しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

柊の花 ( ひいらぎのはな ) <季> 初冬

2010-11-29 |  冬の草木・その他 の 俳句

◉ 花柊 (はなひいらぎ)

柊の葉の間より花こぼれ ・・・・・ 高浜虚子 [虚子全集]
柊の花一本の香かな ・・・・・ 高野素十 [雪片]
柊のひそかな花に顔よせて ・・・・・ 星野立子 [春雷]

硬くて鋭い刺のある、つややかな緑の葉の影に、
ほのかな甘い香りの小花がひっそりと咲き、
零れ落ちる姿は可憐です。
花は目立ちませんが、
やさしい香りに
咲いたことを気付かされます。
* 柊挿す(晩冬)

  [ モクセイ科モクセイ属の常緑小高木 ]

花柊こぼさぬやうに母と子と ・・・・・ みなみ

ヒイラギ (柊)
日本では、

福島県以南から沖縄の山地に自生します。
樹高は、3~6m。
葉は卵形で厚く硬く、対生します。
若木の葉の縁には刺になった鋭い鋸歯がありますが、
老木の葉には多くは鋸歯がありません。
雌雄異株。
花期は、11~12月。
葉腋に白色の小花を散状につけます。
花冠は鐘形で4深裂し、芳香があります。
果実(核果)は楕円形で翌年の5~6月頃に暗紫色に熟します。
庭園や垣根に植えられ、
材は強く、器具や印材などに用いられます。
また悪魔の侵入を防ぐと言われ、鬼門に植えたり、
節分に柊の枝と鰯の頭を戸口にさしたりします。
柊は、葉の刺に触れると疼痛を起こすので疼木(ひいらぎ)となり、
冬に花が咲くの意味から柊になったそうです。

 


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奥多摩の紅葉 ・ ころ柿の里・・・[ 東京都西部~山梨県塩山市 ] < 11月 >

2010-11-21 |  雀の足あと ・・ 冬

                               ↑ 2010/11/20 撮影

中野区役所前7時50分集合8時発。
バスは青梅街道を走り、御嶽で下車しました。

御嶽
            2010/11/20 撮影
 

 


御嶽駅からJR青梅線に乗り、
御岳渓谷の紅葉を眺めながら鳩ノ巣で下車(約15分)。

鳩ノ巣

鳩ノ巣渓谷沿いに、
落ち葉を踏みながら双竜の滝や鳩ノ巣由来の碑などを散策しました。

             2010/11/20 撮影
…雲仙橋から

…双竜の滝

…鳩ノ巣由来の碑付近




バスで国道411号線を行き奥多摩湖に到着。

奥多摩湖

山々が色付き、
木の葉が日を受けながら舞い散る湖のほとりを
ゆっくり散策しました。

             2010/11/20 撮影
 

…ドウダンツツジ


奥多摩湖を後に、
車窓から丹波渓谷を眺めながら柳沢峠で下車。

柳沢峠 (標高1472m)
峠からは遠富士が見え、穏やかな冬景色を楽しみました。

             2010/11/20 撮影
…柳沢峠からの遠富士






バスは大菩薩ライン(国道411号線)を走り、
塩山 「ころ柿(枯露柿)の里」 に到着。

ころ柿(枯露柿)の里

恵林寺を通り、澄んで豊かな水の小流れに添いながら、
農家の吊るし柿のすだれを見て回りました。
門の外から吊るし柿の写真を撮っていましたら、
庭に入れて下さり、お話を伺いうことも出来ました。

             2010/11/20 撮影
…吊るし柿・平干しの柿・柿の皮

…ブドウの葉

…カリン

…リンゴ

 



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山茶花 ( さざんか ) <季> 初冬

2010-11-21 |  冬の草木・その他 の 俳句

◉ 茶梅 (さざんか)・姫椿 (ひめつばき)・小椿 (こつばき)

霜を掃き山茶花を掃く許りかな ・・・・・ 高浜虚子[虚子全集]
山茶花は咲く花よりも散つてゐる ・・・・・ 細見綾子 [雉 子]
山茶花の散る月光に畳職 ・・・・・ 黒田杏子 [一木一草]

小春日の頃に咲く山茶花は、椿の花とよく似ていますが、
椿より花弁が平に開き、葉がやや細く、小ぶりです。
寒風に花弁が一枚一枚散っていくさまは、寂しい中にも趣があり、
椿より繊細で清楚な味わいがあります。
椿に似て葉や花が椿より小さいことから、
「姫椿」「小椿」ともいいます。

  [ ツバキ科ツバキ属の常緑小高木 ]

山茶花や夕暮方の里恋し ・・・・・ みな

サザンカ(山茶花)
日本原産の花木で、
山口県・四国西南部・九州・沖縄に及び、
低山から海岸近くにも自生します。
樹高は、2~6m。
枝はよく分枝し、多くの葉を付けます。
葉は柄を持ち、長さ3~6cmの倒披針形、幅に広狭があります。
先はわずかに凹み、尖りぎみでときにやや丸味を帯び、
質は厚く、縁には低鋸歯があり、互生します。
花期は、10~12月。
花は一重で、白色の花弁は5~7枚、薄く、波をうち、芳香があります。
平開し、ばらばらに散ります。
果実は、2cm弱の球形で、夏の終わりに熟します。
江戸初期にはすでに園芸化が始まっていて
さまざまな園芸品種が生まれ、
花色は、白のほか淡紅・濃紅・絞りなど、
一重・八重・千重咲きなどがあります。
寺院や庭園などには樹齢300~400年の古木もあります。
日陰や大気汚染・潮風にも耐える強健な木で、
庭木・生垣・切花・盆栽などに使われています。
材は細工物に、種子からは油を採ります。
漢名で椿を「山茶」その花を山茶花(サンサクヮ)、
椿と似ているので山茶花と呼ばれ、それが
が転訛してサザンカになったそうです。

