ] 2014/03/26 撮影…小金井
桜の開花
・早咲きとは、
ソメイヨシノの開花前に満開になる種類。
・同時咲きとは、
ソメイヨシノの開花から散り終わる期間に満開になる種類。
・遅咲きとは、
ソメイヨシノがほぼ散り終わってから満開になる種類。
・二季咲き性品種とは、
毎年、開花が晩秋~春まで続き、
晩秋と早春の2回開花のピークがある種類。
春の花は秋や冬の花に比べて大型で小花柄が長いなどの傾向があり、
かなり趣が違います。
「サクラハンドブック」大原隆明・文一総合出版
桜の開花日と満開日 (気象庁の観測)
・ 桜の開花日とは、標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日。
・ 満開日とは、標本木で80%以上の蕾が開いた状態となった最初の日。
( 桜が開花してから満開になるまでは、数日から1週間程度かかります。)
↑ 葉ボタン
迎春
お健やかに新春をお迎えのことと
お慶び申し上げます。
旧年中は「しをり戸」をご覧いだきまして
ありがとうございました。
深く感謝いたしております。
昨年は、健康のありがたさを
しみじみと実感した年でございました。
何事もなく過ごせることを幸せと存じております。
今年ものんびりとしたペースで続けたいと思っておりますので、
引続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様にとって幸多き年でありますようお祈り申し上げます。
2013年元旦
みなみ