 


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冬薔薇 ( ふゆばら ) <季> 三冬

2010-11-18 |  冬の草木・その他 の 俳句

◉ 冬の薔薇 (ふゆのばら)・冬薔薇 (ふゆそうび)・寒薔薇 (かんそうび)

思はずもヒヨコ生れぬ冬薔薇 ・・・・・ 河東碧梧桐 
冬ばらの蕾の日数重ねをり ・・・・・ 星野立子 [玉藻]

冬薔薇の咲くほかはなく咲きにけり ・・・・・ 日野草城 

冬に入っても
露地植えの自然な状態で咲いている
四季咲きなどの薔薇を言います。
温室で咲かせた薔薇は冬薔薇と言いません。
冬薔薇の花は小さく、
花の女王といわれる華麗さは見られませんが、
寒さの中で健気に咲いている様子美しく鮮やかです。
ふくらんだ莟が霜に痛められている姿も
寒中に咲いているのを寒薔薇と言います。
* 薔薇 (初夏)

  [ バラ科バラ属の植物の総称 ]

冬の薔薇日向のほてりとどめをり ・・・・・ みなみ


2010/11/26 撮影





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サザンカ ( 山茶花 )

2010-11-16 |  11月 の花たち

                    ↑ 2010/11/15 撮影

[ ツバキ科ツバキ属の常緑小高木 ]

日本原産の花木で、
山口県・四国西南部・九州・沖縄に及び、
低山から海岸近くにも自生します。
樹高は、2~6m。
枝はよく分枝し、多くの葉を付けます。
葉は柄を持ち、長さ3~6cmの倒披針形、幅に広狭があります。
先はわずかに凹み、尖りぎみでときにやや丸味を帯び、
質は厚く、縁には低鋸歯があり、互生します。
花期は、10~12月。
花は一重で、白色の花弁は5~7枚、薄く、波をうち、芳香があります。
平開し、ばらばらに散ります。
果実は、2cm弱の球形で、夏の終わりに熟します。
江戸初期にはすでに園芸化が始まっていて
さまざまな園芸品種が生まれ、
花色は、白のほか淡紅・濃紅・絞りなど、
一重・八重・千重咲きなどがあります。
寺院や庭園などには樹齢300~400年の古木もあります。
日陰や大気汚染・潮風にも耐える強健な木で、
庭木・生垣・切花・盆栽などに使われています。
材は細工物に、種子からは油を採ります。
漢名で椿を「山茶」その花を山茶花(サンサクヮ)、
椿と似ているので山茶花と呼ばれ、それが
が転訛してサザンカになったそうです。

以前から植わっていたものですが、
毛虫が付くので手入れしやすいように、
思い切り丈をつめ低くしました。
白地にほんのりうす紅のかかった花に
やさしい清楚な美しさを感じます。

2010/11/15 撮影
2010/11/15 撮影…つぼみ


2010/11/21 撮影…つぼみ

 

サザンカ類は生態によって大きく3つの群に分けられます。
 ①サザンカ群  ……サザンカの自生種の系統。
           10月~12月に開花。
           原種は白花で花弁が5~7枚。
           雄しべは放射状で、花は一枚ずつ散る。
 ②カンツバキ群 ……寒椿(獅子頭)の実生から発達した系統、サザンカの園芸種。
           11月~2月に開花。
           八重咲きや獅子咲きで華やか。
           雄しべは放射状で、花は一枚ずつ散る
 ③ハルサザンカ群……サザンカとヤブツバキとその園芸品種の雑種。
           2月~4月に開花。
           花色は紅や桃色、白色はまれ。
           雄しべは放射状で、花は一枚ずつ散る。


サザンカとツバキの見分け方 
・サザンカ
 花期は10月~2月。
 一般に葉が小さく、芳香があります。
 雄しべの花糸は基部のほかは、大部分が離れて、
 花びらがばらばらに散ります。
 子房、果実と新芽の葉と枝に微毛があります。
・ツバキ
 花期は12月~4月。
 花弁の基部には、多数の雄しべの花糸が筒状に合着していて、
 花ごと落ちます。
 微毛がありません。
 
 


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キチジョウソウ ( 吉祥草 )

2010-11-01 |  11月 の花たち

                           ↑ 2010/11/01 撮影

2010/11/01 撮影

[ ユリ科キチジョウソウ属の常緑多年草 ]

1属1種で東アジアに分布。
日本では、
本州の関東以西~九州の
山地のやや湿ったところに自生します。
草丈は、8~12cm。
茎は地表を這ってひげ根をおろし、
葉を叢生します。
葉は細長く約30cmになります。
花期は、8~10月。
10cm位の花茎を出して
淡紫色の小さな6片花を穂状に多数付けます。
花後、紅紫色の球形の液果を結びます。
あまり目立ちませんが、
庭などに植えられているのを見かけます。
名は、中国で吉事の前ぶれに咲くという言い伝えがあり
付いたそうです。
別名 : ゲゲソウ(解夏草)・カンノンソウ(観音草)・キチジョウラン(吉祥蘭)

以前からあり、時に整理をするほど
よく増えます。


2010/10/24 撮影…つぼみ
2010/10/31 撮影
2012/02/24 撮影…実
2012/02/24 撮影



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